1993年のオリックス・ブルーウェーブ

1993年のオリックス・ブルーウェーブ
成績
	パシフィック・リーグ3位
	70勝56敗4分勝率.556
本拠地
都市	兵庫県神戸市
球場	グリーンスタジアム神戸
球団組織
オーナー	宮内義彦
経営母体	オリックス
球団社長	猿渡敏男
監督	土井正三
キャッチフレーズ
	IMAGE BASEBALL
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1993年のオリックス・ブルーウェーブでは、1993年のオリックス・ブルーウェーブにおける動向をまとめる。

この年のオリックス・ブルーウェーブは、土井正三監督の3年目のシーズンである。キャッチフレーズは「IMAGE BASEBALL」。

概要

過去2年間西武・近鉄に大差を付けられての3位に終わり、土井監督は「今年こそ優勝する」と意気込んで3年目のシーズンに臨んだ。投手陣では松永浩美との交換トレードで阪神から野田浩司が加入したことで層が厚くなったものの、打撃陣は松永をはじめ、ブーマー・ウェルズなど阪急時代の主力がトレードなどで退団した影響もあって弱体化が進み開幕前からAクラス入りを不安視された。チームは5月までまずまずの戦いぶりを見せたが、6月には大きく負け越してAクラス戦線から脱落すると西武・日本ハムの後塵を拝する苦しい戦いが続いた。投手陣では野田・星野伸之・長谷川滋利が1年通してローテーションを守り防御率は西武に次ぐ3.24で2位と健闘するも、打撃陣は好不調の波が激しく、特に前年打率2位のケルビン・トーベは53打席連続無安打になるなどスランプに陥り、リーグ2位の125本塁打も記録するも108併殺打を記録した。夏場以降は貯金19と大きく勝ち越して3位争いをした近鉄を突き放したが、3年連続の3位に加えて就任以来1度も優勝争いに食い込むことができず土井監督はこの年限りで辞任した。

チーム成績

レギュラーシーズン

オーダー変遷
	開幕：4/10		5/1		6/1		7/1		8/1		9/1
1	三	田口壮	三	本西厚博	中	田口壮	三	本西厚博	左	タイゲイニー	左	タイゲイニー
2	右	藤井康雄	二	福良淳一	二	福良淳一	二	福良淳一	二	福良淳一	二	福良淳一
3	一	トーベ	右	藤井康雄	右	藤井康雄	左	タイゲイニー	右	藤井康雄	右	藤井康雄
4	左	高橋智	中	高橋智	指	石嶺和彦	中	高橋智	指	石嶺和彦	指	石嶺和彦
5	指	石嶺和彦	指	石嶺和彦	左	タイゲイニー	指	石嶺和彦	中	高橋智	中	高橋智
6	二	福良淳一	一	トーベ	一	トーベ	右	藤井康雄	一	トーベ	一	トーベ^{[注 1]}
7	遊	小川博文	左	柴原実	遊	小川博文	一	山越吉洋	三	小川博文	三	小川博文
8	捕	中嶋聡	捕	中嶋聡	捕	中嶋聡	捕	中嶋聡	捕	高田誠	捕	高田誠
9	中	鈴木一朗	遊	小川博文	三	本西厚博	遊	小川博文	遊	勝呂壽統	遊	勝呂壽統
	投	星野伸之	投	長谷川滋利	投	野田浩司	投	佐藤義則	投	野田浩司	投	星野伸之

^[1]

1993年パシフィック・リーグ順位変動
順位	4月終了時		5月終了時		6月終了時		7月終了時		8月終了時		最終成績
1位	日本ハム	--	西武	--	西武	--	西武	--	西武	--	西武	--
2位	西武	1.0	日本ハム	4.5	日本ハム	6.0	日本ハム	3.0	日本ハム	1.5	日本ハム	1.0
3位	オリックス	2.5	オリックス	5.0	近鉄	7.0	オリックス	9.5	オリックス	7.0	オリックス	3.5
4位	近鉄	3.0	近鉄	6.5	オリックス	11.0	近鉄	10.5	近鉄	12.5	近鉄	7.0
5位	ロッテ	3.5	ロッテ	8.5	ロッテ	14.0	ロッテ	19.0	ロッテ	23.0	ロッテ	23.5
6位	ダイエー	5.0	ダイエー	11.5	ダイエー	16.0	ダイエー	24.0	ダイエー	28.0	ダイエー	28.0
期間成績	7勝7敗勝率.500		12勝10敗1分勝率.545		6勝12敗勝率.333		13勝6敗勝率.684		14勝7敗1分勝率.667		18勝13敗2分勝率.581

1993年パシフィック・リーグ最終成績
順位	球団	勝	敗	分	勝率	差
1位	西武ライオンズ	74	53	3	.583	優勝
2位	日本ハムファイターズ	71	52	7	.577	1.0
3位	オリックス・ブルーウェーブ	70	56	4	.556	3.5
4位	近鉄バファローズ	66	59	5	.528	7.0
5位	千葉ロッテマリーンズ	51	77	2	.398	23.5
6位	福岡ダイエーホークス	45	80	5	.360	28.0

個人成績

投手成績

色付きは規定投球回数（130イニング）以上の選手
太字はリーグ最高

選手	登板	先発	完投	完封	無四球	勝利	敗戦	セ丨ブ	打者	投球回	被安打	被本塁打	与四球	与死球	奪三振	暴投	ボ丨ク	失点	自責点	防御率	W H I P

/野田浩司	26	26	17	4	1	17	5	0	901	225.0	187	23	62	1	209	4	0	68	64	2.56	1.11
/星野伸之	25	24	13	2	1	10	12	0	760	185.1	172	10	52	3	153	5	0	73	69	3.35	1.21
/長谷川滋利	23	22	9	3	2	12	6	0	660	159.2	146	12	48	1	86	3	0	61	48	2.71	1.22
/佐藤義則	21	21	6	2	0	9	8	0	597	142.0	123	10	55	2	99	3	0	62	56	3.55	1.25
/野村貴仁	36	0	0	0	0	3	3	8	272	70.2	49	1	12	1	83	2	0	14	12	1.53	0.86
/西本聖	13	12	1	0	0	5	5	0	284	65.1	83	2	14	2	39	0	1	39	32	4.41	1.49
/伊藤敦規	9	9	1	0	0	3	4	0	242	54.0	63	4	22	0	25	0	0	31	31	5.17	1.57
/金田政彦	28	1	0	0	0	2	2	1	242	53.0	57	3	34	0	41	4	0	33	31	5.26	1.72
/伊藤隆偉	33	0	0	0	0	1	3	16	210	50.2	41	3	18	1	50	3	0	16	13	2.31	1.16
/川畑泰博	28	0	0	0	0	2	4	2	209	50.0	50	4	17	2	36	2	0	19	16	2.88	1.34
/酒井勉	8	6	1	1	0	3	0	0	185	41.0	41	5	23	0	24	0	0	21	21	4.61	1.56
/山沖之彦	5	5	0	0	0	1	1	0	114	28.2	23	1	8	0	14	0	1	7	6	1.88	1.08
/小林宏	9	1	0	0	0	1	1	0	104	22.2	34	1	5	0	19	1	0	11	10	3.97	1.72
/牧野塁	3	2	0	0	0	0	2	0	55	12.0	11	2	9	0	12	0	0	10	8	6.00	1.67
/古溝克之	1	1	0	0	0	1	0	0	27	7.0	5	0	2	0	4	0	0	0	0	0.00	1.00
/山内嘉弘	2	0	0	0	0	0	0	0	14	4.1	1	1	1	0	1	0	0	1	1	2.08	0.46
/小浜裕一	2	0	0	0	0	0	0	0	17	3.0	8	0	1	0	4	0	0	5	5	15.00	3.00

打撃成績

色付きは規定打席（403打席）以上の選手
太字はリーグ最高

選手	試合	打席	打数	得点	安打	二塁打	三塁打	本塁打	塁打	打点	盗塁	盗塁死	犠打	犠飛	四球	敬遠	死球	三振	併殺打	打率	出塁率	長打率	O P S

/福良淳一	130	555	453	63	121	16	1	2	145	30	20	9	31	3	65	0	3	42	8	.267	.361	.320	.681
/石嶺和彦	130	549	495	56	135	21	2	24	232	77	4	1	0	3	48	3	3	65	15	.273	.339	.469	.807
/藤井康雄	129	548	463	62	116	23	1	28	225	86	2	3	0	7	77	2	1	118	13	.251	.354	.486	.840
/小川博文	125	465	414	36	106	18	2	8	152	36	8	5	12	2	37	1	0	72	12	.256	.316	.367	.683
/高橋智	97	414	370	42	93	19	3	11	151	48	6	2	0	2	41	3	1	86	10	.251	.326	.408	.734
/タイゲイニー	98	374	310	58	90	14	1	23	175	43	9	6	0	0	63	5	1	102	4	.290	.412	.565	.976
/トーベ	96	364	327	27	76	16	0	9	119	35	5	3	0	1	35	0	1	64	14	.232	.308	.364	.672
/勝呂壽統	96	335	299	34	76	12	1	3	99	29	10	1	15	3	16	0	2	53	4	.254	.294	.331	.625
/高田誠	92	266	219	20	44	8	2	3	65	22	0	2	9	3	32	1	3	44	5	.201	.307	.297	.604
/本西厚博	108	218	200	25	52	8	0	0	60	10	4	1	4	0	13	1	1	32	5	.260	.308	.300	.608
/柴原実	71	177	156	19	48	9	1	1	62	12	2	2	2	1	15	1	3	27	2	.308	.377	.397	.775
/中嶋聡	55	174	148	7	22	3	0	0	25	4	1	1	8	0	16	0	2	41	5	.149	.241	.169	.410
/飯塚富司	57	122	105	12	25	5	0	5	45	18	2	0	1	2	14	0	0	40	1	.238	.322	.429	.751
/田口壮	31	90	83	12	23	7	1	0	32	5	3	2	4	0	3	0	0	12	2	.277	.302	.386	.688
/鈴木一朗	43	67	64	4	12	2	0	1	17	3	0	2	1	0	2	0	0	7	2	.188	.212	.266	.478
/山越吉洋	87	65	56	7	9	0	0	1	12	5	3	0	5	0	3	0	1	14	1	.161	.217	.214	.431
/山森雅文	55	61	57	12	18	0	1	2	26	11	2	0	0	1	3	0	0	12	1	.316	.344	.456	.800
/高嶋徹	35	51	46	3	9	0	0	0	9	4	0	0	0	2	2	0	1	5	1	.196	.235	.196	.431
/風岡尚幸	53	27	25	7	6	2	0	0	8	4	1	1	0	1	1	0	0	8	1	.240	.259	.320	.579
/渡辺伸治	17	23	22	4	8	3	0	2	17	4	0	0	0	0	1	0	0	7	1	.364	.391	.773	1.164
/村上信一	9	22	19	5	9	6	0	2	21	7	0	0	0	0	2	0	1	2	0	.474	.545	1.105	1.651
/葉室太朗	4	7	7	1	2	0	0	0	2	0	0	0	0	0	0	0	0	2	0	.286	.286	.286	.571
/松山秀明	5	3	2	0	0	0	0	0	0	0	1	0	1	0	0	0	0	0	1	.000	.000	.000	.000
/佐藤和弘	3	3	3	0	0	0	0	0	0	0	0	0	0	0	0	0	0	1	1	.000	.000	.000	.000

1993 サンヨーオールスターゲーム

→詳細は「1993年のオールスターゲーム (日本プロ野球)」を参照

選出選手及びスタッフ
ポジション	名前	選出回数
コーチ	土井正三
投手	佐藤義則	6
投手	野田浩司	2
外野手	高橋智	2

太字はファン投票で選ばれた選手。

できごと

5月

5月8日 - 山沖之彦が日本プロ野球史上88人目の通算1000奪三振^[2]
5月18日 - 藤井康雄が千葉マリンスタジアムの対ロッテ戦で同球場史上初の1試合3本塁打^[2]

8月

8月1日 - 鈴木一朗がウエスタン・リーグの対広島戦（GS神戸サブ）で初回先頭打者で安打を放ち、リーグ新記録の27試合連続安打。この後、8月8日に無安打に終わり、記録は30でストップ^[3]
8月8日 - 野村貴仁が対ロッテ戦の7回にパ・リーグでは初、日本プロ野球史上34年ぶり2人目の1イニング4奪三振^[4]

10月

10月2日 - トーベが対日本ハム戦（GS神戸）の4回の打席で左飛となり、日本プロ野球新記録の野手で53打席連続無安打。なお、続く5回の2死満塁の打席で右前適時打で記録はストップ^[5]
10月10日 - 仰木彬が監督に就任することが発表される。
10月14日 - 石嶺和彦が1988年8月14日からこの日まで、球団記録の696試合連続出場^[6]

選手・スタッフ

^[7]

背番号変更

登録名変更

守備位置登録変更

表彰選手

リーグ・リーダー
選手名	タイトル	成績	回数
野田浩司	最多勝利	17勝	初受賞

ベストナイン
選手名	ポジション	回数
藤井康雄	外野手	4年ぶり2度目
ゴールデングラブ賞
選手名	ポジション	回数
野田浩司	投手	初受賞

ドラフト

→詳細は「1993年度新人選手選択会議 (日本プロ野球)」を参照

順位	選手名	ポジション	所属	結果
1位	平井正史	投手	宇和島東高	入団
2位	三輪隆	捕手	神戸製鋼	入団
3位	斉藤秀光	内野手	横浜商科大学高	入団
4位	福留宏紀	内野手	享栄高	入団

網掛けの選手は逆指名による入団

脚注

[脚注の使い方]

注釈

^ 偵察メンバーの長谷川滋利と交代。

出典

^ 『1994 ベースボール・レコード・ブック』ベースボール・マガジン社、1993年。ISBN 4-583-03093-2。
^ ^a ^b 講談社刊宇佐美徹也著「日本プロ野球記録大鑑」付録
^ 【8月1日】1993年（平5）　“1軍失格”鈴木イチロー、新記録の27試合連続安打スポーツニッポン2009年8月1日配信
^ 週刊ベースボール2012年4月30日号107ページ
^ 【10月2日】1993年（平5）　ブーマー切って入れたが…マジメ助っ人53打席音なしの新記録スポーツニッポン2008年9月30日配信
^ 個人打撃連続記録（1）パ・リーグ公式サイト
^ “オリックス・バファローズ　Legend Of Bs2013　Miracle！夢が叶ったあの時”. オリックス・バファローズ. 2015年9月22日閲覧。

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[1] 偵察メンバーの長谷川滋利と交代。

[BRB1994-2] 『1994 ベースボール・レコード・ブック』ベースボール・マガジン社、1993年。ISBN 4-583-03093-2。

[usafu-3] 講談社刊宇佐美徹也著「日本プロ野球記録大鑑」付録

[4] 【8月1日】1993年（平5）　“1軍失格”鈴木イチロー、新記録の27試合連続安打スポーツニッポン2009年8月1日配信

[5] 週刊ベースボール2012年4月30日号107ページ

[6] 【10月2日】1993年（平5）　ブーマー切って入れたが…マジメ助っ人53打席音なしの新記録スポーツニッポン2008年9月30日配信

[cre1-7] 個人打撃連続記録（1）パ・リーグ公式サイト

[8] “オリックス・バファローズ　Legend Of Bs2013　Miracle！夢が叶ったあの時”. オリックス・バファローズ. 2015年9月22日閲覧。

[注 1]

[1]

[2]

[3]

[4]

[5]

[6]

[7]

オリックス・ブルーウェーブ 1993
監督	75 土井正三
一軍コーチ	83 山内一弘（ヘッド） 88 米田哲也（投手） 74 山口高志（投手） 72 大熊忠義（打撃） 78 米村理（打撃） 71 小川亨（打撃兼外野守備） 77 弓岡敬二郎（内野守備走塁） 87 斉藤巧（バッテリー） 90 山下千春（トレーニング）
二軍監督・コーチ	82 根来広光（監督） 81 中沢伸二（チーフ兼バッテリー） 64 コルボーン（投手） 73 外木場義郎（投手） 70 河村健一郎（打撃） 76 小林晋哉（打撃兼外野守備） 80 福原峰夫（内野守備走塁） 96 安田昌玄（トレーニング） 91 梶本隆夫（リザーブチーフ） 85 島袋修（リザーブ補佐） 98 原上佳門（リザーブトレーニング）
投手	11 佐藤義則 12 山沖之彦 13 吉田直喜 14 山内嘉弘 15 野村貴仁 16 伊藤敦規 17 長谷川滋利 18 酒井勉 19 高木晃次 20 本東洋 21 野田浩司 22 小林宏 26 伊藤隆偉 28 星野伸之 30 戎信行 33 中村佳広 34 川畑泰博 35 古溝克之 40 金田政彦 41 高橋功一 46 清原雄一 50 西岡剛 52 西本聖 54 遠藤繁浩 57 北川晋 58 岩崎久則 59 小浜裕一 60 佐川潔 61 牧野塁 67 山本大貴 106 谷良治（現役登録のまま打撃投手に専念）
捕手	27 中嶋聡 29 高嶋徹 37 渡辺伸治 38 高田誠 39 葉室太郎 49 杉本尚文 63 山本栄二 66 東政敏
内野手	0 本西厚博 1 福良淳一 2 山越吉洋 4 松山秀明 5 トーベ 6 田口壮 23 小川博文 25 勝呂壽統 43 古賀豪紀 48 佐々木明義 55 萩原淳 56 佐藤秀信 62 風岡尚幸
外野手	3 石嶺和彦 8 藤井康雄 24 飯塚富司 31 柴原実 32 藤本俊彦 36 山森雅文 42 タイゲイニー 44 高橋智 45 佐藤和弘 47 村上信一 51 鈴木一朗 53 西芳弘 65 関吉雅人

概要