K-POP
K-POP | |
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現地名 | 韓: 케이팝 |
様式的起源 | ポップ・ミュージック、朝鮮音楽、R&B、ヒップホップ、ダンスポップ、EDM |
文化的起源 | 韓国・1990年代 |
使用楽器 | ボーカル、ドラムマシン、電子ドラム、エレクトリックベース、アコースティック・ギター、シンセサイザー、鍵盤楽器、デジタル・オーディオ・ワークステーション、打楽器、グルーヴボックス |
関連項目 | |
J-POP、DPRK-POP、C-POP |
K-POP(ケーポップ、英: Korean Pop)は、韓国のポピュラー音楽の通称である。
来歴
1990年代より、日本国内のポピュラー音楽に「J-POP」という語が使われ始めたことに影響を受け、1990年代後半頃から、日本国内における比較語として、韓国のポピュラー音楽を指して「K-POP」という語が、日本のメディアによって使われるようになった[1]。
韓国では、自国の大衆音楽のことは専ら「カヨ(朝: 가요、歌謡)」と呼び、日本で人気のあるすべての音楽を「J-POP」と言うのとは異なり、韓国は「K-POP」という用語をダンスグループのみに限定して使用している。韓国では、日本と同じくK-POPグループを「アイドル」と呼ぶ場合もあるが、小劇場公演を重点とする日本とは異なり、メンバーが音楽制作に参加する場合も多いため、アーティストという用語を使用することもある[2]。そのため、ロック・バラード・R&B歌手や、韓国の演歌ともいえるトロットを歌う歌手は、K-POPアーティストには含まれない。
K-POPアイドルの源流は、1991年結成のソテジワアイドゥルとされ、韓国音楽界で初めてヒップホップとR&Bを融合させたダンス・ポップを導入し、成功させた。その後、H.O.T.、Sechs Kies、godなど、ダンスミュージック・ラップを取り入れた男性アイドルグループが人気を博した。区分として、ソテジワアイドゥルやH.O.T.を基点に第1世代(1990年代)、第2世代(2000年代)、第3世代(2010年代)と呼ばれ、現在2020年以後デビューするアイドルは、第4世代アイドルとされる[3]。女性アイドルグループは、1993年にデビューしたグループ・S.O.S(Sensational Oriental Sound)が最初とされている。
東方神起、BIGBANG、Wonder Girls、少女時代、KARAなどが第2世代アイドルで代表的なグループとされる。練習生制度が普遍化し、積極的な海外進出により、現在のK-POPの礎を築いた。
2012年7月、YGエンターテインメントがPSY「Gangnam Style」のミュージックビデオをYouTubeにて公開。本楽曲は、欧米諸国を中心に世界的大ヒットを記録し、PSYは一躍、韓国を代表する世界的スーパースターになった。本楽曲の大ヒット以降、YouTubeはK-POPの欧米進出にとって重要なプラットフォームとなった。
人気と影響
台湾
台湾では、K-POPの人気が高く、若者にも愛されている。 韓国のガールズグループは、台湾の首都・台北で頻繁にコンサートを開催しており、K-POPは台湾で最も重要なポップミュージックとされる。
アメリカ、ヨーロッパ
K-POPの輸出が推進され、PSYの「Gangnam Style」が大きな成果を挙げた[4]。本楽曲は、当時流行していたEDMと呼ばれる先進的な音楽性を取り入れつつ、乗馬ダンスとも称される独特のダンスをミュージックビデオで全面に押し出し、社会的なブームとなった。アジア発の楽曲がビルボード「Billboard Hot 100」で2位以内にランクインしたのは、坂本九「上を向いて歩こう」以来、史上2度目であった。また、少女時代、KARA、東方神起などは、アジアにおけるスターのアイコン的な存在として、欧米などの西側諸国で営業活動を推進していた。
2021年、BTSがビルボードではアジア初となる10週連続「Hot 100」チャート1位、アジアで初めて米国3大音楽授賞式の一つである「アメリカン・ミュージック・アワード」で大賞格である「Artist of the Year」を受賞した。BLACKPINKは、2023年基準で全世界のYouTube登録者、および視聴回数1位で、2022年から始まったワールドツアーを通じて、スパイス・ガールズの記録を破って、ガールズグループワールドツアー史上最大収益を上げた[5]。
東南アジア
1990年ごろから、韓国の歌謡曲が進出をはじめていたが、2000年代に入ると、タイやシンガポールでK-POPが広く知られるようになった[6][7]。経済大国であるアメリカ・韓国・台湾の次に、東南アジアがK-POPファン層が厚く、東南アジア出身のメンバーが含まれたグループは、当然東南アジアで人気を獲得するのに多くの役に立つ。 タイの場合、2PMのニックン、BLACKPINKのリサが代表的とされる。
フィリピンの場合、韓国のShowBTEntertainmentが、現代Pinoypop(P-POP)の男子アイドルの始まりであるSB19をデビューさせ、フィリピンで最も人気のある男子アイドルとして位置づけられた[8]。SB19は、2021年東南アジアで初めてビルボードトップソーシャルアーティスト部門の候補者に上がった。インドネシアのジョコ・ウィドド大統領も、娘がK-POPのファンであり、本人もK-POPのコンサートに何度も行ったことを明らかにした。
日本
韓国のSMエンタテインメントが、日本のエイベックスと業務提携をして、自社に所属する韓国人アイドルグループ・東方神起などを売り出していった。『冬のソナタ』をきっかけとした韓流ドラマや、それらに伴う主題歌と主演俳優が後押しをしていき、2000年代後半からは日本をビジネスチャンスとする韓国人アイドルグループが増えていった。
日本国内で増加するK-POPの人気により、韓国に留学する日本人練習生が年々増加しており、現在ソウルに「ACOPIA」[9]という日本人練習生専用アカデミーが設立されている。 大阪・東京・横浜・福岡など、K-POPを専門的に教えるダンスボーカル塾が2010年以降に増加している[10]。
世界的に人気が高まったK-POPは、J-POPにも影響を与え始め、韓国の芸能事務所がプロデュースしたINI、JO1、NiziUなどのグループを誕生させた。K-POPプロデューサーを迎え入れたり、K-POPスタイルを借用する日本アイドルが多くなっており[11][12]、IZ*ONEでの活動を通じて会得した団体群舞スキルをAKB48に適用した本田仁美[13][14]、2022年デビューのXG[15]を作ったJAKOPSなど、K-POPの長所を借用して日本のエンターテインメント産業に変化を与えようとする努力が続いている。BIGSTAR(Braveエンターテインメント旧所属)は、2014年に韓国ミュージシャン史上初の日本国内100回連続コンサートを記録[16]。BTSは、2021年・2022年の2年連続日本オリコンチャート年間売上1位を占める大記録を立てた[17]。
中国
韓中修交が開かれた1990年代から、韓流が人気を集めたが、K-POPアイドル分野だけに限定する場合、2000年のH.O.T.の北京コンサートが、中華圏Kポップの象徴的な場面で話される。第1世代の中では、Baby V.O.Xも人気を集めた。以後、第2世代ではSUPER JUNIOR、3世代ではEXOなどが人気を集め、2010年代半ばまで中華圏で大きく活躍したが、2016年の政治圏「韓中Thaad葛藤」以後、以前より活動が減る。
直後から、西洋のK-POP人気とSNS発達で相対的に現地進出の重要性が落ちたが、依然として人口大国らしく、多くの現地ファンが独自の物量攻勢をしている。WayVのように中華圏のメンバーでローカライズチームを作る場合もある。オーディション番組『PRODUCE 101』中国版リメイク『创造101』にK-POPアイドルが出演し、練習生たちにノウハウを伝授してくれる場合もあった。
日本進出の背景
日本の音楽市場に進出する動機
当然市場性のためで、事実すべての韓国企画会社が最初から海外進出を積極的に模索したわけではなかった。 1990年代前半~中盤まで韓国は国内音楽市場が成長し、200万枚以上のアルバム販売量を保有した歌手が多数出てくるほどだったため、大きく海外進出の必要性を感じることができなかった。しかし、1990年代後半、韓国にIMF経済危機が来て状況は変化する。経済危機克服過程で新産業としてITが脚光を浴び、政府が支援しながら社会全体が急速に情報化時代に進入する過程で音源市場が活性化し(違法音源の複製も多いため、市場収益構造が安定化するまで企画会社の立場では大きく収益にならなかった。)、アルバム市場が急速に衰退すると韓国需要だけでは耐えられなくなり、こうした渦中にエスエム・エンタテインメント創設者李秀満が中国や日本など海外進出を積極的に模索、成果を出しながら他の企画会社も外国進出を積極的に模索することになる。
市場規模を運運するが、事実音楽市場規模1位のアメリカがコンテンツ最大輸出国であることからも分かるように、規模と海外進出動機は厳密に考えれば別個であり、結局夢見る者とそれを成し遂げる能力の差といえる。政府の支援も民間企業の競争力がなければ税金の無駄に過ぎず、韓国の立場では地理的運もあったのが周辺国が、2020年のIFPI報告基準で世界音楽市場2位の日本、7位の中国だから6上記の韓国まで含めれば決して小規模ではなく、その他10位圏内を飾っている北米やヨーロッパ地域でも製法人気を集めて世界的な市場を確保できるようになる。
日本の音楽市場の現況
日本の音楽産業としては、レンタルビジネスの定着や、インターネットの普及と楽曲の音楽配信などの影響もあって、従来メディアとしてのCDの売上高が、1998年の5879億円をピークに、 わずか10年後の2009年には2460億円と、半分以下にまで減少して危機的状況にあったことも特筆しなければならない。その対策として、素人に近い新人アイドル(歌手、芸人、俳優)の大量販売や、人気の定着を待たないベスト盤販売など、実力派アーティストを育てない、第一印象主義の使い捨て的新譜の大量発売(薄利多売)が主戦略として行われており、そういった状況下(音楽の低価値化)においては、円高 ウォン安によって日本人アーティストより安価な労働力と言える韓国人アーティストを輸入した方が、素材面で明らかにビジネスリスクが低い上、ある程度までの基礎的育成は本国で行われるから、先行投資的な要素においても経費が省けて、ヒットの是非以前のコストパフォーマンスが良いという、マネージメント側の、典型的なデメリット回避的ビジネス指向に合致する場面が目立って行った[18]。韓流ドラマについても同様の理由で、日本のメディアにとってはビジネス上、魅力的であり、多くの作品が輸入され放映されている。一方で2012年の李明博竹島上陸および韓国による天皇謝罪要求をきっかけとして、それまで堅調に伸びていた韓流ブームが突如として終焉を迎え、日本国内で韓流に対する人気がしばらく弱まった。しかし、すでにマニア層ではしっかりとした需要が存在しているため、コンサート活動はこの期間にも活発であり、2017年以降、BTSとTWICEなどの人気で3次韓流ブームがありながら再び注目されることになる。
また、人気が再加速した要因としてYouTuberのくろ局長はSNSの活用性が「日本エンターテイメントと差がある」と述べており、J-POPにあるフィジカルで手に入れないと見られないような映像をK-POPはYouTubeなどで公開しているため、「K-POPはSNS時代にマッチしている」と述べている[19]。
日米戦略
韓国政府は、大韓民国国家ブランド委員会や韓国コンテンツ振興院(KOCCA)の設立等を通して、コンテンツ産業振興・輸出の一環として、K-POPを強力に支援しており、2010年10月29日には、東京国際フォーラムにて、K-POPショーケースが全席無料招待で開催された[20]。2011年には、欧州など海外で「新韓流ブーム」を巻き起こしているK-POPの今後のインフラを拡充するとして、スター育成に向けたK-POPアカデミー(仮称)支援事業や、2015年までの4年間で1兆ウォンの予算を投資するグローバルファンドを通じて、韓流コンテンツ制作などを推進する予定であることなどが発表された[21]。
韓国の2008年度の文化振興予算は、1169億円で、日本の1018億円より多い。国家予算比では日本の7倍であり[22]。自国市場規模がそれほど大きくない韓国は、コンテンツ輸出産業に活路を求め、国家的な規模でK-POPをはじめとする商品の海外への宣伝と輸出を積極的に推し進めている。パリで開催した「Korean Connection」では、韓国政府機関が後援し、「Japan Expo」では、韓国コンテンツ振興院が自らブースを出展して、K-POPを宣伝している[22]。また、韓国政府の後援を受けたVANKもK-POP振興のために、ネット上で積極的に活動を行っている。なお、政府から資金の注入された強引な宣伝は「ゴリ押し」ともとられ、近年はその方法論議も相まって各国で嫌韓を助長しているという向きもある[23][24]。
ただし、政府の支援も民間企業の競争力がなければ税金の無駄に過ぎないため、韓国人たちにKポップが国策で成功したと主張すれば笑うかもしれない。一般的に政府の支援が主となって成功したとは思えない。むしろ民間企業の成功以後、政府の支援が加わったという表現がより正確である。
韓国の総合エンターテインメント企業・HYBEは、2021年5月7日にアメリカの音楽プロデューサーであるスクーター・ブラウンが最高経営責任者を務め、ジャスティン・ビーバーやアリアナ・グランデが所属するイサカ・ホールディングスを吸収合併した[25][26]。
世界での評価と影響力
欧米アーティストの反応
アメリカでは、ケイティ・ペリー、ジャスティン・ビーバー、エマ・ストーンなどが、K-POPに対して言及している[27]。2014年には、レディー・ガガが自分のワールドツアーでCRAYON POPをオープニングステージに立たすコラボレーションを行った。
K-POP最大の男性アイドルグループであるBTSは、現在までにホールジー、エド・シーラン、ザ・チェインスモーカーズ、チャーリーXCX、スティーヴ・アオキ、コールドプレイなどの世界的アーティストと積極的に楽曲のコラボレーションを行っている。また、女性アイドルグループのBLACKPINKは、レディー・ガガやセレーナ・ゴメス、デュア・リパとコラボレーションを行っている。
米ライアットゲームズ(リーグ・オブ・レジェンド)とK-POP
「K/DA」は、韓国で開催される「リーグ・オブ・レジェンド2018ワールドチャンピオンシップ」を記念するために結成された仮想のK-POPガールズグループである。ゲーム業界でキャラクターを活用して、アイドル活動をすること自体は、20年以上続いた伝統的なマーケティングだ。しかし、K/DAのように実際の有名歌手を起用した多国籍プロジェクトは初めてだ。メンバーはアリ(ミヨン)、イブリン(マディソン・ビアー)、カイサ(ジャイラ・バーンズ)、アカリ(ソヨン)で構成される。K/DAという名前は、Kill/Death/Assistから来ている。 ファンクラブ名は「BLADES(ブレイズ)」。2018年に公開された「POP/STARS」は、YouTube再生回数は5.5億超えている。[28]
各国音楽チャート
- 2001年、キム・ボムスのシングル「Hello Good-bye Hello」が、ビルボード「Hot 100」の集計要素のひとつである「Hot 100 Singles Sales」に入り、韓国人歌手として初めて北米の大衆音楽チャート入りを果たした[29]。
- 2009年、Wonder Girlsのシングル「Nobody」が、韓国人歌手として初めて、ビルボード「Billboard Hot 100」にランクインした。
- 2010年、SOLのアルバム『Solar』が、iTunesのR&Bチャートに、2NE1のアルバム『To Anyone』が、ビルボード「World Albums Chart」にランクインした[30]。
- 2011年、BIGBANGのアルバム『Tonight』が、アメリカのiTunesチャートで初めてランクインしたK-POPアルバムとなり、上位100位入りした唯一の英語以外のアルバムになった[31]。また「Top Heatseekers」アルバムチャートにもランクインを果たした。
- 2012年、PSYのシングル「Gangnam Style」が、ビルボード「Hot 100」で7週連続2位を記録した[32]。YouTubeに公開されたミュージックビデオは、史上初の視聴回数10億回を突破し、世界で一番多く視聴されたビデオになった。
- 2018年、BTSがアジア圏のアーティストとして初の2作品連続となるビルボード「Billboard 200」において1位を獲得。その他、全英アルバムチャートでもTOP10入りした。
- 2020年、BTS初の英語曲「Dynamite」が、世界的ヒットとなり、ビルボード「Hot 100」では、初登場から2週連続で1位を飾った[33]。本チャート史上、初登場で1位になった楽曲は、本楽曲を含め全43曲で、そのうち2週連続1位をキープした曲は、本楽曲が20曲目であった。ミュージックビデオは、公開24時間で1億110万回再生され、YouTubeにおける24時間最多再生回数を記録した。
- 2021年、BTSの「Butter」が、ビルボード「Hot 100」にて、9週連続で首位を独走した[34]。ミュージックビデオは、24時間で再生回数1億820万回を記録し、「Dynamite」のYouTubeにおける24時間最多再生回数記録を約10ヵ月で更新した[35]。BTSは、本楽曲でグループ最長連続1位の記録を立てた。また、これでビルボードのメインシングルチャートで4週連続1位を維持した初のアジアアーティストとなった。
世界的ブランドへの起用
2010年代後半頃より、世界的な高級アパレルブランドが、韓国国内はもとよりアジアやグローバルにおける広報担当として、K-POPアーティストを起用している。BTSはルイ・ヴィトン、BLACKPINKの各メンバーはシャネル、ディオール、イヴ・サンローラン、セリーヌのアンバサダーに就任するなど、多くのアーティストが世界的なファッションアイコンとして活躍している[36]。
2021年、BTSは文化特別使節団に任命され、臨時外交官として国連で演説を行った。国連での演説は、2019年から2021年まで3年連続担当し、国連総会会場では、新曲「Permission to Dance」を歌い、世界で初めて国連会議場で公演をしたアーティストになった[37]。
政治との関係性
韓国では、しばしば音楽に政治が持ち込まれ、政治とは切り離せない存在となっている[38]。これは程度の差があるだけで、世界中の芸能人が経験する悩み事項でもある。miss Aのスジや、HIGHLIGHTのヤン・ヨソプなどのように、従軍慰安婦を支援するための商品を使ったアーティストは「愛国ティナー」[注 1]と称賛され、少女時代のサニーが韓国独立運動の記念日である3月1日に「歴史を忘れてしまった民族には未来がない」というメッセージを出したことがある[39]。中でもBTSは、世界に向けて国家として「韓流」を積極的に後押ししている韓国の歴代大統領のお気に入りであり、国賓としてフランスに出向いた朴槿恵大統領(第18代)や文在寅大統領(第19代)が、それぞれ現地で彼らの公演を観覧し、終演後には、抱擁を交わしてメンバーとの親しさをアピールした[40]。BTSがビルボード1位を取った際には、文化勲章が贈られ、文在寅大統領は「Congratulations to the Seven Music-loving Boys and Their Wings, 'ARMY'! The songs, dance, dreams and enthusiasm of BTS energized to young people around the world.(音楽好きな7人の少年と彼らの翼であるARMY(「ARMY」はファンの総称)、おめでとうございます!BTSの歌、ダンス、夢、熱意は世界中の若者を活気づけ、力を与えました」とのコメントを寄せている[38][40]。また、韓国軍への入隊期限を順次迎えるメンバーの徴兵問題は、政治家を巻き込んで長年論争になっていた。
その一方で、KARAのメンバーは、記者会見でマスコミから「竹島はどこの領土か?」と聞かれた際に「韓国で活動するのは久しぶりです。日本のファンからは愛をたくさんいただいて…」などと言葉を濁したため、記者の質問をはぐらかしたとして、ネットユーザーのみならず、大手新聞やポータルサイトからも非難され、バッシングを受けた[注 2][41]。安重根や尹奉吉など、朝鮮の独立運動家に関するテレビ番組のクイズに誤答したアイドルたちは、視聴者から非難され、公式な場での謝罪を余儀なくされている[39][42]。旭日旗模様、またはそのように見えるデザインを使用したBIGBANGのリーダー・G-DRAGON[注 3]とメンバーのT.O.P、少女時代のティファニー[注 4]、Trouble Makerのヒョンスン(元BEAST)とヒョナ(元4minute)[注 5]、Girl's Dayのヘリ[注 6]などが批判を受け、バッシングされたり、謝罪に追い込まれたりしている[43][44][45]。
2018年9月、日本の秋元康が作詞を手掛けたBTSの楽曲「Bird」が「秋元康は右翼的だ」という韓国人ファンからの反発により、別の曲に差し替えられた[46]。より正確な内幕は、おニャン子クラブのデビュー曲「セーラー服を脱がさないで」と、その他作詞した一部の楽曲が、性行為を連想させる点とそれを未成年者たちに歌わせた行為が、韓国コミュニティで物議を醸すことになり、ファンの間でも取り消し要求が続く中、反韓右翼の挨拶たちと親しいという(もちろん現実には親しい右翼もあり、反韓左翼もあるだろうが、とにかく)根拠が不明な噂も広がりながら楽曲が変わることになる。
2018年11月、韓国では日本統治からの解放の象徴とされる原爆投下時のきのこ雲と解放を喜ぶ韓国人の写真がプリントされたTシャツを着たBTS・ジミンの写真が日本で問題となり、同月9日放送のテレビ朝日『ミュージックステーション』の出演が取りやめになった[39][40]。さらに、同月11日には、ユダヤ人の人権団体「サイモン・ウィーゼンタール・センター」が、過去にBTSがナチスの軍服に似た衣装を着て、ハーケンクロイツに似たマークが入った旗を使ったことを指摘、ナチスの被害者への謝罪を要求した[注 7][40]。原爆の場合、所属事務所が直接被害者団体に謝罪し、支援の可否も打診した。
2019年7月、日本政府が打ち出した半導体などの材料3品目を対象とする輸出管理強化に反発する韓国のネットユーザーから、TWICEやIZ*ONEなどのK-POPグループの日本人メンバーに対して「日本に帰れ」という脱退要求があり、さらには「韓国人メンバーと同じ給料を受け取るな」などという非難も出た[47][48]。政治的な事案とは別に、じっとしているメンバーたちに何と言う場合は事実上ない。これが度を越えればむしろネチズンたちに逆風を受けることもある。ただし、韓国内の社会的禁忌のような部分をよく知らず意図しないミスが起こる場合はあるが、通常メンバーやマネージャー等があらかじめ遮断したり、問題となることがある部分を素早く修正してくれるため大きく問題になる場合はほとんどない。もちろん政治的な部分自体に言及しないのが最も楽だ。あるいは企画会社であらかじめ教育してくれたり聞いてみる方法もある。興味深いのは、このような議論が必ずしも悪いわけではないということだ。ファンの間でもこのような議論の中で、他の地域と国家に対する理解が深まり、自己芸能人を守りながらお互いにユダヤ意識を感じることもできる。
2022年、BTSがアメリカ大統領ジョー・バイデンの招請を受け、ホワイトハウスで「アジア嫌悪犯罪」について議論した。これはアジアのアーティストとしては初めてのことである[49]。
騒動と論争
少女時代とKARAを巡る騒動
2010年10月、韓国政府の女性家族部や国会議員の間で少女時代やKARAを筆頭とした「韓国芸能界における未成年者の過激な(性的)露出」が問題となり、少女時代の所属事務所の代表が国会に召喚され、露出規制が行われようという動きがあった[50][51][52][53]。
2011年1月、少女時代の所属事務所のSMエンタテインメントとKARAの所属事務所のDSPメディアが、共に「インターネットの日本語ウェブサイト上に拡散している漫画『K-POPブーム捏造説を追え!』が、事実でない悪意のある描写をして名誉毀損をしている」として、法的措置も含めた「強気な対応」を取ることを表明した。
この漫画は作中で、対外文化広報政策を推進したい韓国政府と日本の大手広告代理店の電通(作中では「D社」と表現)との間の経済的利害関係をあげて、「日本におけるK-POPブームはやらせである」と示唆している。または、少女時代やKARAが韓国芸能界において性接待や整形に関与していると憶測している。この「漫画論難」は、韓国のメディアで大々的に報じられており、日本の一部メディアでも報じられた。但し、作者は根拠が無いフィクションであることを自分のブログで明らかにしている[54][55]。
ファンによるチャートの不正操作
K-POPのアイドルグループは熱狂的なファンの存在について言及されることが多いが、その行動が批判の対象となることがある。例えばビルボードチャートの信頼性を失わせる順位の不正操作が指摘されている。不正操作の方法としては、アメリカ在住のファンが音楽ストリーミングサービスのアカウントを作り、Twitterや各種SNS、電子メール等で他国のファンたちにログイン情報を送り、情報を受け取ったファンがストリーミングを繰り返すなどの方法が一例として挙げられている。その際は複数のデバイスを使ったり、バーチャルプライベートネットワーク(VPN)を利用し視聴者の位置情報を偽造しアメリカで視聴されていると見せかける。例えば、あるBTSのファングループは1000以上のアカウントをばらまいたという。この他にも、アメリカ在住のファンが有料アカウントを作れるように募金活動を主催するファンもいるという。BTSのファングループは、これらのチャート操作を指摘するメディアの取材に答えないように各ファンを統制している[56][57]。
この際、明確なチャート不正と判定された場合はチャートから削除されることもあり、例えば元EXOのクリスがファンによるiTunesチャートの不正操作が認定され、クリスのアルバム「Antares」は該当部分のみビルボードチャートから除外された[58]。
ファンによる集団投票
ファンによるとみられる過剰な集団投票が論争となることもある。例えば、2012年ロンドンオリンピックオープニングで歌ってもらいたい歌手のアンケートを取った所、K-POPアーティストがレディーガガ、ジャスティン・ビーバーらを抑え上位を独占。この結果に不満を抱いたネットユーザーがコミュニティサイト4chanで組織票を依頼し、1位に日本のボーカロイドソフトである初音ミクがランクインする事態に発展した[59]。
2018年には、アメリカのドナルド・トランプ大統領、カナダのジャスティン・トルドー首相、アメリカ下院議長のナンシー・ペロシ、テスラのイーロン・マスクCEO、Facebookのシェリル・サンバーグCOO等の世界的な有名人に圧倒的な大差をつけて、1位にBTS、2位に文在寅大統領が選ばれた。
業界
四大芸能事務所
- BoA・東方神起・SUPER JUNIOR・少女時代・SHINee・f(x)・EXO・Red Velvet・NCT・aespa・RIIZEなどが所属する「SMエンタテインメント」[注 8]、
- PSY・SE7EN・BIGBANG・2NE1・WINNER・iKON・BLACKPINK・TREASURE・BABYMONSTERなどが所属する「YGエンターテインメント」、
- Wonder Girls・2PM・miss A・GOT7・TWICE・Stray Kids・ITZY・NiziU・NMIXXなどが所属する「JYPエンターテインメント」
- BTS ・TOMORROW X TOGETHER・SEVENTEEN・fromis_9・ENHYPEN・LE SSERAFIM・NewJeans・ILLITなどが所属する「HYBE LABELS」
は、韓国四大芸能事務所と呼ばれ[60][61]、韓国の音楽業界の中心を担っている。
HYBE・YG・JYPがアメリカポップ系、SMはユーロポップ系である。
- YG
- K-POPの始まりともいえるソテジワアイドゥルのメンバーだったヤン·ヒョンソクが設立した芸能事務所で、主に米国系黒人音楽をベースに発展させたK-POP会社。 そのため、北米で人気が高い。ソテジワアイドゥルでの活動経験を基にヒップホップをK-POPに最もよく取り入れている芸能事務所[62]。
- JYP
- J.Y. Parkが設立した芸能事務所で、四大芸能事務所の中で一番先に米国音楽市場に進出した会社[63]。YGと同様に黒人音楽を基盤に会社を発展させたが、ヒップホップが重点のYGとは異なりジャズ、スイング、アメリカ式ポップを多彩に借用し、2010年代から外国人メンバーを募集、日本出身のメンバーも積極起用し、現在は日本国内で最も影響力のある所属事務所として位置づけている。
- HYBE
- 四大芸能事務所の中で最も遅く設立された会社だが、現在は最大のK-POP事務所になった。 HYBEは主に白人系アメリカ音楽を借用するが、2013年にデビューしたBTSがYGのBLACKPINKと共に本国はもちろん米国、日本、東南アジアで成功し、アジア音楽の不毛地と呼ばれるヨーロッパなどでも大きな人気を得てアジア初の世界市場で成功したポップグループになった。
- SM
- ユーロダンスポップをK-POPに初めて導入した会社。 1990年代後半から2000年代後半まで(YGのBIGBANG、JYPのワンダーガールズが登場する前)SMが事実上、韓国で最大のK-POP所属事務所だった。米国留学時代「モータウンレーベル」の体系的な育成システムにインスピレーションを受け、当時体系的な育成がなかったK-POPエンターテインメントに「練習生制度」という独創的な育成体系を業界で初めて導入した。日本の影響が強く歌手や音楽も国内だけで売り出していたが、一定水準以上の発展の後、この風潮は未来がないと見て、2000年以降からは北米に進出することにした。
専門用語
- ペン
- 「ファン」を朝鮮語式に発音したもの(팬、朝鮮語には「F」の発音系がない)。「○○ペン」のように、グループ名や個人名を付けることで「○○のファン」であることを示す[64]。また、ファンサイン会のことを「ペンサ」と呼んだり、ファンミーティングのことを「ペンミ」と呼ぶ。
- マスター
- 私設ファンサイトの管理人のこと。日本では「マスター」と呼ばれているが、韓国では「ホムマ」という呼び名が一般的で、これはホームページマスター[注 9]の略[65][66]。ファンがホームページを作成し、そこに撮影したアーティストの写真を載せるようになったのが由来で、韓国では、2000年代前半頃までアイドルやアーティストの公式写真コンテンツが少なかったため、ファンが勝手に撮った生写真をブロマイドのように販売したのが始まりと言われている[65]。
- 韓国では、ファンからアーティストへのサポートが盛んで、ラッピング広告を出したり、出演番組の現場などに丸ごとカフェを差し入れしたりといったサポートをする資金を集めるために、自分で撮った写真を使って写真集などのグッズを作るようになっていき、写真の展示会を開催し、その入場料を回す者もいる。中にはプロのカメラマンになった者もいる[65]。アイドルグループの活動初期は、マスターがどれだけ付いているかが人気のバロメーターにもなっていて、売れるかどうかの一つの指標でもあり、アーティストの中には、マスターを「自分専用のカメラマン」として認知する人間もいる[65]。その一方で、嫌がるアーティストもいるが、過去に事務所側がマスターへ厳しい対応を取り、ファンから反感を買ったという事例もあり、長年その存在は看過されてきた[67]。しかし、ファンの数が増えるにつれてマスターが作る写真集の収益も大幅に上がり、多い時には日本円で何千万円もの金額が動くようになり、アーティストのサポート以外にも使っているのではとの疑いがもたれたり、国税庁の調査が入るようなケースも出てきて問題となっている[67]。
- 2019年には、マスターをストーカーやサセン扱いする海外ファンと韓国のファンの対立により、マスターの活動休止が相次いだ[67]。
- チクドク
- アイドルの追っかけをして一眼レフカメラなどで本格的な写真を撮るファンのこと[68]。アイドルの芸能活動について回り、コンサートや公開収録時の写真だけでなく移動中の私服写真も撮影し、どんどんネット上にアップする[68]。特に海外活動の多いアイドルは飛行機の搭乗前後も必ずカメラに捉えられ、「空港写真」という名でリアルタイムにも近い速さで世界中に公開される[68]。その際の服装は「空港ファッション」と呼ばれ、注目されるため、アイドルたちも特に空港での服装には気を使っているほど[68]。アイドルの人気を後押しする存在でもあるため、彼らやその所属事務所も公認していることが多い[69]。
- サセン
- アイドルの私生活を追いかける過激なファンのこと[67][69]。アイドルの私生活を執拗に詮索し、時には犯罪まがいのストーカー行為を繰り返し、韓国では社会問題になるほど[69]。例えばアイドルの寮やマンションに不法侵入したり、携帯電話に連絡して個人情報を知ろうとするなど。
- オッパ・オンニ・ヒョン・ヌナ
- 「オッパ」は、女性(ファン)が年上の男性(芸能人)に対して親しみを込めて呼び掛ける言葉(「兄さん」のような意味)。「○○オッパ(○○兄さん)」のように、名前の後に付けることもある。同様にして、女性から年上女性へは「オンニ」、男性から年上男性へは「ヒョン」、男性から年上女性へは「ヌナ」という呼びかけが使われる[70]。
- カムバック
- 朝鮮語では「コムベク」(컴백)と言う。韓国では、新しいアルバムをリリースしてから一定期間[注 10]、連続して音楽番組に出演してプロモーションを行い、その期間が過ぎると出演しなくなる[71]。新しいアルバムをリリースして初めての音楽番組への出演を「カムバックステージ」または「カムバックスペシャル[72]」と呼び、新曲や新しいアルバムをリリースすること自体も「カムバック」と呼ぶ。ファンの間では「カムバ」と略されることが多い。また、活動期間における最後の番組出演を「グッバイステージ」と呼ぶ。この「カムバック」は、ソ・テジ自身がその概念を生み出した[72]。
- 活動曲・タイトル曲・後続曲
- 韓国では、シングルをリリースしてからアルバムをリリースするのではなく、アルバムをリリースし、その中の2・3曲をプロモーション用の楽曲として、ミュージックビデオを制作したり、音楽番組で披露したりする[73]。このようなプロモーションの中心となる楽曲を「活動曲[注 11]」または「タイトル曲」と呼ぶ。また、2番目にプロモーションに使われる曲の事を「後続曲」と呼ぶ。
- シングルアルバム
- 韓国でいう「シングル」[74]や「ミニアルバム」に該たる部分[75]。2000年代以降から活発化した。→詳細は「シングル § 韓国におけるシングル」を参照
- 正規アルバム
- 通常のアルバムのこと[73]。
- スペシャル・アルバム
- 企画アルバム、もしくはコンピレーション・アルバムのこと[73]。
- リパッケージアルバム
- 一旦リリースされたアルバムにいくつかの新曲を追加し、装丁を変えて再度リリースするアルバムのこと。大概「リパケ」と略される。売り上げとしては、同一のアルバムとして数えられる[76]。
- 〜集
- 韓国では、リリースしたアルバムの枚数をカウントする際に「1stアルバム」「2ndアルバム」という言い方をせず、「1集」「2集」と「集」という表現で数える。その際、正規アルバムは「1」、スペシャルアルバムは「0.5」とカウントする。例えば、正規アルバムを2枚リリースしたアーティストが、3枚目のアルバムをスペシャル・アルバムとしてリリースした場合、そのアルバムは「2.5集」となる[73]。
- Japanese ver.
- アルバムのタイトル曲が、日本語に翻訳された上で、シングルカットされたもの。日本での第1次K-POPブームの頃まではこれが付かなかったため、朝鮮語の原曲と区別しづらかったが、2010年代の後半以降は、これが曲名の後に付いていることが殆どとなっている。
- エギョ
- 「愛嬌」の朝鮮語読み(애교)だが、日本語での「愛嬌」とは意味合いが異なり、アイドルがわざとらしく可愛い振りをすること[77]。即ち日本でいう「ぶりっこ」に近い。2011年辺りから、愛嬌をふりまく際のお決まりとして「プインプイン(뿌잉뿌잉)」という言葉が韓国の若者の間で流行した。
脚注
注釈
- ^ 2015年頃に韓国で生まれた『愛国者』と『エンターテイナー』を合わせた造語。
- ^ それ以前から日本で活躍した俳優やタレントは、まるで「踏み絵」のように竹島問題や日本の印象について記者から質問を受け、親日派のレッテルを貼られて芸能活動ができなくなることを恐れたタレントの多くは反日と受け取られる回答をしている。
- ^ 2017年、自身のインスタグラムに掲載した動画に白地に中央から放射線状に赤い色が広がる柄に染色された絞り染めのTシャツ姿が映っていた。
- ^ 2016年、自身のスナップチャットに旭日旗模様のスタンプ入りの写真を投稿した。
- ^ 2013年、2人で旭日旗がプリントされたペアTシャツを着た。
- ^ 2012年、東日本大震災への応援メッセージの意味で着たTシャツに旭日旗プリントがあった。
- ^ 過去にはナチスを思わせる帽子で写真に収まったリーダーのRMが非難を受けている。
- ^ 過去に所属にしていたアーティストも含まれています
- ^ 日本でいうウェブマスターのこと。
- ^ アルバムを発売してから平均で3〜4か月[71]
- ^ プロモーションに使われる曲全体のことも「活動曲」と呼ぶ[73]。
出典
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参考文献
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- イ・ジヘン 著、桑畑優香 訳『BTSとARMY わたしたちは連帯する』イースト・プレス、2021年2月18日。ISBN 978-4-7816-1955-2。
- 田中絵里菜『K-POPはなぜ世界を熱くするのか』朝日出版社、2021年4月1日。ISBN 978-4-255-01212-4。
関連項目
外部リンク
- LVKM K-POP、K-HIPHOP、韓国情報のウェブマガジン
- Click! StarWars ランキングサイト
- Kpopway Radio
- K-POP FES NESTAL 日本最大級のK-POPイベント