「山形県沖地震」の版間の差分
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* 気象庁の地震情報を元に作成<ref>{{Cite web |date=2019-06-18|url=http://www.jma.go.jp/jp/quake/20190618132623395-18222224.html |title=地震情報(各地の震度に関する情報) |publisher=気象庁 |accessdate=2019-06-19 |archiveurl=http://archive.is/Abvon |archivedate=2019-06-19 }}</ref>。 |
* 気象庁の地震情報を元に作成<ref>{{Cite web |date=2019-06-18|url=http://www.jma.go.jp/jp/quake/20190618132623395-18222224.html |title=地震情報(各地の震度に関する情報) |publisher=気象庁 |accessdate=2019-06-19 |archiveurl=http://archive.is/Abvon |archivedate=2019-06-19 }}</ref>。 |
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新潟県内で震度6弱以上の揺れを観測したのは、[[2011年]]([[平成]]23年)[[3月12日]]未明に、[[長野県北部地震 (2011年)|長野県と新潟県の県境付近で発生した地震]]において、[[十日町市]]と[[津南町]]で震度6弱を記録して以来、8年3か月ぶりのことであった<ref name="shindo-database:1" />。 |
新潟県内で震度6弱以上の揺れを観測したのは、[[2011年]]([[平成]]23年)[[3月12日]]未明に、[[長野県北部地震 (2011年)|長野県と新潟県の県境付近で発生した地震]]において、[[十日町市]]と[[津南町]]で震度6弱を記録して以来、8年3か月ぶりのことであった<ref name="shindo-database:1" />。東北地方で震度6弱以上の揺れを観測したのは[[2011年]][[4月12日]]に[[東日本大震災]]の余震として発生した福島県中通りを震源とする地震以来8年2か月ぶりだった。 |
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また、[[気象庁]]によると、この地震は、[[1922年]]([[大正]]11年)から2019年現在に至るまで、山形県内で震度6以上、または震度6弱以上が観測された唯一の地震である<ref name="shindo-database:1" />。 |
また、[[気象庁]]によると、この地震は、[[1922年]]([[大正]]11年)から2019年現在に至るまで、山形県内で震度6以上、または震度6弱以上が観測された唯一の地震である<ref name="shindo-database:1" />。 |
2019年12月15日 (日) 02:17時点における版
山形県沖地震 | |
---|---|
本震 | |
発生日 | 2019年6月18日 (JST)[N 1] |
発生時刻 | 22時22分19.9秒[1] |
持続時間 | 約10秒[2] |
震央 |
日本 山形県沖 北緯38度36分 東経139度30分 / 北緯38.6度 東経139.5度座標: 北緯38度36分 東経139度30分 / 北緯38.6度 東経139.5度 |
震源の深さ | 14 km |
規模 | 気象庁マグニチュード Mj6.7 / モーメントマグニチュード Mw6.4[3] |
最大震度 | 震度6強:新潟県村上市府屋 |
津波 | 11 cm(山形県鶴岡市鼠ヶ関) |
地震の種類 | 逆断層型 |
地すべり | 無し |
前震 | |
回数 | 無し |
被害 | |
死傷者数 | #被害・影響を参照 |
被害地域 |
新潟県、山形県 宮城県、石川県 |
出典:特に注記がない場合は気象庁[4]による。 | |
プロジェクト:地球科学 プロジェクト:災害 |
山形県沖地震(やまがたけんおきじしん)は、2019年(令和元年)6月18日22時22分 (JST) に山形県沖(日本海)[注 1]で発生したMj6.7[4] (Mw6.4[3]) の地震[N 2]である。新潟県村上市府屋で震度6強を観測した[1]ほか、観測史上初めて山形県内で震度6以上の揺れを記録した[5]。
地震のメカニズム
この地震は1964年(昭和39年)の新潟地震 (Mj7.5) や1983年(昭和58年)の日本海中部地震 (Mj7.7) などと同様に日本海東縁変動帯(ひずみ集中帯)付近で発生したと専門家[誰?]がコメントしている。この付近ではプレートテクトニクスの観点からユーラシアプレート(アムールプレート)と北アメリカプレート(オホーツクプレート)の大陸プレート同士が衝突し、日本海側の前者が日本列島側の後者の下に潜り込んでいると考えられ、東西方向からの圧縮運動が起きているため、比較的大きな地震の多い箇所である[N 3][N 4]。
観測された揺れ
震度 | 都道府県 | 観測点名 |
---|---|---|
6強 | 新潟県 | 村上市府屋 |
6弱 | 山形県 | 鶴岡市温海川 |
5強 | 山形県 | 鶴岡市温海・鶴岡市道田町 |
5弱 | 新潟県 | 長岡市上岩井・長岡市小島谷、柏崎市西山町池浦、村上市寒川・村上市岩船駅前、阿賀町鹿瀬中学校 |
山形県 | 鶴岡市馬場町・鶴岡市上山添、酒田市亀ケ崎・酒田市宮野浦、大蔵村肘折、三川町横山 | |
秋田県 | 由利本荘市桜小路 | |
|
新潟県内で震度6弱以上の揺れを観測したのは、2011年(平成23年)3月12日未明に、長野県と新潟県の県境付近で発生した地震において、十日町市と津南町で震度6弱を記録して以来、8年3か月ぶりのことであった[5]。東北地方で震度6弱以上の揺れを観測したのは2011年4月12日に東日本大震災の余震として発生した福島県中通りを震源とする地震以来8年2か月ぶりだった。
また、気象庁によると、この地震は、1922年(大正11年)から2019年現在に至るまで、山形県内で震度6以上、または震度6弱以上が観測された唯一の地震である[5]。
津波
6月18日22時24分に気象庁は山形県、新潟県上中下越、佐渡、石川県能登に津波注意報を発表した[7][8]。山形県の鶴岡市鼠ヶ関で11センチメートル (cm)、秋田県の秋田、新潟県の新潟、石川県輪島港でそれぞれ8 cm、山形県の酒田、新潟県の粟島でそれぞれ5 cm、新潟県の柏崎市鯨波、佐渡市鷲崎でそれぞれ4 cmの津波を観測した[9][10][N 5][N 6]。津波注意報は6月19日1時2分にすべて解除された[8][11]。
各地で観測された津波
都道府県 | 観測地 | 津波の高さ |
---|---|---|
秋田県 | 秋田市 | 8 cm |
山形県 | 鶴岡市鼠ケ関 | 11 cm |
酒田市 | 5 cm | |
新潟県 | 新潟市 | 8 cm |
粟島 | 5 cm | |
柏崎市鯨波 | 4 cm | |
佐渡市鷲崎 | 4 cm | |
石川県 | 輪島港 | 8 cm |
被害・影響
被災者数・件数
県 | 人的被害 | 住家被害 | 非住家被害 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
死者 | 重傷 | 軽傷 | 全壊 | 半壊 | 一部 破損 |
公共 建物 |
その他 | |
宮城県 | 5 | |||||||
秋田県 | 1 | 1 | 1 | |||||
山形県 | 3 | 24 | 10 | 195 | ||||
新潟県 | 3 | 3 | 23 | 559 | ||||
石川県 | 1 | |||||||
合計 | 8 | 33 | 33 | 755 | ||||
総務省消防庁:2019年7月1日11時現在[8] |
液状化現象
交通機関
高速道路
日本海東北自動車道の酒田みなとインターチェンジから鶴岡ジャンクション、およびいらがわインターチェンジから三瀬インターチェンジ、山形自動車道の鶴岡ジャンクションから湯殿山インターチェンジが上下線で通行止めとなった[N 8]。
一般道路
村上市の国道345号では、板貝地内の弘法トンネル付近において地震による落石のため通行止めとなったが[N 8]、21日午後に解除された[N 9][12]。
鉄道
北陸新幹線の東京から高崎の間、東北新幹線の東京から八戸の間、上越新幹線の東京から新潟間の全線で、一時運転を見合わせた[N 10]。
在来線でも各線区で一時運転を見合わせ、震源に近い羽越本線では特急いなほ13号が今川駅 - 越後寒川駅間で、3両編成の鼠ヶ関行普通列車が桑川駅 - 今川駅間で緊急停車し、同列車と坂町駅に停車中だった普通列車の乗客が乗務員の誘導により高台に避難した[N 11][N 12]。
翌日も運転を見合わせたのは羽越本線の村上駅 - 酒田駅間と、同区間を通る特急いなほ、陸羽西線の余目駅 - 古口駅間であり、羽越本線では山形県内の小岩川駅、三瀬駅、東酒田駅の計3駅でホームが損傷し、小岩川駅では電柱が傾く被害も出た[N 13]。このうち陸羽西線は19日夕方に運転再開し、羽越本線は被害の大きい小岩川駅を通過扱いとしたうえで20日の始発から運転再開した[N 14]。
ライフライン
電気
山形県で延べ6,051戸、新潟県で延べ3,181戸の計9,232戸で停電が発生したが、6月19日6時44分までに全て復旧した[13][N 15][N 16]。
ガス
新潟県内の住民から北陸ガスに「ガスが止まった」との連絡が相次いだが、強い揺れを感知すると安全のためガスの供給が一時的に停止する仕組みになっているという[N 17]。
行政の対応
6月18日22時25分、政府は首相官邸危機管理センターに官邸対策室を設置[N 18]。官邸対策室には震度6強の地震発生時に自動招集される関係省庁の局長級による緊急参集チームが集合し、内閣官房長官の菅義偉は22時40分過ぎに、内閣総理大臣の安倍晋三は23時10分過ぎにそれぞれ官邸入りした[N 19][N 20]。対策室に於いて内閣総理大臣から「早急に被害状況を把握すること」「地方自治体とも連携して被災者の救命・救助などの災害応急対策に全力で取り組むこと」「国民に津波や避難に関する情報提供を適時的確に行うこと」の指示が発せられた[N 21][N 22]。
気象庁は、地盤が今回の地震で緩んだことを理由として山形県鶴岡市と新潟県村上市の土壌雨量指数基準、つまり土砂災害警戒情報や大雨警報、大雨注意報の発表基準を通常の7割、鶴岡市北部の土砂災害警戒情報については同8割とした[14][15]。
消防庁は6月18日22時22分、消防庁災害対策本部を設置、関係する都道府県に対し緊急消防援助隊(緊援隊)の出動準備を依頼した。翌19日8時45分には緊援隊の出動準備の解除を連絡した[8]。
新潟市では津波注意報が発令されたことから多くの市民が避難したが、津波避難所に指定されている公共施設や民間の高層ビルなどの避難所の多くが開放されなかった事から、市や県など行政の対応を疑問視する声が上がった[N 23]。実際に新潟港では10 cmの津波が観測された。新潟港周辺には防潮堤が築かれているが、もし平地であれば10 cmの津波は健常な成人が歩行に支障をきたす[要出典]。
脚注
注釈
出典(新聞・ニュース)
- ^ “新潟県で震度6強 沿岸部に津波注意報”. 日本経済新聞 (2019年6月18日). 2019年6月18日閲覧。
- ^ “新潟で震度6強、津波10cm観測 けが人複数を確認”. 朝日新聞. (2019年6月19日) 2019年6月19日閲覧。
- ^ “震源は「日本海東縁ひずみ集中帯」 逆断層型、繰り返し発生 新潟震度6強”. 毎日新聞. (2019年6月18日) 2019年6月19日閲覧。
- ^ “山形沖の地震、地震頻発のプレート「衝突帯」で発生か”. 日本経済新聞. (2019年6月19日) 2019年6月19日閲覧。
- ^ “鶴岡で震度6弱 酒田で津波観測”. NHK. 2019年6月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年6月19日閲覧。
- ^ “新潟で震度6強 山形・酒田で津波観測”. フジテレビ (2019年6月18日). 2019年6月18日閲覧。
- ^ “<新潟・山形地震>震度6弱の鶴岡市、屋根瓦落下相次ぐ 小学校の相撲場が倒壊”. (2019年6月19日) 2019年6月23日閲覧。
- ^ a b “山形と新潟、地震で高速道路に規制”. 福井新聞 (2019年6月18日). 2019年6月18日閲覧。
- ^ “落石で不通の道路、通行止め解消 新潟・山形地震 山北地区の学校と保育園も再開”. 新潟日報. (2019年6月21日) 2019年7月11日閲覧。
- ^ “上越新幹線、地震で一部運転見合わせ 東北・北陸は再開”. 朝日新聞 (2019年6月19日). 2019年6月19日閲覧。
- ^ “走行中の列車が緊急停車 津波注意報で乗客は高台に避難 新潟震度6強”. 毎日新聞. (2019年6月19日) 2019年6月19日閲覧。
- ^ “JR羽越線が緊急停止 車掌「津波の恐怖が頭よぎった」 新潟震度6強”. 産経新聞. (2019年6月19日) 2019年7月11日閲覧。
- ^ “新幹線、1万人に影響 19日は朝から平常運行”. 日本経済新聞 (2019年6月19日). 2019年6月19日閲覧。
- ^ “羽越線が全線再開=家屋被害、140棟超に-新潟・山形地震”. 時事通信. (2019年6月20日) 2019年7月11日閲覧。
- ^ “新潟・山形地震、26人けが=停電復旧、800人超避難”. 時事通信. (2019年6月19日) 2019年6月19日閲覧。
- ^ “停電は全て復旧 新潟震度6強”. 産経新聞. (2019年6月19日) 2019年6月19日閲覧。
- ^ “「ガス止まった」と報告相次ぐ 北陸ガス 新潟震度6強”. 産経新聞 (2019年6月18日). 2019年6月18日閲覧。
- ^ “政府、新潟の地震で官邸対策室設置”. 新潟日報. (2019年6月18日) 2019年6月19日閲覧。
- ^ “安倍首相、被害状況把握を指示 政府、官邸に対策室設置”. 中日新聞. (2019年6月19日) 2019年6月19日閲覧。
- ^ “災害応急対策に全力を=山形沖地震受け安倍首相指示”. 時事通信. (2019年6月19日) 2019年6月19日閲覧。
- ^ “菅官房長官「原発異常なし、大きな被害情報ない」”. 読売新聞. (2019年6月19日) 2019年6月19日閲覧。
- ^ “新潟震度6強、官邸対策室を設置 被害状況の把握進める”. 朝日新聞デジタル. (2019年6月18日) 2019年6月19日閲覧。
- ^ “新潟市内で4600人余りが避難 津波注意報で避難指示も避難所が開かれず”. ライブドアニュース. (2019年6月19日) 2019年7月12日閲覧。
出典(その他)
- ^ a b “震度データベース検索 (地震別検索結果)”. 気象庁. 2019年6月26日閲覧。
- ^ “2019年6月18日 山形県沖の地震-近地強震波形による震源過程解析(暫定)-” (PDF). 気象庁 (2019年7月8日). 2019年10月1日閲覧。
- ^ a b “M 6.4 - 31km WSW of Tsuruoka, Japan”. アメリカ地質調査所 (2019年6月18日). 2019年6月19日閲覧。
- ^ a b “令和元年6月18日22時22分頃の山形県沖の地震について”. 気象庁 (2019年6月19日). 2019年6月19日閲覧。
- ^ a b c “震度データベース検索”. 気象庁. 2019年7月28日閲覧。
- ^ “地震情報(各地の震度に関する情報)”. 気象庁 (2019年6月18日). 2019年6月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年6月19日閲覧。
- ^ “大津波警報・津波警報・津波注意報”. 気象庁 (2019年6月18日). 2019年6月18日閲覧。
- ^ a b c d “令和元年06月18日 山形県沖を震源とする地震による被害及び消防機関等の対応状況 (第14報)” (PDF). 総務省消防庁 (2019年7月1日). 2019年7月2日閲覧。
- ^ “東北地方の主な地震活動” (PDF). 気象庁 (2019年7月8日). 2019年7月8日閲覧。
- ^ “山形県沖を震源とする地震について(第5報)” (PDF). 国土交通省 (2019年6月19日). 2019年6月20日閲覧。
- ^ “大津波警報・津波警報・津波注意報”. 気象庁 (2019年6月19日). 2019年6月19日閲覧。
- ^ “国道345号の通行止めを解除します”. 新潟県 村上地域振興局地域整備部 (2019年6月21日). 2019年9月14日閲覧。
- ^ "地震の影響による停電の状況について(復旧報)" (Press release). 東北電力. 19 June 2019. 2019年6月19日閲覧。
- ^ 令和元年6月18日22時22分頃の山形県沖の地震に伴う大雨警報・注意報発表基準の暫定的な運用について(気象庁、2019年6月19日)2019年6月19日閲覧
- ^ 令和元年6月18日22時22分頃の山形県沖の地震に伴う土砂災害警戒情報発表基準の暫定的な運用について(気象庁、2019年6月19日)2019年6月19日閲覧
関連項目
外部リンク
- 国の機関
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