第30回衆議院議員総選挙
第30回衆議院議員総選挙 | |||
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内閣 | 第2次池田内閣 | ||
解散日 | 1963年(昭和38年)10月23日 | ||
解散名 | 所得倍増解散 | ||
公示日 | 1963年(昭和38年)10月31日 | ||
投票日 | 1963年(昭和38年)11月21日 | ||
選挙制度 | 中選挙区制[注釈 1] | ||
改選数 | 467() | ||
議席内訳 | |||
有権者 | 満20歳以上の日本国民 | ||
有権者数 | 5828万1678人 | ||
投票率 | 71.14%(2.37%) | ||
各党別勢力 | |||
党順 | 第1党 | 第2党 | 第3党 |
画像 | |||
党色 | |||
党名 | 自由民主党 | 日本社会党 | 民主社会党 |
党首 | 池田勇人 | 河上丈太郎 | 西尾末広 |
就任日 | 1960年7月 | 1961年3月 | 1960年1月 |
前回選挙 | 296 | 145 | 17 |
選挙前議席 | 286 | 137 | 14 |
獲得議席 | 283 | 144 | 23 |
増減 | 3 | 7 | 9 |
得票数 | 2242万3915票 | 1190万6766票 | 302万3302票 |
得票率 | 54.67% | 29.03% | 7.37% |
得票率増減 | 2.89% | 1.47% | 1.4% |
党順 | 第4党 | ||
画像 | |||
党色 | |||
党名 | 日本共産党 | ||
党首 | 宮本顕治 | ||
就任日 | 1958年8月 | ||
前回選挙 | 3 | ||
選挙前議席 | 3 | ||
獲得議席 | 5 | ||
増減 | 2 | ||
得票数 | 164万6477票 | ||
得票率 | 4.01% | ||
得票率増減 | 1.08% | ||
選挙状況 | |||
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< 1960年1967年 > | |||
第30回衆議院議員総選挙(だい30かいしゅうぎいんぎいんそうせんきょ)は、1963年(昭和38年)11月21日に日本で行われた国会(衆議院)議員の総選挙である。
概要
[編集]この選挙は、当時の池田政権が推し進めていた所得倍増政策、また翌年の1964年(昭和39年)に控えた第18回夏季オリンピック東京大会へ向けて日本国内の政治の安定を期す為に、内閣総理大臣の池田勇人が国民への信を問うべく解散・総選挙を断行したものである。
この選挙運動期間中の11月9日、国鉄横須賀線鶴見事故(神奈川県)及び三井三池三川炭鉱炭じん爆発事故(福岡県)という二大重大災害事故が東西で同日に発生したことにより、池田政権は選挙運動の傍ら、この二つの重大災害事故に対応することにもなった。
選挙の投票日は11月21日の木曜日(平日)であった。これ以後、2024年時点に至るまで国政選挙が平日に施行された例はなく、現時点では最後の平日選挙となっている。投票時間が2時間延長されたが、投票率は当初の予想より伸びず前回を下回る71%に留まった。また投票時間の延長によって翌日開票になった地域が多く、当落判明は全国的にかなり遅れた[1]。
選挙の結果は前回と大差なく、自民党は6議席減の294議席、社会党は1議席減の144議席だった(追加公認含む)。池田内閣が信任された結果となり、社会党は敗北声明を出した。「一桁になれば解党か」といわれた民社党は6議席増の23議席となり一息付いた。共産党は2議席増の5議席だった。
また、肥後亨などのいわゆる泡沫候補が大量に立候補したが、肥後らはまともに選挙運動を行わず、野党候補に対する妨害は元より、自民党内でもライバル候補への妨害に利用された。その結果選挙後に摘発され、社会問題となった。この出来事を受けてあらゆる選挙に於いてその候補者がまともに選挙運動を行うかどうかに関係なく、マスコミ側は「泡沫候補」一般を選挙報道から排除するようになった。
選挙データ
[編集]内閣
[編集]- 選挙時 : 第2次池田内閣 第3次改造内閣(第59代)
- 内閣総理大臣:池田勇人(第4代自由民主党総裁)
- 与党:自由民主党
- 選挙後 : 第3次池田内閣(第60代)
- 内閣総理大臣:池田勇人(第4代自由民主党総裁)
- 与党:自由民主党
解散日
[編集]解散名
[編集]- 所得倍増解散
- ムード解散
- 予告解散
公示日
[編集]投票日
[編集]改選数
[編集]- 467
選挙制度
[編集]- 投票方法
-
- 秘密投票、単記投票、1票制
- 選挙権
-
- 満20歳以上の日本国民
- 被選挙権
-
- 満25歳以上の日本国民
- 有権者数
-
- 58,281,678(男性:27,884,141 女性:30,397,537)
同日実施の選挙等
[編集]- 国民投票
選挙活動
[編集]党派別立候補者数
[編集]党派 | 計 | 内訳 | 男性 | 女性 | 公示前 | |||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
前 | 元 | 新 | ||||||
自由民主党 | 359 | 270 | 41 | 48 | 355 | 4 | 286 | |
日本社会党 | 198 | 134 | 18 | 46 | 192 | 6 | 137 | |
民主社会党 | 59 | 14 | 18 | 27 | 57 | 2 | 14 | |
日本共産党 | 118 | 3 | 11 | 104 | 118 | 0 | 3 | |
諸派 | 64 | 0 | 1 | 63 | 59 | 5 | 0 | |
無所属 | 119 | 6 | 11 | 102 | 118 | 1 | 2 | |
合計 | 917 | 427 | 100 | 390 | 899 | 18 | 442 | |
出典:『朝日選挙大観』 |
選挙結果
[編集]党派別獲得議席
[編集]党派 | 獲得 議席 |
増減 | 得票数 | 得票率 | 公示前 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
自由民主党 | 283 | 3 | 22,423,915 | 54.67% | 286 | ||||||
日本社会党 | 144 | 7 | 11,906,766 | 29.03% | 137 | ||||||
民主社会党 | 23 | 9 | 3,023,302 | 7.37% | 14 | ||||||
日本共産党 | 5 | 2 | 1,646,477 | 4.01% | 3 | ||||||
諸派 | 0 | 59,766 | 0.15% | 0 | |||||||
無所属 | 12 | 10 | 1,956,313 | 4.77% | 2 | ||||||
欠員 | 0 | 25 | - | - | 25 | ||||||
総計 | 467 | 41,016,540 | 100.0% | 467 | |||||||
有効投票数(有効率) | - | - | 41,016,540 | 98.92% | - | ||||||
無効票・白票数(無効率) | - | - | 446,011 | 1.08% | - | ||||||
投票者数(投票率) | - | - | 41,462,551 | 71.14% | - | ||||||
棄権者数(棄権率) | - | - | 16,819,127 | 28.86% | - | ||||||
有権者数 | - | - | 58,281,678 | 100.0% | - | ||||||
出典:総務省統計局 |
- 投票率:71.14%(前回比: 2.37%)
- 【男性:72.36%(前回比: 3.64%) 女性:70.02%(前回比: 1.21%)】
党派別当選者内訳
[編集]党派 | 計 | 内訳 | 男性 | 女性 | |||
---|---|---|---|---|---|---|---|
前 | 元 | 新 | |||||
自由民主党 | 283 | 224 | 26 | 33 | 281 | 2 | |
日本社会党 | 144 | 110 | 14 | 20 | 140 | 4 | |
民主社会党 | 23 | 11 | 8 | 4 | 22 | 1 | |
日本共産党 | 5 | 3 | 1 | 1 | 5 | 0 | |
無所属 | 12 | 3 | 2 | 7 | 12 | 0 | |
合計 | 467 | 351 | 51 | 65 | 460 | 7 | |
出典:『朝日選挙大観』 『衆議院総選挙における女性候補者』 |
政党
[編集]
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議員
[編集]当選者
[編集]自民党 社会党 民社党 共産党 無所属
補欠当選等
[編集]年 | 月日 | 選挙区 | 新旧別 | 当選者 | 所属党派 | 欠員 | 所属党派 | 欠員事由 | |
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1964 | 11.16 | 千葉2区 | 新 | 11代山村新治郎 | 自由民主党 | 寺島隆太郎 | 自由民主党 | 1964.7.31死去 | |
新 | 小川三男 | 日本社会党 | 10代山村新治郎 | 自由民主党 | 1964.10.2死去 | ||||
12.27 | 岐阜1区 | 新 | 大野明 | 自由民主党 | 大野伴睦 | 自由民主党 | 1964.5.29死去 | ||
新 | 高橋重信 | 日本社会党 | 三田村武夫 | 自由民主党 | 1964.11.24死去 | ||||
- | 大阪3区 | (未実施) | 高碕達之助 | 自由民主党 | 1964.2.24死去 | ||||
山形1区 | (未実施) | 松浦東介 | 自由民主党 | 1964.3.6死去 | |||||
福島3区 | (未実施) | 木村守江 | 自由民主党 | 1964.4.19辞職[注釈 2] | |||||
滋賀全県区 | (未実施) | 堤康次郎 | 自由民主党 | 1964.4.26死去 | |||||
新潟2区 | (未実施) | 渡辺良夫 | 自由民主党 | 1964.11.4死去 | |||||
1965 | - | 山形2区 | (未実施) | 加藤精三 | 自由民主党 | 1965.5.3死去 | |||
神奈川3区 | (未実施) | 河野一郎 | 自由民主党 | 1965.7.8死去 | |||||
北海道1区 | (未実施) | 椎熊三郎 | 自由民主党 | 1965.7.27死去 | |||||
広島3区 | (未実施) | 高橋等 | 自由民主党 | 1965.8.10死去 | |||||
広島2区 | (未実施) | 池田勇人 | 自由民主党 | 1965.8.13死去 | |||||
徳島全県区 | (未実施) | 武市恭信 | 自由民主党 | 1965.9.9辞職[注釈 3] | |||||
静岡2区 | (未実施) | 久保田豊 | 日本社会党 | 1965.10.24死去 | |||||
兵庫1区 | (未実施) | 河上丈太郎 | 日本社会党 | 1965.12.3死去 | |||||
1966 | - | 埼玉4区 | (未実施) | 青木正 | 自由民主党 | 1966.4.12死去 | |||
新潟3区 | (未実施) | 亘四郎 | 自由民主党 | 1966.4.12辞職[注釈 4] | |||||
新潟1区 | (未実施) | 松井誠 | 日本社会党 | 1966.4.12辞職[注釈 4] | |||||
新潟4区 | (未実施) | 田中彰治 | 無所属 | 1966.9.13辞職[注釈 5] | |||||
山口1区 | (未実施) | 細迫兼光 | 日本社会党 | 1966.11.9辞職[注釈 6] | |||||
静岡3区 | (未実施) | 中村幸八 | 自由民主党 | 1966.11.18死去 | |||||
出典:戦後の補欠選挙 |
初当選
[編集]- 計65名
- ※:参議院議員経験者
- 自由民主党
-
- 33名
- 日本社会党
-
- 20名
- 民主社会党
-
- 4名
- 日本共産党
-
- 1名
- 無所属
-
- 7名
返り咲き・復帰
[編集]- 計51名
- 自由民主党
-
- 26名
- 日本社会党
-
- 14名
- 民主社会党
-
- 8名
- 日本共産党
-
- 1名
- 無所属
-
- 2名
引退
[編集]- 計15名
- 自由民主党
-
- 12名
- 日本社会党
-
- 3名
落選
[編集]- 計79名
- 自由民主党
-
- 47名
- 日本社会党
-
- 26名
- 民主社会党
-
- 3名
- 無所属
-
- 3名
記録的当選・落選者
[編集]- 最年少当選者 :橋本龍太郎(自民・岡山2区) 26歳3か月
- 最高齢当選者 :松村謙三(自民・富山2区) 80歳9か月
- 最多得票当選者 :和爾俊二郎(自民・大阪1区) 153,928票
- 最少得票当選者 :稲村左近四郎(無所属・石川2区) 34,874票
- 最多得票落選者 :岡崎勝男(自民・神奈川1区) 92,711票
- 最多当選 :星島二郎(自民・岡山2区)17回(連続)
選挙後
[編集]国会
[編集]- 衆議院議長選挙(1963年12月7日 投票者数:342 過半数:172)
- 衆議院副議長選挙(1963年12月7日 投票者数:353 過半数:177)
- 田中伊三次(自民党) :224票
- 河野密 (社会党) :127票
- 無効 : 2票
- 内閣総理大臣指名選挙(1963年12月9日)
- 内閣総理大臣指名選挙(1964年11月9日)
- 衆議院議長選挙(1965年12月20日 投票者数:394 過半数:198)
- 衆議院副議長選挙(1965年12月20日 投票者数:403 過半数:202)
- 園田直 (自民党) :255票
- 山花秀雄 (社会党) :148票
- 衆議院議長選挙(1966年12月3日 投票者数:235 過半数:118)
- 綾部健太郎(自民党) :231票
- 川上貫一(共産党) : 3票
- 無効 : 1票
政党
[編集]この節の加筆が望まれています。 |
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ 朝日新聞『朝日年鑑』1964年版、238頁
- ^ 衆院〝ムード解散?!〟No.510_1 中日映画社
関連項目
[編集]参考文献
[編集]- 衆議院・参議院『議会制度百年史 - 衆議院議員名鑑』大蔵省印刷局、1990年
- 上條末夫 (1990年3月). “衆議院総選挙における女性候補者” (PDF). 駒沢大学法学部研究紀要. 2020年2月閲覧。
- 石川真澄・山口二郎著『戦後政治史』岩波新書、2010年
- 神田広樹 (2014年6月). “戦後主要政党の変遷と国会内勢力の推移” (PDF). 国立国会図書館. 2019年10月閲覧。
- 佐藤令 (2005年12月). “戦後の補欠選挙” (PDF). 国立国会図書館. 2016年5月26日閲覧。
- 『衆議院議員総選挙一覽. 第30回』 - 国立国会図書館デジタルコレクション
- 『衆議院議員総選挙をめぐる新聞論調 第30回』 - 国立国会図書館デジタルコレクション(デジタル化資料送信サービス限定公開)
外部リンク
[編集]- 総選挙で背番号候補が現れ非難される - NHK放送史
- 衆議院議員総選挙の定数,立候補者数,選挙当日有権者数,投票者数及び投票率(明治23年~平成17年) - 総務省統計局アーカイブ
- 衆議院議員総選挙の党派別当選者数及び得票数(昭和33年~平成5年) - 総務省統計局アーカイブ