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照国神社

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
照國神社から転送)
照國神社

鳥居と本殿
所在地 鹿児島県鹿児島市照国町19-35
位置 北緯31度35分41.3秒 東経130度33分0.3秒 / 北緯31.594806度 東経130.550083度 / 31.594806; 130.550083 (照国神社)座標: 北緯31度35分41.3秒 東経130度33分0.3秒 / 北緯31.594806度 東経130.550083度 / 31.594806; 130.550083 (照国神社)
主祭神 照國大明神(島津斉彬公)
社格別格官幣社別表神社
創建 元治元年(1864年)
本殿の様式 一間社流造
例祭 10月28日
主な神事 六月灯(旧暦6月16日)
地図
照國神社の位置(鹿児島市中心部内)
照國神社
照國神社
照國神社の位置(鹿児島市内)
照國神社
照國神社
照國神社の位置(鹿児島県内)
照國神社
照國神社
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拝殿
神門

照国神社(てるくにじんじゃ)は、鹿児島県鹿児島市照国町にある神社旧社格別格官幣社江戸時代後期から明治時代初期に流行した藩祖を祀った神社のひとつ。

祭神

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照國大明神(島津斉彬公)を祀る。祭神は薩摩藩第11代藩主の島津斉彬

沿革

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祭神は島津家28代当主で安政5年(1858年)7月に50歳で急逝するが、文久2年(1862年)に祭神の遺志を継いだ弟久光と甥忠義鹿児島城内西域の南泉院[注釈 1]郭内に祭神を祀る社地を選定し、翌3年5月11日に孝明天皇の勅命による「照國大明神」の神号授与を受けてを造営したのが創祀で、翌元治元年(1864年)に改めて東照宮が建っていた地に社殿を造営し、照國神社と称した。

明治6年(1873年)に県社に列し、同15年(1882年)には別格官幣社に昇格。明治維新における祭神の功績と薩摩藩の役割が考慮されたと考えられる。現在は、妙円寺詣りの出発地でもある。

祭祀

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照国神社の島津斉彬像
  • 六月灯(旧暦6月16日) ※「六月灯」自体は鹿児島県下のほとんどの寺社で行われるが、照国神社のものが最大規模。

境内

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  • 「天照皇大神宮」のうち「照」と「神」の2文字を使った神社であり、境内は広く、参拝時は回廊をまわる事になる。
  • 祭神の銅像が建ち、また弟久光や甥忠義の銅像もある。

所蔵文化財

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  • 島津斉彬関連書簡など(併設の宝物館に展示)
鎌倉時代の備前国の刀工・三郎国宗の代表作。昭和2年(1927年)、島津家から神社に寄進されたものである。同年、古社寺保存法に基づく国宝(文化財保護法における重要文化財に相当)に指定されたが、第二次世界大戦終戦後GHQに没収され、長らく所在不明となっていた。その後アメリカ合衆国で競売にかけられて転売され、愛刀家のウォルター・コンプトンの所蔵となっていたが、昭和38年(1963年)にコンプトンの厚意により無償で神社に返還された[1]。翌昭和39年(1964年)には文化財保護法に基づく国宝に指定されている。太刀はその後東京国立博物館に寄託されていたが、平成5年(1993年)からは鹿児島県歴史資料センター黎明館に寄託・展示されている[2]
刃長81.4センチ、反り2.6センチ。身幅広く、腰反りで踏ん張りがあり、猪首切先となる、鎌倉時代中期の典型的な太刀姿である[注釈 2]。地鉄は小板目、刃文は匂出来(においでき)の丁子乱れを主体とし、乱れ映りが立つ[注釈 3]。茎(なかご)は先を磨(す)り上げる。茎の鎺元(はばきもと)、棟寄りに「國宗」二字銘がある。[2]

交通

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照国神社前にある終点標柱。国道3号国道10号などの終点でもある。

脚注

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注釈

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  1. ^ 廃仏毀釈により明治元年(1868年)に廃寺となる。歴代住職の墓は小野町に、平成9年(1997年)に再興された寺は花尾町に存在。
  2. ^ 「腰反り」とは、刀身が手元近くで大きく反り、切先付近では反りが浅くなるもの。「踏ん張りがある」とは、刀身の元幅が広く、先幅が細くなるものを指す表現。「猪首切先」とは、刀の切先が「小切先」よりは大きいが、「大切先」ほど伸びず、寸の詰まったものを指す。
  3. ^ 「匂出来」とは日本刀の刃文の作風を指す言葉で、「沸出来」(にえでき)に対する語。刃文を構成する粒子が肉眼で認識できる程度に荒いものを「沸」、粒が微細で見分けられず、霞のように見えるものを「匂」という。「映り」とは、刃文とは別に、刀身の「地」の部分に刃文の影のように見えるもので、これが直線状ではなく複雑な線を描くものを「乱れ映り」という。

出典

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  1. ^ 国宝太刀 銘「國宗」の紹介”. 照国神社公式ホームページ. 照国神社. 2020年7月24日閲覧。
  2. ^ a b 山下廣幸、1997、『週刊朝日百科 日本の国宝』21号、朝日新聞社 pp. 2,24,25

関連図書

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関連項目

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外部リンク

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