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河野美術館本源氏物語

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

河野美術館本源氏物語(こうのびじゅつかんぼんげんじものがたり)とは源氏物語の写本のこと。現在は帝国判例法規出版社(現テイハン)代表であった河野信一のコレクションを収蔵している愛媛県今治市にある今治市河野美術館(旧河野信一記念文化館)の所蔵であることからこのように呼ばれる。

概要

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以下の写本が存在しており、いずれも鎌倉時代の書写であると見られる[1]

複製本

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いずれも伊井春樹による解説が付されている。

  • 愛媛大学古典叢刊刊行会「愛媛大学古典叢刊 23 源氏物語 伝冷泉為相也筆鎌倉期古写本 上」青葉図書、1975年(昭和50年)。
  • 愛媛大学古典叢刊刊行会「愛媛大学古典叢刊 24 源氏物語 伝冷泉為相也筆鎌倉期古写本 下」青葉図書、1975年(昭和50年)。

校本への採用

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  • 1970年(昭和45年)から1976年(昭和51年)にかけて刊行された阿部秋生他編『日本古典文学全集 源氏物語』(小学館)および1994年(平成6年)から1998年(平成10年)にかけて刊行された阿部秋生他編『新編 日本古典文学全集 源氏物語』(小学館)には写本記号「信」写本名「河野信一記念文化館所蔵本二帖」として初音が採用されている。
  • 2001年(平成13年)2月15日刊行の『河内本源氏物語校異集成』には、玉鬘巻が写本記号「冷」、写本名「伝冷泉為相筆本 河野信一記念文化館蔵」として採用されている。
  • 2008年(平成20年)5月刊行の『源氏物語別本集成 続』第5巻には、朝顔巻が写本記号「河」、写本名「河野美術館本(今治市河野美術館蔵)」として採用されている。

参考文献

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  • 伊井春樹「源氏物語古写本四種 河野文化館蔵伝為相筆「玉鬘」「初音」巻・伝為明筆「朝顔」巻・伝雅親筆「葵」巻について」愛媛大学国語国文学研究会『愛媛国文研究』第19号、愛媛大学、1969年(昭和44年)12月。

脚注

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  1. ^ 中野幸一編「主要諸本一覧」『常用源氏物語要覧』武蔵野書院、1997年(平成9年)12月、pp. 149-151。 ISBN 4-8386-0383-5