メイド・イン・USA
メイド・イン・USA | |
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Made in USA | |
監督 | ジャン=リュック・ゴダール |
脚本 | ジャン=リュック・ゴダール |
原作 | リチャード・スターク |
製作総指揮 | ジョルジュ・ド・ボールガール |
出演者 |
アンナ・カリーナ ジャン=ピエール・レオ ラズロ・サボ マリアンヌ・フェイスフル イヴ・アフォンソ |
音楽 |
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン ロベルト・シューマン |
撮影 | ラウール・クタール |
編集 | アニエス・ギュモ |
製作会社 |
ローマ=パリ・フィルム アヌーシュカ・フィルム SEPIC |
配給 |
リュクス パテ フランス映画社 |
公開 |
1967年1月27日 1967年9月27日 1971年1月15日 |
上映時間 | 90分 |
製作国 | フランス |
言語 | フランス語 |
製作費 | 5万ドル |
『メイド・イン・USA』(-ユーエスエー、英語 Made in USA)は、1966年(昭和41年)製作のジャン=リュック・ゴダール監督によるフランスの長篇劇映画である。
概要
[編集]1966年、ゴダールは、本作と『彼女について私が知っている二、三の事柄』、オムニバス『愛すべき女・女たち』の一篇『未来展望』の3作を撮影している。本作は、実際のモロッコの左翼政治家失踪事件「ベン・バルカ事件」をヒントに、リチャード・スターク(ドナルド・E・ウェストレイクの別名)が書いた小説『悪党パーカー/死者の遺産』(原題 The Jugger)を原作として[1]、ゴダールが脚本を書いた。
歌手のマリアンヌ・フェイスフル、作家・映画監督のフィリップ・ラブロが本人役で登場するほか、役名に、ドナルド・シーゲル(映画監督ドン・シーゲル)、リチャード・ウィドマーク(俳優)、オルドリッチ警部(映画監督ロバート・オルドリッチ)、ドリス・ミゾグチ(映画監督溝口健二)等、映画監督の名がフィーチャーされている。映画の舞台となる都市は「アトランチック・シティ」で、小説家のレイモンド・チャンドラーの作品に登場する架空都市の名を引用している[2]。
ストーリー
[編集]物語の舞台は現在から2年後、「アトランチック・シティ」にポーラ・ネルソン(アンナ・カリーナ)が到着する。昔の愛人リシャール・ポリツェール(声・ジャン=リュック・ゴダール)からの電報で呼ばれたからだが、リシャールはすでに心臓麻痺で死んでいた。
リシャールの死をめぐって、有象無象がポーラに接近し、リチャード・ウィドマーク(ラズロ・サボ)とドナルド・シーゲル(ジャン=ピエール・レオ)がポーラを監視する。接近してきた有象無象のうち、エドガール・ティフュス(エルネスト・メンツェル)、ドリス・ミゾグチ(小坂恭子)が殺される。
リシャールは、週刊誌の論説主幹であったが、党の指導者でもあったことから暗殺されたのだ。アトランティック・シティの前市長も同様に暗殺されている。やがてリシャールを暗殺した犯人は、リチャード・ウィドマークとドナルド・シーゲルだとわかる。ポーラは、デイヴィッド・グーディスとともに事件を解決する。
スタッフ
[編集]- 監督・脚本 : ジャン=リュック・ゴダール
- 原作 : リチャード・スターク
- 音楽 : ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン、ロベルト・シューマン
- 撮影 : ラウール・クタール
- 録音 : ルネ・ルヴェール
- 編集 : アニエス・ギュモ
- スクリプター : シュザンヌ・シフマン
- 助監督 : シャルル・L・ビッチ、ジャン=ピエール・レオ、クロード・バッカ
- プロデューサー : ジョルジュ・ド・ボールガール
- 製作 : ローマ=パリ・フィルム、アヌーシュカ・フィルム、SEPIC
キャスト
[編集]- ポーラ・ネルソン:アンナ・カリーナ(吹替:北村昌子)
- ドナルド・シーゲル:ジャン=ピエール・レオ(吹替:三ツ矢雄二)
- リチャード・ウィドマーク:ラズロ・サボ(吹替:山田康雄)
- 本人役:マリアンヌ・フェイスフル
- デイヴィッド・グーディス:イヴ・アフォンソ
- ノンクレジット アルファベット順
- マリアンヌ・フェイスフルといる男:クロード・バッカ
- 警官:ダニエル・バール
- リチャード・ニクソン:ジャン=ピエール・ビエス
- オルドリッチ警部:ジャン=クロード・ブイヨン
- ビル・ポスター:フェルナン・コケ
- バーマン:マルク・デュディクール
- バーにいる作業員:レモ・フォルラニ
- 歯科助手:エリアーヌ・ジョヴァニョリ
- リシャール・ポリツェール:ジャン=リュック・ゴダール
- ロバート・マクナマラ:シルヴァン・ゴーデ
- 包帯をした女:アンヌ・ゲガン
- ドリス・ミゾグチ:小坂恭子 (女優)
- 本人役:フィリップ・ラブロ
- ポーラに情報を渡す女:リタ・メイデン
- エドガール・ティフュス[3]:エルネスト・メンツェル
- 歯科医:ミゲル
- 取調官:ジャン=フィリップ・ニエルマン
- ホテルの客室メイド:ダニエル・パルメロ
- 犬を連れた女:マリカ・ペリオリ
- ノートと赤電話を手にした男:アレクシス・ポリアコフ
- 田舎のジャーナリスト:イザベル・ポンス
- 警官:フィリップ・プーザン
- コルヴォ博士:ロジェ・シピオン
評価
[編集]レビュー・アグリゲーターのRotten Tomatoesでは20件のレビューで支持率は85%、平均点は7.60/10となった[4]。
関連事項
[編集]註
[編集]- ^ allcinemaサイト内の記事「メイド・イン・USA」の記述を参照。
- ^ キネマ旬報DBサイト内の記事「メイド・イン・U.S.A.」の記述を参照。
- ^ チフスの意
- ^ “Made in U.S.A.”. Rotten Tomatoes. Fandango Media. 2022年9月19日閲覧。