髙村薫
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誕生 |
林 みどり 1953年2月6日(71歳) 大阪府大阪市東住吉区[1] |
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職業 | 小説家 |
国籍 | 日本 |
最終学歴 | 国際基督教大学教養学部[2] |
活動期間 | 1989年 - 現在 |
ジャンル | サスペンス |
代表作 |
『黄金を抱いて翔べ』(1990年) 『マークスの山』(1993年) 『レディ・ジョーカー』(1997年) 『太陽を曳く馬』(2009年) 『土の記』(2016年) |
主な受賞歴 |
日本推理サスペンス大賞(1990年) 日本冒険小説協会大賞(1992年) 咲くやこの花賞(1992年) 日本推理作家協会賞長編部門(1993年) 直木三十五賞(1993年) 毎日出版文化賞(1997年) 親鸞賞(2006年) 読売文学賞(2010年) 野間文芸賞(2017年) 大佛次郎賞(2018年) 毎日芸術賞(2018年) |
デビュー作 | 『黄金を抱いて翔べ』(1990年) |
ウィキポータル 文学 |
重厚な推理小説『黄金を抱いて翔べ』(1990年)で文壇に登場。骨太の社会派サスペンスで人間に切り込む。作品に、直木賞を受賞した『マークスの山』(1993年)のほか、『新リア王』(2005年)、『太陽を曳く馬』(2009年)など。
人物
大阪府大阪市東住吉区生まれ[1]。大阪府吹田市在住。1971年、同志社高等学校卒業[2]。1975年、国際基督教大学教養学部人文科学科卒業(専攻はフランス文学)、卒業後は外資系商社勤務[2]。現在、髙村の「髙」は、 (はしご高)に統一されている。2014年9月以来、世界平和アピール七人委員会のメンバーの一人。
略歴
- 1989年、『リヴィエラ』で第2回日本推理サスペンス大賞最終候補。
- 1990年、『黄金を抱いて翔べ』で第3回日本推理サスペンス大賞受賞。
- 1992年
- 『神の火』で第5回山本周五郎賞候補。
- 『リヴィエラを撃て』で第11回日本冒険小説協会大賞受賞。
- 「アルコホリック・ホテル」で第45回日本推理作家協会賞短編および連作短編集部門候補。
- 咲くやこの花賞受賞。
- 1993年
- 『リヴィエラを撃て』で第6回山本周五郎賞候補、第46回日本推理作家協会賞長編部門受賞。
- 「ステーション・パーラー」で第46回日本推理作家協会賞短編および連作短編集部門候補。
- 『わが手に拳銃を』で第14回吉川英治文学新人賞候補。
- 『マークスの山』で第109回直木賞受賞、第12回日本冒険小説協会大賞受賞、『このミステリーがすごい!』1994年版国内第1位。
- 1997年、『レディ・ジョーカー』で毎日出版文化賞受賞。
- 1998年、『レディ・ジョーカー』で『このミステリーがすごい!』1999年版国内第1位。
- 2006年、『新リア王』で第4回親鸞賞受賞。
- 2010年、『太陽を曳く馬』で第61回読売文学賞受賞。
- 2014年、織田作之助賞選考委員(第31回より)
- 2017年、『土の記』で第70回野間文芸賞受賞。
- 2018年、『土の記』で第44回大佛次郎賞受賞[4]。
- 2018年、『土の記』で第59回毎日芸術賞受賞。
備考
「差別というのが生理的に嫌な性格だ。」「差別されがちな同性愛者の人々への思いも後押ししていたかも。」と語っている[5]。単行本から文庫化するにあたって、大胆な改稿を行うことが多い。
雑誌『ダ・ヴィンチ』のインタビュー[6][7] でも公言していたように、趣味はピアノで、楽器を備え長時間の練習にも耐えられたが、人前で弾くことはしていない。執筆の合間には、ピアノソロのレコードほかを好んで聞く[8]。
著作リスト
合田雄一郎刑事シリーズ
- マークスの山 (1993年3月、早川書房 のち講談社文庫、上巻 ISBN 9784062734912・下巻 ISBN 9784062734929、全面改稿)
- 照柿(1994年7月、講談社 のち文庫)
- レディ・ジョーカー(1997年12月、毎日新聞社 のち新潮文庫)
- 初出:『サンデー毎日』1995年6月18日 - 1997年10月5日号
- 太陽を曳く馬(2009年8月、新潮社、上巻 ISBN 9784103784067・下巻 ISBN 9784103784074)
- 初出:『新潮』2006年10月号 - 2008年10月号)
- 冷血(2012年11月、毎日新聞社 のち新潮文庫、上巻 ISBN 9784620107899、下巻 ISBN 9784620107905)
- 初出:『サンデー毎日』2010年4月18日号 - 2011年10月30日号(連載時タイトル『新冷血』)
- 我らが少女A(2019年7月、毎日新聞出版 ISBN 9784620108421)
- 初出:『毎日新聞』2017年8月1日 - 2018年7月31日
福澤彰之シリーズ
- 晴子情歌(2002年5月、新潮社 のち文庫)
- 新リア王(2005年10月、新潮社
- 初出:『日本経済新聞』2003年3月1日号 - 2004年10月31日号・作品未完のまま打切り、単行本刊行時に加筆)
- 太陽を曳く馬 新潮社、2009
ノン・シリーズ作品
- 黄金を抱いて翔べ 1990年12月、新潮社 のち文庫
- 初出:『小説新潮』1990年10月号
- 神の火 1991年8月、新潮社(新潮ミステリー倶楽部)のち文庫
- 1996年8月、新潮社、ISBN 9784106027475、文庫版を元に新刊行
- わが手に拳銃を(1992年3月、講談社) 「李歐」(1999年2月、講談社文庫)[9]
- リヴィエラを撃て 1992年10月、新潮社(新潮ミステリー倶楽部)のち文庫、双葉文庫(日本推理作家協会賞受賞作全集 70、71)
- 地を這う虫 1993年12月、文藝春秋 のち文庫
- 四人組がいた。 2014年8月、文藝春秋 のち文庫
- 収録作品:四人組、怪しむ / 四人組、夢を見る / 四人組、豚に逢う / 四人組、村史を語る / 四人組、跳ねる / 四人組、虎になる / 四人組、大いに学習する / 四人組、タニシと遊ぶ / 四人組、後塵を拝す / 四人組、危うし! / 四人組、伝説になる / 四人組、失せる
- 土の記 2016年11月、新潮社
- 警視庁捜査第一課第三強行犯捜査第七係シリーズ(『小説現代』連載)
- 東京クルージング(1993年4月号)
- 放火(アカ)(1993年6月号)
- 失踪(1993年8月号)
- 情死(1993年10月号)
- 凶弾(1993年12月号)
- モグラ(『小説現代』連載)
- モグラ(1994年6月号)
- 村は踊った(1994年8月号)
- 奏でる女、踊る男(1994年10月号)
- 冬の役者たち(1994年12月号)
- ヨゼフ断章(『オール讀物』連載)
- 黙せる村(1994年5月号)
- 天翔る花火・ヨゼフ十六歳(1994年7月号)
- 蟹・ヨゼフ二十六歳(1994年9月号)
- 光る闇・ヨゼフ三十六歳(1994年11月号)
- 佇む人びと・ヨゼフ四十六歳(1995年1月号)
- 凧・ヨゼフ断章(1995年3月号)
単行本未収録作品
- 炎のドレス(『小説新潮』1991年6月号)
- ドッグズ・デイズ(『小説現代』1991年9月号)
- 暗夜を行く(『小説NON』1991年11月号)
- アルコホリック・ホテル(『小説現代』1991年12月号)
- マダム・ジョーカー(『小説現代』1992年4月号)
- さすらい人帰る(『オール讀物』1992年6月号)
- 旅の終わり(『小説NON』1992年8月号)
- セーターを編む女(『小説現代』1992年10月号)
- 昭子の家(『小説NON』1992年12月号)
- 浜辺にて(『小説中公』1993年3月号)
- 東京クルージング(『小説現代』1993年4月号)
- 毒は友(『小説NON』1993年5月号)
- 私とKと財布の関係(『野性時代』1993年6月号)
- 放火(アカ)(『小説現代』1993年6月号)
- 馬(『オール讀物』1993年6月号)
- 失踪(『小説現代』1993年8月号)
- 情死(『小説現代』1993年10月号)
- 現身世の人なれば(『小説NON』1993年10月号)
- いつか見た死(『小説新潮』1993年10月号)
- 凶弾(『小説現代』1993年12月号)
- 日吉町クラブ(『野性時代』1993年12月号)
- ある強盗(『週刊小説』1994年1月号)
- 格子の窓を仰いで(『小説現代』1994年2月号)
- 黙せる村(『オール讀物』1994年5月号)
- モグラ(『小説現代』1994年6月号)
- 顔(『小説新潮』1994年6月号)
- 天翔る花火・ヨゼフ十六歳(『オール讀物』1994年7月号)
- 村は踊った(『小説現代』1994年8月号)
- 蟹・ヨゼフ二十六歳(『オール讀物』1994年9月号)
- 奏でる女、踊る男(『小説現代』1994年10月号)
- 美しいひと(『小説新潮』1994年10月号)
- 光る闇・ヨゼフ三十六歳(『オール讀物』1994年11月号)
- 冬の役者たち(『小説現代』1994年12月号)
- 佇む人びと・ヨゼフ四十六歳(『オール讀物』1995年1月号)
- 凧・ヨゼフ断章(『オール讀物』1995年3月号)
- 海へ(『小説新潮』1996年8月号)
- 少年の日には(『新潮』2004年6月号)
- 双子の秋(『読売新聞』2005年11月8日号)
- カワイイ、アナタ(『文藝春秋』2006年4月号)
アンソロジー収録作品
- 日本ミステリーの一世紀 下巻(1995年7月、広済堂出版、ISBN 9784331056578、「ドッグズ・デイズ」収録)
- あの人の殺意―ミステリー傑作選〈29〉(1995年11月15日、講談社文庫、ISBN 9784062631075、「アルコホリック・ホテル」収録)
- 二十四粒の宝石(「棕櫚とトカゲ」収録)
- 1995年12月10日、講談社、ISBN 9784062077996、
- 1998年11月15日、講談社文庫、ISBN 9784062639163
- 死導者がいっぱい―ミステリー傑作選〈31〉(1996年11月15日、講談社文庫、ISBN 9784062633680、「ステーション・パーラー」収録)
- 誇りたかき掟 冒険・ハードボイルド傑作選(1996年12月25日、角川書店(カドカワノベルズ)、ISBN 9784047850088、「日吉町クラブ」収録)
- 女性作家シリーズ〔20〕(1997年10月、角川書店、ISBN 9784045742200、「地を這う虫」「犬の話」「棕櫚とトカゲ」「みかん」収録)
- 誘惑―女流ミステリー傑作選(1999年1月15日、徳間文庫、ISBN 9784198910365、「アルコホリック・ホテル」収録)
- 推理作家になりたくて マイベストミステリー 第三巻『迷』(2003年10月30日、文藝春秋、ISBN 9784163223100、小説「みかん」エッセイ「ざらざらしたもの」収録)
評論集
- 半眼訥訥
- 2000年1月30日、文藝春秋、ISBN 9784163559407
- 2003年2月10日、文春文庫、ISBN 9784167616021
- 作家的時評集 2000-2007
- 2007年10月30日、朝日文庫、ISBN 9784022644145
- 閑人生生 平成雑記帳2007-2009
- 2010年3月5日、朝日文庫、ISBN 9784022644145
- 続 閑人生生 平成雑記帳2009-2011
- 2011年12月7日、朝日文庫、ISBN 9784022617149
- 作家的時評集 2008-2013
- 2013年11月29日、毎日新聞社、ISBN 9784022616586
- 空海
- 2015年9月、新潮社、ISBN 9784103784081
- 作家的覚書
- 2017年4月21日、岩波書店(岩波新書)、ISBN 9784004316565
- 時代へ、世界へ、理想へ 同時代クロニクル 2019→2020
- 2020年3月30日、毎日新聞出版、ISBN 9784620326313
共著
- なにわ金融事件簿 闇に蠢く懲りない面々(朝日新聞大阪本社経済部と共著、阪本順治・宮脇磊介との対談を含む)
- 1997年11月10日、かもがわ出版、ISBN 9784876993505
- 快楽と救済(梁石日との対談集)
- 1998年12月24日、日本放送出版協会、ISBN 9784140053072
- いやな時代こそ想像力を(佐高信との対談)
- 2000年4月、岩波書店(岩波ブックレット)、ISBN 9784000092043
- 作家と新聞記者の対話 2006-2009(毎日新聞記者・藤原健との対談)
- 2010年1月29日、毎日新聞社、ISBN 9784620319667
- 日本人の度量 3・11で生まれ直すための覚悟(姜尚中・鷲田清一・本多弘之とのシンポジウム)
- 2014年3月、講談社(講談社+α新書)
- 生死の覚悟 (南直哉との共著)
- 2019年5月19日、新潮社(新潮新書)、ISBN 9784106108150
関連書籍
- 高村薫の本 高村薫が自作を語りつくす!(別冊宝島編集部編)
- 2000年4月、宝島社(別冊宝島)、ISBN 9784796638852
- 2006年3月6日、宝島社文庫、ISBN 9784796650847
日本国外での翻訳
台湾(繁体字中国語)
合田雄一郎刑事シリーズ
- 《馬克斯之山》 (2011.06.05、独歩文化)-マークスの山
- 《照柿》 (2013.06.01、独歩文化)
- 《LADY JOKER》(上、下) (2014.03.13、独歩文化)-レディ・ジョーカー
中国大陸(簡化字)
- 抱着黄金飞翔 (刊行予定、吉林出版集团有限责任公司)-黄金を抱いて翔べ
- 狙杀里维埃拉 (刊行予定、吉林出版集团有限责任公司)-リヴィエラを撃て
- 福澤彰之シリーズ
- 晴子情歌 (刊行予定、吉林出版集团有限责任公司)
- 新李尔王 (刊行予定、吉林出版集团有限责任公司)-新リア王
- 合田雄一郎刑事シリーズ
- 马尔克斯之山 (刊行予定、吉林出版集团有限责任公司)-マークスの山
- 照柿 (刊行予定、吉林出版集团有限责任公司)
- 女王 (刊行予定、吉林出版集团有限责任公司)-レディ・ジョーカー
- “女王”行动 (2001年9月、译林出版社)
- 曳日马 (2015年5月、吉林出版集团有限责任公司)-太陽を曳く馬 ISBN: 9787553427942
出演
ドキュメンタリー
脚注
出典
- ^ a b “春秋会50周年記念講演 作家髙村薫氏による「時代を見る目」”. 大阪春秋会ホームページ. 春秋会 (2008年10月21日). 2016年5月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年4月27日閲覧。
- ^ a b c “第3回 高村薫”. 今を輝く同窓生たち. 国際基督教大学. 2022年5月23日閲覧。
- ^ 高村薫(インタビュアー:森川暁子)「高村薫さん「みんな ひとりに慣れないと」」『YOMIURI ONLINE』、2015年9月10日。オリジナルの2016年5月30日時点におけるアーカイブ 。2016年4月27日閲覧。
- ^ “7氏に贈呈式 朝日賞・大佛次郎賞・大佛次郎論壇賞・朝日スポーツ賞:朝日新聞デジタル” (日本語). 朝日新聞デジタル. (2018年2月1日) 2018年10月14日閲覧。
- ^ “高村薫さん 「双子の秋」を語る”. YOMIURI ONLINE. (2005年12月13日). オリジナルの2014年1月14日時点におけるアーカイブ。 2016年4月26日閲覧。
- ^ ダ・ヴィンチ
- ^ 『ダ・ヴィンチ』第62号「解体全書neo:高村薫」1999年6月1日 pp. 146-149
- ^ 「PAUSE お気に入りのディスクを教えてください 8」『レコード芸術』1996年1月1日
- ^ “WOWOWプライムサスペンス「李歐」” 2022年1月25日閲覧。
- ^ “銃撃事件と日本社会”. NHK (2022年9月17日). 2022年9月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年9月11日閲覧。