1990年ベルギーグランプリ
レース詳細 | |||
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日程 | 1990年シーズン第11戦 | ||
決勝開催日 | 8月26日 | ||
開催地 |
スパ・フランコルシャン ベルギー スパ | ||
コース | 常設コース | ||
コース長 | 7.004km | ||
レース距離 | 44周(301.172km) | ||
決勝日天候 | 晴れ(ドライ) | ||
ポールポジション | |||
ドライバー | |||
タイム | 1'50.365 | ||
ファステストラップ | |||
ドライバー | アラン・プロスト | ||
タイム | 1'55.087(Lap 38) | ||
決勝順位 | |||
優勝 |
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2位 | |||
3位 |
1990年グランプリ(1990 Belgian Grand Prix)は、1990年F1世界選手権の第11戦として、1990年8月26日にスパ・フランコルシャンで決勝レースが開催された。
予選
[編集]モンテベルディ・オニクスの撤退により予選本戦の出走台数が2台減ったため、ドイツGPから予備予選組にまわっていたリジェの2台が再び予選本戦組へ昇格した。予備予選は7台で4枠を争うことになり、コローニが今期初めて予選本戦に通過したが、決勝進出はならなかった。
予備予選結果
[編集]順位 | No | ドライバー | コンストラクター | タイム | 差 |
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1 | 14 | オリビエ・グルイヤール | オゼッラ・フォード | 1'57.941 | — |
2 | 18 | ヤニック・ダルマス | AGS・フォード | 1'58.339 | +0.398 |
3 | 31 | ベルトラン・ガショー | コローニ・フォード | 1'59.130 | +1.189 |
4 | 17 | ガブリエル・タルキーニ | AGS・フォード | 1'59.910 | +1.969 |
DNPQ | 33 | ロベルト・モレノ | ユーロブルン・ジャッド | 2'00.270 | +2.329 |
DNPQ | 34 | クラウディオ・ランジェス | ユーロブルン・ジャッド | 2'01.405 | +3.464 |
DNPQ | 39 | ブルーノ・ジャコメリ | ライフ | 2'19.445 | +21.504 |
予選結果
[編集]順位 | No | ドライバー | コンストラクター | タイム | 差 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 27 | アイルトン・セナ | マクラーレン・ホンダ | 1'50.365 | — | |
2 | 28 | ゲルハルト・ベルガー | マクラーレン・ホンダ | 1'50.948 | +0.583 | |
3 | 1 | アラン・プロスト | フェラーリ | 1'51.043 | +0.678 | |
4 | 5 | ティエリー・ブーツェン | ウィリアムズ・ルノー | 1'51.902 | +1.537 | |
5 | 2 | ナイジェル・マンセル | フェラーリ | 1'52.267 | +1.902 | |
6 | 19 | アレッサンドロ・ナニーニ | ベネトン・フォード | 1'52.648 | +2.283 | |
7 | 6 | リカルド・パトレーゼ | ウィリアムズ・ルノー | 1'52.703 | +2.338 | |
8 | 20 | ネルソン・ピケ | ベネトン・フォード | 1'52.853 | +2.488 | |
9 | 4 | ジャン・アレジ | ティレル・フォード | 1'52.885 | +2.520 | |
10 | 3 | 中嶋悟 | ティレル・フォード | 1'53.468 | +3.103 | |
11 | 30 | 鈴木亜久里 | ローラ・ランボルギーニ | 1'53.523 | +3.158 | |
12 | 16 | イヴァン・カペリ | レイトンハウス・ジャッド | 1'53.783 | +3.418 | |
13 | 8 | ステファノ・モデナ | ブラバム・ジャッド | 1'53.916 | +3.551 | |
14 | 15 | マウリシオ・グージェルミン | レイトンハウス・ジャッド | 1'54.120 | +3.755 | |
15 | 29 | エリック・ベルナール | ローラ・ランボルギーニ | 1'54.251 | +3.886 | |
16 | 23 | ピエルルイジ・マルティニ | ミナルディ・フォード | 1'54.312 | +3.947 | |
17 | 21 | エマニュエル・ピロ | ダラーラ・フォード | 1'54'595 | +4.230 | |
18 | 11 | デレック・ワーウィック | ロータス・ランボルギーニ | 1'55.068 | +4.703 | |
19 | 10 | アレックス・カフィ | アロウズ・フォード | 1'55.199 | +4.834 | |
20 | 22 | アンドレア・デ・チェザリス | ダラーラ・フォード | 1'55.261 | +4.896 | |
21 | 25 | ニコラ・ラリーニ | リジェ・フォード | 1'55.278 | +4.913 | |
22 | 12 | マーティン・ドネリー | ロータス・ランボルギーニ | 1'55.304 | +4.939 | |
23 | 14 | オリビエ・グルイヤール | オゼッラ・フォード | 1'55.334 | +4.969 | |
24 | 7 | デビッド・ブラバム | ブラバム・ジャッド | 1'55.668 | +5.303 | |
25 | 24 | パオロ・バリッラ | ミナルディ・フォード | 1'55.859 | +5.494 | |
26 | 9 | ミケーレ・アルボレート | アロウズ・フォード | 1'56.055 | +5.690 | |
DNQ | 26 | フィリップ・アリオー | リジェ・フォード | 1'56.118 | +5.753 | |
DNQ | 17 | ガブリエル・タルキーニ | AGS・フォード | 1'57.566 | +7.201 | |
DNQ | 18 | ヤニック・ダルマス | AGS・フォード | 1'57.704 | +7.339 | |
DNQ | 31 | ベルトラン・ガショー | コローニ・フォード | 1'58.520 | +8.155 | |
出典[1] |
決勝
[編集]心配された「スパ・ウェザー」は最後まで崩れなかったものの、2度の赤旗レース中断により、3回のスタートが切られるという荒れた展開になった。最初のスタートは1コーナー「ラ・ソース」手前でピケに追突されたマンセルがガードレールに当たってコースをふさぎ、後方でロータスの2台がぶつかるなど多重事故が発生。巻き込まれた8台のうち鈴木には予備のマシンがなく、フジテレビの放送ブースにゲスト解説者として招かれた。2回目は2周目の「ラディオン」でバリッラがスピンしてバリアに激突。ケメルストレートの終わりでデ・チェザリスとマルティニがクラッシュし、再び赤旗が振られた。
ポールポジションのセナはスタートを3回とも成功させ、チームメイトのベルガーを従えてレースをリードした。ベルガーはタイヤを使い過ぎてペースが落ち、14周目のシケインでプロストに抜かれ、18周目にタイヤ交換のためピットインした。ハンガリーGPを制して母国GPを迎えたブーツェンが3位に上がるが、ギアボックストラブルのためリタイアした。
2位プロストがセナとの差を3秒に縮めたところで、23周目に両者が同時ピットイン。タイヤ交換後、セナはナニーニの鼻先をかすめるようにコースに復帰し、先頭をキープ。プロストはタイヤ無交換作戦のナニーニを抜くまでに4周かかり、この間にセナが8秒まで差を広げて勝負を決した。その後は互いにファステストラップを出し合うが、セナが10秒差以上にライバルを突き放した。
終盤の見どころはナニーニとベルガーの3位争い。タイヤ状況はベルガーに分があるが、ナニーニもサイド・バイ・サイドの争いを譲らず粘ってみせたが、残り3周というところで力尽きた。
セナは得意のベルギーGPで3年連続優勝。今期5勝目で、ポイントランキングではプロストとの差を13点まで広げた。6位のグージェルミンは1989年ブラジルGP以来1年ぶりの入賞となった。
決勝結果
[編集]順位 | No | ドライバー | コンストラクター | 周回 | タイム/リタイア | グリッド | ポイント |
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1 | 27 | アイルトン・セナ | マクラーレン・ホンダ | 44 | 1:26'31.997 | 1 | 9 |
2 | 1 | アラン・プロスト | フェラーリ | 44 | +3.550 | 3 | 6 |
3 | 28 | ゲルハルト・ベルガー | マクラーレン・ホンダ | 44 | +28.462 | 2 | 4 |
4 | 19 | アレッサンドロ・ナニーニ | ベネトン・フォード | 44 | +49.337 | 6 | 3 |
5 | 20 | ネルソン・ピケ | ベネトン・フォード | 44 | +1'29.650 | 8 | 2 |
6 | 15 | マウリシオ・グージェルミン | レイトンハウス・ジャッド | 44 | +1'48.851 | 14 | 1 |
7 | 16 | イヴァン・カペリ | レイトンハウス・ジャッド | 43 | +1 Lap | 12 | |
8 | 4 | ジャン・アレジ | ティレル・フォード | 43 | +1 Lap | 9 | |
9 | 29 | エリック・ベルナール | ローラ・ランボルギーニ | 43 | +1 Lap | 15 | |
10 | 10 | アレックス・カフィ | アロウズ・フォード | 43 | +1 Lap | 19 | |
11 | 11 | デレック・ワーウィック | ロータス・ランボルギーニ | 43 | +1 Lap | 18 | |
12 | 12 | マーティン・ドネリー | ロータス・ランボルギーニ | 43 | +1 Lap | 22 | |
13 | 9 | ミケーレ・アルボレート | アロウズ・フォード | 43 | +1 Lap | 26 | |
14 | 25 | ニコラ・ラリーニ | リジェ・フォード | 42 | +2 Laps | 21 | |
15 | 23 | ピエルルイジ・マルティニ | ミナルディ・フォード | 42 | +2 Laps | 16 | |
16 | 14 | オリビエ・グルイヤール | オゼッラ・フォード | 42 | +2 Laps | 23 | |
17 | 8 | ステファノ・モデナ | ブラバム・ジャッド | 39 | エンジン | 13 | |
Ret | 7 | デビッド・ブラバム | ブラバム・ジャッド | 36 | 電気系 | 24 | |
Ret | 22 | アンドレア・デ・チェザリス | ダラーラ・フォード | 27 | エンジン | 20 | |
Ret | 5 | ティエリー・ブーツェン | ウィリアムズ・ルノー | 21 | トランスミッション | 4 | |
Ret | 2 | ナイジェル・マンセル | フェラーリ | 19 | ハンドリング | 5 | |
Ret | 6 | リカルド・パトレーゼ | ウィリアムズ・ルノー | 18 | ギヤボックス | 7 | |
Ret | 21 | エマニュエル・ピロ | ダラーラ・フォード | 5 | 水漏れ | 17 | |
Ret | 3 | 中嶋悟 | ティレル・フォード | 4 | エンジン | 10 | |
Ret | 30 | 鈴木亜久里 | ローラ・ランボルギーニ | 0 | アクシデント | 11 | |
Ret | 24 | パオロ・バリッラ | ミナルディ・フォード | 0 | アクシデント | 25 | |
出典[2] |
レース後の選手権順位
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- 注記:ランキング上位5位まで記載。
脚注
[編集]- ^ “Belgian Grand Prix - OVERALL QUALIFYING”. Formula1.com. 2020年4月29日閲覧。
- ^ “Belgian Grand Prix - RACE RESULT”. Formula1.com. 2020年4月29日閲覧。
- ^ a b “Belgium 1990 - Championship STATS F1”. www.statsf1.com. 2020年4月29日閲覧。
前戦 1990年ハンガリーグランプリ |
FIA F1世界選手権 1990年シーズン |
次戦 1990年イタリアグランプリ |
前回開催 1989年ベルギーグランプリ |
ベルギーグランプリ | 次回開催 1991年ベルギーグランプリ |