森翔平
広島東洋カープ #16 | |
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2022年8月23日 マツダスタジアム | |
基本情報 | |
国籍 | 日本 |
出身地 | 鳥取県気高郡青谷町(現:鳥取市) |
生年月日 | 1998年1月1日(26歳) |
身長 体重 |
177 cm 80 kg |
選手情報 | |
投球・打席 | 左投左打 |
ポジション | 投手 |
プロ入り | 2021年 ドラフト2位 |
初出場 | 2022年6月12日 |
年俸 | 2000万円(2025年)[1] |
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度) | |
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この表について
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森 翔平(もり しょうへい、1998年1月1日 - )は、鳥取県鳥取市出身のプロ野球選手(投手)。左投左打。広島東洋カープ所属。
経歴
[編集]プロ入り前
[編集]鳥取市立青谷小学校1年生の時に軟式野球を始め、鳥取市立青谷中学校では硬式野球のクラブチームである鳥取クラウンボーイズでプレーした。
鳥取県立鳥取商業高等学校に進学し、1年時から一塁手のレギュラーに定着。投手も兼任した。3年春の鳥取県大会で優勝し、中国大会に出場。創志学園との1回戦で髙田萌生と投げ合ったが敗れた[2]。同年夏の鳥取大会は準々決勝で鳥取西に敗れ敗退[3][4]。3年間で甲子園出場はなかった[2]。
関西大学に進学し、以降は投手に専念した。3年春からベンチ入りし、4年秋は先発の一角としてチームの第50回明治神宮野球大会準優勝に貢献。同大学OBの山口高志からも「全部の球種でコントロールが良い。体が強くなれば期待が持てる。」と称賛された[2]。1学年下に高野脩汰、2学年下に野口智哉がいる。
卒業後は三菱重工神戸・高砂(体制変更に伴い2021年1月より三菱重工Westに改称)へ入社。1年目からNTT西日本の補強選手として都市対抗野球大会に出場した[5]。2年目の2021年には社会人野球日本選手権大会に出場し、JR四国との1回戦に先発登板したが、チームはサヨナラ負けを喫し初戦敗退した[6]。その後、9月27日の都市対抗野球大会近畿第3代表決定戦に先発登板し、パナソニックを相手に3安打完封勝利で本戦出場を決めた[7]。
同年のドラフト会議で、広島東洋カープから2位指名を受け[8]、12月7日に契約金7500万円、年俸1200万円で仮契約を結んだ(金額は推定)[9]。背番号は16[10]。三菱重工Westの2枚看板であった八木彬も千葉ロッテマリーンズから5位指名され入団した[11][12]。
広島時代
[編集]2022年は、オープン戦で結果を残せず開幕から二軍での調整が続いていたが、6月7日に一軍に初昇格[13]。6月12日の埼玉西武ライオンズ戦(ベルーナドーム)で3番手としてプロ初登板し、2回を投げ1失点[14]。一軍では中継ぎ登板を重ねた後、9月7日の中日ドラゴンズ戦(バンテリンドーム)でプロ初先発し、5回1失点でプロ初勝利を挙げた[15]。一軍では8試合に登板し、1勝0敗1ホールド、防御率1.89、二軍では主に先発で13試合登板し、4勝3敗、防御率2.75という成績を残し、ウエスタン・リーグの優秀選手賞を受賞した[16]。また、広島の二軍戦を中継するちゅピCOMが主催する「ちゅピCOM若ゴイ大賞」の年間大賞にも選出されている[17]。オフに、200万円増となる推定年俸1400万円で契約を更改した[18]。
2023年は開幕二軍スタートとなった[19]。6月17日に一軍に昇格した[20]が、3番手として登板した翌日の西武戦(MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島)では外崎修汰に本塁打を打たれるなど、2/3回を投げて2失点の内容だった[21]。6月25日の読売ジャイアンツ戦(MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島)に同年初先発をし、5回2失点でプロ2勝目となる同年初勝利を挙げた[19]。7月9日の中日戦(バンテリンドーム ナゴヤ)では涌井秀章からプロ入り後初安打を打って[22]西川龍馬の先制3点本塁打に繋げ[23]、投げても5回を福田永将のソロ本塁打の1点に抑えて、2勝目を挙げた[22]。最終的に12試合に登板し、4勝2敗、防御率4.53を記録[24]。11月15日、400万円増となる推定年俸1800万円で契約を更改した[25]
2024年は、春先に投球フォームを崩し結果を出せず、前年同様二軍スタートとなった[26]。その後復調し8月9日に一軍昇格、同日の対阪神戦(京セラドーム)にシーズン初先発。5回3安打1失点(自責0)の好投を見せ、打線の援護にも恵まれ約1年ぶりに勝利投手となった[26]。9月14日の対阪神戦(甲子園球場)では6回を3安打無失点に抑えるも後続が同点を許し[27]、9月23日の対中日戦(バンテリンドーム)では8回5安打1失点でプロ初完投を記録するも、打線の援護が無く敗戦投手となるなど[28]、シーズン終盤にも好投を見せたが勝ちに繋がらなかった。シーズン通算成績は5登板(5先発)、1勝3敗、防御率2.70。10月29日に200万増の推定年俸2000万円で契約更改した[29]。
選手としての特徴・人物
[編集]直球と変化球を自在に操り、緩急をつけた投球が持ち味の左腕[30]。直球はプロ入り後に最速154km/hを記録[31]。変化球はカットボールを最大の武器とし[32]、その他カーブ、スライダー、チェンジアップ、フォークを投げる[33]。
鳥取商業高校野球部出身の選手では初めて、NPBのドラフト会議で指名を受けた[36]。
詳細情報
[編集]年度別投手成績
[編集]年 度 |
球 団 |
登 板 |
先 発 |
完 投 |
完 封 |
無 四 球 |
勝 利 |
敗 戦 |
セ 丨 ブ |
ホ 丨 ル ド |
勝 率 |
打 者 |
投 球 回 |
被 安 打 |
被 本 塁 打 |
与 四 球 |
敬 遠 |
与 死 球 |
奪 三 振 |
暴 投 |
ボ 丨 ク |
失 点 |
自 責 点 |
防 御 率 |
W H I P |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2022 | 広島 | 8 | 2 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1 | 1.000 | 87 | 19.0 | 22 | 1 | 8 | 0 | 1 | 10 | 2 | 0 | 5 | 4 | 1.89 | 1.58 |
2023 | 12 | 10 | 0 | 0 | 0 | 4 | 2 | 0 | 0 | .667 | 224 | 51.2 | 58 | 7 | 10 | 0 | 1 | 38 | 0 | 1 | 29 | 26 | 4.53 | 1.32 | |
2024 | 5 | 5 | 1 | 0 | 0 | 1 | 3 | 0 | 0 | .250 | 109 | 26.2 | 25 | 1 | 4 | 1 | 1 | 17 | 0 | 0 | 10 | 8 | 2.70 | 1.09 | |
通算:3年 | 25 | 17 | 1 | 0 | 0 | 4 | 5 | 0 | 1 | .545 | 420 | 97.1 | 105 | 9 | 22 | 1 | 3 | 65 | 2 | 1 | 44 | 38 | 3.51 | 1.30 |
- 2024年度シーズン終了時
年度別守備成績
[編集]年 度 |
球 団 |
投手 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
試 合 |
刺 殺 |
補 殺 |
失 策 |
併 殺 |
守 備 率 | ||
2022 | 広島 | 8 | 1 | 7 | 0 | 0 | 1.000 |
2023 | 12 | 5 | 11 | 0 | 2 | 1.000 | |
2024 | 5 | 3 | 10 | 0 | 0 | 1.000 | |
通算 | 25 | 9 | 28 | 0 | 2 | 1.000 |
- 2024年度シーズン終了時
記録
[編集]- 初記録
- 投手記録
- 初登板:2022年6月12日、対埼玉西武ライオンズ3回戦(ベルーナドーム)、5回裏に3番手で救援登板、2回1失点
- 初奪三振:同上、6回裏に山川穂高から空振り三振
- 初ホールド:2022年6月23日、対阪神タイガース11回戦(MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島)、6回表に2番手で救援登板、2回無失点
- 初先発登板・初勝利・初先発勝利:2022年9月7日、対中日ドラゴンズ22回戦(バンテリンドーム ナゴヤ)、5回1失点[37]
- 初完投:2024年9月23日、対中日ドラゴンズ24回戦(バンテリンドーム ナゴヤ)、8回1失点で敗戦投手
- 打撃記録
- 初打席:2022年9月7日、対中日ドラゴンズ22回戦(バンテリンドーム ナゴヤ)、3回表に松葉貴大から見逃し三振
- 初安打:2023年7月9日、対中日ドラゴンズ13回戦(バンテリンドーム ナゴヤ)、3回表に涌井秀章から左前安打[22][38]
背番号
[編集]- 16(2022年 - )
脚注
[編集]出典
[編集]- ^ 「広島 - 契約更改 - プロ野球」『日刊スポーツ』。2024年10月30日閲覧。
- ^ a b c 「関大“快挙”の立役者となった森翔平。伸び盛りの左腕の社会人での登板が待ち切れない | 野球コラム」『週刊ベースボールONLINE』2019年11月24日。2021年10月9日閲覧。
- ^ 「鳥取県高等学校野球連盟」『鳥取県高等学校野球連盟』。2021年10月9日閲覧。
- ^ “2015年 第97回全国高等学校野球選手権鳥取大会 大会結果”. 高校野球ドットコム. 2021年10月9日閲覧。
- ^ 「第91回 都市対抗野球大会」『第91回 都市対抗野球大会』。2021年10月9日閲覧。
- ^ 「第46回社会人野球日本選手権:三菱重工West―JR四国(1回戦)」『毎日新聞』2021年6月25日。2021年10月9日閲覧。
- ^ 「三菱重工Westが三度目の正直で本戦へ、プロ注目左腕の森翔平が完封」『日刊スポーツ』2021年9月27日。2021年10月9日閲覧。
- ^ 「【ドラフト】三菱重工West森翔平は広島2位 佐藤輝明との再戦「意識」」『日刊スポーツ』2021年10月11日。2021年10月31日閲覧。
- ^ 「広島2位森翔平 同学年森下に弟子入り熱望「全ての球が一級品」」『日刊スポーツ』2021年12月7日。2021年12月10日閲覧。
- ^ 「広島1位黒原拓未は大野豊氏「24」継承、2位森翔平「16」背番号発表」『日刊スポーツ』2021年12月10日。2021年12月10日閲覧。
- ^ 「三菱重工Westが誇るドラフト候補 本格派左腕・森翔平と150キロ右腕・八木彬」『BASEBALL KING』2021年7月31日。2022年1月28日閲覧。
- ^ 「NPBドラフト会議2021で森投手、八木投手が指名受け!」『三菱重工West硬式野球部』2021年10月12日。2022年1月28日閲覧。
- ^ 「広島ドラ2左腕・森が1軍初合流 西川は5日に抹消 投手1人増員で救援強化目指す」『スポニチアネックス』2022年6月7日。2023年3月2日閲覧。
- ^ 「【広島】ドラフト2位・森翔平 プロ初登板で2回1失点「緊張感もあった」」『東スポWEB』2022年6月12日。2023年3月2日閲覧。
- ^ 「【広島】森翔平がプロ初勝利 初先発で5回1失点 逆転CSへ火ともし続ける」『日刊スポーツ』2022年9月7日。2023年3月2日閲覧。
- ^ 「【動画】広島東洋カープの森翔平がウ・リーグの優秀選手賞受賞「来季は1軍のローテーションを勝ち取り、優勝に貢献できるよう」 | プロ野球」『DAZN NEWS』2022年11月26日。2023年3月2日閲覧。
- ^ 「「ちゅピCOM 2022年間若ゴイ大賞」受賞者決定! (PDF)」『ちゅピCOM』2022年11月11日。2023年9月11日閲覧。
- ^ 「広島、森は200万円増 年俸1400万円で更改」『サンケイスポーツ』2022年11月9日。2024年2月8日閲覧。
- ^ a b 「広島・森 今季初勝利で3位再浮上導いた ローテ定着へアピール「相手と勝負して攻めていけた」」『スポニチ Sponichi Annex』スポーツニッポン新聞社、2023年6月26日。2023年7月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年7月10日閲覧。
- ^ 「広島・森翔平が25日の巨人戦に今季初先発「初回から全力でいけるように」」『サンスポ』産業経済新聞社、2023年6月24日。2023年7月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年7月10日閲覧。
- ^ 「2023年6月18日 【公式戦】 試合結果 (広島東洋vs埼玉西武)」『NPB.jp 日本野球機構』。2023年7月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年7月10日閲覧。
- ^ a b c 「広島・森 初勝利バンテリンDでまたも白星「いいイメージ持っている」 打撃でも涌井から初安打」『スポニチ Sponichi Annex』スポーツニッポン新聞社、2023年7月10日。2023年7月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年7月10日閲覧。
- ^ 「【広島】森翔平プロ初安打で先制点に絡み、5回1失点で2勝目 チームの連敗ストップに貢献」『日刊スポーツ』日刊スポーツ新聞社、2023年7月10日。2023年7月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年7月10日閲覧。
- ^ 「【広島】森翔平「ローテ守り抜く」ドラ1常広羽也斗ら新人、現役ドラフト内間拓馬にも負けない」『日刊スポーツ』2023年12月9日。2024年2月8日閲覧。
- ^ 「広島・末包は2500万円で更改」『サンケイスポーツ』2023年11月15日。2024年2月8日閲覧。
- ^ a b 「広島・森 1年ぶり白星でアピール成功 新井監督「素晴らしい投球」次回登板は「また考えたい」」『デイリースポーツ』2024年8月10日。2024年8月10日閲覧。
- ^ 「【広島】先発・森翔平6回無失点の好投も中継ぎ陣が3点差守れず 7回に同点に追いつかれる」『日刊スポーツ』2024年9月14日。2024年11月6日閲覧。
- ^ 「広島・森 悔しいプロ初完投 熱投95球1失点報われず「勝てるようなピッチングをしなきゃいけない」」『デイリースポーツ』2024年9月24日。2024年11月6日閲覧。
- ^ 「【広島】2024年契約更改一覧」『スポーツ報知』2024年10月31日。2024年11月6日閲覧。
- ^ 「【森翔平インタビュー#3】投手として“違うな”と感じる部分は多い。暢仁の姿は良い刺激になっています|carp|インタビュー」『アスリートマガジンWEB』2024年2月7日。2024年2月7日閲覧。
- ^ 前原淳「【広島】2試合連続で1発に泣く 森翔平「もったいなかった」逆転3ラン被弾しプロ初黒星」『日刊スポーツ』2023年7月2日。2024年2月7日閲覧。
- ^ 「カープドラ2森翔平、契約金7500万円・年俸1200万円で合意」『中国新聞デジタル』2021年12月7日。2024年2月7日閲覧。
- ^ 「広島、三菱重工Westの森翔平を2位で指名 多彩な変化球を持つ左腕はDeNA今永に憧れる「脱力派」」『スポニチ Sponichi Annex』2021年10月11日。2024年2月7日閲覧。
- ^ 「【文春野球学校】偏愛選手名鑑2022 広島東洋カープ」『文春野球学校』2022年3月22日。2024年2月7日閲覧。
- ^ 「関西大学体育会野球部-メンバー」『www.kandai.ne.jp』。2024年2月7日閲覧。
- ^ 「鳥取商初のドラフト指名 OBの森翔平投手」『朝日新聞デジタル』朝日新聞社、2021年10月12日。2023年7月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年7月10日閲覧。
- ^ 「広島5連勝 やりました!ドラ2森がプロ初先発初勝利 粘りの投球で堂々5回1失点」『スポーツニッポン』2022年9月7日。2022年9月7日閲覧。
- ^ 「2023年7月9日 【公式戦】 試合結果 (中日vs広島東洋)」『NPB.jp 日本野球機構』。2023年7月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年7月10日閲覧。
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- 個人年度別成績 森翔平 - NPB.jp 日本野球機構
- 選手の各国通算成績 Baseball-Reference (Japan)、The Baseball Cube
- 選手プロフィール - 広島東洋カープ公式サイト
- 選手情報 - 週刊ベースボールONLINE
- 森翔平 (@monijambo) - Instagram