「ゴット・トゥ・ゲット・ユー・イントゥ・マイ・ライフ」の版間の差分
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2021年9月20日 (月) 13:38時点における版
「ゴット・トゥ・ゲット・ユー・イントゥ・マイ・ライフ」 | ||||||||||||||||||||||||||||
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ビートルズの楽曲 | ||||||||||||||||||||||||||||
収録アルバム | 『リボルバー』 | |||||||||||||||||||||||||||
英語名 | Got To Get You Into My Life | |||||||||||||||||||||||||||
リリース |
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録音 |
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ジャンル | ||||||||||||||||||||||||||||
時間 |
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レーベル | ||||||||||||||||||||||||||||
作詞者 | レノン=マッカートニー | |||||||||||||||||||||||||||
作曲者 | レノン=マッカートニー | |||||||||||||||||||||||||||
プロデュース | ジョージ・マーティン | |||||||||||||||||||||||||||
チャート順位 | ||||||||||||||||||||||||||||
後述を参照
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「ゴット・トゥ・ゲット・ユー・イントゥ・マイ・ライフ」(Got To Get You Into My Life)は、ビートルズの楽曲である。1966年に発売された7作目のイギリス盤公式オリジナル・アルバム『リボルバー』のB面6曲目に収録された楽曲で、クレジットにはレノン=マッカートニーと表記されているが、主にポール・マッカートニーによって書かれた楽曲[5][6]。ブラスを加えたサウンド[7]やサイケデリック体験を彷彿させる歌詞が特徴となっていて、アレンジ面ではモータウンの影響を受けている。ビートルズ版と同年にマッカートニーがプロデュースのもと、クリフ・ベネット・アンド・ザ・レベル・ラウザーズによるカバー・バージョンが発売され、全英シングルチャートで最高位6位を獲得した。
活動期にシングル・カットされることはなかったが、解散から6年後の1976年にアメリカでコンピレーション・アルバム『ロックン・ロール・ミュージック』からの先行シングルとして発売され、Billboard Hot 100で最高位7位を獲得した[8]。
作曲・レコーディング
レノン=マッカートニー名義となっているが、主な作者はマッカートニーで[5][6]、リード・ボーカルも歌っている[9]。「ゴット・トゥ・ゲット・ユー・イントゥ・マイ・ライフ」のレコーディングは、1966年4月7日から6月17日にかけてEMIスタジオで行われ、最初のテイクと最終バージョンとで大幅にアレンジが変更された[10]。『リボルバー』のレコーディング・セッションの2日目に採り上げられた時は、アコースティック・ギターとハーモニウムを主体としたアレンジになっており、マッカートニーとジョン・レノンとジョージ・ハリスンがアカペラで「I need your love」というフレーズを繰り返すセクションもあった[11][注釈 1]。5月18日に外部ミュージシャンによるブラス・セクションの録音が行われた[12]。ブラス・セクションは、楽器の近くにマイクを置いて録音し、リミッターがかけられている。なお、ビートルズの楽曲でブラス・セクションが含まれたのは、本作が初となる[13][14]。なお、ブラス・セクションを加える際にファズを効かせたギターでアレンジを試しており、発売された音源でもこのギターの音は残されている[15]。
本作は、ブラス・セクションのファンファーレから始まり、曲が始まってから7秒後にマッカートニーのリード・ボーカルが入り、1分4秒のところでコーラス部分に入り、曲のタイトルが歌われる。1分53秒のところで短いエレクトリック・ギターのソロに入り、2分10秒のところでブラス・セクションのファンファーレが再び登場する。曲は、マッカートニーのボーカルがフェード・アウトして終わる。
マッカートニーは、1997年に出版された伝記『ポール・マッカートニー: メニー・イヤーズ・フロム・ナウ』で、「『ゴット・トゥ・ゲット・ユー・イントゥ・マイ・ライフ』は“人”ではなく、“マリファナ”がテーマ」と明かしており[5]、アンカット誌のインタビューでも同様の発言をしている[16]。
リリース・評価
「ゴット・トゥ・ゲット・ユー・イントゥ・マイ・ライフ」は、1966年8月5日にパーロフォンより発売された[17]オリジナル・アルバム『リボルバー』のB面6曲目に収録された[18]。音楽学者のウォルター・エヴェレットは、本作について「アルバムで最も人気のある楽曲」と説明しており[12]、実際に1966年に発売されたクリフ・ベネット・アンド・ザ・レベル・ラウザーズによるカバー・バージョンは、全英シングルチャートで最高位6位を獲得した。音楽評論家のティム・ライリーは本作を「最も派生的な楽曲」と評する一方で、ビートルズがそのスタイルをうまく取り入れたかを示す本格的なR&Bナンバーとしている[19]。特にライリーは、ハリスンのキターのブレイクから続く曲のエンディング部分を称賛している[19]。また、1980年にPLAYBOY誌のインタビューで、レノンは「ポールの曲で、彼のベストのうちの一つ。歌詞が良い。僕が書いたんじゃない。ポールだって努力すれば良い歌詞が書けるんだよ。その良い例がこの曲だ」と語っている[6]。
ビートルズの解散から6年後の1976年にコンピレーション・アルバム『ロックン・ロール・ミュージック』からの先行シングルとして、アメリカ、カナダ、ニュージーランド、オランダ、イタリア、オーストラリア、日本などの国で「ヘルター・スケルター」をB面に収録したシングル盤が発売された[12][20]。Billboard Hot 100で最高位第7位を獲得した[8]、1976年度年間ランキングでは78位[21]。キャッシュボックス誌では、最高位第3位を獲得し[22]、1976年度年間ランキングでは89位だった[23]。
本作を発売した当時、ビートルズは『リボルバー』に収録された楽曲はコンサートで演奏しないと決めていて[24]、1966年8月のアメリカツアーをもってコンサート活動を終えたため、ビートルズ活動期にライブ演奏されたことはない。1979年のウイングスによるイギリスツアーでライブ初披露後、1989年から1990年のワールドツアーなどで演奏された。
チャート成績(ビートルズ版)
週間チャート
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月間チャート
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認定(ビートルズ版)
国/地域 | 認定 | 認定/売上数 |
---|---|---|
アメリカ合衆国 (RIAA)[30] | Gold | 500,000^ |
* 認定のみに基づく売上数 |
演奏
※出典[9]
- ビートルズ
- 外部ミュージシャン
-
- ジョージ・マーティン - オルガン
- エディー・ソーントン - トランペット
- イアン・ヘイマー - トランペット
- レス・コンドン - トランペット
- アラン・ブランスクーム - テナー・サクソフォーン
- ピーター・コー - テナー・サクソフォン
カバー・バージョン
アース・ウィンド・アンド・ファイアーによるカバー
「ガット・トゥ・ゲット・ユー・イントゥ・マイ・ライフ」 | |||||||||||||||||||||||||
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アース・ウィンド・アンド・ファイアー の シングル | |||||||||||||||||||||||||
初出アルバム『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』 | |||||||||||||||||||||||||
B面 | 聖なる愛の詩 | ||||||||||||||||||||||||
リリース | |||||||||||||||||||||||||
規格 | 7インチシングル | ||||||||||||||||||||||||
録音 | 1977年 | ||||||||||||||||||||||||
ジャンル | R&B | ||||||||||||||||||||||||
時間 | |||||||||||||||||||||||||
レーベル | コロムビア・レコード | ||||||||||||||||||||||||
作詞・作曲 | レノン=マッカートニー | ||||||||||||||||||||||||
プロデュース | モーリス・ホワイト | ||||||||||||||||||||||||
チャート最高順位 | |||||||||||||||||||||||||
下記を参照 | |||||||||||||||||||||||||
アース・ウィンド・アンド・ファイアー シングル 年表 | |||||||||||||||||||||||||
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1978年7月にアース・ウィンド・アンド・ファイアーによるカバー・バージョンが、コロムビア・レコードからシングル盤として発売された[33]。B面には「聖なる愛の詩」が収録された。アース・ウィンド・アンド・ファイアーによるカバー・バージョンは、1978年に公開された映画『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』で使用され、同作のサウンドトラック盤にも収録された。シングル盤は、全英シングルチャートで最高位33位[34]、Billboard Hot 100で最高位9位[35]、Hot Soul Singlesチャートで第1位を獲得した[36]。また、アメリカレコード協会からはゴールド認定を受けた。
評価
デイリーニューズ誌は、アース・ウィンド・アンド・ファイアーによるカバー・バージョンを「非常にクール」と評し[37]、オールミュージックは「最高のリメイク」と評した[38]。またキャッシュボックス誌は「革新的な演奏」と評している。
本作は、グラミー賞の最優秀ポップ・パフォーマンス賞にノミネートされ、最優秀ヴォーカル入りインストゥルメンタル編曲賞を受賞した[39]。
チャート成績(EW&F版)
チャート(1978年) | 最高位 |
---|---|
カナダ (RPM Adult Contemporary Songs)[40] | 29 |
オランダ (Single Top 100)[41] | 33 |
ニュージーランド (Recorded Music NZ)[42] | 20 |
UK シングルス (OCC)[34] | 33 |
US Billboard Hot 100[35] | 9 |
US Billboard Hot Soul Singles[36] | 1 |
US Billboard Adult Contemporary[43] | 30 |
認定(EW&F版)
国/地域 | 認定 | 認定/売上数 |
---|---|---|
アメリカ合衆国 (RIAA)[44] | Gold | 1,000,000^ |
* 認定のみに基づく売上数 |
その他のアーティストによるカバー
- クリフ・ベネット・アンド・ザ・レベル・ラウザーズ - 1966年にマッカートニーをプロデューサーに迎えてシングル盤として発売。全英シングルチャートで最高位6位を獲得した[45]。
- クリス・クラーク - 1967年に発売されたアルバム『Soul Sounds』に収録[46]。
- ブラッド・スウェット・アンド・ティアーズ - 1975年に発売されたアルバム『New City』に収録[47]。
- ビータリカ - 2009年に発売されたアルバム『Masterful Mystery Tour』に、メタリカの楽曲「トラップド・アンダー・アイス」とマッシュアップした「Got to Get You Trapped Under Ice」を収録した。
脚注
注釈
- ^ 初日のセッションからテイク5が、1996年に発売された『ザ・ビートルズ・アンソロジー2』に収録された。
出典
- ^ “The Beatles - Got To Get You Into My Life / Helter Skelter - Capitol - USA - 4274”. 45cat. 2020年9月21日閲覧。
- ^ Womack 2006, p. 119.
- ^ Brackett & Hoard 2004, p. 53.
- ^ Sullivan, James (2013年6月14日). “15 Songs You Didn’t Know Were About Drugs”. Rolling Stone 2019年6月9日閲覧。
- ^ a b c Miles 1997, p. 190.
- ^ a b c Sheff 2000, p. 181.
- ^ DeRogatis, Jim (2003). Turn on Your Mind: Four Decades of Great Psychedelic Rock. Hal Leonard Corporation. p. 45. ISBN 0-634-05548-8
- ^ a b c Wallgren 1982, p. 106.
- ^ a b MacDonald 2005, p. 193.
- ^ Lewisohn 1988, p. 72-83.
- ^ Everett 1999, p. 38.
- ^ a b c Everett 1999, p. 39.
- ^ “Celebrating 'Revolver': Beatles' First On-Purpose Masterpiece”. Rolling Stone (2016年8月5日). 2019年6月9日閲覧。
- ^ Rodriguez 2012, p. 12.
- ^ リボルバー (ブックレット) (Media notes). EMIミュージック・ジャパン. 2009. p. 8.
{{cite AV media notes2}}
:|format=
を指定する場合、|url=
も指定してください。 (説明); 不明な引数|artist=
は無視されます。(もしかして:|others=
) (説明) - ^ “ポール・マッカートニー、日本での逮捕を語る”. BARKS (ジャパンミュージックネットワーク). (2004年6月3日) 2020年9月22日閲覧。
- ^ Lewisohn 1988, p. 84.
- ^ Miles 2001, p. 239-240.
- ^ a b Riley 2002, p. 197-198.
- ^ “Got To Get You Into My Life / Helter Skelter”. Discogs. Zink Media. 2020年9月22日閲覧。
- ^ a b “Top 100 Hits of 1976/Top 100 Songs of 1976”. Music Outfitters, Inc. 2020年9月22日閲覧。
- ^ a b Hoffmann, Frank (1983). The Cash Box Singles Charts, 1950-1981. Metuchen, NJ & London: The Scarecrow Press, Inc. pp. 32-34
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- ^ Unterberger 2006, p. 152.
- ^ Kent, David (2005). Australian Chart Book (1940-1969). Turramurra: Lulu.com. ISBN 0-646-44439-5
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- ^ “Earth, Wind And Fire - Got To Get You Into My Life / I'll Write A Song For You - CBS - UK - S CBS 6553”. 45cat. 2020年9月22日閲覧。
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- ^ “Earth, Wind & Fire”. grammy.com. Recording Academy. 2020年9月22日閲覧。
- ^ “Adult Contemporary - Volume 30, No. 5”. RPM. Library and Archives Canada (1978年10月28日). 2020年9月22日閲覧。
- ^ "Dutchcharts.nl – Earth, Wind & Fire – Got To Get You Into My Life" (in Dutch). Single Top 100. 2020年9月22日閲覧。
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- ^ Whitburn, Joel (1993). Top Adult Contemporary: 1961-1993. Record Research. p. 78
- ^ "American single certifications – Earth, Wind & Fire – Got To Get You Into My Life". Recording Industry Association of America. 2020年9月22日閲覧。
- ^ “Official Singles Chart Top 50”. Official Charts Company (1966年9月21日). 2020年9月22日閲覧。
- ^ Hamilton, Andrew. Soul Sounds - Chris Clark | Songs, Reviews, Credits - オールミュージック. 2020年9月30日閲覧。
- ^ Elias, Jason. New City - Blood, Sweat & Tears | Songs, Reviews, Credits - オールミュージック. 2020年9月22日閲覧。
参考文献
- Brackett, Nathan; Hoard, Christian (2 November 2004). The New Rolling Stone Album Guide (4th ed.). Simon & Schuster. ISBN 0-7432-0169-8
- Everett, Walter (1999). The Beatles as Musicians: Revolver Through the Anthology. New York, NY: Oxford University Press. ISBN 978-0-19-512941-0
- Lewisohn, Mark (1988). The Beatles Recording Sessions. New York: Harmony Books. ISBN 0-517-57066-1
- MacDonald, Ian (2005). Revolution in the Head: The Beatles' Records and the Sixties (Second Revised ed.). London: Pimlico (Rand). ISBN 1-84413-828-3
- Miles, Barry (1997). Paul McCartney: Many Years From Now. New York: Henry Holt and Company. ISBN 0-8050-5249-6
- Rodriguez, Robert (2012). Revolver: How the Beatles Reimagined Rock 'n' Roll. Milwaukee, WI: Backbeat Books. ISBN 978-1-61713-009-0
- Sheff, David (2000). All We Are Saying: The Last Major Interview with John Lennon and Yoko Ono. New York: St. Martin's Press. ISBN 0-312-25464-4
- Wallgren, Mark (1982). The Beatles on Record. New York City: Simon & Schuster. ISBN 0-671-45682-2
- Womack, Kenneth; Davis, Todd F. (2006). Reading the Beatles: Cultural Studies, Literary Criticism, And the Fab Four. SUNY Press. ISBN 0-7914-6716-3
外部リンク
- Got To Get You Into My Life - The Beatles