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第11回衆議院議員総選挙

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
 日本の旗 第11回衆議院議員総選挙 国会議事堂
内閣 第2次西園寺内閣
任期満了日 1912年(明治45年)5月14日
公示日 1912年(明治45年)4月11日
投票日 1912年(明治45年)5月15日
選挙制度 大選挙区制
改選数 381(増加 2)
議席内訳

選挙後の党派別議席数
有権者 直接国税10円以上納税の満25歳以上の男性日本国民
有権者数 150万6143人
投票率 89.58%(増加4.29%)
各党別勢力
党順 第1党 第2党 第3党
画像
党色
党名 立憲政友会 立憲国民党 中央倶楽部
党首 西園寺公望 常務委員制 不明
前回選挙 187 新党 新党
選挙前議席 207 87 50
獲得議席 209 95 31
増減 2 8 19
 < 1908年1915年 > 

第11回衆議院議員総選挙(だい11かいしゅうぎいんぎいんそうせんきょ)は、1912年明治45年)5月15日日本で行われた帝国議会衆議院議員総選挙である。

概説

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この選挙から沖縄県に初めて選挙区が設定された[1]先島諸島は不適用)。

選挙データ

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内閣

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解散日

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  • 任期満了
1912年(明治45年)5月15日

公示日

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投票日

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改選数

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  • 381

選挙制度

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  • 大選挙区制(一部1人区制)
  • 制限投票
    • 直接国税10円以上納税の満25歳以上の男性
    • 有権者 1,506,143

選挙結果

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投票率

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  • 89.58%(前回比増加4.29%)

党派別獲得議席

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総裁=西園寺公望、幹事長=野田卯太郎

議員

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当選者

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 立憲政友会   立憲国民党   中央倶楽部   中立 

※北海道の「○○等」は○○の周辺の複数の支庁管内を示す。

北海道 札幌 浅羽靖 函館 平出喜三郎 小樽 高橋直治
函館等[注釈 1] 内山吉太 札幌等[注釈 2] 東武 根室等[注釈 3] 木下成太郎
青森県 弘前 菊池武徳 青森 樋口喜輔
郡部 工藤善太郎 伊藤祐一 津島源右衛門 広沢弁二
岩手県 盛岡 原敬
郡部 福田善三郎 工藤吉次 柵瀬軍之佐 阿部徳三郎 鈴木巌
宮城県 仙台 岩崎総十郎
郡部 沢来太郎 田代進四郎 遠藤良吉 菅原傳 藤沢幾之輔 村松亀一郎
秋田県 秋田 井上広居
郡部 町田忠治 榊田清兵衛 斎藤宇一郎 添田飛雄太郎 田中隆三 三浦盛徳
山形県 山形 戸狩権之助 米沢 小林源蔵
郡部 伊東知也 細梅三郎 長晴登 竹村欽次郎 斎藤三郎右衛門 佐藤信古
福島県 若松 日下義雄
郡部[注釈 4] 堀切善兵衛 吉田定之助 鈴木万次郎 半谷清寿 鈴木寅彦 井深彦三郎 松本孫右衛門 河野広中
茨城県 水戸 小山田信蔵
郡部 根本正 小久保喜七 宮古啓三郎 原脩次郎 飯田新右衛門 太田直次 相島勘次郎 関信之介 浜名信平
栃木県 宇都宮 石田仁太郎
郡部 石川甚作 横田千之助 友常穀三郎 阿由葉鎗三郎 横尾輝吉 田村順之助
群馬県 前橋 竹越與三郎 高崎 矢島八郎
郡部 武藤金吉 細野次郎 根岸峮太郎 日向輝武 葉住利蔵 須藤嘉吉
埼玉県 全県 指田義雄 田中左司馬 斎藤安雄 大島寛爾 粕谷義三 加藤政之助 斎藤珪次 福田又一 綾部惣兵衛
千葉県 全県 福澤桃介 鵜澤總明 吉植庄一郎 小林勝民 柏原文太郎 板倉中 加瀬禧逸 長島鷲太郎 鵜沢宇八 松元剛吉
神奈川県 横浜 島田三郎 若尾幾造
郡部[注釈 5] 石渡秀吉 山宮藤吉 安村竹松 井上篤太郎 小泉又次郎 長谷川豊吉
山梨県 甲府 佐竹作太郎
郡部 根津嘉一郎 市川文蔵 堀内啓治 手塚正次
東京府 東京 高木益太郎 蔵原惟郭 鈴木梅四郎 中島行孝 星野錫 黒須竜太郎 関直彦 三輪信次郎 古島一雄 稲茂登三郎
松下軍治
郡部[注釈 6] 高木正年 森久保作蔵 望月右内 漆昌巌 村野常右衛門
新潟県 新潟 若杉喜三郎
郡部[注釈 7] 川合直次 中野貫一 大竹貫一 高橋光威 目黒孝平 坂口仁一郎 増田義一 田辺熊一 川上淳一郎 加藤勝弥
丸山豊治郎 佐野喜平太 佐渡 山本悌二郎
富山県 富山 岩田大中 高岡 木津太郎平
郡部 森丘覚平 武部其文 上埜安太郎 広瀬鎮之 野村嘉六
石川県 金沢 戸水寛人
郡部 山本七朗 米田穣 松田吉三郎 相川久太郎 真舘貞造
福井県 福井 八田裕二郎
郡部 大橋松二郎 吉田円助 熊谷五右衛門 高島茂平
長野県 長野 笠原忠造
郡部[注釈 8] 風間礼助 矢島浦太郎 伊藤大八 小山完吾 岡部次郎 岩岡伊代治 翠川鉄三 小坂順造 山田禎三郎
岐阜県 岐阜 原真澄
郡部 安田伊左衛門 岡崎久次郎 高橋義信 牧野彦太郎 大野亀三郎 佐々木文一 早川六三郎
静岡県 静岡 尾崎元次郎
郡部[注釈 9] 杉山東太郎 伊東要蔵 清崟太郎 大橋頼摸 岩崎勲 松城兵作 松浦五兵衛 高柳覚太郎 鈴木辰次郎
愛知県 名古屋 石黒磐 安東敏之
郡部[注釈 10] 三輪市太郎 大口喜六 森田小六郎 徳倉六兵衛 鈴置倉次郎 清水市太郎 田中善立 河村寛裕 吉原祐太郎 春田祐清
早川龍介
三重県 松本恒之助 四日市 井上敏夫
郡部[注釈 11] 浜田国松 梅原亀七 尾崎行雄 岡八 辻寛 森茂生 川村曄
滋賀県 大津 村田虎次郎
郡部 柴田源左衛門 人見米次郎 中小路与平治 吉田虎之助 森川源吾
京都府 京都 中安信三郎 浜岡光哲 平井熊三郎
郡部 奥繁三郎 田中数之助 木村艮 岡田泰蔵 清水仁三郎
大阪府 大阪 岩下清周 七里清介 紫安新九郎 三谷軌秀 菊池侃二 中橋徳五郎 大西五一郎
郡部 岩崎安次郎 中辰之助 井阪光暉 本出保太郎 植場平 秋岡義一
兵庫県 神戸 松方幸次郎 野添宗三 姫路 大森与三次
郡部 柴崎鹿之助 肥塚龍 丸尾光春 伊藤英一 改野耕三 高鍋篤郎 横田孝史 小寺謙吉 安藤新太郎 平野亀之助
斎藤隆夫
奈良県 奈良 八木逸郎
郡部 中山梅治郎 岩本平蔵 村井善四郎 奥山寛平
和歌山県 和歌山 阪本弥一郎
郡部 小山谷蔵 児玉亮太郎 岡崎邦輔 西風重遠 中村啓次郎
鳥取県 鳥取 浜本義顕
郡部 法橋善作 西谷金蔵 奥田柳蔵
島根県 松江 福岡世徳
郡部 恒松隆慶 島田俊雄 高橋久次郎 石田孝吉 小川蔵次郎 隠岐 原田赳城
岡山県 岡山 有森新吉
郡部 豊福泰造 犬養毅 守屋此助 山谷虎三 福井三郎 小出五郎 西村丹治郎 坂本金弥
広島県 広島 串本康三 尾道 橋本太吉
郡部[注釈 12] 花井卓蔵 佐々木仙一 井上角五郎 荒川五郎 湯浅凡平 桑原伊十郎 早速整爾 有田温三 金尾稜厳 森田俊佐久
山口県 下関 土井重吉
郡部 渡辺祐策 国光五郎 林永太 大岡育造 小河源一 金子圭介 久保通猷
徳島県 徳島 一坂俊太郎
郡部 秋田清 川真田徳三郎 坂東勘五郎 中川虎之助 大久保弁太郎
香川県 高松 小田知周 丸亀 白川友一
郡部 林毅陸 三土忠造 増田穣三 小西和 松家徳二
愛媛県 松山 高野金重
郡部 才賀藤吉 渡邊修 武内作平 矢野荘三郎 清水隆徳 成田栄信 武市庫太
高知県 高知 光森徳治
郡部 片岡直温 白石直治 富田幸次郎 大石正巳 岡田栄
福岡県 福岡 鶴原定吉 久留米 有馬秀雄 門司 土方千種 小倉 友枝梅次郎
郡部 樋口典常 野田卯太郎 蔵内次郎作 吉原正隆 富安保太郎 的野半介 加藤新次郎 永江純一 大内暢三 大原義剛
佐賀県 佐賀 江副靖臣
郡部 武富時敏 川原茂輔 狩野雄一 八坂甚八 松田正久
長崎県 長崎 永見寛二
郡部[注釈 13] 中倉万次郎 横山寅一郎 帆足隼太郎 則元由庸 本田恒之 田川大吉郎 対馬 早川鉄冶
熊本県 熊本 山田珠一
郡部 井手三郎 守山又三 松村時次 安達謙蔵 高田露 渡辺国重 原田十衛 江藤哲蔵
大分県 全県 元田肇 木下謙次郎 津末良介 箕浦勝人 松田源治 秋本豊之進
宮崎県 全県 水間此農夫 塚本常弥 浜田政壮 肥田景之
鹿児島県 鹿児島 飛岡卯一郎
郡部 長谷場純孝 柚木慶二 平田禎 奥田栄之進 肥後静雄 志々目藤彦 武満義雄 大島 麓純義
沖縄県 全県[注釈 14] 高嶺朝教 岸本賀昌

補欠当選等

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 立憲政友会   立憲国民党   中央倶楽部   無所属団・立憲同志会   亦政会・中正会   中立 

月日 選挙区 選出 新旧別 当選者 所属党派 欠員 所属党派 欠員事由
1912 6.18 静岡県郡部 繰上補充 小泉策太郎 立憲政友会 鈴木辰次郎 立憲政友会 1912.6.5辞職
7.26 三重県郡部 加賀卯之吉 中央倶楽部 梅原亀七 中立 1912.7.2辞職
8.15 宮崎県 瀬戸山清彦 立憲政友会 塚本常弥 立憲政友会 1912.7.31死去
11.20 静岡県郡部 青地雄太郎 立憲国民党 大橋頼摸 立憲政友会 1912.11.5死去
11.27 広島県郡部 望月圭介 立憲政友会 桑原伊十郎 中央倶楽部 1912.11.13辞職
12.10 山道襄一 中央俱楽部 湯浅凡平 立憲政友会 1912.12.4辞職
12.12 千葉県 関和知 立憲国民党 松元剛吉 中立 1912.11.27辞職
12.14 大阪市 石橋為之助 中立 中橋徳五郎 中立 1912.12.2辞職
12.18 愛媛県郡部 村松恒一郎 立憲国民党 成田栄信 立憲政友会 1912.12.10選挙法違反
12.20 愛知県郡部 福岡精一 立憲政友会 徳倉六兵衛 立憲政友会 1912.12.5選挙法違反
12.21 神奈川県郡部 福井準造 立憲政友会 長谷川豊吉 中立 1912.12.10選挙法違反
1913 1.6 愛知県郡部 三浦逸平 立憲国民党 河村寛裕 立憲政友会 1912.12.19選挙法違反
2.3 神奈川県郡部 神藤才一 中立 石渡秀吉 中立 1913.1.27選挙法違反
2.8 大分県 三浦覚一 立憲政友会 秋本豊之進 中立 1913.1.28選挙法違反
2.22 富山県郡部 田中清文 立憲国民党 広瀬鎮之 立憲政友会 1913.2.17選挙法違反
2.28 兵庫県郡部 水野正巳 立憲国民党 柴崎鹿之助 無所属団 1913.2.20選挙法違反
5.10 群馬県郡部 中島祐八 立憲国民党 細野次郎 亦政会 1913.5.1辞職
佐賀県郡部 長谷川敬一郎 立憲政友会 八坂甚八 無所属団 1913.5.3辞職
5.20 長野県郡部 小川平吉 立憲政友会 山田禎三郎 無所属団 1913.5.14辞職
5.22 三重県郡部 松本宗吾 立憲政友会 岡八 無所属団 1913.5.9辞職
12.5 群馬県郡部 補欠選挙 高津仲次郎 立憲政友会 中島祐八 立憲国民党 1913.11.14死去
12.26 山形県郡部 熊谷直太 立憲政友会 斎藤三郎右衛門 立憲国民党 1913.12.3死去
1914 2.9 佐賀県郡部 西英太郎 立憲同志会 松田正久 立憲政友会 1914.1.19叙男爵
4.22 鹿児島県郡部 床次竹二郎 立憲政友会 長谷場純孝 立憲政友会 1914.3.15死去
4.27 函館外
三支庁管内
園田実徳 立憲政友会 内山吉太 立憲政友会 1914.3.26辞職
5.5 岐阜県郡部 坂口拙三 立憲同志会 大野亀三郎 立憲同志会 1914.4.7死去
5.21 東京市 片桐酉次郎 中正会 中島行孝 中正会 1914.5.1死去
6.16 熊本県郡部 平山岩彦 立憲同志会 守山又三 立憲同志会 1914.5.30辞職
7.23 岡山県郡部 犬飼源太郎 立憲国民党 坂本金弥 立憲同志会 1914.6.26辞職
8.30 沖縄県 護得久朝惟 立憲政友会 高嶺朝教 立憲政友会 1914.8.1辞職
11.11 福岡市 安川敬一郎 中立 鶴原定吉 立憲政友会 1914.10.26辞職
11.15 札幌区 松田学 立憲同志会 浅羽靖 立憲同志会 1914.10.22死去
11.18 埼玉県 長島隆二 立憲同志会 田中左司馬 立憲国民党 1914.10.16死去
11.30 山梨県郡部 宇佐美一宝 立憲同志会 手塚正次 立憲政友会 1914.11.7辞職
出典:衆議院・参議院編『議会制度百年史 - 院内会派編衆議院の部』大蔵省印刷局、1990年。

初当選

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計176名
立憲政友会
90名
立憲国民党
42名
中央俱楽部
5名
中立
39名

返り咲き・復帰

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計30名
立憲政友会
16名
立憲国民党
5名
中央俱楽部
5名
中立
4名

引退・不出馬・落選

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計200名
立憲政友会
111名
立憲国民党
47名
中央倶楽部
28名
中立
14名

脚注

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注釈

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  1. ^ 函館・旧松前檜山旧寿都各支庁管内
  2. ^ 札幌旧小樽・旧岩内増毛宗谷上川空知室蘭浦河各支庁管内
  3. ^ 根室釧路河西網走各支庁管内(占守郡新知郡得撫郡蘂取郡紗那郡振別郡択捉郡国後郡色丹郡を除く)
  4. ^ 福島市を含む。
  5. ^ 横須賀市を含む。
  6. ^ 伊豆諸島を含む。
  7. ^ 長岡市高田市を含む。
  8. ^ 松本市を含む。
  9. ^ 浜松市を含む。
  10. ^ 豊橋市を含む。
  11. ^ 宇治山田市を含む。
  12. ^ 呉市を含む。
  13. ^ 佐世保市を含む。
  14. ^ 宮古郡八重山郡を除く。

出典

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  1. ^ 沖縄県ニ衆議院議員選挙法施行ノ件(明治45年勅令第58号)官報1912年03月30日
  2. ^ a b c d 『議会制度百年史』197頁

参考文献

[編集]
  • 衆議院・参議院編『議会制度百年史 - 院内会派編衆議院の部』大蔵省印刷局、1990年。

関連項目

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