2008年のインディカー・シリーズ
2008年のインディカー・シリーズ | |||
前年: | 2007 | 翌年: | 2009 |
2008年のインディカー・シリーズは、インディカー・シリーズの13年目のシーズンとなる。1996年のCART・IRLの分裂以後、アメリカ生まれのオープンホイールカテゴリーとして違う道を歩んできたインディカー・チャンプカーがこの年明けに急転直下の合併発表を行い、新生インディカーシリーズとして新たなスタートを切ることになった。すでにチャンプカーも2008年のスケジュールや一部チームの参戦体制などが発表されていたものの、ほとんどのレースがインディカー・シリーズにおいては行われず、また一部チャンプカーのチームが参戦を断念するなどの発表があった。なお、旧チャンプカーのチームには、インディカー・シリーズのシャシー、エンジンが無償で供給されるほか、インディカー・シリーズの既存チーム(IRLよりそれぞれ1チームを指定)からのサポートを受けながらシーズンを戦うことになった。
開催スケジュール
[編集]- 旧チャンプカーからはロングビーチ・エドモントン・サーファーズパラダイス(ノンタイトル戦として開催)の3レースのみ開催される。
- ロングビーチは旧チャンプカーの主催する最後のレースとして行われ、旧チャンプカーのシャシー・エンジン(パノス・コスワースのワンメイク)が使用されるが、インディカー・シリーズの1戦として開催される。また前日に決勝となるもてぎ戦は既存のインディカーのチームのみ、ロングビーチは旧チャンプカーのチームのみが参加する。そのため、双方のレースが共に第3戦として扱われる。
- また、前年まで行われていたミシガンでのレースがカレンダー落ちとなった。
- コース種別の文字が太字のレースはナイトレースとして開催。
- もてぎでパトリックが優勝したが、これはインディカーはもちろん、世界の主要なオープンホイール(タイヤが4輪剥き出しになっているクルマによる)レースシリーズで初の女性による優勝である。(IRL公式サイトによる)
参戦チーム・ドライバー
[編集]ドライバーの文字が太字の選手は、2008年インディカー・シリーズのルーキー。なお、ロングビーチのみ参戦したチーム・ドライバーはポイントが加算されていないため省略した。
※…前年までチャンプカーに参戦していたチーム(ロングビーチでは旧チャンプカー仕様のパノス/コスワース/B を使用)
◇…インディ500で予選落ちしたドライバー
チーム | シャシー | エンジン | タイヤ | No. | ドライバー | 備考 |
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チーム・ペンスキー | ダラーラ | ホンダ | F | 3 | エリオ・カストロネベス | タバコ広告禁止のためロゴは出せないものの、 マールボロカラーにペイントされている |
6 | ライアン・ブリスコー | |||||
ターゲット・チップ・ガナッシ・レーシング | ダラーラ | ホンダ | F | 9 | スコット・ディクソン | |
10 | ダン・ウェルドン | |||||
アンドレッティ・グリーン・レーシング | ダラーラ | ホンダ | F | 7 | ダニカ・パトリック | |
11 | トニー・カナーン | |||||
26 | マルコ・アンドレッティ | |||||
27 | 武藤英紀 | |||||
レイホール・レターマン・レーシング | ダラーラ | ホンダ | F | 16 | アレックス・ロイド | ロイド(チップガナッシとジョイント)は インディ500のみ参戦 |
17 | ライアン・ハンター-レイ | |||||
パンサー・レーシング | ダラーラ | ホンダ | F | 4 | ヴィトール・メイラ | |
A.J.フォイト・エンタープライズ | ダラーラ | ホンダ | F | 14 | ダレン・マニング | シモンズはインディ500に、ペレラはシカゴランドに参戦 |
41 | ジェフ・シモンズ フランク・ペレラ | |||||
ヴィジョン・レーシング | ダラーラ | ホンダ | F | 2 | A.J.フォイト4世 | ハミルトンはインディ500のみ参戦、トレーシー (ウォーカー・レーシングとジョイント)はエドモン トンに参戦 |
20 | エド・カーペンター | |||||
22 | デイヴィー・ハミルトン ポール・トレーシー | |||||
ドレイヤー&レインボールド・レーシング | ダラーラ | ホンダ | F | 15 | バディ・ライス | デュノー、ベルはレースごとに どちらか一方が参戦(インディ500のみ共に参戦、 その際のベルのカーナンバーは99) |
23 | ミルカ・デュノー タウンゼント・ベル | |||||
ロス・レーシング | ダラーラ | ホンダ | F | 24 | ジェイ・ハワード ジョン・アンドレッティ |
アンドレッティはインディ500~リッチモンドに参戦、 カンザス以前、ワトキンス・グレンはハワード |
25 | マーティー・ロス | |||||
KVレーシング・テクノロジー | ダラーラ | ホンダ | F | 5 | オリオール・セルビア | ※(旧PKVレーシング)チップ・ガナッシから サポートを受ける |
8 | ウィル・パワー | |||||
コンクエスト・レーシング | ダラーラ | ホンダ | F | 34 | フランク・ペレラ ジェイミー・カマラ |
※ヴィジョン・レーシングからサポートを受ける |
36 | エンリケ・ベルノルディ アレックス・タグリアーニ | |||||
ニューマン・ハース・ラニガン・レーシング | ダラーラ | ホンダ | F | 02 | ジャスティン・ウィルソン | ※レイホール・レターマン・レーシングから サポートを受ける |
06 | グラハム・レイホール | |||||
デイル・コイン・レーシング | ダラーラ | ホンダ | F | 18 | ブルーノ・ジュンケイラ | ※アンドレッティ・グリーン・レーシングから サポートを受ける |
19 | マリオ・モラエス | |||||
HVMレーシング | ダラーラ | ホンダ | F | 33 | E.J.ビソ | ※(旧ミナルディチームUSA)ロス・レーシングから サポートを受ける |
一部レースのみのエントリーチーム | ||||||
パシフィックコースト・モータースポーツ | ダラーラ | ホンダ | F | 96 | マリオ・ドミンゲス◇ | ※ロングビーチおよび5~7、10、12、13、15戦に参戦 |
ルビコン・レースチーム | ダラーラ | ホンダ | F | 44 | マックス・パピス◇ | インディ500に参戦 |
ルクソー・ドラゴン・レーシング | ダラーラ | ホンダ | F | 12 | トーマス・シェクター | カンザス、インディ500、インフィニオン、 デトロイト、シカゴランドに参戦 |
サラ・フィッシャー・レーシング | ダラーラ | ホンダ | F | 67 | サラ・フィッシャー | インディ500、ケンタッキー、シカゴランドに参戦 |
ベック・モータースポーツ | ダラーラ | ホンダ | F | ※ | ロジャー安川◇ | もてぎ(カーナンバー77)、 インディ500(カーナンバー98)に参戦 |
ヘメルガーン・ジョンソン・レーシング | ダラーラ | ホンダ | F | 91 | バディ・ラジアー | インディ500に参戦 |
アメリカンドリーム・モータースポーツ | パノス | ホンダ | F | 88 | フィル・ギブラー◇ | インディ500に参戦 |
ポイントランキング
[編集]
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順位 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 | 24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 | 31 | 32 | 33 | Wth/DNS |
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ポイント | 50 | 40 | 35 | 32 | 30 | 28 | 26 | 24 | 22 | 20 | 19 | 18 | 17 | 16 | 15 | 14 | 13 | 12 | 12 | 12 | 12 | 12 | 12 | 12 | 10 | 10 | 10 | 10 | 10 | 10 | 10 | 10 | 10 | 5 |
- 同ポイントの場合は勝利数が多い方が上位となる。
開幕戦を制し、インディ500初勝利を含む6勝を挙げたディクソンがシーズン中盤に圧倒的なリードを築き混戦模様だったシーズンを終始リード、前年の雪辱を果たした。シーズンを通してディクソンとチャンピオンを争ったカストロネベスはこのシーズンなかなか勝てずシーズン初勝利は第15戦まで待つこととなった、カストロネベスのシーズン8回の2位はIRLのレコードとなった。
ルーキーオブザイヤーランキング(トップ5)
[編集]チャンプカーとの合併により、チャンプカーのドライバーについてはIRLの判断により、ルーキー扱いか、そうでないかが決められたが、この年フル参戦した元チャンプカードライバーでは、インディ500出走経験のあるジュンケイラを別にすると、セルビア以外はほぼルーキー扱いとなった。そのため、前年とは打って変わった争いとなったが、唯一IRLトップチームに所属していた武藤が、前半戦のポイントを生かして逃げ切り、ルーキーオブザイヤーを獲得した。
順位 | 名前(勝利数) | 参戦 | ポイント | 差 |
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1 | 武藤英紀 | 17 | 346 | - |
2 | ジャスティン・ウィルソン(1) | 17 | 340 | 6 |
3 | ウィル・パワー(1) | 17 | 331 | 15 |
4 | グラハム・レイホール(1) | 16 | 288 | 58 |
5 | E.J.ヴィソ | 16 | 286 | 60 |