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アントン・マンク

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
アントン・マンク
グランプリでの経歴
国籍 ドイツの旗 ドイツ
活動期間 1975 - 1988
チーム カワサキホンダ
レース数 153
チャンピオン 250cc - 1980, 1981, 1987
350cc - 1981, 1982
優勝回数 42
表彰台回数 84
通算獲得ポイント 1405
ポールポジション回数 34
ファステストラップ回数 26
初グランプリ 1975 350cc オーストリア
初勝利 1976 125cc ドイツ
最終勝利 1988 250cc 日本
最終グランプリ 1988 250cc ユーゴスラビア
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アントン・マンクAnton Mang, 1949年9月29日 - )はドイツ出身の元オートバイレーサー。ロードレース世界選手権の中排気量クラスで活躍し、通算5度の世界チャンピオンになったライダーである。

来歴

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キャリア初期

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11歳の時にDKW・RT125でオートバイを経験したマンクだったが、その後すぐに彼の興味はスキーボブに移り、その道に進んだ。マンクはスキーボブの世界で成功を収め、16歳の時にはドイツのナショナルチャンピオンとヨーロッパのジュニアチャンピオンとなった。

しかしマンクはモータースポーツへの興味を失ったわけではなく、2年後にはクライドラーのマシンで50ccクラスに参戦したが、マシンの問題によってレースから手を引かざるを得なかった。

プロライダーとして

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1970年、マンクは125cc世界チャンピオンのディーター・ブラウンのチームにメカニックとして加わった。そしてゼップ・シュレーゲルとアルフォンス・ツェンダー・マンクと共同でシュレーゲル・マンク・ツェンダー(SMZ250)を開発した。マンクはこのマシンでアウクスブルクの空港で行われたレースに出走し、オートバイレースにおける初勝利を挙げた。

1975年、350ccのヤマハでドイツ選手権のチャンピオンとなったマンクは、同じ年のオーストリアグランプリグランプリデビューを果たした。

グランプリ初勝利は1976年ドイツGPモルビデリの125ccのマシンを駆ってニュルブルクリンクの22.8kmの北コースで挙げたものである。

1978年シーズン、マンクはカワサキファクトリーとの契約に成功し、250ccクラスと350ccクラスに参戦した。そして1980年、250ccクラスのワールドチャンピオンに輝いたマンクは、350ccクラスでもジャン・エクロードに次ぐランキング2位を獲得した。

1981年には250ccと350ccのダブルタイトルを獲得し、ドイツのスポーツマン・オブ・ザ・イヤーに輝いた。

1982年には、この年限りで廃止された350ccクラスの最後のチャンピオンとなったが、250ccクラスではシーズン5勝を挙げたにもかかわらず、わずか1ポイント差でタイトルを逃した。

1983年、500ccクラスにステップアップしたマンクであったがシーズン初めにスキーの事故で重傷を負ってしまい、8月の半ばまで欠場せざるを得なかった。結局この年は1度も10位以内に入賞することすらできなかった。続く1984年は250ccクラスに戻り、プライベーターとしてヤマハのマシンに乗ってランキング5位となった。

1985年、マンクはランキング2位となったが、500ccクラスとのダブルタイトルを獲得したフレディ・スペンサーの圧倒的な強さの影に隠れたものであった。1986年はランキング4位に終わり、そのうえ長年のパートナーであったチーフメカニックのゼップ・シュレーゲルとも袂を分かつことになった。

そして1987年、シーズン8勝を挙げたマンクは通算3度目のワールドチャンピオンに輝いた。38歳でのタイトル獲得は、グランプリ史上最年長記録であった。

1988年、開幕戦の日本GPを勝利で飾ったマンクであったが、リエカ・サーキットで開催された第10戦ユーゴスラビアGPでのクラッシュによって大きな怪我を負い、その怪我によって引退に追い込まれた。

グランプリで通算42勝を挙げたマンクは2001年、MotoGP殿堂入りを果たした。

ロードレース世界選手権での戦績[1]

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  • 凡例
  • ボールド体のレースはポールポジション、イタリック体のレースはファステストラップを記録。
クラス マシン 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 ポイント 順位 勝利数
1975 350cc SMZ FRA
-
SPA
-
AUT
6
GER
-
ITA
-
IOM
-
NED
-
FIN
-
CZE
-
YUG
-
5 26位 0
1976 125cc モルビデリ FRA
-
ITA
-
NED
6
BEL
-
SWE
-
FIN
7
GER
1
SPA
4
32 5位 1
1977 125cc モルビデリ VEN
2
AUT
-
GER
3
ITA
4
SPA
-
FRA
-
YUG
7
NED
4
BEL
3
SWE
-
FIN
-
GBR
8
55 5位 0
500cc スズキ VEN
-
AUT
-
GER
8
ITA
10
FRA
-
NED
-
BEL
-
SWE
-
FIN
-
CZE
-
GBR
-
4 25位 0
1978 250cc カワサキ VEN
7
SPA
-
FRA
-
ITA
-
NED
-
BEL
7
SWE
9
FIN
4
GBR
1
GER
5
CZE
10
YUG
2
52 5位 1
350cc カワサキ VEN
-
AUT
-
FRA
-
ITA
-
NED
-
SWE
-
FIN
-
GBR
-
GER
6
CZE
7
YUG
6
14 16位 0
1979 250cc カワサキ VEN
-
GER
3
ITA
-
SPA
10
YUG
6
NED
4
BEL
DNS
SWE
4
FIN
-
GBR
3
CZE
4
FRA
5
56 6位 0
350cc カワサキ VEN
-
AUT
3
GER
2
ITA
4
SPA
-
YUG
6
NED
4
FIN
4
GBR
1
CZE
2
FRA
-
63 4位 0
1980 250cc カワサキ ITA
1
SPA
2
FRA
2
YUG
1
NED
3
BEL
1
FIN
2
GBR
2
CZE
1
GER
3
128 1位 4
350cc カワサキ ITA
-
FRA
4
NED
3
GBR
1
CZE
1
GER
2
60 2位 2
1981 250cc カワサキ ARG
-
GER
1
ITA
3
FRA
1
SPA
1
NED
1
BEL
1
RSM
1
GBR
1
FIN
1
SWE
1
CZE
1
160 1位 10
350cc カワサキ ARG
7
AUT
2
GER
1
ITA
2
YUG
1
NED
1
GBR
1
CZE
1
103 1位 5
1982 250cc カワサキ FRA
-
SPA
3
ITA
1
NED
1
BEL
1
YUG
-
GBR
2
SWE
2
FIN
6
CZE
8
RSM
1
GER
1
117 2位 5
350cc カワサキ ARG
-
AUT
2
FRA
-
ITA
4
NED
2
GBR
3
FIN
1
CZE
2
GER
2
81 1位 1
1983 500cc スズキ RSA
-
FRA
-
ITA
-
GER
-
SPA
-
AUT
NC
YUG
-
NED
-
BEL
-
GBR
12
SWE
10
RSM
10
2 18位 0
1984 250cc ヤマハ RSA
5
ITA
10
SPA
7
AUT
2
GER
4
FRA
1
YUG
NC
NED
4
BEL
7
GBR
11
SWE
DNF
RSM
8
61 5位 1
1985 250cc ホンダ RSA
2
SPA
3
GER
3
ITA
5
AUT
2
YUG
NC
NED
3
BEL
3
FRA
2
GBR
1
SWE
1
RSM
2
124 2位 2
1986 250cc ホンダ SPA
2
ITA
1
GER
2
AUT
-
YUG
NC
NED
2
BEL
18
FRA
-
GBR
NC
SWE
NC
RSM
4
65 4位 1
1987 250cc ホンダ JPN
8
SPA
NC
GER
1
ITA
1
AUT
1
YUG
7
NED
1
FRA
NC
GBR
1
SWE
1
CZE
1
RSM
6
POR
1
BRA
7
ARG
NC
136 1位 8
1988 250cc ホンダ JPN
1
USA
8
SPA
NC
YUG
7
ITA
10
GER
8
AUT
10
NED
3
BEL
3
YUG
DNF
FRA
-
GBR
-
SWE
-
CZE
-
BRA
-
87 8位 1

脚注

[編集]