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瀬戸内少年野球団

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
洲本市ウェルネスパーク五色・高田屋嘉兵衛公園に設けられた文学碑 『あのとき空は青かった』
瀬戸内少年野球団
著者 阿久悠
発行日 1979年11月5日
発行元 文藝春秋
ジャンル 長編小説
日本の旗 日本
言語 日本語
ページ数 318
次作 『紅顔期』
公式サイト books.bunshun.jp
コード ISBN 978-4-16-305650-0
ISBN 978-4-16-732101-7文庫判
ウィキポータル 文学
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紅顔期
(続・瀬戸内少年野球団 紅顔期)
著者 阿久悠
発行日 1981年6月1日
発行元 文藝春秋
ジャンル 長編小説
日本の旗 日本
言語 日本語
ページ数 245
前作 『瀬戸内少年野球団』
次作 『最後の楽園』
コード ISBN 978-4-16-306550-2
ISBN 978-4-16-732102-4文庫判
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最後の楽園
(瀬戸内少年野球団・青春編 最後の楽園)
著者 阿久悠
発行日 1984年12月20日
発行元 光文社
ジャンル 長編小説
日本の旗 日本
言語 日本語
ページ数 323
前作 『紅顔期』
コード ISBN 978-4-334-92111-8
ISBN 978-4-334-70393-6文庫判
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瀬戸内少年野球団』(せとうちしょうねんやきゅうだん)は、淡路島出身である阿久悠自伝長編小説。阿久悠の個人誌『月刊you』に1978年2月から1979年10月まで連載、文藝春秋より1979年11月5日に刊行された。終戦後の淡路島を舞台に、野球を通じた女教師と子供たちとのふれあいと絆を描く。第82回(1979年下半期直木賞候補作。

続編となる『紅顔期』(こうがんき)が『別册文藝春秋』の151号から154号に連載、文藝春秋より1981年6月1日に刊行。また『最後の楽園』(さいごのらくえん)が『週刊宝石』にて1984年4月から11月まで連載、光文社より1984年12月20日に刊行されている。

および、それらを原作とした映画[注 1]テレビドラマ

概要

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1979年下半期直木賞候補作品。終戦後の淡路島における、野球少年らの青春の日々を描いている。

あらすじ

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登場人物

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書誌情報

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瀬戸内少年野球団
紅顔期
最後の楽園

映画

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瀬戸内少年野球団

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銅像ウェルネスパーク五色・高田屋嘉兵衛公園内)
瀬戸内少年野球団
MacArthur's Children
監督 篠田正浩
脚本 田村孟
原作 阿久悠
製作 YOUの会(代表:阿久悠)
原正人
出演者 夏目雅子
郷ひろみ
佐倉しおり
山内圭哉
大森嘉之
渡辺謙
大滝秀治
加藤治子
音楽 池辺晋一郎
主題歌 クリスタルキング「瀬戸内行進曲(IN THE MOOD)」
撮影 宮川一夫
編集 山地早智子
製作会社 YOUの会
ヘラルド・エース
配給 日本ヘラルド映画
公開 1984年6月23日
上映時間 143分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
配給収入 8.4億円
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ロケ地となった真鍋島の中学校

1984年6月23日公開。英題は「MacArthur's Children」[注 2]。配給収入は8億円[2]。テレビ放送での視聴率(ビデオリサーチ調べ)は1985年10月3日放送で25.3%[3]を記録した。

女優・夏目雅子の遺作であり、俳優・渡辺謙の映画デビュー作である。

スタッフ

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出演

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  • 山内圭哉 - 足柄竜太(淡路島江坂町国民学校初等科・級長 江坂タイガースのメンバー)
  • 大森嘉之 - 正木三郎(バラケツ)
  • 佐倉しおり - 波多野武女(転校生で江坂タイガースに入る少女)
  • 渡辺謙 - 中井鉄夫(中井家の次男で駒子が後添えに勧められている相手)
  • ちあきなおみ - 美代(バー“猫屋”の女給で最後は鉄夫と島を去る)
  • 郷ひろみ - 中井正夫(新婚早々戦死したと思われていた駒子の夫 傷痍軍人)
  • 岩下志麻 - 穴吹トメ(床屋“猫屋”をバーに改装する女将 戦争未亡人)

ロケ地

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受賞歴

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  • 第27回(1984年度)ブルーリボン賞 作品賞
  • 第8回日本アカデミー賞
    • 最優秀音楽賞(池辺晋一郎)
    • 最優秀撮影賞(宮川一夫)
    • 最優秀照明賞(佐野武治)
    • 最優秀美術賞(西岡善信)
    • 最優秀録音賞(西崎英雄)
    • 優秀作品賞
    • 優秀監督賞(篠田正浩)
    • 優秀脚本賞(田村孟)
    • 優秀主演女優賞(夏目雅子)
    • 新人俳優賞(佐倉しおり)
  • 第39回(1984年)毎日映画コンクール
    • 日本映画優秀賞
    • 日本映画ファン賞
    • スポニチグランプリ新人賞(佐倉しおり)
    • 撮影賞(宮川一夫)
    • 音楽賞(池辺晋一郎)

製作

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フジサンケイグループの代表・石田達郎を通じて阿久悠と親しくなったヘラルド・エース原正人を中心に『月刊you』に連載中から映画化の機運が盛り上がっていた[4]。中井駒子先生の役は、最初から夏目雅子と決めていて、夏目が断ったら企画を流すつもりで、まず夏目雅子ありきの企画だった[4]。製作クレジットには「製作/YOUの会、ヘラルド・エース」と出るが、「YOUの会」は本作を作るために業界関係者50人で結成されたもので、1人10万円ずつ出し合い、残りはフジテレビが出資し、ヘラルド・エースは出資せず、実際はほぼ全額フジテレビが出資した[4]

エピソード

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  • 本作は、女優・夏目雅子の遺作であり、俳優・渡辺謙の映画デビュー作であった。
  • 共演者である島田紳助が夏目の印象として「ものすごいいい人」と語っており、本作での子役たちが親元を離れて寂しがっているだろうと思い、撮影期間中、夏目が子役たちと一緒にお風呂に入り、背中を流してあげていた挿話を披露している。その際、子役たちから夏目とお風呂に入った事を聞かされた紳助が空ビンを渡して「今度、夏目さんと風呂に入った時、このビンに夏目さんの残り湯を入れてこい」と伝えた。
  • 2010年5月25日放送の『紳助社長のプロデュース大作戦!』においてレオナルド・ディカプリオ共演ハリウッド新作『インセプション』公開を控えた渡辺が当番組に宣伝オファーのために出演し、番組MCである紳助と、本作で共演して以来26年ぶりの対面を果たした。

瀬戸内少年野球団・青春篇 最後の楽園

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瀬戸内少年野球団・青春篇
最後の楽園
MacArthur's Children 2
監督 三村晴彦
脚本 河本瑞貴
三村晴彦
原作 阿久悠
製作 阿久悠
原正人
製作総指揮 古川博三
出演者 田原俊彦
鷲尾いさ子
黒崎輝
佐藤浩市
中村久美
吉行和子
ケーシー高峰
小山明子
音楽 渋谷森久
撮影 羽方義昌
編集 山地早智子
製作会社 ヘラルド・エース
配給 日本ヘラルド映画
公開 1987年1月24日
上映時間 112分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
配給収入 2.3億円
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1987年1月24日公開。前作の10年後が舞台になっている。瀬戸内の淡路島で終戦をむかえた野球少年少女の10年後の東京での青春模様。配給収入は3億円[5]

スタッフ

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出演

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爆笑問題太田光エキストラとして出演している。

エピソード・その他

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テレビドラマ

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1993年版

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日産60周年記念スペシャル
瀬戸内少年野球団
ジャンル テレビドラマ
原作 阿久悠
脚本 山崎淳也
監督 河毛俊作
出演者 鈴木保奈美
製作
プロデューサー 大多亮
和田行
制作 フジテレビ
放送
放送国・地域日本の旗 日本
放送期間1993年10月8日
放送時間金曜21:04 - 23:07
放送分123分
回数1

特記事項:
日産60周年記念スペシャル。
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瀬戸内少年野球団』のタイトルで、1993年10月8日フジテレビ系列で放送。日産自動車創業60周年を記念し、「日産60周年記念スペシャル」と銘打たれている。

放送時間は金曜21:04 - 23:07(JST)だが、本作は『金曜エンタテイメント』扱いはされない。

キャスト(1993年版)

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スタッフ(1993年版)

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2016年版

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ドラマスペシャル
瀬戸内少年野球団
ジャンル テレビドラマ
企画 古賀誠一(オスカープロモーション)
脚本 寺田敏雄
監督 松田礼人
出演者 武井咲
製作
プロデューサー 大川武宏(テレビ朝日)
池田邦晃(テレビ朝日)
森田光則(オスカープロモーション)
制作 テレビ朝日
オスカープロモーション
放送
放送国・地域日本の旗 日本
放送期間2016年9月17日
放送時間土曜21:00 - 23:16
放送枠土曜プライム
放送分136分
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ドラマスペシャル 瀬戸内少年野球団』のタイトルにより、2016年(平成28年)9月17日テレビ朝日系列の『土曜プライム』枠にて放送。

キャスト(2016年版)

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スタッフ(2016年版)

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漫画

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備考

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脚注

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注釈

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  1. ^ 原作と違う点は義足になった中井が妻の駒子に「花を作ろうと思うんや」という場面はなく、「6歳差」を埋めるために終戦時に阿久と同じ初等科3年生だった足柄竜太の5年生の設定になり、竜太らが結成した「江坂タイガース」と米兵との親善試合もなく、「提督」の運命も原作で昔の部下と会社を起こすことになり淡路島を離れることになるが、映画では極東国際軍事裁判に呼ばれて途中退場して巣鴨プリズンからシンガポールに身柄を移されて処刑される[1]
  2. ^ 海外での公開を意識した英題は監督が決めた[1]

出典

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  1. ^ a b 朝日新聞2014年11月22日「映画の旅人」。
  2. ^ 『キネマ旬報ベスト・テン85回全史 1924-2011』(キネマ旬報社、2012年)430頁
  3. ^ 週刊東洋経済』1986年8月2日号、122頁。
  4. ^ a b c 原正人、本間寛子(構成)『映画プロデューサーが語る“ヒットの哲学”』日経BP、2004年、119–129頁。ISBN 9784822243593 
  5. ^ 「邦画フリーブッキング配収ベスト作品」『キネマ旬報1988年昭和63年)2月下旬号、キネマ旬報社、1988年、191頁。 
  6. ^ 「対談 三村晴彦 長部日出雄」『キネマ旬報』1987年1月下旬号、45頁。
  7. ^ “武井咲「瀬戸内少年野球団」主演 夏目雅子さん遺作「緊張感物凄い」”. スポーツニッポン. (2016年5月30日). https://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2016/05/30/kiji/K20160530012686370.html 2016年5月30日閲覧。 
  8. ^ “三浦貴大、武井咲と夫婦役で初共演 『瀬戸内少年野球団』”. ORICON STYLE. (2016年8月2日). https://www.oricon.co.jp/news/2076114/full/ 2016年8月2日閲覧。 

外部リンク

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