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アランバローズ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
アランバローズ
欧字表記 Alain Barows[1]
品種 サラブレッド[1]
性別 [1]
毛色 鹿毛[1]
生誕 2018年2月8日(6歳)[1]
ヘニーヒューズ[1]
カサロサーダ[1]
母の父 ステイゴールド[1]
生国 日本の旗 日本北海道新冠町[1]
生産者 大狩部牧場[1]
馬主 猪熊広次[1]
調教師 林正人船橋[1]
競走成績
タイトル NARグランプリ2歳最優秀牡馬(2020年)[1]
生涯成績 25戦9勝[1]
獲得賞金 1億9315万円
(2024年12月10日現在)[1]
勝ち鞍
JpnI 全日本2歳優駿 2020年
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アランバローズ: Alain Barows2018年2月8日 - )[1]は、日本競走馬。主な勝ち鞍に2020年ゴールドジュニアハイセイコー記念全日本2歳優駿2021年東京ダービー。2020年NARグランプリ2歳最優秀牡馬[2]

経歴

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2018年2月8日、北海道新冠町の大狩部牧場で誕生し、2019年の北海道サマーセール1歳市場にて918万円(税込)で取引された[1]

2歳(2020年)

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2020年4月21日の能力試験を受け、この日800mで最速の48.9のタイムで合格[3]。デビューは5月8日船橋のスズランデビュー(ダート1000m)で、好スタートから先手を奪うと最後はトーセンウィリアムに3馬身差をつけ逃げ切り勝ちを収める。続く6月18日船橋の月下香特別(ダート1200m)では道中軽快に逃げると最後は後続に5馬身差をつけ圧勝、デビュー2連勝を飾る。

秋に入り、この年から重賞に格上げとなった9月21日大井のゴールドジュニアに2番人気で出走。スタートから先頭を奪うと最後は1番人気のマカベウスに2馬身半差つけ重賞初制覇を果たす[4]。11月17日大井のハイセイコー記念は初めて控える競馬となって前半掛かる場面もあった[5]が、2番手追走から4コーナーで抜け出すと、ランリョウオーの追撃を退け重賞2連勝となる[6]。12月16日川崎の全日本2歳優駿では先手を取り逃げると、3 - 4コーナーで一気に後続を引き離し、最後はランリョウオーに5馬身差をつけ圧勝。デビュー5連勝とともにJpnI初制覇を果たした[7]

2020年のNARグランプリ2歳最優秀牡馬を獲得した[2]

3歳(2021年)

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全日本2歳優駿後は放牧に出され、2月中頃に帰厩[8]。年明け初戦の京浜盃はスタートが悪く後方からの競馬で砂をかぶる形となり、全く伸びずブービーの9着に終わる[9]南関東公営競馬の3歳クラシック三冠の第1冠である羽田盃では、スタートを決めてハナを切るが、行きたがって後続を離してのハイペースでの逃げとなり、リードを保って直線に向かい逃げ込みをはかったが、トランセンデンスに交わされ2着となった[10][11][12]
続く2冠目の東京ダービーでは単勝1番人気に支持され、前走同様逃げの手に出たが、向正面ではハロン13秒台の息の入る流れとなり後続を引き付けつつ直線で引き離し、最後は脚が上がったものの直線追いすがるギャルダルを3/4馬身差振り切り1着となり、全日本2歳優駿以来の重賞制覇をダービーという大舞台で果たした[13]。馬主の猪熊広次は2019年にロジャーバローズでJRAの日本ダービーを制しており、JRA・南関東両方のダービーを制した初の個人馬主となった[14]。疲れが出たことで春の大一番ジャパンダートダービーは回避した[15]。秋はJBCスプリントを目標とし、同じ距離のダートグレード競走テレ玉杯オーバルスプリントに出走、果敢に先手を取るとテイエムサウスダンに3コーナーで並ばれながらも3着に粘った。続くJBCスプリント、年末の浦和ゴールドカップはともに見せ場なく大敗した。

4歳(2022年)

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前走後はリフレッシュ放牧にだされる[16]。復帰戦の8月のスパーキングサマーカップは12着と大敗するが、叩き2戦目の千葉ダートマイルは逃げ切って東京ダービー以来の勝利をあげる。続くサンタアニタトロフィーは僅差の2着と好走するが、次走の勝島王冠は11着に終わった。

5歳(2023年)

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5月の川崎マイラーズから始動するが、心房細動を発症し10着と大敗した[17]

競走成績

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以下の内容は、netkeiba.com[18]およびJBISサーチ[19]に基づく。

競走日 競馬場 競走名 距離
(馬場)



オッズ
(人気)
着順 タイム
(上り3F)
着差 騎手 斤量
[kg]
1着馬(2着馬) 馬体重
[kg]
2020.05.08 船橋 スズランデビュー 新馬 ダ1000m(稍) 5 5 5 001.10(1人) 01着 R1:00.9(37.3) -0.7 0左海誠二 54 (トーセンウィリアム) 428
0000.06.18 船橋 月下香特別 270万下 ダ1200m(良) 11 1 1 001.20(1人) 01着 R1:13.4(37.7) -1.1 0左海誠二 54 (ジョエル) 426
0000.09.21 大井 ゴールドジュニア SIII ダ1400m(良) 13 2 2 003.80(2人) 01着 R1:27.0(38.9) -0.5 0左海誠二 54 (マカベウス) 434
0000.11.17 大井 ハイセイコー記念 SI ダ1600m(良) 9 8 9 003.80(3人) 01着 R1:40.8(38.3) -0.3 0左海誠二 55 (ランリョウオー) 437
0000.12.16 川崎 全日本2歳優駿 JpnI ダ1600m(良) 14 7 11 005.60(3人) 01着 R1:40.7(39.4) -1.1 0左海誠二 55 (ランリョウオー) 434
2021.03.24 大井 京浜盃 SII ダ1700m(稍) 10 2 2 001.70(1人) 09着 R1:49.3(40.3) -2.5 0左海誠二 56 チサット 437
0000.04.29 大井 羽田盃 SI ダ1800m(重) 15 3 4 004.30(2人) 02着 R1:51.7(38.4) -0.2 0左海誠二 56 トランセンデンス 437
0000.06.09 大井 東京ダービー SI ダ2000m(良) 16 5 9 004.10(1人) 01着 R2:06.6(39.7) -0.1 0左海誠二 56 (ギャルダル) 439
0000.09.23 浦和 テレ玉杯オーバルスプリント JpnIII ダ1400m(良) 12 7 10 006.00(3人) 03着 R1:26.0(38.8) -1.4 0左海誠二 52 テイエムサウスダン 449
0000.11.03 金沢 JBCスプリント JpnI ダ1400m(良) 12 4 4 016.60(7人) 10着 R1:28.2(38.6) -3.6 0左海誠二 56 レッドルゼル 445
0000.12.21 浦和 ゴールドC SI ダ1400m(良) 12 6 7 006.20(3人) 12着 R1:30.8(42.5) -4.4 0左海誠二 57 ティーズダンク 454
2022.08.25 川崎 スパーキングサマーC SIII ダ1600m(良) 14 4 6 016.70(6人) 12着 R1:43.8(41.2) -2.5 0左海誠二 58 フィールドセンス 455
0000.09.27 船橋 千葉ダートマイル OP ダ1600m(稍) 5 4 4 003.30(3人) 01着 R1:39.6(39.9) -0.2 0左海誠二 56 (ブンロート) 461
0000.11.02 大井 サンタアニタT SIII ダ1600m(良) 16 5 10 010.80(6人) 02着 R1:38.0(37.5) -0.0 0笹川翼 57.5 スマイルウィ 455
0000.12.08 大井 勝島王冠 SII ダ1800m(不) 16 1 2 003.90(2人) 11着 R1:53.6(40.1) -2.0 0笹川翼 57 ライトウォーリア 455
2023.05.17 川崎 川崎マイラーズ SIII ダ1600m(稍) 10 7 7 006.60(4人) 10着 R1:49.5(47.0) -7.1 0笹川翼 57 アイウォール 442
0000.11.15 大井 マイルグランプリ SII ダ1600m(良) 8 7 7 017.30(5人) 07着 R1:44.6(41.4) -2.7 0笹川翼 57 スマイルウィ 462
2024.01.03 川崎 川崎マイラーズ SIII ダ1600m(良) 14 4 6 056.1(11人) 04着 R1:42.5(41.3) -0.3 0笹川翼 57 デュードヴァン 464
0000.01.31 川崎 多摩川OP OP ダ1600m(良) 10 8 9 002.00(1人) 01着 R1:43.1(40.1) -1.3 0笹川翼 57 デルマルーヴル 463
0000.03.07 船橋 京成盃グランドマイラーズ SII ダ1600m(重) 10 7 8 006.30(4人) 03着 R1:40.2(39.6) -0.7 0笹川翼 56 ギガキング 469
0000.05.22 浦和 プラチナC SIII ダ1400m(重) 12 7 9 003.80(2人) 03着 R1:28.5(40.0) -0.1 0笹川翼 56 アマネラクーン 462
0000.06.19 浦和 さきたま杯 JpnI ダ1400m(重) 12 1 1 116.40(8人) 12着 R1:31.2(44.0) -4.5 0御神本訓史 57 レモンポップ 459
0000.08.07 川崎 スパーキングサマーC SII ダ1600m(良) 14 5 7 007.60(4人) 02着 R1:42.2(40.5) -0.4 0笹川翼 58 フォーヴィスム 459
0000.10.16 大井 マイルGP SII ダ1600m(良) 16 6 12 012.00(5人) 03着 R1:41.2(39.5) -0.3 0笹川翼 56 スマイルウィ 456
0000.12.10 川崎 スパーキングマイラーズCh 準重賞 ダ1600m(良) 14 6 9 001.70(1人) 01着 R1:41.2(39.4) -2.5 0笹川翼 57 (ゴールドレガシー) 462
  • 競走成績は2024年12月10日現在

血統表

[編集]
アランバローズ血統 (血統表の出典)[§ 1]
父系 ストームバード系
[§ 2]

*ヘニーヒューズ
Henny Hughes
2003 栗毛
父の父
*ヘネシー
1993 栗毛
Storm Cat Storm Bird
Terlingua
Island Kitty Hawaii
T.C. Kitten
父の母
Meadow Flyer
1989 栗毛
Meadowlake Hold Your Peace
Suspicious Native
Shortley Hagley
Short Winded

カサロサーダ
2013 鹿毛
ステイゴールド
1994 黒鹿毛
*サンデーサイレンス Halo
Wishing Well
ゴールデンサッシュ *ディクタス
ダイナサッシュ
母の母
*センブラフェ
2007 鹿毛
Manipulator Unbridled
Inside Information
Siembra Pasion El Sembrador
Larga Pasion
母系(F-No.) センブラフェ(ARG)系(FN:10-a) [§ 3]
5代内の近親交配 アウトブリード [§ 4]
出典
  1. ^ [20]
  2. ^ [21]
  3. ^ [20]
  4. ^ [20][21]


脚注

[編集]

注釈

[編集]

出典

[編集]
  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q アランバローズ”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2021年5月2日閲覧。
  2. ^ a b お知らせ|地方競馬情報サイト”. 2021年1月13日閲覧。
  3. ^ 能力・調教試験2020年4月21日 船橋”. nankankeiba.com. 2021年2月5日閲覧。
  4. ^ “【ゴールドジュニア】アランバローズが南関東最初の2歳重賞を無敗でゲット!”. スポーツ報知. (2020年9月21日). https://hochi.news/articles/20200921-OHT1T50229.html 2020年12月17日閲覧。 
  5. ^ “アランバローズ無傷4連勝/ハイセイコー記念”. 日刊スポーツ. (2020年11月18日). https://p.nikkansports.com/goku-uma/news/article.zpl?topic_id=1&id=202011180000135&year=2020&month=11&day=18 2020年12月17日閲覧。 
  6. ^ “【ハイセイコー記念】アランバローズ無傷4連勝で重傷V”. サンケイスポーツ. (2020年11月17日). https://race.sanspo.com/nationalracing/news/20201117/nranws20111722070013-n1.html 2020年12月17日閲覧。 
  7. ^ “【全日本2歳優駿】アランバローズ圧逃!デビューV5”. サンケイスポーツ. (2020年12月16日). https://race.sanspo.com/keiba/news/20201216/pog20121620430011-n1.html 2020年12月17日閲覧。 
  8. ^ “【京浜盃】陣営の思惑”. サンケイスポーツ. (2021年3月24日). https://race.sanspo.com/nationalracing/news/20210324/nranws21032404570002-n1.html 2021年3月25日閲覧。 
  9. ^ “【京浜盃】3番人気のチサットが重賞初制覇 2歳王者アランバローズは見せ場なく惨敗”. デイリースポーツ. (2021年3月24日). https://www.daily.co.jp/horse/local/2021/03/24/0014177994.shtml 2021年3月25日閲覧。 
  10. ^ 大貫師男. “第66回羽田盃”. web Furlong. 地方競馬全国協会. 2021年5月8日閲覧。
  11. ^ 高橋華代子 (2021年4月30日). “南関東1冠目・羽田盃、トランセンデンス優勝!”. 南関魂. 2021年5月8日閲覧。
  12. ^ 【大井・羽田盃結果】今日も森泰斗騎手&小久保智厩舎! トランセンデンスが差し切りV”. netkeiba. Net Dreamers Co., Ltd. (2021年4月29日). 2021年5月2日閲覧。
  13. ^ 【大井・東京ダービー結果】2歳王者アランバローズが逃げ切り戴冠!”. netkeiba. Net Dreamers Co., Ltd. (2021年6月9日). 2021年6月10日閲覧。
  14. ^ 法人としてはサンデーレーシングが2011年にオルフェーヴルで日本ダービー、クラーベセクレタで東京ダービー制覇を達成している。また、日本ダービーとジャパンダートダービーを両方制した馬主は社台レースホースをはじめ過去3例ある(いずれも法人馬主且つJRA所属馬)
  15. ^ 高橋華代子 (2021年6月24日). “南関東3歳牡馬たちの近況。”. 南関魂. 2021年7月16日閲覧。
  16. ^ “【船橋】昨年の東京ダービー馬アランバローズあす戦列復帰”. 日刊スポーツ. (2022年8月24日). https://www.nikkansports.com/keiba/column/nandemo/news/202208240000184.html 2023年7月30日閲覧。 
  17. ^ 第15回川崎マイラーズ(SIII)”. 川崎競馬:KAWASAKI KEIBA. 2023年9月22日閲覧。
  18. ^ アランバローズの競走成績”. netkeiba.com. Net Dreamers Co., Ltd.. 2022年12月8日閲覧。
  19. ^ アランバローズ 競走成績”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2022年12月8日閲覧。
  20. ^ a b c 血統情報:5代血統表|アランバローズ”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2020年12月18日閲覧。
  21. ^ a b アランバローズの血統表”. netkeiba.com. Net Dreamers Co., Ltd.. 2021年5月2日閲覧。

外部リンク

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