コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

1967年のオールスターゲーム (日本プロ野球)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
NPB 1967年のNPBオールスターゲーム
ゲームデータ
セ監督 川上哲治
パ監督 鶴岡一人
セ投票最多 長嶋茂雄
パ投票最多 土井正博
第1戦
日程 7月25日
開催地 明治神宮野球場
スコア パリーグ 9-4 セリーグ
MVP 土井正博
第2戦
日程 7月26日
開催地 中日スタヂアム
スコア パリーグ 7-3 セリーグ
MVP 長池徳二
第3戦
日程 7月27日
開催地 大阪スタヂアム
スコア セリーグ 6-9 パリーグ
MVP 大杉勝男
« 1966
1968 »

■テンプレートを表示

1967年のオールスターゲームは、1967年7月に行われた日本プロ野球オールスターゲーム

概要

[編集]

前年、2年連続しての日本一を達成した読売ジャイアンツ(巨人)の川上哲治監督が全セ(オールセントラル・リーグ)を率い、リーグ3連覇を達成した南海ホークス鶴岡一人監督が全パ(オールパシフィック・リーグ)を率いた。

第1戦、昭和40年代を通して「オールスター男」「お祭り男」と呼ばれた全パの若き主砲・土井正博近鉄)が2本塁打6打点の大暴れで初のMVPに選ばれた。第2戦も同時代の全パの黄金時代長池徳二阪急)が先制打を打ちMVPに選ばれた。第3戦、それまで10回出場しながら一度も本塁打を打ったことのない野村克也(全パ・南海)の球宴初本塁打で、全パが3連勝した。

なお、本来第3戦の主管球団となるはずの近鉄は開催当時日生球場を本拠にしていたが、収容人員が2万人強と規定を満たしていなかったため、南海の本拠地・大阪球場で振り替え、開催権も南海に譲渡して開催した(1959年1973年1979年も同様)。

阪神のルーキーだった江夏豊を全セ・川上監督は3連投させた。この酷使と言うべき起用に対して怒った阪神・藤本定義監督は、後日、阪神対巨人戦のおりに甲子園球場の阪神ベンチ前で[要出典]藤本は川上を激しい剣幕で叱りつけた[1]。藤本は、巨人で、川上が1938年に巨人に入団した時の監督だった。

この年出場の東映フライヤーズの選手は前半終了時と違うビジターユニフォームを着ていた。これはオールスター終了後ビジターユニフォームのみフルモデルチェンジして使用することとなり発表の意味合いを兼ねていた。

選出選手

[編集]
セントラル・リーグ[2] パシフィック・リーグ[2]
監督 川上哲治 巨人 監督 鶴岡一人 南海
コーチ 飯田徳治 サンケイ コーチ 水原茂 東映
西沢道夫 中日 西本幸雄 阪急
投手 金田正一 巨人 16 投手 鈴木啓示 近鉄 2
村山実 阪神 9 渡辺泰輔 南海
江夏豊 阪神 皆川睦男 南海 6
鈴木皖武 サンケイ 池永正明 西鉄 3
大石弥太郎 広島 森安敏明 東映 2
菅原勝矢 巨人 田中調 東映 2
小川健太郎 中日 2 小山正明 東京 11
城之内邦雄 巨人 4 成田文男 東京 2
森中千香良 大洋 2 梶本隆夫 阪急 10
バッキー 阪神 4 米田哲也 阪急 9
板東英二 中日 3 足立光宏 阪急 3
捕手 森昌彦 巨人 8 捕手 野村克也 南海 11
辻佳紀 阪神 3 宮寺勝利 西鉄
新宅洋志 中日 岡村浩二 阪急 2
一塁手 王貞治 巨人 8 一塁手 大杉勝男 東映
二塁手 土井正三 巨人 二塁手 ブレイザー 南海
三塁手 長嶋茂雄 巨人 10 三塁手 森本潔 阪急
遊撃手 藤田平 阪神 遊撃手 大下剛史 東映
内野手 高木守道 中日 2 内野手 小池兼司 南海 4
遠井吾郎 阪神 2 前田益穂 東京 3
桑田武 大洋 7 山口富士雄 阪急
黒江透修 巨人 高木喬 近鉄 2
松原誠 大洋 2
外野手 江藤慎一 中日 8 外野手 土井正博 近鉄 5
柴田勲 巨人 5 張本勲 東映 8
高倉照幸 巨人 10 長池徳二 阪急
近藤和彦 大洋 8 白仁天 東映
ジャクソン サンケイ 池辺巌 東京
中暁生 中日 4 ボレス 近鉄 2
山本一義 広島 3
  • 太字はファン投票で選ばれた選手。▲は出場辞退選手発生による補充選手。

試合結果

[編集]

第1戦

[編集]
  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
全パ 2 1 0 1 0 0 1 4 0 9 13 1
全セ 0 0 0 0 0 4 0 0 0 4 9 1
  1. パ:池永西)、梶本隆)、○米田(急)、皆川)-野村(南)、岡村浩(急)
  2. セ:金田)、城之内(巨)、菅原(巨)、●鈴木皖()、江夏)-(巨)、辻佳(神)
  3. 勝利米田(1勝)  
  4. 敗戦鈴木皖(1敗)  
  5. 本塁打
    パ:土井)1号(2ラン・金田)・2号(3ラン・鈴木皖)、張本)1号(ソロ・鈴木皖)
    セ:長嶋(巨)1号(3ラン・梶本隆)
  6. 審判
    [球審]松橋(セ)
    [塁審](パ)・筒井(セ)・中川透(パ)
    [外審]谷村(セ)・斎田(パ)
  7. 試合時間:2時間25分

オーダー

[編集]
パシフィック
打順守備選手
1[二]ブレイザー
2[三]森本潔
3[中]土井正博
4[左]張本勲
5[右]長池徳二
6[捕]野村克也
7[一]大杉勝男
8[遊]大下剛史
9[投]池永正明
セントラル
打順守備選手
1[中]柴田勲
2[二]土井正三
3[三]長嶋茂雄
4[一]王貞治
5[左]江藤慎一
6[右]ジャクソン
7[遊]藤田平
8[捕]森昌彦
9[投]金田正一

第2戦

[編集]
  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
全パ 0 0 4 1 1 0 0 1 0 7 13 0
全セ 0 0 0 0 2 1 0 0 0 3 10 0
  1. パ:○成田()、足立(急)、田中(映)、森安(映)-野村、岡村浩
  2. セ:●小川()、大石)、江夏、板東(中)-新宅(中)、森、辻佳
  3. 勝利成田(1勝)  
  4. 敗戦小川(1敗)  
  5. 本塁打
    パ:長池(急)1号(3ラン・小川)、ブレイザー(南)1号(ソロ・大石)
    セ:(巨)1号(ソロ・足立)
  6. 審判
    [球審]斎田(パ)
    [塁審]富沢(セ)・上田(パ)・筒井(セ)
    [外審]中川透(パ)・谷村(セ)
  7. 試合時間:2時間9分

オーダー

[編集]
パシフィック
打順守備選手
1[二]ブレイザー
2[三]森本潔
3[中]土井正博
4[左]張本勲
5[右]長池徳二
6[捕]野村克也
7[一]大杉勝男
8[遊]山口富士雄
9[投]成田文男
セントラル
打順守備選手
1[中]中暁生
2[二]高木守道
3[三]長嶋茂雄
4[左]江藤慎一
5[一]王貞治
6[右]近藤和彦
7[遊]黒江透修
8[捕]新宅宏志
9[投]小川健太郎

第3戦

[編集]
  1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
全セ 0 0 0 0 0 0 1 5 0 6 9 2
全パ 0 0 0 4 0 1 2 2 X 9 10 1
  1. セ:村山(神)、●江夏、板東、森中)、バッキー(神)-辻佳、森
  2. パ:鈴木啓(近)、○渡辺(南)、小山(京)、池永、田中-野村、岡村浩、宮寺(西)
  3. 勝利渡辺(1勝)  
  4. 敗戦:江夏(1敗)  
  5. 本塁打
    セ:長嶋2号(ソロ・小山)
    パ:大杉(映)1号(満塁・江夏)、野村1号(ソロ・森中)、ボレス(近)1号(2ラン・森中)
  6. 審判
    [球審]谷村(セ)
    [塁審]上田(パ)・富沢(セ)・沖(パ)
    [外審]松橋(セ)・中川透(パ)
  7. 試合時間:2時間23分

オーダー

[編集]
セントラル
打順守備選手
1[中]柴田勲
2[二]土井正三
3[三]長嶋茂雄
4[左]江藤慎一
5[右]松原誠
6[一]遠井吾郎
7[捕]辻佳紀
8[遊]藤田平
9[投]村山実
パシフィック
打順守備選手
1[二]ブレイザー
2[三]森本潔
3[中]土井正博
4[左]張本勲
5[右]長池徳二
6[捕]野村克也
7[一]大杉勝男
8[遊]山口富士雄
9[投]鈴木啓示

テレビ・ラジオ中継

[編集]

テレビ中継

[編集]

ラジオ中継

[編集]

脚注

[編集]
  1. ^ 【7月27日】1967年(昭42) 藤本定義監督激怒!「テツの野郎、江夏をつぶす気か!」』(このページは3戦目の会場を「西宮球場」としている)
  2. ^ a b 『オールスターゲームの軌跡 DREAM GAMES HISTORY since 1951』(2001年、ベースボール・マガジン社)、P.111

関連項目

[編集]

外部リンク

[編集]