1992年ベルギーグランプリ
レース詳細 | |||
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日程 | 1992年シーズン第12戦 | ||
決勝開催日 | 8月30日 | ||
開催地 |
サーキット・スパ・フランコルシャン ベルギー スパ | ||
コース長 | 6.974km | ||
レース距離 | 44周(306.856km) | ||
決勝日天候 | 曇り時々雨(ドライ→ウェット→ドライ) | ||
ポールポジション | |||
ドライバー | |||
タイム | 1'50.545 | ||
ファステストラップ | |||
ドライバー | ミハエル・シューマッハ | ||
タイム | 1'53.791(Lap 39) | ||
決勝順位 | |||
優勝 |
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2位 | |||
3位 |
1992年ベルギーグランプリ(1992 Belgian Grand Prix)は、1992年F1世界選手権の第12戦として、1992年8月30日にサーキット・スパ・フランコルシャンで開催された。
予選
[編集]資金難のブラバムが出場を断念したため予備予選が中止となり、アンドレア・モーダが初めて2台そろって本予選に進出したが、予選落ちとなった。土曜日の夜にはオーナーのアンドレア・サセッティが公文書偽造の疑いで逮捕された(その後釈放)。FISAはF1の信用を失墜させたとして、アンドレア・モーダを追放処分とし、その後チームは消滅した。
土曜日の予選2回目が雨に見舞われたため、金曜日の予選1回目の結果によりグリッドが決定した。ナイジェル・マンセルが2位のアイルトン・セナに2秒以上の差をつけてポールポジションを獲得。リカルド・パトレーゼはバスストップ・シケインでスピンして4位。ゲルハルト・ベルガーは土曜朝のフリー走行中にアクアプレーニングによりクラッシュし、軽いむち打ちの症状を訴えたが、決勝への出場は認められた。
エリック・コマスは金曜フリー走行中のクラッシュで一時意識を失い、以後のスケジュールへの参加を取り止めた。
予選結果
[編集]順位 | No | ドライバー | チーム | タイム | 差 |
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1 | 5 | ナイジェル・マンセル | ウィリアムズ・ルノー | 1'50.545 | — |
2 | 1 | アイルトン・セナ | マクラーレン・ホンダ | 1'52.743 | +2.198 |
3 | 19 | ミハエル・シューマッハ | ベネトン・フォード | 1'53.221 | +2.676 |
4 | 6 | リカルド・パトレーゼ | ウィリアムズ・ルノー | 1'53.557 | +3.012 |
5 | 27 | ジャン・アレジ | フェラーリ | 1'54.438 | +3.893 |
6 | 2 | ゲルハルト・ベルガー | マクラーレン・ホンダ | 1'54.642 | +4.097 |
7 | 25 | ティエリー・ブーツェン | リジェ・ルノー | 1'54.654 | +4.109 |
8 | 11 | ミカ・ハッキネン | ロータス・フォード | 1'54.812 | +4.267 |
9 | 20 | マーティン・ブランドル | ベネトン・フォード | 1'54.973 | +4.428 |
10 | 12 | ジョニー・ハーバート | ロータス・フォード | 1'55.027 | +4.482 |
11 | 15 | ガブリエル・タルキーニ | フォンドメタル・フォード | 1'55.965 | +5.420 |
12 | 28 | イヴァン・カペリ | フェラーリ | 1'56.075 | +5.530 |
13 | 4 | アンドレア・デ・チェザリス | ティレル・イルモア | 1'56.111 | +5.566 |
14 | 9 | ミケーレ・アルボレート | フットワーク・無限ホンダ | 1'56.282 | +5.737 |
15 | 14 | エリック・ヴァン・デ・ポール | フォンドメタル・フォード | 1'56.674 | +6.129 |
16 | 21 | J.J.レート | ダラーラ・フェラーリ | 1'56.809 | +6.264 |
17 | 32 | ステファノ・モデナ | ジョーダン・ヤマハ | 1'56.889 | +6.344 |
18 | 16 | カール・ヴェンドリンガー | マーチ・イルモア | 1'57.039 | +6.494 |
19 | 22 | ピエルルイジ・マルティニ | ダラーラ・フェラーリ | 1'57.267 | +6.722 |
20 | 29 | ベルトラン・ガショー | ラルース・ランボルギーニ | 1'57.330 | +6.785 |
21 | 17 | エマニュエル・ナスペッティ | マーチ・イルモア | 1'57.794 | +7.249 |
22 | 3 | オリビエ・グルイヤール | ティレル・イルモア | 1'57.818 | +7.273 |
23 | 24 | ジャンニ・モルビデリ | ミナルディ・ランボルギーニ | 1'58.126 | +7.581 |
24 | 33 | マウリシオ・グージェルミン | ジョーダン・ヤマハ | 1'58.499 | +7.954 |
25 | 10 | 鈴木亜久里 | フットワーク・無限ホンダ | 1'58.826 | +8.281 |
26 | 30 | 片山右京 | ラルース・ランボルギーニ | 1'59.383 | +8.838 |
DNQ | 23 | クリスチャン・フィッティパルディ | ミナルディ・ランボルギーニ | 1'59.626 | +9.081 |
DNQ | 34 | ロベルト・モレノ | アンドレア・モーダ・ジャッド | 2'05.096 | +14.551 |
DNQ | 35 | ペリー・マッカーシー | アンドレア・モーダ・ジャッド | 2'15.050 | +24.505 |
DNQ | 26 | エリック・コマス | リジェ・ルノー | No time |
- 上位26台が決勝進出
決勝
[編集]スタート直前になって雨が降り始めたが、全車スリックタイヤのままでレースに臨んだ。6番グリッドのベルガーがグリーンシグナルでレース開始するもギアボックスの故障で立往生しリタイアとなった。スタートではマンセルが出遅れ、セナ、マンセル、パトレーゼ、シューマッハ、アレジ、ハッキネンの順でオープニングラップを消化した。2周目、ウィリアムズの2台がマシンの性能差を見せつけ、セナを立て続けにパスした。
3周目以降、各車が相次いでピットインしレインタイヤに履き替えた。いち早くピットインしたアレジが2位に浮上するが、ラ・ソースでマンセルと接触してスピンしリタイアした。セナは天候が回復すると読んでドライタイヤのまま走り続けたが、雨脚は強くなる一方で、後続に次々と抜かれて大きく後退した(15周目にウェットタイヤに交換)。上位はマンセル、パトレーゼ、シューマッハ、ブランドル、ハッキネン、カペリの順で周回を重ねた。
20周目、アルボレートがギアボックストラブルでリタイアし、連続完走記録が12でストップした。
レース中盤に雨は止み、再びウェットからドライタイヤへ交換する時期が訪れた。30周目、3位のシューマッハがスタブローでコースオフし、チームメイトのブランドルに抜かれた。この時、シューマッハはブランドルのリアタイヤが摩耗していることを察知、すぐさまピットインしてドライタイヤに交換した。この判断が功を喫してコースに復帰するとファステストラップを叩き出す。一方、ウィリアムズの2台もタイヤ交換を指示されたが、ピットとの無線交信が聞き取りづらく、どちらが先にピットインするのか確かめるのに手間取った。そして、パトレーゼ、マンセルの順にピットインしたが、この間にタイムを稼いだシューマッハが34周目にトップに浮上した。マンセルは追撃体制に入るもエキゾーストパイプが割れるトラブル発生によりペースダウンを余儀なくされ、シューマッハの独走状態となった。セナは残り2周でハッキネンを捉えて5位まで挽回した。
シューマッハは前年に衝撃的なデビューを果たしたスパで、F1参戦18戦目にして初優勝を達成した[1]。ドイツ人ドライバーの優勝は1975年スペインGPのヨッヘン・マス以来17年ぶりとなった。
前戦ハンガリーGPでマンセルがドライバーズタイトルを獲得したのに続き、ウィリアムズのコンストラクターズタイトル制覇が決定した。マクラーレンのタイトル連覇は4でストップした。
決勝結果
[編集]順位 | No | ドライバー | チーム | 周回 | タイム/リタイア | グリッド | ポイント |
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1 | 19 | ミハエル・シューマッハ | ベネトン・フォード | 44 | 1:36'10.721 | 3 | 10 |
2 | 5 | ナイジェル・マンセル | ウィリアムズ・ルノー | 44 | +36.595 | 1 | 6 |
3 | 6 | リカルド・パトレーゼ | ウィリアムズ・ルノー | 44 | +43.897 | 4 | 4 |
4 | 20 | マーティン・ブランドル | ベネトン・フォード | 44 | +46.059 | 9 | 3 |
5 | 1 | アイルトン・セナ | マクラーレン・ホンダ | 44 | +1:08.369 | 2 | 2 |
6 | 11 | ミカ・ハッキネン | ロータス・フォード | 44 | +1'10.030 | 8 | 1 |
7 | 21 | J.J.レート | ダラーラ・フェラーリ | 44 | +1'38.237 | 16 | |
8 | 4 | アンドレア・デ・チェザリス | ティレル・イルモア | 43 | +1 Lap | 13 | |
9 | 10 | 鈴木亜久里 | フットワーク・無限ホンダ | 43 | +1 Lap | 25 | |
10 | 14 | エリック・ヴァン・デ・ポール | フォンドメタル・フォード | 43 | +1 Lap | 15 | |
11 | 16 | カール・ヴェンドリンガー | マーチ・イルモア | 43 | +1 Lap | 18 | |
12 | 17 | エマニュエル・ナスペッティ | マーチ・イルモア | 43 | +1 Lap | 21 | |
13 | 12 | ジョニー・ハーバート | ロータス・フォード | 43 | エンジン | 10 | |
14 | 33 | マウリシオ・グージェルミン | ジョーダン・ヤマハ | 42 | +2 Laps | 24 | |
15 | 32 | ステファノ・モデナ | ジョーダン・ヤマハ | 42 | +2 Laps | 17 | |
16 | 24 | ジャンニ・モルビデリ | ミナルディ・ランボルギーニ | 42 | +2 Laps | 23 | |
17 | 30 | 片山右京 | ラルース・ランボルギーニ | 42 | +2 Laps | 26 | |
18 | 29 | ベルトラン・ガショー | ラルース・ランボルギーニ | 40 | スピン | 20 | |
Ret | 25 | ティエリー・ブーツェン | リジェ・ルノー | 27 | スピン | 7 | |
Ret | 28 | イヴァン・カペリ | フェラーリ | 25 | エンジン | 12 | |
Ret | 15 | ガブリエル・タルキーニ | フォンドメタル・フォード | 25 | エンジン | 11 | |
Ret | 9 | ミケーレ・アルボレート | フットワーク・無限ホンダ | 20 | ギヤボックス | 14 | |
Ret | 27 | ジャン・アレジ | フェラーリ | 7 | パンク | 5 | |
Ret | 3 | オリビエ・グルイヤール | ティレル・イルモア | 1 | クラッシュ | 22 | |
Ret | 2 | ゲルハルト・ベルガー | マクラーレン・ホンダ | 0 | ギヤボックス | 6 | |
Ret | 22 | ピエルルイジ・マルティニ | ダラーラ・フェラーリ | 0 | スピン | 19 |
- ラップリーダー - セナ (LAP1,7-10)、マンセル (LAP2-3,11-33)、パトレーゼ (LAP4-6)、シューマッハ (LAP34-44)
参考文献
[編集]- 『F1グランプリ特集10月号 (Vol.40)』 ソニーマガジンズ、1992年
脚注
[編集]- ^ 初のファステストラップも同時に達成。
前戦 1992年ハンガリーグランプリ |
FIA F1世界選手権 1992年シーズン |
次戦 1992年イタリアグランプリ |
前回開催 1991年ベルギーグランプリ |
ベルギーグランプリ | 次回開催 1993年ベルギーグランプリ |