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新東名高速道路

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高速自動車国道
(有料)
新東名高速道路
新東名高速道路
路線延長 253.2 km(建設予定延長)
開通年 2012年4月14日 -
起点 神奈川県海老名市
海老名南JCT
主な
経由都市
厚木市伊勢原市秦野市御殿場市裾野市沼津市富士市富士宮市静岡市藤枝市島田市掛川市磐田市浜松市新城市豊川市岡崎市
終点 愛知県豊田市
豊田東JCT
接続する
主な道路
記法
記事参照
テンプレート(ノート 使い方) PJ道路

新東名高速道路(しんとうめいこうそくどうろ)は、神奈川県海老名市から愛知県豊田市へ至る現在建設中(一部未着工)の高速道路高速自動車国道)である。略称は新東名

概要

全区間について道路整備特別措置法第3条に基づき、中日本高速道路株式会社(NEXCO中日本)が主体となって事業を進めている。整備開始当初の事業名称は「第二東名高速道路」(第二東名)とされていたが、2011年8月26日にNEXCO中日本が路線名を「新東名高速道路」(新東名)とすることを正式に発表した。高速自動車国道としての法定路線名は第二東海自動車道横浜名古屋線。第二東海自動車道の起点は東京都だが、新東名高速道路は首都圏中央連絡自動車道と接続する海老名南JCT(仮称)が起点となり、海老名南JCT以東のルートや事業化は未定である。

東名高速道路と並行する道路として計画され、連絡路を介して相互に補完し合う計画とされている。新名神高速道路(整備時の仮称は「第二名神高速道路」、法定路線名は近畿自動車道名古屋神戸線)とともに、東京名古屋大阪を結ぶ日本の新しい大動脈として期待されており、伊勢湾岸自動車道を介して新東名神として一体で呼ばれる[1]。新名神高速道路は2008年2月23日亀山JCT-草津田上IC(49.7km)間が部分開通した。

道路規格が第1種第1級(設計速度120km)であるが、道路構造令にはない設計速度140kmを担保とした構造になっているため、他路線に比べ高規格であるために線形が良く、トンネルが連続する構造となっているので工事費用は割高になっている。総事業費は約7兆円、全線開通時期は2020年を予定している。

開通予定年度

静岡県内の御殿場JCT-浜松いなさJCT間及び連絡路を経由する三ヶ日JCTまでの区間は、2012年4月14日に開通予定である。既に構造物が完成している区間が多く、2011年2月には清水連絡路全区間の構造物が完成した。

本線
  • 海老名南JCT-厚木南IC : 2016年
  • 厚木南IC-伊勢原北IC : 2018年
  • 伊勢原北IC-御殿場JCT : 2020年
  • 御殿場JCT-浜松いなさJCT : 2012年4月14日
  • 浜松いなさJCT-豊田東JCT : 2014年
清水連絡路
  • 新清水JCT-清水JCT : 2012年4月14日
引佐連絡路
  • 浜松いなさJCT-三ヶ日JCT : 2012年4月14日

道路規格

  • 構造規格 : 第1種第1級(海老名南JCT-御殿場JCT、浜松いなさJCT-豊田東JCTは暫定施工時:第1種第2級)
  • 設計速度 : 120km/h
  • 車線幅員 : 3.50m-3.75m
  • 路肩
    • 左側 : 2.50m-3.00m
    • 右側 : 1.25m-1.75m
  • 中央分離帯 : 2.25m-4.50m
  • 最小曲線半径 : 標準値3,000m
  • 最急縦断勾配 : 標準値2.0%
    • 海老名南JCT-厚木南IC:1.4%、厚木南IC-伊勢原北IC:2.1%、秦野IC-御殿場JCT:3.0%
  • 車線数 : 4車線(用地買収6車線)
  • 構造物比率 : 橋梁 32.4%、トンネル 29.4%
    • 東名高速(参考値) : 橋梁 14.9%、トンネル 3.0%

従来の高速道路よりも道路規格が高い設計速度を時速140kmとされていたが[2]道路構造令で設計速度140kmは定められておらず、国土交通省が改正を要請したが、警察庁が断固として反対して実現していない経緯があり、現在では新名神高速道路と同じく120kmで設計されている。ただし、警察庁が高速道路や一般道路最高速度引き上げを2006年から3年がかりで検討中であり、その内容によっては設計速度やサービス速度が140km/hとされる可能性も残されていたが、警察庁は100kmを超える制限速度の設定を認めることについては見送りという方針をしめしたため、NEXCO中日本は2009年から、先駆けて開通する静岡県内の一部区間で120km/h走行の実証試験を行うことを発表した。[要出典]静岡県は新東名の法定速度140km/h化を国などに要望するとした[3]

また、片側3車線(往復6車線)で計画されていたが、日本道路公団民営化に伴い暫定4車線計画へと当面の規模を縮小した。原則として構造物も4車線となり、コスト削減がはかられたが、用地は6車線分確保され、全線で片側3車線への拡幅が可能な構造となっている。

通過市町村

本線

清水連絡路

  • 静岡県
    • 静岡市(清水区)

引佐連絡路

  • 静岡県
    • 浜松市(北区)

接続高速道路

インターチェンジなど

各施設名称は御殿場JCT~浜松いなさJCT、豊田東JCT、清水連絡路、引佐連絡路を除いて仮称である。接続路線名も予定されているものを記述している。 東名高速道路との分岐などでは、誤認防止のため「東名」と表示される場合がある。

本線

IC
番号
施設名 接続路線名 起点
から
km
BS 備考 所在地
第二東海自動車道(基本計画区間)
- 海老名南JCT 首都圏中央連絡自動車道(事業中) 0.0 - 2016年度開通予定 神奈川県 海老名市
- 厚木南IC 国道129号 1.5 - 厚木市
- 伊勢原JCT 東名高速道路 5.8 - 2018年度開通予定 伊勢原市
- 伊勢原北IC 厚木秦野道路(事業中)
神奈川県道603号上粕屋厚木線新道(未供用)
8.2 -
- 秦野SA - - 2020年度開通予定 秦野市
- 秦野IC 国道246号
厚木秦野道路(未事業化)
21.0 -
- 小山PA[4] - - 静岡県 小山町
- 御殿場IC 国道138号御殿場バイパス(西区間)(事業中)
県道406号仁杉柴怒田線(未供用)
46.2 - 御殿場市
- 御殿場JCT 東名高速道路 53.3 - 2012年4月14日
- 長泉沼津IC 伊豆縦貫自動車道
県道87号大岡元長窪線(事業中)
66.5 - 長泉町
- 駿河湾沼津SA[5] - - 沼津市
- 新富士IC 西富士道路
県道88号一色久沢線
86.8 - 富士市
- 新清水IC 国道52号 101.2 - 静岡市
- 清水PA - -
- 新清水JCT 中部横断自動車道(事業中)
清水連絡路(事業中)
110.6 -
- 新静岡IC 県道27号井川湖御幸線
県道74号山脇大谷線
119.8 -
- 静岡SA/SIC - -
- 藤枝岡部IC 県道209号静岡朝比奈藤枝線
国道1号藤枝バイパス
138.4 - 藤枝市
- 藤枝PA - -
- 島田金谷IC 国道473号
国道473号金谷御前崎連絡道路(事業中)
153.4 - 島田市
- 掛川PA - - 掛川市
- 森掛川IC 県道40号掛川天竜線 170.3 - 森町
- 遠州森町PA[6] - -
- 浜松浜北IC 国道152号 182.4 - 浜松市
- 浜松SA/SIC - -
- 浜松いなさJCT 三遠南信自動車道(事業中)
引佐連絡路(事業中)
198.0 -
- 新城IC 国道151号 210.4 - 2014年度開通予定 愛知県 新城市
- 設楽原PA - -
- 額田IC 国道473号 236.5 - 岡崎市
- 岡崎SA - -
- 豊田東JCT 東海環状自動車道 253.2 - 豊田市
伊勢湾岸自動車道 名古屋南四日市方面


清水連絡路

IC
番号
施設名 接続路線名 起点
から
km
BS 備考 所在地
- 清水JCT 東名高速道路 0.0 - 2012年4月14日開通予定 静岡県 静岡市
- 清水いはらIC 県道75号清水富士宮線 -
- 新清水JCT 本線(事業中) 4.5 -
中部横断自動車道 身延・双葉方面(事業中)

引佐連絡路

IC
番号
施設名 接続路線名 起点
から
km
BS 備考 所在地
三遠南信自動車道 鳳来峡方面(事業中)
- 浜松いなさJCT 本線(事業中) 0.0 - 2012年4月14日開通予定 静岡県 浜松市
- 浜松いなさIC 国道257号 -
- 三ヶ日JCT 東名高速道路 12.7 -
三遠伊勢連絡道路(調査中)

トンネルと主な橋

都田川橋
新富士川橋

本線

清水連絡路

トンネルと橋の数

区間 トンネル 橋梁
上り線 下り線 上り線 下り線
本線 海老名南JCT-御殿場JCT ? ? ? ?
御殿場JCT-長泉沼津IC 1 1 ? ?
長泉沼津IC-駿河湾沼津SA 0 0 ? ?
駿河湾沼津SA-新富士IC 1 1 12 12
新富士IC-新清水IC 3 3 12 12
新清水IC-清水PA 0 0 1 1
清水PA-新清水JCT 3 3 7 6
新清水JCT-新静岡IC 2 2 4 5
新静岡IC-静岡SA 0 0 ? ?
静岡SA-藤枝岡部IC 5 5 ? ?
藤枝岡部IC-藤枝PA 1 1 ? ?
藤枝PA-島田金谷IC 4 4 ? ?
島田金谷IC-掛川PA 1 1 ? ?
掛川PA-森掛川IC 3 3 ? ?
森掛川IC-浜松SA 0 0 ? ?
浜松SA-浜松いなさJCT 2 2 ? ?
浜松いなさJCT-設楽原PA ? ? ? ?
設楽原PA-額田IC 2 2 1 1
額田IC-岡崎SA 4 4 8 8
岡崎SA-豊田東JCT 0 0 3 3
清水連絡路 清水JCT-新清水JCT 0 0 ? ?
引佐連絡路 浜松いなさJCT-浜松いなさIC 0 0 ? ?
浜松いなさIC-三ヶ日JCT 2 2 ? ?
合計 34? 34? 36? 36?

歴史

  • 1987年6月30日 : 第四次全国総合開発計画閣議決定され、第二東名自動車道(だいにとうめいこうそくどうろ)が構想される。
  • 1987年9月1日 : 国土開発幹線自動車道建設法が改正され、第二東海自動車道が予定路線になる。
  • 1989年2月27日 : 基本計画公示。
  • 1991年12月3日 : 長泉沼津IC-豊田東JCT間整備計画。
  • 1993年11月9日 : 長泉沼津IC-豊田東JCT間施工命令。
  • 1993年12月4日 : 長泉沼津IC-豊田東JCT間工事着手。
  • 1996年12月27日 : 海老名南JCT-秦野IC間、御殿場IC-長泉沼津IC間整備計画。
  • 1997年12月25日 : 御殿場JCT-長泉沼津IC間施工命令。
  • 1998年1月20日 : 御殿場JCT-長泉沼津IC間工事着手。
  • 1998年4月8日 : 海老名南JCT-伊勢原北IC間施工命令。
  • 1998年4月17日 : 海老名南JCT-伊勢原北IC間工事着手。
  • 1998年12月25日 : 秦野IC-御殿場JCT間整備計画。
  • 1999年12月14日 : 伊勢原北IC-秦野IC間施工命令。
  • 2000年1月12日 : 伊勢原北IC-秦野IC間工事着手。
  • 2003年12月25日 : 第1回国土開発幹線自動車道建設会議(国幹会議)にて大幅な整備計画変更(コスト削減)が決定。
  • 2006年3月31日 : 事業許可。
  • 2007年4月1日 : 秦野IC-御殿場JCT間工事着手。
  • 2009年8月15日 : 静岡沖地震が発生し東名高速道路の一部区間の通行止による迂回路渋滞対策により、建設中の一部本線を緊急供用。
  • 2011年3月1日 : 静岡SAスマートIC、浜松SAスマートICの設置を認可[7]
  • 2011年3月11日 : 東北地方太平洋沖地震が発生し東名高速道路及び国道1号の一部区間の通行止による迂回のために、建設中の一部本線を緊急供用。
  • 2011年8月26日 : 当道路の道路名称が「新東名高速道路」(しんとうめいこうそくどうろ)に決定。また、御殿場JCT-浜松いなさJCT間、清水連絡路及び引佐連絡路の各IC・SA・PA・JCTの名称を正式に決定。
  • 2011年11月2日 : 静岡SAスマートIC、浜松SAスマートICの名称が正式に決定。
  • 2012年4月14日 : 御殿場JCT-浜松いなさJCT間、引佐連絡路 浜松いなさJCT-三ヶ日JCT間、清水連絡路 清水JCT-新清水JCT間がそれぞれ開通予定(本線と2連絡路の合計162kmは高速道路で1度に開通する長さとしては過去最長になる予定)。

道路事業者

  • NEXCO中日本
    • 東京支社厚木工事事務所 : 海老名南JCT-伊勢原市
    (厚木工事事務所事業区間はこの他、首都圏中央連絡自動車道 西久保JCT-厚木市)
    • 東京支社秦野工事事務所 : 秦野市-神奈川・静岡県境
    (秦野工事事務所事業区間はこの他、なし)
    • 東京支社沼津工事事務所 : 神奈川・静岡県境-沼津市
    (沼津工事事務所事業区間はこの他、なし)
    • 東京支社富士工事事務所 : 沼津市-富士宮市
    (富士工事事務所事業区間はこの他、なし)
    • 東京支社清水工事事務所 : 静岡市域
    (清水工事事務所事業区間はこの他、中部横断自動車道 静岡県域)
    • 東京支社静岡工事事務所 : 静岡市-島田市
    (静岡工事事務所事業区間はこの他、なし)
    • 東京支社掛川工事事務所 : 島田市-磐田市
    (掛川工事事務所事業区間はこの他、なし)
    • 東京支社浜松工事事務所 : 磐田市-浜松市
    (浜松工事事務所事業区間はこの他、なし)
    • 名古屋支社豊川工事事務所 : 静岡・愛知県境-豊川・岡崎市境
    (豊川工事事務所事業区間はこの他、なし)
    • 名古屋支社豊田工事事務所 : 豊川・岡崎市境-豊田東JCT
    (豊田工事事務所事業区間はこの他、なし)

その他

当路線や新名神高速道路などの中央分離帯に専用軌道を敷き、東京-大阪間に物流専用の高速貨物鉄道である東海道物流新幹線構想がある。

NEXCO中日本協力のもと、開通前の和田島トンネルでは、テレビドラマコード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-」の撮影が行われていたり、他のトンネルや本線上でテレビ撮影も行われている[8]

2009年8月11日に発生した、静岡沖地震で東名高速道路の一部区間が通行止となったことから、迂回路の混雑緩和のために、8月15日9時-16時まで、大井川橋(静岡県島田市牛尾-同市相賀間)の上り線(約1.3km)を普通車・小型車のみ緊急に供用した[9]建設中のために舗装が十分でなかったことから制限速度は20km/hであった。

また、2011年3月11日に発生した、東北地方太平洋沖地震の際に大津波警報が発令されたことにより、それぞれ一部区間が通行止となった東名高速道路、国道1号の代替道路として、緊急車両のみ通行された。

脚注

  1. ^ 新東名・名神とは?、NEXCO中日本
  2. ^ 建設省道企発第五〇号・建設省都計発第九九号、建設省道路局長・建設省都市局長通達、「第二東海自動車道及び近畿自動車道名古屋神戸線に係る構造基準等について」、関東地方建設局長・中部地方建設局長・近畿地方建設局長・関係府県知事・日本道路公団総裁あて、 平成二年八月六日。
  3. ^ 新東名は法定速度140キロ…静岡県が要望素案[リンク切れ]YOMIURI ONLINE読売新聞)、2011年11月22日
  4. ^ スマートIC設置構想あり。
  5. ^ スマートIC設置を検討中。
  6. ^ スマートIC設置構想あり。 -- 森町のスマートIC 年度内にも連結許可へ | 静岡新聞、2011年11月22日
  7. ^ 国土交通省 報道発表資料:高速道路へのスマートインターチェンジの追加設置について
  8. ^ 実験<4> 再挑戦! クルマは天井を走るのか?、『とびだせ!空想科学 アニメの世界を大実験SP』、フジテレビ
  9. ^ “新東名を一部開放”. NIKKEI NET. (2009年8月15日). http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20090815AT1G1500P15082009.html 2009年8月15日閲覧。 [リンク切れ]

関連項目

外部リンク

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