コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

「2020年日本の補欠選挙」の版間の差分

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
削除された内容 追加された内容
m 改名に伴う変更
タグ: ビジュアルエディター モバイル編集 モバイルウェブ編集 改良版モバイル編集
編集の要約なし
41行目: 41行目:
|-
|-
|[[深澤陽一]]||43||[[自由民主党 (日本)|自由民主党]]||新||前[[静岡県議会|静岡県議会議員]]||[[公明党]]推薦
|[[深澤陽一]]||43||[[自由民主党 (日本)|自由民主党]]||新||前[[静岡県議会|静岡県議会議員]]||[[公明党]]推薦
|-
|田中健||54||[[NHK党|NHKから国民を守る党]]||新||元[[江戸川区議会|江戸川区議会議員]]||
|-
|}
|}



2024年12月14日 (土) 09:03時点における版

2020年日本の補欠選挙(2020ねんにほんのほけつせんきょ)では、日本における立法機関である衆議院および参議院における国会議員の欠員を補充するための2020年令和2年)の補欠選挙について取り上げる。

概要

補欠選挙は、議員が辞職あるいは死亡したこと等で、欠員が生じた場合にその欠員を補充するために行われる選挙である。2000年(平成12年)の公職選挙法改正[1]によって、衆議院と参議院の補欠選挙は4月と10月の年2回にまとめて実施されている。なお、補欠選挙の期日については、公職選挙法第33条の2において以下のように定められている。

  • 9月16日から翌年の3月15日(第1期間)までに衆議院議員及び参議院議員の再選挙又は補欠選挙を行う事由が生じた場合は、当該期間直後の4月の第4日曜日に補欠選挙を行う。
  • 3月16日から9月15日(第2期間)までに衆議院議員及び参議院議員の再選挙又は補欠選挙を行う事由が生じた場合は、当該期間直後の10月の第4日曜日に補欠選挙を行う。

以上を踏まえると、2020年に補欠選挙の行われるタイミングとしては以下の通りとなる。

  • 2019年(令和元年)9月16日から2020年(令和2年)3月15日までの間に補欠選挙を行う事由が生じた場合:2020年4月26日(4月第4日曜日)に投票
  • 2020年(令和2年)3月16日から2020年(令和2年)9月15日までの間に補欠選挙を行う事由が生じた場合:2020年10月25日(10月第4日曜日)に投票

2020年4月は、衆議院1選挙区で執行された。10月は両院とも選挙区の欠員がなかったため執行されなかった。

4月の補欠選挙

概要

補欠選挙実施選挙区と実施事由

衆議院静岡4区

立候補をめぐる動き

自由民主党は党の公募に静岡県議会議員深澤陽一と木内満の2名が公募に応じ、2020年1月19日、党県連の総務会で深澤を選出。その後、翌20日に党本部が同選挙区支部長に選任[3][4]。2月28日、党公認候補としての擁立を発表[5]。連立与党の公明党も3月12日に深澤の推薦を決定した[6]

野党側では、第48回衆議院議員総選挙の際に希望の党公認候補者として同選挙区から立候補した元東京都議会議員の田中健が1月14日に無所属での出馬を表明し[7]、3月17日に立憲民主党国民民主党日本共産党社会民主党4党が野党統一候補としての支援を表明した[8]。一方、れいわ新選組は候補者の一本化に協力した市民グループに対し、消費税減税の政策合意がないとして共闘に加わらない意向を示した[9]2019新型コロナウイルス感染拡大の影響で大半の与野党幹部の現地入り応援は見送られた中[10]、4月11日に立憲民主党の大串博志幹事長代理と日本共産党の小池晃書記局長が野党統一予定候補の応援のため現地入りした[11]

NHKから国民を守る党は党首で前参議院議員の立花孝志が1月31日に出馬を表明したが[12]、3月27日に立候補を撤回した上で学校法人森友学園前理事長の籠池泰典を擁立する意向を示した[13]。しかし、4月1日には籠池の出馬を撤回した上で、同党から野党統一候補と同姓同名の参議院議員秘書で元江戸川区議会議員の田中健を擁立することを発表した[14]。また、3月4日には運転手の山口賢三が立候補を表明した[15]

候補者一覧(届け出順)
氏名 年齢 党派 新旧 肩書 推薦・支持
山口賢三 72 無所属 元設備会社役員
田中健 42 無所属 東京都議会議員 立憲民主党国民民主党日本共産党社会民主党推薦
深澤陽一 43 自由民主党 静岡県議会議員 公明党推薦

同姓同名の候補者が2人立候補していることから、県選管は氏名に加えて年齢が書いてあれば投票先を区別する方針を決めた。投票用紙に氏名だけが書かれていた場合、該当の候補者の得票に比例して票を割り振る「按分票」となる[16]

立候補を取りやめた人物

  • 矢内東紀 - YouTuber、政治団体しょぼい政党党首
    2月3日、立候補を表明したが[17]、体調不良や準備不足を理由に3月4日、立候補を撤回した[18]
  • 島津幸広 - 前衆議院議員
    1月31日、日本共産党公認候補として立候補を表明したが[19]、田中への野党候補一本化に伴い3月17日、立候補を撤回した。
  • 立花孝志 - 前参議院議員、NHKから国民を守る党党首
    1月31日、NHKから国民を守る党公認候補として立候補を表明したが、籠池への候補者差し替えに伴い3月27日、立候補を撤回した。
  • 中村憲一 - 富士宮市議会議員
    1月に所属する日本維新の会からの公認を条件に立候補する意向を示していた[20]が、3月27日に行われた立候補予定者説明会には出席せず、また、同日に同党の担当者は取材に対し「候補者を擁立する予定はない」と述べた[21]
  • 籠池泰典 - 学校法人森友学園前理事長
    3月27日、NHKから国民を守る党の公認候補として立候補を表明したが、野党統一候補としての立候補に至らなかったため4月1日、立候補を撤回した。

立候補が取り沙汰された人物

  • 木内満 - 静岡県議会議員
    自民党の候補者公募に応募したが、深澤に敗れた。
  • 細野豪志 - 衆議院議員
  • 吉川赳 - 衆議院議員
    細野、吉川はいずれも静岡県第5区を地盤とする衆議院議員で、二階派の支援を受け自民党入党を目指す細野と、前回細野に敗れのちに繰り上げ当選した自民党の吉川が同選挙区で競合関係にあったことからどちらかを4区に国替えさせる案が党内で取り沙汰された[22]が、両者とも国替えを否定し、公募に応募しなかった[23]
  • 徳川家広 - 公益財団法人徳川記念財団理事
    第25回参議院議員通常選挙での立憲民主党候補者。立憲民主党の一部関係者より名が上がるも固辞した[24]

選挙結果

第48回衆議院議員補欠選挙 2020年日本の補欠選挙

当日有権者数:323,365人 最終投票率:34.10%

当落候補者名年齢所属党派新旧得票数得票率推薦・支持
深澤陽一43自由民主党 66,881票
61.31%
公明党推薦
田中健42無所属38,566.398票
35.36%
立憲民主党・国民民主党・日本共産党・社会民主党推薦
山口賢三73無所属1,887票
1.73%
田中健54NHKから国民を守る党1,747.595票
1.60%

深澤が自公支持層の8割を固め、初当選した。野党4党からの推薦を得た田中は4党の支持層を固めたが、無党派層の支持は深澤が42.4%、田中が50.7%と深澤をやや上回ったもののほぼ分け合う形に留まり、落選した[25]。深澤が静岡市議、県議を務めた経歴から政権不支持層をも取り込んだ[26]のに対し、田中を推薦した野党4党は合同選対本部の設置を見送り、連合静岡も最終的には田中の推薦を決めたものの、2017年の衆院選では希望の党から出馬した田中の推薦を取り消した経緯から田中に難色を示す意見もあるなど、足並みがそろわなかった[27][28][29]。投票率は新型コロナウイルスの影響もあり、前回衆院選を19.62ポイント下回る34.10%で、現在の区割りとなってからの同選挙区としては過去最低となった[30]

また、N国党が「同姓同名で票がどうなるか見たい」として野党4党の推薦候補である田中と同姓同名の候補者を擁立した結果、3,708票がどちらに投じられた票か区別が付かず、得票割合に応じて案分された(野党4党推薦候補の田中が3,550票、N国党の田中が157票)[31]

脚注

注記

出典

  1. ^ 公職選挙法第33条の2 (平成12年法律第62号の改正による)。戦後の補欠選挙国立国会図書館『レファレンス』No659(2005年12月)78ページ頁の脚注17。
  2. ^ “望月義夫元環境相が死去” (日本語). 産経ニュース. 産業経済新聞社. (2019年12月19日). https://www.sankei.com/article/20191219-SSBQSI5KPZMVTPO2O44TMKSOB4/ 2019年12月19日閲覧。 
  3. ^ “衆院静岡4区補選で自民県連 深沢県議を候補者に”. 産経新聞. (2020年1月19日). https://www.sankei.com/politics/news/200119/plt2001190010-n1.html 2020年2月5日閲覧。 
  4. ^ 衆院静岡4区 深沢氏公認へ支部長選任 自民党本部が正式決定|静岡新聞アットエス - ウェイバックマシン(2020年1月25日アーカイブ分)
  5. ^ “自民、静岡4区補選で深沢氏公認”. 日本経済新聞. (2020年2月28日). https://r.nikkei.com/article/DGXMZO56172840Y0A220C2EA3000?s=4 2020年3月17日閲覧。 
  6. ^ “公明、自民候補を推薦 衆院静岡4区補選”. 産経新聞. (2020年3月12日). https://www.sankei.com/politics/news/200312/plt2003120010-n1.html 2020年3月17日閲覧。 
  7. ^ 元都議の田中氏出馬へ 衆院静岡4区補選:朝夕刊:中日新聞しずおか:中日新聞(CHUNICHI Web) - ウェイバックマシン(2020年2月5日アーカイブ分)
  8. ^ “野党が静岡衆院補選候補を一本化 元都議が統一候補 与野党一騎打ちへ”. 毎日新聞. (2020年3月17日). https://mainichi.jp/senkyo/articles/20200317/k00/00m/010/244000c 2020年3月17日閲覧。 
  9. ^ 衆院静岡4区補選 立憲、野党統一候補の田中健氏推薦決定 野党4党推薦出そろう - 毎日新聞 - ウェイバックマシン(2020年3月25日アーカイブ分)
  10. ^ 危機下、手探り選挙戦スタート 「3密」回避、応援も自粛―静岡補選:時事ドットコム - ウェイバックマシン(2020年4月15日アーカイブ分)
  11. ^ それはコロナのせい?野党候補、惨敗”. NHK政治マガジン (2020年4月30日). 2020年5月1日閲覧。
  12. ^ 立花N国党首が出馬表明 静岡4区補選:時事ドットコム - ウェイバックマシン(2020年3月1日アーカイブ分)
  13. ^ 籠池泰典氏がN国から出馬へ 衆院静岡4区補選|静岡新聞アットエス - ウェイバックマシン(2020年3月27日アーカイブ分)
  14. ^ “N国、籠池氏出馬せず 野党候補と同姓同名候補に差し替えへ 衆院静岡4区補選”. 産経新聞. (2020年4月1日). https://www.sankei.com/politics/news/200401/plt2004010021-n1.html 2020年4月1日閲覧。 
  15. ^ 衆院静岡4区補欠選挙に72歳男性が出馬表明 5人乱立で混沌(静岡朝日テレビ) - Yahoo!ニュース - ウェイバックマシン(2020年3月31日アーカイブ分)
  16. ^ “2人の「田中健」候補、投票用紙に年齢記載で区別 衆院静岡4区補選”. 毎日新聞. (2020年4月15日). https://mainichi.jp/senkyo/articles/20200414/k00/00m/010/307000c 2020年4月15日閲覧。 
  17. ^ 衆院静岡4区補選 ユーチューバー矢内さん出馬表明:朝夕刊:中日新聞しずおか:中日新聞(CHUNICHI Web) - ウェイバックマシン(2020年2月5日アーカイブ分)
  18. ^ “矢内氏が出馬断念 静岡4区補選”. 中日新聞. (2020年3月4日). https://www.chunichi.co.jp/article/shizuoka/tokai-news/CK2020030402000296.html 2020年3月6日閲覧。 [リンク切れ]
  19. ^ “衆院4区補選 共産、島津氏を擁立 野党統一へ意欲 /静岡”. 毎日新聞. (2020年1月24日). https://mainichi.jp/articles/20200125/ddl/k22/010/105000c 2020年2月5日閲覧。 
  20. ^ “静岡4区補選、野党共闘は視界不良 維新は独自の動き 共産は島津氏擁立”. 産経新聞. (2020年1月25日). https://www.sankei.com/article/20200125-6V6Z7ZHI65JOZKL73S4BKFJZGY/ 2020年3月30日閲覧。 
  21. ^ “衆院4区補選 N国が籠池氏の擁立発表 説明会に4陣営出席 /静岡”. 毎日新聞. (2020年3月28日). https://mainichi.jp/articles/20200328/ddl/k22/010/380000c 2020年3月30日閲覧。 
  22. ^ 拡大路線の二階派火種 衆院選の候補者調整、分裂含み―自民:時事ドットコム - ウェイバックマシン(2019年12月30日アーカイブ分)
  23. ^ “二階派絡みは定番? 東京、静岡、新潟…自民公認争い過熱”. 産経新聞. (2020年1月16日). https://www.sankei.com/politics/news/200116/plt2001160033-n1.html 2020年5月1日閲覧。 
  24. ^ 4月補選へ観測飛び交う 衆院静岡4区・望月元環境相死去で|静岡新聞アットエス - archive.today(2019年12月22日アーカイブ分)
  25. ^ “深沢氏、自公支持層固める 無党派層は田中氏50%”. 日本経済新聞. (2020年4月26日). https://www.nikkei.com/article/DGXMZO58517570W0A420C2PE8000/ 2020年4月27日閲覧。 
  26. ^ “衆院4区補選 政権批判、票に直結せず 「地元代表」意識強く /静岡”. 毎日新聞. (2020年4月28日). https://mainichi.jp/articles/20200428/ddl/k22/010/145000c 2020年4月28日閲覧。 
  27. ^ “衆院静岡4区補選、新型コロナで野党連携もぐらつく”. 産経新聞. (2020年4月9日). https://www.sankei.com/politics/news/200409/plt2004090028-n1.html 2020年4月28日閲覧。 
  28. ^ “連合静岡が田中氏を推薦 衆院静岡4区補選”. 産経新聞. (2020年3月27日). https://www.sankei.com/politics/news/200327/plt2003270021-n1.html 2020年4月28日閲覧。 
  29. ^ 衆院静岡4区補選 野党、合同選対見送り 各党独自の支援態勢|静岡新聞アットエス - ウェイバックマシン(2020年4月12日アーカイブ分)
  30. ^ “衆院静岡4区補選、自民勝利 野党共闘及ばず―緊急事態下、投票率は最低”. 時事ドットコム. (2020年4月27日). https://www.jiji.com/jc/article?k=2020042600225 2020年4月27日閲覧。 [リンク切れ]
  31. ^ “同姓同名、3708票区別付かず 衆院静岡4区補選”. 時事ドットコム. (2020年4月27日). https://www.jiji.com/jc/article?k=2020042700673 2020年4月27日閲覧。 [リンク切れ]