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総務大臣

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
日本の旗 日本
総務大臣
Minister for Internal Affairs and Communications
総務省ロゴマーク
現職者
村上誠一郎(第32代)

就任日 2024年令和6年)11月11日
所属機関内閣
担当機関総務省
任命内閣総理大臣
石破茂
根拠法令総務省設置法
国家行政組織法
前身自治大臣
郵政大臣
総務庁長官
創設2001年平成13年)1月6日
初代片山虎之助
通称総務相
職務代行者総務副大臣
冨樫博之阿達雅志
俸給年額 約2961万円[1]
ウェブサイト総務省|大臣・副大臣・政務官

総務大臣(そうむだいじん、英語: Minister for Internal Affairs and Communications)は、日本総務省および主任の大臣たる国務大臣[2][3]

概説

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日本の総務省の主任の大臣である[4][5]。主として行政制度地方自治制度、情報通信行政を所管する国務大臣である。具体的には、行政制度の管理運営、地方自治と民主政治の確立、地域社会の形成、国や地方公共団体などとの連絡協調、情報通信、電波利用、郵便事業の維持発展、公害紛争の解決、鉱業、採石業、砂利採取業と他の公益との調整、消防による国民の生命、財産の保護などを所管する[6]

また、行政機関の定員や運営、さらには業務の実施状況などについて、調査、勧告する権限を持つ[7]。これらの行政評価や監視については、書面調査や実地調査を行うことができ、調査対象とされた行政機関はこれを拒否することができない[8]

なお、国家行政組織法において、総務省は各省の筆頭に掲げられている[9]閣僚名簿においても、副総理設置時を除けば総務大臣は内閣総理大臣の次に列せられており、建制順では国務大臣の筆頭として扱われる。

内務省の流れを汲むことから、初代内務卿大久保利通によって書かれた「為政清明」という揮毫が大臣室に掲げられている[10][11]

歴史

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総務省が所在する中央合同庁舎第二号館(20階のうち12階から20階までは他省庁が使用)

中央省庁等改革基本法に基づく中央省庁再編により、2001年1月6日に総務省が設置された[12]。それにともない、自治省が所管していた地方自治制度に関する業務、総務庁が所管していた行政制度に関する業務、郵政省が所管していた情報通信行政に関する業務を総務省が担うことになった。同時に、自治大臣総務庁長官郵政大臣が廃止され、新たに総務大臣が設置されることになった。同日付で第2次森改造内閣(中央省庁再編後)が発足し、元自治官僚で参議院議員片山虎之助が総務大臣に任命された[13]

名称

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総務省」という名称は、小渕第1次改造内閣当時の中央省庁等改革推進本部にて新たな省名を検討した際、内閣総理大臣小渕恵三により命名された[14]。実際の考案者は、元内務警察官僚で、第2次大平正芳内閣自治大臣第2次中曽根康弘内閣行政管理庁長官総務庁長官など、現在の総務大臣が所管にあたる分野を複数務めた後藤田正晴である。英語での呼称については「Minister for Internal Affairs and Communications」(内務・通信)[15][16][17]とされている。法務大臣財務大臣などの場合は「Minister of ○○」と表記するのに対し、総務大臣と外務大臣の場合は「Minister for ○○」との表記を用いている。

歴代総務大臣

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氏名 内閣 就任日 退任日 党派 備考
1 片山虎之助 第2次森内閣 改造内閣
(中央省庁再編後)
2001年1月6日 2001年4月26日 自由民主党
2 第1次小泉内閣 2001年4月26日 2003年9月22日 再任
  第1次改造内閣 留任
3 麻生太郎   第2次改造内閣 2003年9月22日 2003年11月19日
4 第2次小泉内閣 2003年11月19日 2005年9月21日 再任
  改造内閣 留任
国民スポーツ担当
5 第3次小泉内閣 2005年9月21日 2005年10月31日 再任
国民スポーツ担当
6 竹中平蔵   改造内閣 2005年10月31日 2006年9月26日 郵政民営化担当
7 菅義偉 第1次安倍内閣 2006年9月26日 2007年8月27日
8 増田寛也   改造内閣 2007年8月27日 2007年9月26日 民間 郵政民営化担当
道州制担当
地方・都市格差是正担当
9 福田康夫内閣 2007年9月26日 2008年9月24日 再任
郵政民営化担当
道州制担当
地方再生担当
  改造内閣 留任
道州制担当
地方再生担当
10 鳩山邦夫 麻生内閣 2008年9月24日 2009年6月12日 自由民主党 内閣総理大臣臨時代理
11 佐藤勉 2009年6月12日 2009年9月16日
12 原口一博 鳩山由紀夫内閣 2009年9月16日 2010年6月8日 民主党 国家戦略担当
13 菅直人内閣 2010年6月8日 2010年9月17日 再任
14 片山善博   第1次改造内閣 2010年9月17日 2011年9月2日 民間 地域活性化担当
  第2次改造内閣 留任
地域活性化担当
15 川端達夫 野田内閣 2011年9月2日 2012年10月1日 民主党 地域活性化担当
  第1次改造内閣 留任
地域活性化担当
  第2次改造内閣
16 樽床伸二   第3次改造内閣 2012年10月1日 2012年12月26日 地域活性化担当
17 新藤義孝 第2次安倍内閣 2012年12月26日 2014年9月3日 自由民主党 地域活性化担当
道州制担当
18 高市早苗   改造内閣 2014年9月3日 2014年12月24日
19 第3次安倍内閣 2014年12月24日 2017年8月3日 再任
  第1次改造内閣 留任
第2次改造内閣
20 野田聖子   第3次改造内閣 2017年8月3日 2017年11月1日 女性活躍担当
21 第4次安倍内閣 2017年11月1日 2018年10月2日 再任
女性活躍担当
22 石田真敏   第1次改造内閣 2018年10月2日 2019年9月11日
23 高市早苗   第2次改造内閣 2019年9月11日 2020年9月16日 再任
24 武田良太 菅義偉内閣 2020年9月16日 2021年10月4日
25 金子恭之 第1次岸田内閣 2021年10月4日 2021年11月10日
26 第2次岸田内閣 2021年11月10日 2022年8月10日 再任
27 寺田稔   第1次改造内閣 2022年8月10日 2022年11月21日
28 松本剛明 2022年11月21日 2023年9月13日
29 鈴木淳司 第2次改造内閣 2023年9月13日 2023年12月14日
30 松本剛明 2023年12月14日 2024年10月1日 再任
31 村上誠一郎 第1次石破内閣 2024年10月1日 2024年11月11日
32 第2次石破内閣 2024年11月11日 現職 再任
  • 辞令のある再任は就任日を記載し、辞令のない留任は就任日を記載しない。
  • 党派の欄は、就任時、または、内閣発足時の所属政党を記載し、国会議員以外は「民間」と記載した。
  • 太字は後に内閣総理大臣となった人物

記録

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  • 連続最長在任記録:1,066日(2年11か月) - 高市早苗
  • 通算最長在任記録:1,438日(3年11か月) - 高市早苗

大臣表彰

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総務大臣表彰、総務大臣顕彰、総務大臣賞、総務大臣感謝状など、総務大臣による顕彰及び表彰には、以下のようなものがある。

  • 市町村長及び市町村議会議会議長総務大臣表彰
    市町村長として12年以上、市町村議会議長として20年以上在職し地方自治に寄与した人物に対する表彰。
  • 地方公共団体税務職員表彰
    地方公共団体税務職員として20年以上従事し、他の職員の模範となると評価される人物に対する表彰。
  • 地域づくり総務大臣表彰
    地域活性化センターによる主催で、地域づくり推進に顕著な団体に対する表彰。
  • 情報化促進貢献企業等の総務大臣表彰
    情報化の促進に多大の貢献をなしたと認められる個人、企業等および情報化を進めるために著しい効果をあげている情報処理システムに対する表彰。
  • 防災まちづくり大賞総務大臣賞
    防災まちづくりにおける活動で顕著な活動をした団体。
  • 消防功労者総務大臣表彰
    消防団などにおいて地域の消防に寄与した人物に対する表彰。

なお、競艇の最高峰クラス「スペシャルグレード」の一つであるモーターボート記念競走では、優勝すると総務大臣杯が贈られる。

脚注

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出典

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  1. ^ 主な特別職の職員の給与 (PDF) - 内閣官房
  2. ^ 総務大臣の意味 goo辞書 2021年3月27日閲覧。
  3. ^ e-gov法令検索 国家行政組織法第5条
  4. ^ 国家行政組織法第5条第1項。
  5. ^ 総務省設置法第5条。
  6. ^ 総務省設置法第3条。
  7. ^ 総務省設置法第6条第1項。
  8. ^ 総務省設置法第6条第3項。
  9. ^ 国家行政組織法別表第1。
  10. ^ 参議院予算委員会. 第177回国会. Vol. 19. 10 June 2011.
  11. ^ 衆議院法務委員会. 第187回国会. Vol. 4. 24 October 2014.
  12. ^ 総務省設置法附則第1条。
  13. ^ 「第2次森内閣改造内閣――平成13年1月6日中央省庁再編後」『第2次森 内閣改造内閣内閣官房内閣広報室
  14. ^ 中央省庁等改革推進本部事務局「中央省庁等改革推進本部顧問会議第13回議事概要」『中央省庁等改革推進本部顧問会議第13回議事概要内閣官房内閣広報室1999年4月15日
  15. ^ Ministry of Internal Affairs and Communications | Minister, Senior Vice-Minister, Vice-Minister, Ministry of Internal Affairs and Communications.
  16. ^ Minister, State Minister, Parliamentary Vice-Minister, Ministry of Internal Affairs and Communications.
  17. ^ 部局課名・官職名英訳名称一覧――Names of Government Organizations and Positions (PDF) 』。

関連項目

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外部リンク

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