増井光子
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増井 光子(ますい みつこ、1937年1月27日 - 2010年7月12日)は、日本の獣医師。東京都恩賜上野動物園園長、横浜市立よこはま動物園園長、兵庫県立コウノトリの郷公園園長(非常勤)、麻布大学客員教授を歴任した。日本の女性獣医師の草分けであり、エンデュランス馬術競技の選手でもあった。
経歴
[編集]- 1937年(昭和12年)1月27日:大阪府大阪市東成区生まれ[1]。実家は工業用石鹸製造業[1]。樟蔭東学園中学・高校卒[1]
- 1959年(昭和34年)
- 3月:麻布獣医科大学(現麻布大学)獣医学部獣医科卒。在学中は馬術部に所属。
- 4月:東京都恩賜上野動物園に勤務。
- 1972年 (昭和47年):「幼若ネコ類のカルシウム欠乏症に関する臨床学的研究」で麻生獣医科大学獣医学博士。
- 1985年(昭和60年):日本で初めてのパンダの人工繁殖に成功。
- 1990年(平成2年):女性初の多摩動物公園園長に就任。
- 1992年(平成4年):女性初の上野動物園園長に就任。
- 1996年(平成8年):母校の麻布大学獣医学部客員教授に就任。
- 1998年(平成10年):日本女性科学者の会(SJWS)功労賞 第三回 - 1998年6月[2]
- 1999年(平成11年):よこはま動物園ズーラシア初代園長に就任、兵庫県立コウノトリの郷公園の初代園長も兼務。
- 2006年(平成18年):世界馬術選手権エンデュランス日本代表。
- 2010年(平成22年)7月12日:休暇で滞在していたイギリスで馬術大会の競技中に落馬(7月11日)、搬送先のケンブリッジ大学病院で死去[3]。73歳没。7月19日、ケンブリッジ市内で葬儀が行われた。死没日をもって従六位に叙され、瑞宝双光章追贈[注 1][6]。
出演
[編集]著書
[編集]- 『アカ公、なぜ死んだ』秋元書房 1965
- 『草げんのきいろい矢・がんばれスイフティ』松永禎郎等絵 主婦と生活社 しぜんのくにシリーズ どうぶつ 1970
- 『よくわかる犬の飼い方』有紀書房 1970
- 『犬の飼いかた』加藤利以地 絵 秋田書店 カラー版ジュニア入門百科 1971
- 『アフリカ野生動物の旅』時事通信社 1973
- 『ペットを飼おう 犬から虫まで』太田浜路 等絵 学研カラー版ジュニアチャンピオンコース 1973
- 『動物と話す本 表情、動作、声で彼らの"言葉"がわかる』主婦と生活社 21世紀ブックス 1974
- 『名犬なんでも入門』小学館入門百科シリーズ 1974
- 『わたしの動物記』ポプラ社 1974
- 『日本の動物 哺乳類』木村しゅうじ絵 小学館 自然観察と生態シリーズ 1976
- 『動物私記』未来工房 多摩豆本 1977
- 『動物の親は子をどう育てるか』どうぶつ社 1978 のち学研M文庫
- 『光の国の動物記 エチオピアの野生動物と民衆』八月一日出版 1978
- 『動物が好きだから』どうぶつ社 1979
- 『続・動物私記』未来工房 多摩豆本 1979
- 『動物ってなんだろう 獣医師のノートから』講談社 1979
- 『たのしい動物日記』けいせい出版 1981
- 『動物日記』河出文庫 1987
- 『かわいいイヌ』小学館ミニレディー百科シリーズ 1982
- 『動物園歳時記』ティビーエス・ブリタニカ 1982
- 『たぬきの子』滝波明生え 新日本出版社 新日本動物植物えほん 1983
- 『動物のなかま』保育社 ジュニア図鑑 1983
- 『わたしのチャウチャウ』山本容子画 小学館 1983
- 『パンダの子ども チューリンはきょうも元気』平凡社 ジュニア写真動物記 1984
- 『どうぶつたちの夜』福岡毅え 新日本出版社 新日本動物植物えほん 1985
- 『ぞうさんのはな』滝波明生え 新日本出版社 新日本動物植物えほん 1987
- 『都会の中の動物たち』主婦の友社 1991
- 『野生動物に会いたくて』八坂書房 1996
- 『60歳で夢を見つけた 動物園長、世界を駆ける』紀伊國屋書店 2005
- 『動物の赤ちゃんは、なぜかわいい』創美社 2008
共著編
[編集]- 『動物園親代り日記』中川志郎共著 サンケイ新聞出版局 ヒット・ブックス 1964
- 『ペットの診療室 病気・手当・美容』中川志郎共著 北隆館 1968
- 『クマ・パンダ・キツネ』オグデン・タナー共著 パシフィカ 世界の野生動物 1979
- 『滅びゆく野生』ドン・アーネスト共著 パシフィカ 世界の野生動物 1979
- 『ライオンのなかまたち』メートランド・A.エディー共著 パシフィカ 世界の野生動物 1979
- 『動物園へいこうよ』千世まゆ子共著 杉山佳奈代画 講談社 1993
- 『とらの巻』編 博品社 1997
- 『動物が好き、人間が好き』福原義春共著 求龍堂 福原義春サクセスフルエイジング対談 1997
- 『動物と話す本 表現、動作、声で、彼らの"言葉"がわかる』編 主婦と生活社 1997
- 『うさぎの兎』編 博品社 1998
- 『ウサギモルモット』編 ポプラ社 育てるふれあう飼い方図鑑 1998
- 『ハムスターシマリス』編 ポプラ社 育てるふれあう飼い方図鑑 1998
翻訳
[編集]- ピーター・スピア『ごろろうううぶうぶう』渡辺茂男共訳 冨山房 1979
- ステラ・ブルーワー『森へ帰る』増井久子共訳 サンリオ 1979
- マーガレット・サザーランド文 ジャニー・ヒューズ絵『パンダくんこんにちは』冨山房 1980
- ジョン・ボネット・ウェクソ編「ズー・ブックス」誠文堂新光社
- 『コアラ/パンダ』1984
- 『ペンギン/水鳥』1984
- 『オオカミ/クマ』1985
- 『クジラ/サメ』1985
- 『ゴリラ/オランウータン』1985
- 『ゾウ/キリン』1985
- 『ヘビ/ワニ』1985
- 『ライオン/ネコ』1985
- 『ラクダ/ウマ』1985
- 『ワシ/猛きん類』1985
- オリア・ダグラス=ハミルトン『アフリカゾウ』日本語版監修・訳 くもん出版 大自然の動物ファミリー 1994
論文
[編集]脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ a b c 『ドキュメント 時代を拓いた女性たち 第2集』読売新聞社、2002年、p203
- ^ “日本女性科学者の会 名誉会員・功労賞受賞者・奨励賞受賞者”. 日本女性科学者の会学術誌 1 (1): p65-66. (2000).
- ^ “上野動物園初の女性園長、増井光子さん死去”. スポニチ Sponichi Annex (スポーツニッポン新聞社). (2010年7月16日). オリジナルの2010年7月20日時点におけるアーカイブ。 2010年7月16日閲覧。
- ^ 『官報』第5711号8-10頁 平成24年1月5日号
- ^ 『官報』第5711号32頁 平成24年1月5日号
- ^ 『官報』第5379号10-11頁 平成22年8月19日号
外部リンク
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