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1946年の近畿グレートリング

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
1946年の近畿グレートリング
成績
レギュラーシーズン優勝
65勝38敗2分 勝率.631[1]
本拠地
都市 大阪府堺市
中百舌鳥球場
球団組織
経営母体 近畿日本鉄道(南海電鉄分離前)
監督 山本一人(鶴岡一人)
« 1945
1947 »

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1946年の近畿グレートリング(1946ねんのきんきグレートリング)では、1946年近畿グレートリングの動向をまとめる。

この年の近畿グレートリングは、職業野球公式戦再開1年目のシーズンである。

概要

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前年の東西対抗戦に出場した選手に加えて、兵役等から復帰する選手や新入団選手を受け入れて、職業野球の再開に臨んだ。チームは6月終了時点で貯金3の4位と5割強の成績に留まっていたが、7月・8月に貯金19を一気に重ねて首位に躍り出た。最終盤まで巨人と優勝を争ったが1ゲーム差で逃げ切り、職業野球再開後初のシーズンを球団史上初の優勝で飾った。対戦成績は2位の巨人に6勝8敗1分と負け越したが、新球団で5位のセネタースに12勝3敗で貯金9を稼いだ。

チーム成績

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レギュラーシーズン

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開幕オーダー
1 安井亀和
2 宮崎仁郎
3 岡村俊昭
4 山本一人
5 堀井数男
6 丸山二三雄
7 桶川隆
8 松川博爾
9 筒井敬三
1946年日本野球連盟順位変動
順位 5月終了時 6月終了時 7月終了時 8月終了時 9月終了時 最終成績
1位 近畿 -- 巨人 -- 大阪 -- 近畿 -- 近畿 -- 近畿 --
2位 阪急 0.0 阪急 2.5 巨人 3.5 大阪 1.5 巨人 3.5 巨人 1.0
3位 巨人 1.0 大阪 4.0 近畿 5.0 巨人 3.5 大阪 6.0 大阪 7.0
4位 大阪 近畿 4.5 阪急 8.0 阪急 9.0 阪急 13.0 阪急 14.0
5位 ゴールド 2.0 パシフィ 8.5 中部日本 11.5 ゴールド 17.0 セネター 17.0 セネター 19.0
6位 パシフィ 4.0 ゴールド 8.5 ゴールド 15.0 セネター 17.5 パシフィ 19.5 ゴールド 22.0
7位 セネター 4.0 セネター 10.0 セネター 15.5 パシフィ 18.5 ゴールド 20.0 パシフィ 22.5
8位 中部日本 4.0 中部日本 10.0 パシフィ 17.5 中部日本 21.0 中部日本 21.0 中部日本
期間
成績
11勝7敗
勝率.611
7勝8敗
勝率.467
11勝5敗
勝率.688
16勝3敗
勝率.842
11勝8敗2分
勝率.579
9勝7敗
勝率.563
1946年日本野球連盟最終成績
順位 球団 勝率
優勝 近畿グレートリング 65 38 2 .631 -
2位 東京巨人軍 64 39 2 .621 1.0
3位 大阪タイガース 59 46 0 .562 7.0
4位 阪急軍 51 52 2 .495 14.0
5位 セネタース 47 58 0 .448 19.0
6位 ゴールドスター 43 60 2 .417 22.0
7位 中部日本 42 60 3 .412 22.5
パシフィック 42 60 3 .412 22.5

個人成績

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主な投手成績

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  • 色付きは規定投球回数(150イニング)以上の選手
  • 太字はリーグ最高
選手















































W
H
I
P
 
/別所昭 42 35 28 5 0 19 13 -- -- .594 1381 325.0 292 4 136 -- 5 115 3 2 127 89 2.46 1.32
/丸山二三雄 46 40 29 4 0 25 15 -- -- .625 1468 332.0 304 7 202 -- 7 146 0 2 141 114 3.09 1.52
/松川博爾 28 16 7 2 0 8 4 -- -- .667 539 121.0 113 1 84 -- 8 32 3 0 60 48 3.57 1.63
/清水秀雄 12 5 4 1 0 8 2 -- -- .800 340 80.0 62 5 41 -- 1 49 0 0 32 27 3.04 1.29
/櫛田由美彦 9 4 3 1 0 3 2 -- -- .600 195 41.0 53 1 26 -- 2 11 0 0 26 23 4.93 1.93
/野口渉 6 3 0 0 0 0 2 -- -- .000 84 19.0 16 0 16 -- 0 5 0 0 7 6 2.84 1.68
/長沼要男 3 2 0 0 0 0 0 -- -- -- 39 8.0 8 1 7 -- 0 3 0 0 6 4 4.00 1.88
/長谷川治 4 0 0 0 0 0 0 -- -- -- 43 9.0 12 1 2 -- 0 3 0 0 9 8 7.20 1.56
/田川豊 2 0 0 0 0 1 0 -- -- 1.000 47 9.0 12 0 8 -- 1 4 0 0 5 5 5.00 2.22
/大橋一郎 1 0 0 0 0 0 0 -- -- -- 8 2.0 1 0 0 -- 0 0 0 0 0 0 0.00 0.50

できごと

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  • 4月30日 - 藤井寺球場における初のプロ野球公式戦、グレートリング対阪急戦が行われ、5対2で阪急が勝利する。
  • 7月15日 - グレートリングが8回に対ゴールドスター戦において、8回に1イニング11安打と、1試合で28安打のそれぞれ日本プロ野球記録を更新、プロ野球史上3度目の毎回安打、全員安打を達成している。この日登板したグレートリングの別所毅彦が8回、1イニングで本塁打と三塁打を記録している。試合は26対0でグレートリングの勝利[2]
  • 10月4日 - パシフィックが元の所属球団の了解を得ぬまま契約した白石敏男ヴィクトル・スタルヒン(以上 元巨人)と藤井勇(元阪神)の3名を強引出場させた4試合に対し、巨人・阪神からの抗議を受け入れた連盟は、5月20日のセネタース戦、23日と26日のグレートリング戦、5月24日の阪急戦を全て「没収試合」とする。これにより、唯一パシフィックに負けていた26日のグレートリング戦が「9×0」でグレートリングの勝ちに変更された。
  • 11月5日 - この日、巨人が敗れたため、既に全日程を終了したグレートリングが球団創立以来初の優勝が決定する[3]。なお最終的にはグレートリングと巨人のゲーム差は1ゲームとなり、5月26日のパシフィック×グレートリング戦がそのままだったら同率となってプレーオフをする事になったため、巨人の抗議でグレートリングが優勝する結果となった。

選手・スタッフ

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表彰選手

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リーグ・リーダー
選手名 タイトル 成績 回数
山本一人 最優秀選手 初受賞
打点王 95打点 初受賞
河西俊雄 盗塁王 39個 初受賞

脚注・出典

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  1. ^ 年度別成績 1946年 日本野球連盟”. 日本野球機構. 2017年8月8日閲覧。
  2. ^ 講談社刊 宇佐美徹也著「プロ野球記録大鑑(昭和11年‐平成4年)」300、304ページ
  3. ^ 巨人と阪神以外の球団が優勝したのも初
  4. ^ 『日本プロ野球80年史 1934-2014』 【記録編】、ベースボール・マガジン社、2014年12月24日。ISBN 978-4-583-10668-7