2010年のドイツグランプリ (ロードレース)
レース詳細 | |||||||||||||
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2010年のロードレース世界選手権 全18戦中第8戦 | |||||||||||||
決勝日 | 2010年7月18日 | ||||||||||||
開催地 | ザクセンリンク | ||||||||||||
開催コース | 常設サーキット 3.671km | ||||||||||||
MotoGP | |||||||||||||
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Moto2 | |||||||||||||
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125 cc | |||||||||||||
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2010年のドイツグランプリは、ロードレース世界選手権の2010年シーズン第8戦として、7月16日から18日までドイツのザクセンリンクで開催された。
概要
[編集]125ccクラス
[編集]125ccクラス予選では、ポイントリーダーのマルク・マルケスがコースレコードタイムを叩き出し、4戦連続となるポールポジションを獲得した。2番グリッドには1ポイント差のランキング2位に付けるポル・エスパルガロが続いた。またランキング3位のニコラス・テロルは前戦カタルーニャGPのファイナルラップでの転倒により腰椎骨折の重傷を負っており、今回現地入りしていたもののドクターストップがかかり走行できず、チャンピオン争いで大きく後れをとることとなった[1]。
日曜日の決勝では、シーズン初となるウェットレースが宣言された。レース序盤はレインタイヤを選択した地元勢のジョナス・フォルガーとマルセル・シュロッターがレースをリードしていたが、徐々に路面が乾いていくと両者とも下位に沈んだ。その後はマルケスとエスパルガロが後続を大きく離してマッチレースを展開していたが、残り3周となった時点でエスパルガロが転倒し、マルケスが独走で5連勝を達成した。この結果マルケスはノーポイントのエスパルガロに対し26ポイント、欠場のテロルに39ポイントの大差を付けた。
2位にはランディ・クルメナッハ、ブラッドリー・スミス、サンドロ・コルテセ、エステベ・ラバトら最新ファクトリーマシン勢とのバトルを制した、型落ちのアプリリアRSWを駆る小山知良が入った。これは小山にとって、2007年のマレーシアGP以来の表彰台獲得となった[2]。
Moto2クラス
[編集]Moto2クラス予選では、アンドレア・イアンノーネがまたも速さを見せ、3戦連続・シーズン4度目となるポールポジションを獲得した。2番手には地元アルネ・トーデが続いた[3]。
決勝レースではイアンノーネがチームメイトのガボール・タルマクシを従えて後続を大きく離していたが、レース後半はポイントリーダーのトニ・エリアスが追い上げを見せ、残り6周となったときにイアンノーネからトップを奪った。そのままエリアスは差を広げ、シーズン3勝目を達成した。
3位争いは両者ともこのシーズンからロードレース世界選手権に復帰を果たしたフォンシ・ニエトとロベルト・ロルフォの2人によって展開された。決着はファイナルラップ、30歳のロルフォが31歳のニエトのオーバーテイクに成功し、自身にとって2004年のスペインGP(250cc)以来となる表彰台を獲得した。
ポイントランキングでは、トップのエリアスが2位のトーマス・ルティ(今回リタイヤ)に42ポイントのマージンを築いた[4]。
MotoGPクラス
[編集]MotoGPクラスでは、第4戦イタリアGPで脛骨開放骨折の重傷を負い欠場していたバレンティーノ・ロッシが5戦ぶりにレースに復帰した。予想よりずっと早かった実戦復帰にライバル達は、驚きと歓迎のコメントを残した[5]。
土曜日の予選では、ホルヘ・ロレンソ車がエンジントラブルによりオイルを撒いてしまい、それに乗ったベン・スピーズとランディ・ド・プニエが転倒、赤旗が掲示され一時セッション中断となった。コース上のオイル処理が終わった後再開となったセッションでは、マシンを乗り換えたロレンソがトップタイムを出し、4戦連続となるポールポジションを獲得した、以下フロントロウにはケーシー・ストーナー、ダニ・ペドロサが続き、ロッシは5番グリッドからのスタートとなった[6]。
日曜日の決勝は、9周目にハイサイドを起こしたド・プニエが転倒し、それにアレックス・エスパルガロ、アルバロ・バウティスタが巻き込まれて多重クラッシュが発生、赤旗中断となった。ド・プニエは転倒後にミカ・カリオに左足を轢かれてしまい、脛骨・腓骨を骨折する重傷を負った。グランプリにデビュー以来一度も欠場することなく連続出場を続けていたド・プニエだったが、その記録はロッシ(230戦)、マックス・ビアッジ(201戦)に次ぐ歴代3位の191戦でストップすることとなってしまった[7]。
その後、中断前の順位を元にスターティンググリッドが組まれ、30周の予定を21周に減らして再レースがおこなわれた。10周目にペドロサがトップのロレンソを抜くと、そのまま差を広げて逃げ切りシーズン2勝目を挙げた。ロッシはストーナーと3位表彰台を巡ってのバトルを展開した結果、4位で復帰初戦を終えた。ポイントランキングでは、トップのロレンソと2位ペドロサの間には依然47ポイントの大差が残った[8]。
MotoGPクラス決勝結果
[編集]順位 | No | ライダー | マニュファクチャラー | 周回 | タイム/リタイヤ | グリッド | ポイント |
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1 | 26 | ダニ・ペドロサ | ホンダ | 21 | 28:50.476 | 3 | 25 |
2 | 99 | ホルヘ・ロレンソ | ヤマハ | 21 | +3.355 | 1 | 20 |
3 | 27 | ケーシー・ストーナー | ドゥカティ | 21 | +5.257 | 2 | 16 |
4 | 46 | バレンティーノ・ロッシ | ヤマハ | 21 | +5.623 | 5 | 13 |
5 | 4 | アンドレア・ドヴィツィオーゾ | ホンダ | 21 | +17.158 | 4 | 11 |
6 | 58 | マルコ・シモンチェリ | ホンダ | 21 | +17.757 | 8 | 10 |
7 | 69 | ニッキー・ヘイデン | ドゥカティ | 21 | +17.935 | 15 | 9 |
8 | 11 | ベン・スピーズ | ヤマハ | 21 | +20.957 | 13 | 8 |
9 | 40 | エクトル・バルベラ | ドゥカティ | 21 | +22.000 | 6 | 7 |
10 | 33 | マルコ・メランドリ | ホンダ | 21 | +35.217 | 10 | 6 |
11 | 65 | ロリス・カピロッシ | スズキ | 21 | +45.042 | 14 | 5 |
12 | 15 | アレックス・デ・アンジェリス | ホンダ | 21 | +45.204 | 17 | 4 |
Ret | 36 | ミカ・カリオ | ドゥカティ | 0 | アクシデント | 11 | |
NC | 14 | ランディ・ド・プニエ | ホンダ | 第2レースにスタートできず | 7 | ||
NC | 19 | アルバロ・バウティスタ | スズキ | 第2レースにスタートできず | 16 | ||
NC | 41 | アレックス・エスパルガロ | ドゥカティ | 第2レースにスタートできず | 9 | ||
NC | 5 | コーリン・エドワーズ | ヤマハ | 第1レースでリタイヤ | 12 |
- グリッドは赤旗中断前の第1レースのもの。アレックス・アスパルガロとアルバロ・バウティスタは赤旗掲示後5分以内に自走でピットに戻れなかったため、再スタートが認められなかった。
Moto2クラス決勝結果
[編集]順位、 | No | ライダー | Bike | 周回 | タイム/リタイヤ | グリッド | Pts |
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1 | 24 | トニ・エリアス | モリワキ | 29 | 41:57.745 | 3 | 25 |
2 | 29 | アンドレア・イアンノーネ | スピードアップ | 29 | +3.297 | 1 | 20 |
3 | 44 | ロベルト・ロルフォ | スッター | 29 | +6.574 | 12 | 16 |
4 | 10 | フォンシ・ニエト | モリワキ | 29 | +6.781 | 17 | 13 |
5 | 17 | カレル・アブラハム | FTR | 29 | +7.396 | 11 | 11 |
6 | 2 | ガボール・タルマクシ | スピードアップ | 29 | +9.555 | 5 | 10 |
7 | 50 | ダミアン・カドリン | ポンス カレックス | 29 | +9.697 | 22 | 9 |
8 | 77 | ドミニク・エガーター | スッター | 29 | +11.373 | 9 | 8 |
9 | 65 | ステファン・ブラドル | スッター | 29 | +13.152 | 7 | 7 |
10 | 68 | ヨニー・エルナンデス | BQR-Honda | 29 | +13.726 | 14 | 6 |
11 | 25 | アレックス・バルドリーニ | ICP | 29 | +15.802 | 16 | 5 |
12 | 16 | ジュール・クルーセル | スッター | 29 | +17.666 | 31 | 4 |
13 | 8 | アンソニー・ウエスト | MZ-RE ホンダ | 29 | +25.927 | 19 | 3 |
14 | 61 | ウラジミール・イワノフ | モリワキ | 29 | +26.476 | 28 | 2 |
15 | 19 | ザビエル・シメオン | モリワキ | 29 | +26.626 | 25 | 1 |
16 | 53 | バレンティン・デビーズ | ADV | 29 | +27.465 | 36 | |
17 | 14 | ラタパー・ウィライロー | ビモータ | 29 | +29.007 | 18 | |
18 | 48 | 富沢祥也 | スッター | 29 | +42.961 | 8 | |
19 | 11 | 手島雄介 | モトビ | 29 | +43.141 | 30 | |
20 | 59 | ニッコロ・カネパ | フォースGP210 | 29 | +43.277 | 39 | |
21 | 9 | ケニー・ノエス | プロモハリス | 29 | +43.580 | 35 | |
22 | 71 | クラウディオ・コルティ | スッター | 29 | +44.171 | 23 | |
23 | 32 | サッシャ・ホンメル | カレックス | 29 | +52.382 | 29 | |
24 | 21 | ウラジミール・レオノフ | スッター | 29 | +1:04.234 | 37 | |
25 | 55 | エクトル・ファウベル | スッター | 29 | +1:19.211 | 27 | |
26 | 88 | ヤンニック・ゲーラ | モリワキ | 29 | +1'23.078 | 41 | |
27 | 41 | アルネ・トーデ | スッター | 29 | +1:28.151 | 2 | |
Ret | 63 | マイク・ディ・メッリオ | スッター | 28 | アクシデント | 20 | |
Ret | 35 | ラファエレ・デ・ロサ | テック3 | 25 | 棄権 | 24 | |
Ret | 39 | ロベルティーノ・ピエトリ | スッター | 24 | アクシデント | 38 | |
Ret | 3 | シモーネ・コルシ | モトビ | 19 | アクシデント | 6 | |
Ret | 95 | マシェル・アル・ナイミ | BQR-Honda | 17 | 棄権 | 40 | |
Ret | 45 | スコット・レディング | スッター | 10 | 棄権 | 15 | |
Ret | 6 | アレックス・デボン | FTR | 10 | 棄権 | 10 | |
Ret | 12 | トーマス・ルティ | モリワキ | 9 | アクシデント | 21 | |
Ret | 40 | セルヒオ・ガデア | ポンス カレックス | 7 | アクシデント | 32 | |
Ret | 60 | フリアン・シモン | スッター | 3 | アクシデント | 4 | |
Ret | 72 | 高橋裕紀 | テック3 | 1 | アクシデント | 13 | |
Ret | 4 | リカルド・カルダス | ビモータ | 0 | アクシデント | 26 | |
Ret | 5 | ホアン・オリベ | プロモハリス | 0 | アクシデント | 34 | |
Ret | 52 | ルーカス・ペセック | モリワキ | 0 | アクシデント | 33 |
125ccクラス決勝結果
[編集]順位 | No | ライダー | Bike | 周回 | タイム/リタイヤ | グリッド | Pts |
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1 | 93 | マルク・マルケス | デルビ | 27 | 41:28.274 | 1 | 25 |
2 | 71 | 小山知良 | アプリリア | 27 | +17.578 | 7 | 20 |
3 | 11 | サンドロ・コルテセ | デルビ | 27 | +18.263 | 4 | 16 |
4 | 12 | エステベ・ラバト | アプリリア | 27 | +19.098 | 9 | 13 |
5 | 38 | ブラッドリー・スミス | アプリリア | 27 | +19.713 | 3 | 11 |
6 | 14 | ヨハン・ザルコ | アプリリア | 27 | +44.976 | 8 | 10 |
7 | 99 | ダニー・ウェブ | アプリリア | 27 | +53.243 | 10 | 9 |
8 | 7 | エフレン・バスケス | デルビ | 27 | +53.302 | 6 | 8 |
9 | 50 | ストゥーラ・ファーガーハウグ | アプリリア | 27 | +53.589 | 22 | 7 |
10 | 61 | ダニエル・カーセイニンガー | KTM | 27 | +1:05.078 | 26 | 6 |
11 | 35 | ランディ・クルメナッハ | アプリリア | 27 | +1:13.484 | 5 | 5 |
12 | 32 | ロレンツォ・サヴァドーリ | アプリリア | 27 | +1:13.719 | 25 | 4 |
13 | 5 | アレクシ・マスボー | アプリリア | 27 | +1:21.679 | 14 | 3 |
14 | 78 | マルセル・シュロッター | ホンダ | 26 | +1 Lap | 15 | 2 |
15 | 63 | ズルファミ・カイルディン | アプリリア | 26 | +1 Lap | 20 | 1 |
16 | 94 | ジョナス・フォルガー | アプリリア | 26 | +1 Lap | 11 | |
17 | 84 | ヤコブ・コーンフェール | アプリリア | 26 | +1 Lap | 16 | |
18 | 86 | Kevin Hanus | ホンダ | 23 | +4 Laps | 30 | |
Ret | 44 | ポル・エスパルガロ | デルビ | 24 | アクシデント | 2 | |
Ret | 60 | ミシェル・ファン・デル・マルク | ランブレッタ | 23 | 棄権 | 23 | |
Ret | 53 | ジャスパー・イウェマ | アプリリア | 16 | 棄権 | 12 | |
Ret | 15 | シモーネ・グロツキー | アプリリア | 15 | アクシデント | 17 | |
Ret | 68 | Toni Finsterbusch | KTM | 15 | アクシデント | 18 | |
Ret | 26 | アドリアン・マルティン | アプリリア | 14 | アクシデント | 19 | |
Ret | 87 | ルカ・マルコーニ | アプリリア | 10 | 棄権 | 27 | |
Ret | 69 | ルイ・ロッシ | アプリリア | 8 | 棄権 | 24 | |
Ret | 62 | マーヴィン・フリッツ | ホンダ | 7 | 棄権 | 29 | |
Ret | 85 | Eric Hübsch | アプリリア | 6 | 棄権 | 28 | |
Ret | 72 | マルコ・ラバイオリ | ランブレッタ | 4 | アクシデント | 31 | |
Ret | 23 | アルベルト・モンカヨ | アプリリア | 2 | アクシデント | 13 | |
Ret | 39 | ルイス・サロム | アプリリア | 0 | 棄権 | 21 |
脚注
[編集]- ^ http://www.motogp.com/ja/news/2010/125+marquez+pole+at+sachsenring
- ^ https://web.archive.org/web/20131005014950/http://www.motogp.com/ja/news/2010/125+marquez+another+victory+at+sachsenring
- ^ http://www.motogp.com/ja/news/2010/iannone+pole+sachsenring
- ^ https://web.archive.org/web/20140109164330/http://www.motogp.com/ja/news/2010/moto2+elias+sachsenring+victory
- ^ http://www.motogp.com/ja/news/2010/rossi+is+back+in+business
- ^ http://www.motogp.com/ja/news/2010/motogp+lorenzo+pole+sachsenring
- ^ http://www.motogp.com/en/news/2010/de+puniet+on+surgery+after+sachsenring+crash
- ^ http://www.motogp.com/ja/news/2010/motogp+sachsenring+race
参考文献
[編集]- “MotoGP official website”. 2010年7月20日閲覧。
前戦 2010年のカタルーニャグランプリ |
ロードレース世界選手権 2010年シーズン |
次戦 2010年のアメリカグランプリ |
前回開催 2009年のドイツグランプリ |
ドイツグランプリ | 次回開催 2011年のドイツグランプリ |