スリーロールス
| スリーロールス | |
|---|---|
 | |
| 欧字表記 | Three Rolls |
| 品種 | サラブレッド |
| 性別 | 牡 |
| 毛色 | 鹿毛 |
| 生誕 | 2006年4月26日（18歳） |
| 登録日 | 2008年5月7日 |
| 抹消日 | 2010年1月6日 |
| 父 | ダンスインザダーク |
| 母 | スリーローマン |
| 母の父 | ブライアンズタイム |
| 生国 |
 日本 （北海道日高郡新ひだか町） |
| 生産者 | 武牧場 |
| 馬主 | 永井商事株式会社 |
| 調教師 | 武宏平（栗東） |
| 競走成績 | |
| 生涯成績 | 12戦4勝 |
| 獲得賞金 | 1億8795万5000円 |
| 勝ち鞍 | JpnI：菊花賞（2009年） |
スリーロールス (Three Rolls) は、日本の競走馬である。馬名は冠名と自動車のロールス・ロイスから[1]。おもな勝ち鞍は2009年の菊花賞。
経歴
2006年4月26日、北海道日高郡新ひだか町の武牧場で生まれる。場長の山ノ井紀明は牧場時代のスリーロールスを「手が掛からず、かえって印象が薄かった」と語っている[2]。母馬のオーナーであった永井啓弐が永井商事名義で所有し、母を管理した栗東トレーニングセンターの武宏平厩舎へ入厩する。
2歳（2008年）
2008年10月26日、第4回京都競馬第5競走の2歳新馬戦にて横山典弘騎乗でデビュー。このデビュー戦は4着と敗れたが、同じレースにはのちの皐月賞馬アンライバルド（1着）、東京優駿2着馬リーチザクラウン（2着）、GI6勝馬ブエナビスタ（3着）が出走していた。
その後、3戦目の2歳未勝利戦（11月30日）に福永祐一が騎乗して初勝利を挙げる。
3歳（2009年）
しかし1勝目を挙げた後、明け3歳になって重賞競走の毎日杯を含めて4戦して勝ち星に恵まれず、8戦目となった5月3日の京都競馬の3歳500万下条件戦で2勝目を挙げた[3]。2勝目をあげた直後、「本当に良くなるのは秋、ここで無理をさせると成長を阻害する」との陣営の判断で放牧へ出される[3]。また5月からは足腰を鍛えるために障害練習も取り入れた[4]。
放牧後、新潟競馬場の弥彦特別（5着）、阪神競馬場での野分特別（1着）を経て浜中俊を鞍上に10月25日の菊花賞に出走する。レースはリーチザクラウンが大逃げを打ち粘る展開のなか、直線でリーチザクラウンとヤマニンウイスカーの間から先頭に抜け出した[5]。ターフビジョンに驚いて外へ膨れたものの、内から追い込んで来たフォゲッタブルとゴール前まで馬体を併せる形になった[5]。最後はハナ差で1着となり、重賞競走初勝利をGI競走で挙げた[5]。菊花賞後は疲労を完全に取りのぞくためジャパンカップを回避し、有馬記念へ出走[4]。
有馬記念では、左前浅屈腱不全断裂を発症し2周目第3コーナー手前で競走中止となった[6]。陣営は現役続行の可能性を模索し、2010年1月3日に再検査を行ったが競走能力喪失と診断され[7]、1月5日に1月6日付で競走馬登録を抹消し、現役を引退することを発表した[7]。
引退後
2015年1月13日付けで用途変更により種牡馬を引退[9]し、同年11月から生まれ故郷の武牧場で引退名馬繋養展示事業の助成対象馬となっている[10]。産駒から地方・中央通じ重賞勝ち馬は出ていない[11]。
競走成績
| 年月日 | 競馬場 | 競走名 | 格 | 頭 数 |
枠 番 |
馬 番 |
オッズ（人気） | 着順 | 騎手 | 斤量 [kg] |
距離（馬場） | タイム （上3F） |
タイム 差 |
勝ち馬/（2着馬） | ||
| 2008 | 10. | 26 | 京都 | 2歳新馬 | 11 | 7 | 8 | 49.7（8人） | 4着 | 横山典弘 | 55 | 芝1800m（良） | 1:52.2 (34.3) | 0.5 | アンライバルド | |
| 11. | 8 | 京都 | 2歳未勝利 | 11 | 4 | 4 | 2.1（1人） | 5着 | 岩田康誠 | 55 | 芝2000m（稍） | 2:02.4 (35.9) | 0.6 | ピエナファンタスト | ||
| 11. | 30 | 京都 | 2歳未勝利 | 18 | 2 | 4 | 5.8（3人） | 1着 | 福永祐一 | 55 | 芝1800m（良） | 1:49.3 (35.1) | -0.2 | （ナリタプラチナ） | ||
| 12. | 14 | 中京 | 中京2歳S | OP | 10 | 7 | 8 | 10.5（5人） | 5着 | 太宰啓介 | 55 | 芝1800m（良） | 1:49.7 (35.4) | 0.4 | メイショウドンタク | |
| 2009 | 3. | 7 | 阪神 | 3歳500万下 | 15 | 8 | 14 | 9.3（4人） | 4着 | 福永祐一 | 56 | 芝1800m（良） | 1:50.1 (35.1) | 0.1 | フミノイマージン | |
| 3. | 28 | 阪神 | 毎日杯 | GIII | 14 | 4 | 6 | 53.7（11人） | 8着 | 浜中俊 | 56 | 芝1800m（良） | 1:48.4 (34.2) | 0.4 | アイアンルック | |
| 4. | 19 | 阪神 | はなみずき賞 | 500万下 | 13 | 6 | 9 | 2.9（1人） | 2着 | 浜中俊 | 56 | 芝1800m（良） | 1:48.2 (33.4) | 0.2 | ロードロックスター | |
| 5. | 3 | 京都 | 3歳500万下 | 14 | 4 | 5 | 2.5（1人） | 1着 | 浜中俊 | 56 | 芝1800m（良） | 1:47.1 (33.8) | -0.4 | （ナリタクリスタル） | ||
| 9. | 5 | 新潟 | 弥彦特別 | 1000万下 | 13 | 8 | 13 | 3.6（2人） | 5着 | 内田博幸 | 54 | 芝2000m（良） | 1:59.3 (34.1) | 0.5 | メイショウベルーガ | |
| 9. | 26 | 阪神 | 野分特別 | 1000万下 | 11 | 1 | 1 | 3.7（3人） | 1着 | 浜中俊 | 54 | 芝1800m（良） | 1:45.0 (33.6) | -0.7 | （ジャミール） | |
| 10. | 25 | 京都 | 菊花賞 | JpnI | 18 | 1 | 1 | 19.2（8人） | 1着 | 浜中俊 | 57 | 芝3000m（良） | 3:03.5 (35.2) | 0.0 | （フォゲッタブル） | |
| 12. | 27 | 中山 | 有馬記念 | GI | 16 | 5 | 10 | 13.5（6人） | 中止 | 浜中俊 | 55 | 芝2500m（良） | 競走中止 | ドリームジャーニー | ||
血統表
| スリーロールスの血統 | （血統表の出典）[§ 1] | |||
| 父系 | サンデーサイレンス系（ヘイロー系） |
[§ 2] | ||
父 ダンスインザダーク 1993 鹿毛 |
父の父 *サンデーサイレンスSunday Silence 1986 青鹿毛 |
Halo | Hail to Reason | |
| Cosmah | ||||
| Wishing Well | Understanding | |||
| Mountain Flower | ||||
父の母 *ダンシングキイDancing Key 1983 鹿毛 |
Nijinsky | Northern Dancer | ||
| Flaming Page | ||||
| Key Partner | Key to the Mint | |||
| Native Partner | ||||
母 スリーローマン 1997 青毛 |
*ブライアンズタイム 1985 黒鹿毛 |
Roberto | Hail to Reason | |
| Bramalea | ||||
| Kelley's Day | Graustark | |||
| Golden Trail | ||||
母の母 アコニットローマン 1990 黒鹿毛 |
*ブレイヴェストローマン | Never Bend | ||
| Roman Song | ||||
| カミモリレディー | *ネプテューヌス | |||
| カミモリダイテン | ||||
| 母系(F-No.) | アコニット系(FN:7-d) | [§ 3] | ||
| 5代内の近親交配 | Hail to Reason 4×4、Graustark 5×4 | [§ 4] | ||
| 出典 | ||||
母のスリーローマンは府中牝馬ステークス3着馬[14]。母の兄オペラハットは東京王冠賞の勝ち馬でジャパンダートダービー2着[15]。曾祖母カミモリレディーの子トキノクンショウはかしわ記念の勝ち馬[16]。5代母のアコニットは皐月賞・日本ダービーの二冠を制したカツトップエースを送り出した[17]。
脚注
- ^ JRA公式サイトの競走馬検索スリーロールス、馬名意味に基づく
- ^ “【菊花賞】ロールス牧場時代は印象薄”. スポーツニッポン. (2009年10月26日) 2010年1月9日閲覧。
- ^ a b “【有馬記念】秋に成長ロールス“トップガンの道””. スポーツニッポン. (2009年12月22日) 2010年1月9日閲覧。
- ^ a b “３２年目の武厩舎に夢を…スリーロールス最強決戦へ”. スポーツニッポン. (2009年12月21日) 2010年1月9日閲覧。
- ^ a b c “【菊花賞】淀で踊った！浜中ロールス！”. スポーツニッポン. (2009年10月26日) 2010年1月9日閲覧。
- ^ “【有馬記念】浜中涙…スリーロールス競走中止”. スポーツニッポン. (2009年12月28日) 2010年1月9日閲覧。
- ^ a b c “有馬で屈腱断裂…スリーロールス無念の引退”. スポーツニッポン. (2010年1月6日) 2010年1月9日閲覧。
- ^ “サラ系供用種牡馬一覧｜トピックス｜JBISサーチ（JBIS-Search）”. www.jbis.or.jp. 2022年4月26日閲覧。
- ^ “2015年供用停止種雄馬一覧” (PDF). 公益財団法人 ジャパン・スタッドブック・インターナショナル. 2020年7月10日閲覧。
- ^ “引退名馬”. 公益財団法人 ジャパン・スタッドブック・インターナショナル. 2020年11月6日閲覧。
- ^ “スリーロールスの産駒成績｜競走馬データ- netkeiba.com”. db.netkeiba.com. 2022年4月26日閲覧。
- ^ a b c スリーロールス 5代血統表.JBISサーチ 2017年8月30日閲覧
- ^ “スリーロールスの種牡馬情報”. 競馬ラボ. 2020年7月9日閲覧。
- ^ “スリーローマン｜JBISサーチ（JBIS-Search）”. www.jbis.or.jp. 2022年1月29日閲覧。
- ^ “オペラハット｜JBISサーチ（JBIS-Search）”. www.jbis.or.jp. 2022年1月29日閲覧。
- ^ “トキノクンショウ｜JBISサーチ（JBIS-Search）”. www.jbis.or.jp. 2022年1月29日閲覧。
- ^ “アコニツト(GB)｜JBISサーチ（JBIS-Search）”. www.jbis.or.jp. 2022年1月29日閲覧。
外部リンク
- 競走馬成績と情報 netkeiba、スポーツナビ、JBISサーチ、Racing Post エラー：
|racingpostname=が未定義です。(参照1・参照2) - スリーロールス - 競走馬のふるさと案内所
- スリーロールス - 引退名馬（名馬.jp）
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