ティノ・ベリ

ティノ・ベリ
ティノ・ベリ; Tino Belli
生誕	1961年4月10日（63歳）; ウェールズ; スウォンジー
国籍	イギリス
教育	インペリアル・カレッジ・ロンドン
	業績
専門分野	エアロダイナミクス
勤務先	IndyCar
雇用者	マーチ/レイトンハウス（1984 - 1990）; フォンドメタル（1991 - 1992）; ラルース（1992 - 1994）
設計	フォンドメタル・フォメットF1; フォンドメタル・GR01; ヴェンチュリー・LC92; ラルース・LH93
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ベッリ

ティノ・ベリ（Tino Belli, 1961年 4月10日 - ）^[1]は、ウェールズ出身のエアロダイナミシスト。現在INDYCARシリーズの空力開発ディレクターを務めている^[2]。

経歴

イタリア系移民の子としてウェールズの工業都市スウォンジーで生まれた^[1]。

工学に熱心な彼は、ロンドンのインペリアルカレッジに入学して、1981年に航空工学の理学士号を取得して優等学位で卒業。

原子力業界で有限要素応力エンジニアとして2年間働いた。

マーチ

1984年、マーチに上級エアロダイナミシストとして採用され、インディカーを含む、F3000、IMSA、グループC、オールズモビルクローズドサーキット記録車(Aerotech)(March85C)^[3]^[4]といった、さまざまなプロジェクトを監督するチーフエアロダイナミストになった。

この時期のマーチには、上級職の設計エンジニアとして、ゴードン・コパック、ティム・ホロウェイ、アラン・マーテンスが在籍し、空力エンジニアとしては、エイドリアン・ニューウェイや、ニック・ワースが在籍していて、ニューウェイはトラックサイドのR&Dに優れ、神童ワースは18歳でドラフト署名で名を残し、1987年にはこのエアロテック社の開発用にブラックリーに風洞を創り上げた。

マーチインディカーの金看板はエイドリアン・ニューウェイ、オペレーションはレィ・マクターガートがとっていた。1987年のシーズン中、ベリはマイケル・アンドレッティのレースエンジニアとして、北米のマーチインディカーのユーザーであったクラコ・エンタープライズ（英語版）で働いていたが、それは1988年まで続き(March87C^[3]^[5], March88C)、翌1988年、ポルシェインディカープログラム(March88C)^[3]^[6]のチーフデベロップメントエンジニアになった。

1990年には、レイトンハウス(March901)^[7]でシニアエアロダイナミストとして短期間働いたところで、マーチ崩壊の日を迎える。

マーチ崩壊後

1990年に、ロビン・ハード、ティム・ホロウェイ、ティノ・ベリ、マネージャーのレィ・マクターガートで、新規に会社を設立し、レースカーの設計・製造を請け負うビジネスを始めた。

彼は1991年にフォンドメタルフォメットF1カーを設計し、1992年、会社がLarrousse UK Ltdになると、1992年(LC92)、1993年(LH93)、1994年のシーズンに(LH94)ラルースシャーシの設計作業を行った。

北米への関与

1993年に、オペレーションはGen Tech UKになり、ジェラルド・フォーサイス（英語版）のCARTチームとの間にエンジニアリング支援に関する独占契約を締結する。

CARTのフォーサイス・グリーン・レーシングである。

1994年のサポート開始から程なく、ジェラルド・フォーサイスは、バリー・グリーンと袂を分かち、新チームを結成する。

Gen Tech UKは契約者のバリー・グリーンのチーム・グリーンに空力作業を提供し、1995年、ジャック・ヴィルヌーヴによりインディ500とCARTワールドシリーズの両方を制することとなった。

見事にミッションに成功したGen Tech UKは1995年の終わりに解散する。

ベリは、Cyber Dynamics Ltdと呼ばれる彼自身のデザインコンサルタントを設立し、このプロジェクトを継承し、

CARTのTeam Kool Green
F1のTWR Arrows
IRLのPagan Racing
NASCARのHendrick Motorsport

などのさまざまなチームのコンサルタント業務を行ってきた。

活動拠点は米国で^[8]、2014年には、インディカーチャンピオンシップ全体の面倒を見る空力開発ディレクターとして指名された。

ベリは、マーチ・エンジニアリング、パンサーレーシング、アンドレッティ・オートスポーツなど、テクニカルディレクターまたはレースエンジニアとして多くの有名なチームで働いてきた。

ベリはまた、米国の多くのコンサルタントとして働いてきた。

年	srs.	チーム	型式	E/G	#	ドライバー	1	2	3	4	5	6	7	8	9	10	11	12	13	14	15	16	17	point	順位
1992	F1	ヴェンチュリー・ラルース	LC92	ランボルギーニ V12, 3.5L			RSA	MEX	BRA	ESP	SM	MON	CAN	FRA	GBR	GER	HUN	BEL	ITA	POR	JPN	AUS		1	11位
					29	ベルトラン・ガショー	Ret	11	Ret	Ret	Ret	6	DSQ	Ret	Ret	14	Ret	18	Ret	Ret	Ret	Ret
					30	片山右京	12	12	9	DNQ	Ret	DNPQ	Ret	Ret	Ret	Ret	Ret	17	9	Ret	11	Ret
1993	F1	ラルース F1	LH93	ランボルギーニ V12			RSA	BRA	EUR	SMR	ESP	MON	CAN	FRA	GBR	GER	HUN	BEL	ITA	POR	JPN	AUS		3	10位
					19	フィリップ・アリオー	Ret	7	Ret	5	Ret	12	Ret	9	11	12	8	12	9	10
					19	鈴木利男															12	14
					20	エリック・コマス	Ret	10	9	Ret	9	Ret	8	16	Ret	Ret	Ret	Ret	6	11	Ret	12
1994	F1	ラルース F1	LH94	ランボルギーニ V12			BRA	PAC	SMR	MON	ESP	CAN	FRA	GBR	GER	HUN	BEL	ITA	POR	EUR	JPN	AUS		2	11位
					19	オリビエ・ベレッタ	Ret	Ret	Ret	8	Ret	Ret	Ret	14	7	9
						フィリップ・アリオー											Ret
						ヤニック・ダルマス												Ret	14
						野田英樹														Ret	Ret	Ret
					20	エリック・コマス	9	6	Ret	10	Ret	Ret	11	Ret	6	8	Ret	8	Ret	Ret	9
					20	ジャン＝デニス・デレトラズ																Ret
CART / GenTech' supportsd Reynard car / Jacques Villeneuve's CART results
1994	CART	Forsythe/ Green Racing	Reynard 94I	Ford XB V8 t	12	ジャック・ヴィルヌーヴ	SRF 17	PHX 25	LBH 15	INDY 2	MIL 9	DET 7	POR 6	CLE 4	TOR 9	MCH 20	MDO 9	NHA 24	VAN 24	ROA 1	NAZ 7	LAG 3		94	6th
1995	CART	Team Green	Reynard 95I	Ford XB V8 t	27	ジャック・ヴィルヌーヴ	MIA 1	SRF 20	PHX 5	LBH 25	NAZ 2	INDY 1	MIL 6	DET 9	POR 20	ROA 1	TOR 3	CLE 1	MCH 10	MDO 3	NHA 4	VAN 12	LAG 11	172	1st

脚注

^ ^a ^b “"Tino Belli"”. oldracingcars.com. 2022年7月18日閲覧。
^ “"Tino Belli"”. linkedin.com. 2022年7月18日閲覧。
^ ^a ^b ^c “March 製造車両リスト”. marchives.com. 2005年8月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年12月30日閲覧。
^ “アルバム 1985 (2-Comtec_Aerotech)”. marchives.com. 2005年10月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年12月30日閲覧。
^ “(写真) March87C (March Comtec)”. www.marchives.com. 2006年1月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年12月30日閲覧。
^ “(写真) March88C E.Fittipaldi”. www.marchives.com. 2006年1月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年12月30日閲覧。
^ “アルバム 1990”. marchives.com. 2005年10月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年12月30日閲覧。
^ “Tino Belli - people”. grandprix.com. 2022年8月18日閲覧。
^ “1983, March PLC 雇用者集合写真(#72)”. web.archive.org. 2022年8月8日閲覧。
^ (日本語) Les MacTaggart in Iowa 2022年12月30日閲覧。
^ “Les Mactaggart”. linkedin.com. 2022年12月30日閲覧。
^ “Tim Holloway - people”. grandprix.com. 2022年12月30日閲覧。
^ “Picture of the 1983 March PLC Employees”. marchives.com. 2006年10月31日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年12月30日閲覧。

[#01-1] “"Tino Belli"”. oldracingcars.com. 2022年7月18日閲覧。

[#03-2] “"Tino Belli"”. linkedin.com. 2022年7月18日閲覧。

[:1-3] “March 製造車両リスト”. marchives.com. 2005年8月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年12月30日閲覧。

[4] “アルバム 1985 (2-Comtec_Aerotech)”. marchives.com. 2005年10月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年12月30日閲覧。

[5] “(写真) March87C (March Comtec)”. www.marchives.com. 2006年1月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年12月30日閲覧。

[6] “(写真) March88C E.Fittipaldi”. www.marchives.com. 2006年1月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年12月30日閲覧。

[7] “アルバム 1990”. marchives.com. 2005年10月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年12月30日閲覧。

[8] “Tino Belli - people”. grandprix.com. 2022年8月18日閲覧。

[9] “1983, March PLC 雇用者集合写真(#72)”. web.archive.org. 2022年8月8日閲覧。

[10] (日本語) Les MacTaggart in Iowa 2022年12月30日閲覧。

[11] “Les Mactaggart”. linkedin.com. 2022年12月30日閲覧。

[12] “Tim Holloway - people”. grandprix.com. 2022年12月30日閲覧。

[13] “Picture of the 1983 March PLC Employees”. marchives.com. 2006年10月31日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年12月30日閲覧。

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表話編歴マーチ（レイトンハウス）
創設者	マックス・モズレーアラン・リーズグラハム・コーカー（英語版）ロビン・ハード
主なチーム関係者	赤城明萩原任イアン・フィリップスエイドリアン・ニューウェイティム・ホロウェイティノ・ベリヘンリー・ポーレンバーグニック・ワース
F1ドライバー	クリス・エイモンジョー・シフェールロニー・ピーターソンニキ・ラウダジャン＝ピエール・ジャリエアンリ・ペスカロロロジャー・ウィリアムソンハンス＝ヨアヒム・スタックヴィットリオ・ブランビラレラ・ロンバルディアレックス・ディアス・リベイロイアン・シェクターエリセオ・サラザールデレック・デイリーヨッヘン・マスルパート・キーガンラウル・ボーセルイヴァン・カペリマウリシオ・グージェルミンカール・ベンドリンガーポール・ベルモンドヤン・ラマースエマニュエル・ナスペッティ
F1マシン	701 711 721 721X 72G 731 741 751 761 761B 2-4-0（英語版） 771 811 821 87P 871 881 CG891 CG901 CG911 CG911B
主なスポンサー	STP（英語版）ベータ（イタリア語版）ギネスリズラロスマンズハリウッド（英語版） ICI レイトンハウスコブラフィリップス BP オートグラスオザマディアビアデロンギ
F1以外の車両
Template:マーチ・エンジニアリングを参照。

表話編歴フォンドメタル
創設者	ガブリエーレ・ルミ
主なチーム関係者	セルジオ・リンランドロビン・ハードティム・ホロウェイティノ・ベリ
主なドライバー	オリビエ・グルイヤールガブリエル・タルキーニアンドレア・キエーザエリック・ヴァン・デ・ポール
F1マシン	FA1M-E フォメットF1 GR01 GR02
主なスポンサー	フォンドメタルホイール

経歴

マーチ

マーチ崩壊後

北米への関与

関連事項

レィ・マクターガート

脚注