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多気駅

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
相可口駅から転送)
多気駅[* 1]
駅舎(2023年7月)
たき
Taki
地図
所在地 三重県多気郡多気町多気76-1
北緯34度30分58.69秒 東経136度34分22.12秒 / 北緯34.5163028度 東経136.5728111度 / 34.5163028; 136.5728111座標: 北緯34度30分58.69秒 東経136度34分22.12秒 / 北緯34.5163028度 東経136.5728111度 / 34.5163028; 136.5728111
所属事業者 東海旅客鉄道(JR東海)
電報略号 タキ
駅構造 地上駅
ホーム 2面4線
乗車人員
-統計年度-
560人/日(降車客含まず)
-2019年-
開業年月日 1893年明治26年)12月31日[2]
乗入路線 2 路線
所属路線 紀勢本線
キロ程 42.5 km(亀山起点)
徳和 (4.9 km)
(3.9 km) 相可
所属路線 参宮線
キロ程 0.0 km(多気起点)
(3.3 km) 外城田
備考
  1. ^ 改称経歴
    - 1923年:相可駅(初代)→相可口駅
    - 1959年:相可口駅→多気駅[1]
テンプレートを表示

多気駅(たきえき)は、三重県多気郡多気町多気にある、東海旅客鉄道(JR東海)のである。

乗り入れ路線

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当駅の所属線である紀勢本線[3]から、参宮線が分岐する。交通の要衝として、特急南紀」を含む全ての列車が停車する[4]。線路名称上は参宮線の起点駅であるが、紀勢本線松阪方面からの特急以外の列車については当駅から参宮線に直通するものが多く、運転系統上では紀勢本線新宮方面への普通列車の多くが当駅始発となっている。

分岐駅においては、本線の方がまっすぐ伸びており、支線の方が大きく曲がる形で分岐するのが通常であるが、当駅は例外で、本線である紀勢本線のほうが大きく曲がっており、支線である参宮線のほうがまっすぐになっている(JR東海では岐阜駅大府駅なども同様)[4]。これは、亀山駅から参宮線の外城田方面が初めにあって、紀勢本線の相可方面が後から建設されたという歴史的経緯による[4]。列車の最高速度も支線である参宮線の方が高く(亀山方面と変わらず快速は100km/hのまま)、本線である紀勢本線新宮方面は85km/hにまで落ちる。

歴史

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駅構造

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島式ホーム2面4線を有する地上駅である。駅舎とホームは跨線橋で連絡している。

駅長駅員配置駅(直営駅)である。管理駅として、紀勢本線で相可駅 - 阿曽駅間の各駅、および参宮線の外城田駅を管理している。JR全線きっぷうりばが設置されているが、係員が駅構内の入換係員と兼務のため、窓口が閉鎖されている時間帯が一日数回ある。自動券売機の設置はなく、乗車券類はすべて窓口のマルス端末での発行となる。自動改札機は設置されていない。

駅構内に乗務員区所である伊勢運輸区がある。ホームにLED発車標が設置されている。

のりば

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番線 路線 方向 行先 備考
1・2 紀勢本線 上り 亀山名古屋方面 一部は3番線から発車[注釈 1]
3・4 下り 新宮方面 一部は1番線から発車[注釈 1]
参宮線 - 鳥羽方面  

(出典:JR東海:駅構内図

上りは2番線、下りは4番線を本線としているため、快速や特急は全てこのホームを使用する。副本線である1・3番線は始発列車の発車に使われることが多いが、例外もある。

貨物取扱・専用線

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当駅では、かつて臨時車扱貨物のみを取り扱い、定期貨物列車の設定はなかったが、2016年(平成28年)4月1日の亀山駅 - 鵜殿駅間貨物営業廃止に伴い、貨物取り扱いは廃止された。

参宮線の東側に沿ってダイヘン三重事業所へ続く専用線があり、そこを発着する変圧器などを輸送する特大貨物輸送列車が年に数回ほど運行されることがあった。

貨物取扱量
各年版『三重県統計書』による。単位はt。表中、最高値を赤色で、最高値を記録した年度以降の最低値を青色で、最高値を記録した年度以前の最低値を緑色で表記している。
年度 発送 到着
1948年 11,088 10,544
1949年 6,853 12,080
1950年 15,605 25,149
1951年 7,231 16,252
1952年 19,261 27,587
1953年 12,343 30,065
1954年 11,762 33,976
1955年 5,118 27,919
1956年 5,098 14,802
1957年 3,756 12,646
1962年 8,013 7,748
1963年 2,578 7,006
1964年 3,852 10,422
1965年 3,824 10,158
1966年 4,563 11,057
1966年 7,434 11,919
1968年 2,721 13,263
1969年 4,065 13,520
1970年 4,243 13,365
1971年 4,104 11,459
1972年 3,861 9,796
1973年 4,905 9,247
1974年 5,026 10,995
1975年 5,358 8,164
1976年 6,289 8,610
1980年 2,030 1,232
1981年 0 25
1982年 1,625 358
1983年 925 67
1984年 0 0
1985年 0 0
1986年 0 0
1987年 2,300 0
1988年 600 0
1989年 2,200 0
1990年 2,425 0
1991年 2,625 800
1992年 4,700 1,100
1993年 1,300 200
1994年 2,625 625
1995年 3,200 600
1996年 5,000 1,300
1997年 3,600 947
1998年 3,600 600
1999年 1,300 300
2000年 1,700 300
2001年 1,625 600
2002年 1,800 500
2003年 2,100 600
2004年 2,100 300
2005年 4,400 1,000
2006年 1,400 400
2007年 1,300 400
2008年 100 100
2009年 1,300 400
2010年 300 700
2011年 125 400
2012年 400 500
2013年 616 1,440
2014年 122 300
2015年 200 100

利用状況

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「三重県統計書」によると、1日の平均乗車人員は以下の通りである。

年度 一日平均
乗車人員
1980年 378
1985年 324
1990年 607
1991年 398
1992年 420
1993年 423
1994年 616
1995年 611
1996年 620
1997年 586
1998年 616
1999年 665
2000年 659
2001年 615
2002年 618
2003年 600
2004年 583
2005年 603
2006年 635
2007年 640
2008年 652
2009年 650
2010年 651
2011年 663
2012年 673
2013年 696
2014年 630
2015年 625
2016年 624
2017年 612
2018年 587
2019年 560

多気駅の利用状況の変遷を下表に示す[注釈 2]

  • 輸送実績(乗車人員)の単位は人であり、年度での総計値を示す。
  • 表中、最高値を赤色で、最高値を記録した年度以降の最低値を青色で、最高値を記録した年度以前の最低値を緑色で表記している。
年度別利用状況(多気駅)
年度 当駅分輸送実績(乗車人員):人/年度 特記事項
通勤定期 通学定期 定期外 合 計
1947年(昭和22年)   ←←←←   286,983  
1948年(昭和23年) 129,330 ←←←← 143,424 272,754  
1949年(昭和24年) 133,590 ←←←← 121,545 255,135  
1950年(昭和25年) 129,531 ←←←← 109,308 238,839  
1951年(昭和26年) 143,566 ←←←← 117,046 260,612  
1952年(昭和27年) 135,908 ←←←← 113,940 249,848  
1953年(昭和28年) 143,080 ←←←← 113,092 256,172  
1954年(昭和29年) 158,552 ←←←← 115,224 273,776  
1955年(昭和30年) 146,634 ←←←← 105,840 252,474  
1956年(昭和31年) 150,077 ←←←← 104,613 254,690  
1957年(昭和32年) 161,910 ←←←← 105,355 267,245  
1958年(昭和33年) 167,533 ←←←← 102,831 270,364  
1959年(昭和34年)   ←←←←      
1960年(昭和35年)   ←←←←      
1961年(昭和36年) 212,859 ←←←← 89,691 302,550  
1962年(昭和37年) 225,268 ←←←← 95,127 320,395  
1963年(昭和38年) 246,014 ←←←← 111,971 357,985  
1964年(昭和39年) 261,861 ←←←← 108,522 370,383  
1965年(昭和40年) 280,160 ←←←← 106,036 386,196  
1966年(昭和41年) 294,483 ←←←← 104,827 399,310  
1967年(昭和42年) 266,236 ←←←← 107,499 373,735  
1968年(昭和43年) 261,820 ←←←← 110,201 372,071  
1969年(昭和44年) 247,655 ←←←← 102,554 350,199  
1970年(昭和45年) 246,633 ←←←← 99,280 345,913  
1971年(昭和46年) 232,335 ←←←← 97,050 329,385  
1972年(昭和47年) 218,228 ←←←← 94,599 312,817  
1973年(昭和48年) 200,703 ←←←← 97,807 298,510  
1974年(昭和49年) 190,139 ←←←← 96,699 286,838  
1975年(昭和50年) 180,236 ←←←← 95,398 275,634  
1976年(昭和51年) 190,137 ←←←← 89,563 279,700  
1977年(昭和52年)   ←←←← 48,689    
1978年(昭和53年)   ←←←← 46,477    
1979年(昭和54年)   ←←←← 47,189    
1980年(昭和55年) 94,092 ←←←← 43,765 137,857  
1981年(昭和56年) 85,070 ←←←← 39,775 124,845  
1982年(昭和57年) 79,124 ←←←← 42,589 121,713  
1983年(昭和58年) 75,937 ←←←← 43,452 119,425  
1984年(昭和59年) 84,084 ←←←← 47,060 131,144  
1985年(昭和60年) 75,120 ←←←← 43,228 118,348  
1986年(昭和61年) 78,645 ←←←← 46,171 124,816  
1987年(昭和62年) 68,309 ←←←← 47,739 116,048  
1988年(昭和63年) 74,061 ←←←← 42,130 116,191  
1989年(平成元年) 72,651 ←←←← 40,479 113,130  
1990年(平成2年) 133,670 ←←←← 87,972 221,642  
1991年(平成3年) 93,037 ←←←← 52,590 145,627  
1992年(平成4年) 102,202 ←←←← 51,228 153,430  
1993年(平成5年) 99,609 ←←←← 54,753 154,362  
1994年(平成6年) 150,388 ←←←← 74,590 224,987  
1995年(平成7年) 147,366 ←←←← 76,254 223,620  
1996年(平成8年) 143,764 ←←←← 82,517 226,281  
1997年(平成9年) 133,081 ←←←← 80,810 213,891  
1998年(平成10年) 144,448 ←←←← 80,467 224,915  
1999年(平成11年) 162,831 ←←←← 80,504 243,335  
2000年(平成12年) 163,589 ←←←← 76,876 240,465  
2001年(平成13年) 157,930 ←←←← 66,600 224,530  
2002年(平成14年) 156,001 ←←←← 69,527 225,528  
2003年(平成15年) 149,566 ←←←← 70,147 219,713  
2004年(平成16年) 149,609 ←←←← 63,215 212,824  
2005年(平成17年) 154,755 ←←←← 65,433 220,188  
2006年(平成18年) 154,946 ←←←← 76,837 231,783  
2007年(平成19年) 152,852 ←←←← 81,206 234,058  
2008年(平成20年) 158,384 ←←←← 79,528 237,912  
2009年(平成21年) 163,227 ←←←← 74,099 237,326  
2010年(平成22年) 165,744 ←←←← 72,011 237,755  
2011年(平成23年) 171,808 ←←←← 70,803 242,611  
2012年(平成24年) 175,113 ←←←← 70,524 245,637  
2013年(平成25年) 183,885 ←←←← 70,088 253,973  
2014年(平成26年) 164,156 ←←←← 65,900 230,056  

駅周辺

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駅名のみならず、所在地も「多気郡多気町多気」となっているが、役場をはじめとした町の中心的施設はほぼ全てが相可(隣駅の紀勢本線相可駅周辺)にあるため、当駅周辺には若干の市街地が広がっているものの、目立った施設があるわけではない。

松阪市多気郡明和町との境界に近く、松阪市法田町、明和町岩内等が利用圏に入っている。

バス路線

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以前は 三重交通の路線バスが乗り入れていたが現在は廃止されており、五桂池ふるさと村やVISONなどへは、以下記載のでん多を利用することになる。

  • 多気町町営バス
    • 幹線バス: 下河田、波多瀬公民館、大石
    • 予約運行型小型バス(でん多)
      • 1系統(西相鹿瀬線) 相可駅
      • 2系統(西池上・下佐奈線) 相可駅

その他

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  • 紀勢本線の当駅 - 御坊駅間(283.8 km)はJRやその他の鉄道事業者の鉄道路線に接続する乗換駅が存在しない。これは日本においては最長である[10]

隣の駅

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東海旅客鉄道(JR東海)
紀勢本線
快速「みえ
松阪駅 - 多気駅 - (参宮線 伊勢市方面)
普通
徳和駅 - 多気駅 - 相可駅
参宮線
快速「みえ」
(紀勢線 松阪方面) - 多気駅 - (一部外城田駅または田丸駅) - 伊勢市駅
普通
(徳和駅 -) 多気駅 - 外城田駅

脚注

[編集]

注釈

[編集]
  1. ^ a b 2021年3月改正ダイヤでは、設定されていない。
  2. ^ 各年版『三重県統計書』による。

出典

[編集]
  1. ^ a b c 『歴史でめぐる鉄道全路線 国鉄・JR』25号 25頁
  2. ^ a b c d e 『歴史でめぐる鉄道全路線 国鉄・JR』25号 18頁
  3. ^ a b c d e f g h 石野 1998, p. 371.
  4. ^ a b c 『歴史でめぐる鉄道全路線 国鉄・JR』25号 6頁
  5. ^ a b c d 石野 1998, p. 384.
  6. ^ 原武史『昭和天皇御召列車全記録』新潮社、2016年9月30日、107頁。ISBN 978-4-10-320523-4 
  7. ^ a b 熊野市史編纂委員会 編(1983):587ページ
  8. ^ 『歴史でめぐる鉄道全路線 国鉄・JR』25号 21頁
  9. ^ 電気車研究会『平成二十八年度 鉄道要覧』14頁
  10. ^ 他の鉄道と接続のない日本一長い区間に乗ろう! -わかやま観光情報 2020年11月25日閲覧。

参考文献

[編集]
  • 熊野市史編纂委員会 編『熊野市史 中巻』熊野市、昭和58年3月31日、1377p.
  • 曽根悟(監修) 著、朝日新聞出版分冊百科編集部 編『週刊 歴史でめぐる鉄道全路線 国鉄・JR』 25号 紀勢本線・参宮線・名松線、朝日新聞出版〈週刊朝日百科〉、2010年1月10日。 
  • 石野哲(編)『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 Ⅱ』(初版)JTB、1998年10月1日。ISBN 978-4-533-02980-6 

関連項目

[編集]

外部リンク

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