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フランシスコ・リンドーア

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
フランシスコ・リンドーア
Francisco Lindor
ニューヨーク・メッツ #12
2024年3月15日
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
出身地 プエルトリコの旗 プエルトリコ自治連邦区カグアス
生年月日 (1993-11-14) 1993年11月14日(31歳)
身長
体重
5' 11" =約180.3 cm
190 lb =約86.2 kg
選手情報
投球・打席 右投両打
ポジション 遊撃手
プロ入り 2011年 MLBドラフト1巡目
初出場 2015年6月14日
年俸 $34,100,000(2024年)[1]
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)
国際大会
代表チーム アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
プエルトリコの旗 プエルトリコ
WBC 2017年2023年
獲得メダル
男子 野球
プエルトリコの旗 プエルトリコ
ワールド・ベースボール・クラシック
2017

フランシスコ・ミゲル・リンドール・セラーノFrancisco Miguel Lindor Serrano[注釈 1]1993年11月14日 - )は、プエルトリコカグアス出身のプロ野球選手遊撃手)。右投両打。MLBニューヨーク・メッツ所属。愛称はミスター・スマイル[4]

経歴

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プロ入りとインディアンス時代

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2011年のMLBドラフト1巡目(全体8位)でクリーブランド・インディアンスから指名され、プロ入り。この年は傘下のA-級マホーニングバレー・スクラッパーズでプロデビュー。

2012年はA級レイクカウンティ・キャプテンズでプレーし、122試合に出場して打率.257、6本塁打、42打点、27盗塁を記録した。また、この年はオールスター・フューチャーズゲームにも選出された[5]

2013年はA+級カロライナ・マドキャッツとAA級アクロン・エアロズでプレーし、2球団合計で104試合に出場して打率.303、2本塁打、34打点、25盗塁を記録した。

2014年はAA級アクロン・ラバーダックス[6]とAAA級コロンバス・クリッパーズでプレーし、2球団合計で126試合に出場して打率.276、11本塁打、62打点、28盗塁を記録した。オフの11月にはベラクルス中央アメリカ・カリブ海競技大会野球プエルトリコ代表に選出された[7]

2015年はAAA級コロンバスで開幕を迎えた[8]。6月14日にメジャー契約を結んでアクティブ・ロースター入りし[9]、同日のデトロイト・タイガース戦にて代打でメジャーデビューし、2打席目にホアキム・ソリアからMLB初安打を放った[10]。以後、ルーキーながら遊撃手のレギュラーに抜擢され、99試合に出場した。打率.313、12本塁打、51打点、12盗塁を記録したほか、アメリカンリーグトップの13犠打を記録した。守備面では、どのような打球でも捕球したため"バキュームクリーナー"と愛称がつけられた[11]

2016年は主に3番打者として起用された。自身初のオールスターに選出された。最終的に158試合に出場し、2年連続で打率3割・2桁本塁打を記録した。また守備率.982を記録した。ポストシーズンでは打率.310と結果を残したが、チームはワールドシリーズで敗れた。オフには自身初となるゴールドグラブ賞を受賞。12月5日には第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)プエルトリコ代表に選出された[12]

クリーブランド・インディアンス時代
(2017年6月22日)

2017年はシーズン開幕前に選出されていた第4回WBCに参加。3月22日の決勝アメリカ合衆国戦に敗戦し、2大会連続で準優勝となった[13]。大会最優秀遊撃手となった[14]。シーズンでは自身初となる満塁本塁打サヨナラ本塁打を記録するなど、153試合に出場して打率.273、33本塁打、89打点を記録した。アメリカンリーグディビジョンシリーズ(ALDS)では第5戦に球団史上5人目の満塁本塁打を記録した[15]。オフに自身初となるシルバースラッガー賞を受賞した。

2018年はキャンプ中に監督に直訴し、1番打者で起用されることになった[16]。5月は2週連続でプレイヤー・オブ・ザ・ウィークを受賞し、プレイヤー・オブ・ザ・マンスも受賞した。7月2日のオークランド・アスレチックス戦では遊撃手で球団史上2人目となる7得点を記録した。7月10日には80得点に達し、エドガー・マルティネスによるオールスターゲーム前の歴代最多得点を更新した。最終的に158試合に出場し、打率.277、38本塁打、92打点で、129得点はリーグトップだった。オフにシルバースラッガー賞を2年連続で受賞した。

2019年は開幕を故障で出遅れ、シーズン初出場は4月20日であった。最終成績は143試合の出場で打率.284、32本塁打、74打点、22盗塁を記録した。オフに3年ぶりとなるゴールドグラブ賞を受賞した。

2020年はCOVID-19の影響による60試合の短縮シーズンで、打率.258、8本塁打、OPS.750に留まった。

メッツ時代

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2021年1月7日にアーメッド・ロザリオアンドレス・ジメネスアイザイア・グリーンジョシュ・ウルフ英語版とのトレードで、カルロス・カラスコと共にニューヨーク・メッツへ移籍した[17]。その後15日に年俸調停を回避し、1年2230万ドルで契約更改した[18]。この年のオフにFAとなる予定のリンドーアはメッツに対して、契約延長の交渉期限はシーズン開幕前までで、シーズン開幕後は交渉に応じないことを通達[19]。3月30日にメッツから10年総額3億2500万ドルのオファーを受けた[20]が、リンドーアはこれに対し10年総額3億8500万ドルを要求した[21]。両者の金額には大きな開きがあったが、最終的にはリンドーアが譲歩し、開幕を直前に控えた翌31日にメッツと10年総額3億4100万ドルの契約延長に合意した[22]。契約金は2100万ドルで、2022年から2031年まで毎年3200万ドルが年俸として支払われる。オプションとして15球団に対するトレード拒否権が含まれたが、オプトアウトの権利はなく、契約満了までメッツに留まることが濃厚となった。その後4月5日に正式発表された[23]。5月8日のアリゾナ・ダイヤモンドバックス戦で通算100盗塁を達成した[24]。しかし、開幕時からまったく調子が上がらず、ファンから度重なるブーイングを受け続けた[25]。8月にはそれに返すようなサムズダウン・ポーズを塁上で行い、球団会長から苦言を呈された[26]。最終的に、打率.230、20本塁打、63打点、OPS.734の成績に終わった。

2022年は復調を見せ、5月末に週間MVP受賞、8月14日に遊撃手として球団史上最多安打記録を更新、9月15日にはメッツの遊撃手として最多本塁打記録を塗り替えた[27]。最終成績は、打率.270、26本塁打、107打点、OPS.788であった。オフの12月5日には自身初となるセカンドチームの遊撃手としてオールMLBチームに選出された[28]

2023年はシーズン開幕前の3月に開催された第5回WBCプエルトリコ代表に選出された。

人物

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2010年のWBSC U-18ワールドカップにはアメリカ合衆国代表として出場。2017 ワールド・ベースボール・クラシックにはプエルトリコ代表として出場し、決勝ではアメリカ合衆国代表と対戦した。

ハビアー・バエズとは旧知の仲である。2016年のワールドシリーズでは当時カブスに所属していたバエスと対戦し、2017年のWBCではプエルトリコ代表として二遊間を組み、2021年にはバエスがメッツにトレードで移籍した時に一時期的に二遊間を組んだ。

詳細情報

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年度別打撃成績

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O
P
S
2015 CLE 99 438 390 50 122 22 4 12 188 51 12 2 13 7 27 0 1 69 12 .313 .353 .482 .835
2016 158 684 604 99 182 30 3 15 263 78 19 5 3 15 57 3 5 88 18 .301 .358 .435 .794
2017 159 723 651 99 178 44 4 33 329 89 15 3 5 3 60 6 4 93 11 .273 .337 .505 .842
2018 158 745 661 129 183 42 2 38 343 92 25 10 3 3 70 7 8 107 5 .277 .352 .519 .871
2019 143 654 598 101 170 40 2 32 310 74 22 5 1 6 46 9 3 98 13 .284 .335 .518 .854
2020 60 266 236 30 61 13 0 8 98 27 6 2 0 2 24 2 4 41 8 .258 .335 .415 .750
2021 NYM 125 524 452 73 104 16 3 20 186 63 10 4 6 3 58 4 5 96 7 .230 .322 .412 .734
2022 161 706 630 98 170 25 5 26 283 107 16 6 0 7 59 2 10 133 11 .270 .339 .449 .788
2023 160 687 602 108 153 33 2 31 283 98 31 4 0 7 66 1 12 137 8 .254 .336 .470 .806
2024 152 689 618 107 169 39 1 33 309 91 29 4 0 3 56 0 12 127 7 .273 .344 .500 .844
MLB:10年 1375 6116 5442 894 1492 304 26 248 2592 770 185 45 31 56 523 34 64 989 100 .274 .342 .476 .818
  • 2024年度シーズン終了時
  • 各年度の太字はリーグ最高

WBCでの打撃成績

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2017 プエルトリコ 7 31 27 7 10 1 0 2 17 4 0 0 0 1 2 0 1 0 0 .370 .419 .630
2023 5 22 20 6 9 0 1 0 11 5 1 0 0 0 1 0 1 5 1 .450 .500 .550
  • 太字は大会最高

年度別守備成績

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遊撃(SS)












2015 CLE 98 132 247 10 60 .974
2016 155 215 447 12 83 .982
2017 158 210 391 10 111 .984
2018 157 189 383 14 82 .976
2019 137 159 312 10 68 .979
2020 58 79 128 1 30 .995
2021 NYM 124 160 275 10 58 .978
2022 159 198 385 9 82 .985
2023 158 181 396 11 98 .981
2024 151 194 358 12 74 .979
MLB 1355 1717 3322 99 746 .981
  • 2024年度シーズン終了時
  • 各年度の太字はリーグ最高
  • 各年度の太字年ゴールドグラブ賞受賞

表彰

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国際大会

記録

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MiLB
MLB

背番号

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  • 12(2015年 - )

代表歴

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アメリカ合衆国代表
  • 2010年 WBSC U-18ワールドカップ アメリカ合衆国代表
プエルトリコ代表

脚注

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注釈

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出典

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  1. ^ Francisco Lindor Contract Details, Salaries, & Earnings” (英語). Spotrac. 2024年10月9日閲覧。
  2. ^ スペイン語の発音記号変換ツール”. easypronunciation.com. 2019年5月3日閲覧。
  3. ^ 英語のIPA発音記号変換(アメリカ英語)”. tophonetics.com. 2019年5月3日閲覧。
  4. ^ Explaining Indians Players Weekend names MLB.com (英語) (2017年8月26日) 2017年9月15日閲覧
  5. ^ Mayo, Jonathan (June 21, 2012). “Prospects pack rosters for 2012 All-Star Futures Game”. Major League Baseball. August 23, 2015閲覧。
  6. ^ 2014年より球団名変更
  7. ^ LINDOR Francisco M. (スペイン語) 2017年6月4日閲覧
  8. ^ Jordan Bastian (March 2, 2015). “Lindor to be given every opportunity to develop” (英語). MLB.com. August 23, 2015閲覧。
  9. ^ Indians Promote INF Lindor From Columbus; Place Swisher on 15-day D.L.” (英語) (June 14, 2015). August 23, 2015閲覧。
  10. ^ Francisco Lindor shows sense of humor after first major-league hit” (英語). Yahoo Sports (June 15, 2015). August 23, 2015閲覧。
  11. ^ 「アメリカン・リーグ回顧 クリーブランド・インディアンス」『メジャー・リーグ 2015記録集計号』 ベースボール・マガジン社 63頁
  12. ^ 24 All-Stars among initial confirmed players for 2017 World Baseball Classic MLB.com Press Release (英語) (2016年12月5日) 2016年12月15日閲覧
  13. ^ American Beauty: USA dominates PR in final World Baseball Classic (英語) (2017年3月22日) 2017年3月23日閲覧
  14. ^ Yadi, Balentien among All-Classic Team standouts World Baseball Classic (英語) (2017年3月22日) 2017年3月23日閲覧
  15. ^ インディアンス・リンドア球団史上5人目PS満塁弾”. 日刊スポーツ (2017年10月8日). 2019年2月21日閲覧。
  16. ^ 先制、逃げ切りのインディアンス 70年ぶり世界一で「ワフーしゅう長」に別れ告げたい”. SANSPO.COM (2018年9月28日). 2019年2月21日閲覧。
  17. ^ Mets acquire Lindor, Carrasco in blockbuster deal” (英語). ESPN.com (2021年1月7日). 2021年1月7日閲覧。
  18. ^ Mets, Francisco Lindor Avoid Arbitration” (英語). MLB Trade Rumors. 2021年2月14日閲覧。
  19. ^ Mets, Francisco Lindor open contract extension talks with Opening Day deadline looming” (英語). CBSSports.com. 2021年4月5日閲覧。
  20. ^ Francisco Lindor extension rumors: Mets make $325M offer; Steve Cohen says 'I hope he decides to sign'” (英語). CBSSports.com. 2021年4月5日閲覧。
  21. ^ Francisco Lindor Reportedly Seeks $385 Million Extension” (英語). MLB Trade Rumors. 2021年4月5日閲覧。
  22. ^ Mets, Francisco Lindor Agree On Ten-Year Extension” (英語). MLB Trade Rumors. 2021年4月5日閲覧。
  23. ^ Mets, Francisco Lindor Agree On Ten-Year Extension” (英語). MLB Trade Rumors. 2021年4月6日閲覧。
  24. ^ Anthony DiComo: “McNeil, Lindor hug it out after Mets' victor” (英語). MLB.com (May 9, 2021). May 15, 2021閲覧。
  25. ^ Lindor shrugs off boos: Fans expect results”. ESPN.com (2021年4月29日). 2023年9月1日閲覧。
  26. ^ Mets fans gestured 'thumbs down' and booed throughout Francisco Lindor's pregame apology”. For The Win (2021年8月31日). 2023年9月1日閲覧。
  27. ^ What Francisco Lindor, Carlos Carrasco said about delivering for Mets on Roberto Clemente Day”. North Jersey Media Group. 2023年9月1日閲覧。
  28. ^ Paul Casella (December 5, 2022). “Here is the star-studded 2022 All-MLB Team” (英語). MLB.com. December 6, 2022閲覧。
  29. ^ All-MLB Team” (英語). MLB.com. December 7, 2022閲覧。

関連項目

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外部リンク

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