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安牛駅

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
安牛駅
駅舎(2016年10月)
やすうし
Yasuushi
W68 雄信内 (6.0 km)
(1.9 km) 南幌延 W70
地図
所在地 北海道天塩郡幌延町字開進
北緯44度56分58.5秒 東経141度53分39秒 / 北緯44.949583度 東経141.89417度 / 44.949583; 141.89417座標: 北緯44度56分58.5秒 東経141度53分39秒 / 北緯44.949583度 東経141.89417度 / 44.949583; 141.89417
駅番号 W69
所属事業者 北海道旅客鉄道(JR北海道)
所属路線 宗谷本線
キロ程 189.7 km(旭川起点)
電報略号 ヤス
駅構造 地上駅
ホーム 1面1線
乗降人員
-統計年度-
2人/日
-2014年-
開業年月日 1925年(大正14年)7月20日[1]
廃止年月日 2021年(令和3年)3月13日[JR北 1][JR北 2][新聞 1]
備考 無人駅
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安牛駅(やすうしえき)は、北海道宗谷総合振興局天塩郡幌延町字開進にあった北海道旅客鉄道(JR北海道)宗谷本線廃駅)である。電報略号ヤス事務管理コードは▲121839[2]駅番号W69

歴史

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1977年の安牛駅と周囲約500m範囲。左が稚内方面。相対式ホーム2面2線と駅舎横の名寄寄りに貨物積卸場と引込み線がある。駅舎横稚内側がストックヤードであるが、ここも使われなくなって久しい様子である。国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成

駅名の由来

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当駅の所在する地名より。アイヌ語の「ヤスシ(yas-us-i)」(〔網で)魚をすくう・いつもする・所)に由来する[10][11][12]。天塩川にサケが上り、その網引き場であったことによる名称である[12]

所在する字名は、1959年(昭和34年)の字名改正で周辺地区と再編され「開進」となっているが、これは「現在開拓適地が広大であり今後の開拓を大いに促進する上より」命名された名称である[幌延町 2]

駅構造

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地上駅単式ホーム1面1線を線路の南西側(稚内方面に向かって左手側)設けた棒線駅となっていた[4]

ヨ3500形車掌車[13]を改造した貨車駅舎がホーム横に設けられていた旧駅舎の基礎上に設置されており、トイレを有するが閉鎖されていた[4][11]。2017年時点では集落に面した側の塗装がかなり剥げ落ちている[幌延町 3]

かつては相対式ホーム2面2線を有する列車交換可能な交換駅であった[14]。当時は互いのホームは駅舎側ホーム中央部分と対向側ホーム南側を結んだ構内踏切で連絡した[14]。駅舎側(西側)が下り1番線、対向側ホームが上り2番線となっていた[14]。そのほか1番線の旭川方から分岐し駅舎南側のホーム切欠き部分の貨物ホームへの貨物側線を1線有していた[14]

利用状況

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廃止直前までの乗車人員の推移は以下の通り。年間の値のみ判明している年度は日数割で算出した参考値を括弧書きで示す。出典が「乗降人員」となっているものについては1/2とした値を括弧書きで乗車人員の欄に示し、備考欄で元の値を示す。

また、「JR調査」については、当該の年度を最終年とする過去5年間の各調査日における平均である。

乗車人員推移
年度 乗車人員(人) 出典 備考
年間 1日平均 JR調査
1966年(昭和41年) 23,131 (63.4) [15]
1978年(昭和53年) 16 [16]
1981年(昭和56年) (6.5) [14] 1日乗降客数13人
1992年(平成04年) (2.0) [4] 1日乗降客数4人
2015年(平成27年) 「1名以下」 [JR北 3]
2016年(平成28年) 0.6 [JR北 4]
2017年(平成29年) 0.2 [JR北 5]
2018年(平成30年) 0.2 [JR北 6]
2019年(令和元年) 0.0 [JR北 7]
2020年(令和02年) 0.0 [JR北 8]

駅周辺

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駅前は集落となっていたが、幌延町では2017年(平成29年)時点で「駅周辺には人家もなく[幌延町 3]」なったとしている。集落には洋服仕立て屋、雑貨店、商店、日本通運があった[幌延町 3]。東側(駅裏手)は樹林、旧集落を抜けた西側は牧草地で、天塩川に沿った三日月湖)も多い[14][11]

隣の駅

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北海道旅客鉄道(JR北海道)
宗谷本線
雄信内駅 (W68) - 安牛駅 (W69) - 南幌延駅 (W70)

脚注

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注釈

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  1. ^ それ以前は通過する普通列車が存在し、上下各3本が停車した。
  2. ^ 2013年 - 2018年の1日当たりの平均乗車人員が3人以下の駅

出典

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  1. ^ a b c d e 石野哲 編『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 II』(初版)JTB、1998年10月1日、902頁。ISBN 978-4-533-02980-6 
  2. ^ 日本国有鉄道営業局総務課 編『停車場一覧 昭和41年3月現在』日本国有鉄道、1966年、239頁。doi:10.11501/1873236https://doi.org/10.11501/18732362023年1月15日閲覧 
  3. ^ 大蔵省印刷局, ed (1925-07-16). “鉄道省告示 第123号”. 官報 (国立国会図書館デジタルコレクション) (3869). https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2956017/3. 
  4. ^ a b c d 宮脇俊三原田勝正 著、二見康生 編『北海道630駅』小学館〈JR・私鉄各駅停車〉、1993年6月20日、149頁。ISBN 4-09-395401-1 
  5. ^ 書籍『日本鉄道旅行地図帳 全線全駅全廃線 1 北海道』(監修:今尾恵介新潮社2008年5月発行)47ページより。
  6. ^ a b 宮脇俊三原田勝正 著、二見康生 編『北海道630駅』小学館〈JR・私鉄各駅停車〉、1993年6月20日、179-180頁。ISBN 4-09-395401-1 
  7. ^ 鉄道百年記念 旭鉄略年表(1972年)』日本国有鉄道旭川鉄道管理局、1972年、33頁。doi:10.11501/12061017https://dl.ndl.go.jp/pid/12061017/ 
  8. ^ “「通報」●函館本線江部乙駅ほか49駅の駅員無配置について(旅客局)”. 鉄道公報 (日本国有鉄道総裁室文書課): p. 1. (1984年11月9日) 
  9. ^ 書籍『無人駅探訪』(監修:西崎さいき、文芸社2011年6月発行)149ページより。
  10. ^ a b アイヌ語地名リスト モク~リ P131-140”. アイヌ語地名リスト. 北海道 環境生活部 アイヌ政策推進室 (2007年). 2014年1月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年10月19日閲覧。
  11. ^ a b c 書籍『北海道鉄道駅大図鑑』(著:本久公洋、北海道新聞社2008年8月発行)220ページより。
  12. ^ a b 太田幸夫『北海道の駅 878ものがたり~駅名のルーツ探求~』(1版)富士コンテム、札幌市、2004年2月29日。ISBN 4-89391-549-5 
  13. ^ 書籍『ダルマ駅へ行こう!』(著:笹田昌宏、小学館文庫2007年5月発行)23ページより。
  14. ^ a b c d e f 書籍『国鉄全線各駅停車1 北海道690駅』(小学館1983年7月発行)184ページより。
  15. ^ a b 白山友正 編『幌延町史』幌延町、1974年、784頁。 
  16. ^ 藤田, 稔 編『国鉄全駅大事典』藤田書店、1980年4月30日、889頁。doi:10.11501/12065814https://dl.ndl.go.jp/pid/12065814 

JR北海道

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  1. ^ a b 来春のダイヤ見直しについて』(PDF)(プレスリリース)北海道旅客鉄道、2020年12月9日。オリジナルの2020年12月9日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20201209060401/https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/20201209_KO_kaisei.pdf2020年12月9日閲覧 
  2. ^ a b 2021年3月ダイヤ改正について』(PDF)(プレスリリース)北海道旅客鉄道、2020年12月18日。オリジナルの2020年12月18日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20201218050637/https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/20201218_KO_Daikai.pdf2020年12月18日閲覧 
  3. ^ 極端にご利用の少ない駅(3月26日現在)” (PDF). 平成28年度事業運営の最重点事項. 北海道旅客鉄道. p. 6 (2016年3月28日). 2017年9月25日閲覧。
  4. ^ 宗谷線(名寄・稚内間)」(PDF)『線区データ(当社単独では維持することが困難な線区)』、北海道旅客鉄道、2017年12月8日。オリジナルの2017年12月30日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20171230090453/http://www.jrhokkaido.co.jp/corporate/senku/pdf/senku/04.pdf2017年12月30日閲覧 
  5. ^ 宗谷線(名寄・稚内間)』(PDF)(プレスリリース)北海道旅客鉄道、2017年7月2日。オリジナルの2018年7月3日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20180703125359/http://www.jrhokkaido.co.jp/corporate/region/pdf/senku/04.pdf2018年7月13日閲覧 
  6. ^ 宗谷線(名寄・稚内間)” (PDF). 線区データ(当社単独では維持することが困難な線区)(地域交通を持続的に維持するために). 北海道旅客鉄道. p. 4 (2019年10月18日). 2019年10月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年10月18日閲覧。
  7. ^ 宗谷線(名寄・稚内間)” (PDF). 地域交通を持続的に維持するために > 輸送密度200人以上2,000人未満の線区(「黄色」8線区). 北海道旅客鉄道. p. 3・4 (2020年10月30日). 2020年11月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年11月3日閲覧。
  8. ^ 駅別乗車人員 特定日調査(平日)に基づく”. 北海道旅客鉄道. 2022年8月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年8月14日閲覧。

幌延町

[編集]
  1. ^ 幌延町内における宗谷本線「極端に利用の少ない無人駅」に係る町方針について”. 幌延町. 2020年3月29日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年3月29日閲覧。
  2. ^ 町の区域内の町及び字の区域及び名称(昭和34年4月23日北海道告示第573号)”. 幌延町例規類集第1編 総規/第1章 町制(北海道町村会法務支援室例規集データベース (1959年4月23日). 2017年12月16日閲覧。
  3. ^ a b c 幌延町内の各駅ご紹介”. 幌延町 (2017年11月6日). 2017年11月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年11月6日閲覧。
  4. ^ 幌延町史跡標柱等について”. 幌延町. 2017年7月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年12月19日閲覧。

新聞記事

[編集]
  1. ^ a b “18無人駅に「ありがとう」 JRダイヤ改正で廃止 住民やファン 各地で別れ”. 北海道新聞. (2021年3月13日). オリジナルの2021年3月13日時点におけるアーカイブ。. https://archive.ph/k4tNW 2021年3月13日閲覧。 
  2. ^ “列車待合室”が登場 宗谷本線合理化を象徴(名寄新聞、1985年7月8日)
  3. ^ “宗谷本線の無人駅、廃止が加速…幌延町が2駅廃止を容認 2021年3月のダイヤ改正で”. response. (2020年3月30日). オリジナルの2020年5月16日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20200516054231/https://response.jp/article/2020/03/30/333122.html 2020年5月20日閲覧。 
  4. ^ “宗谷線13無人駅 来年3月廃止へ”. 北海道新聞. (2020年3月28日). オリジナルの2020年3月28日時点におけるアーカイブ。. https://archive.is/yCtYZ 2020年3月28日閲覧。 
  5. ^ “廃止の「秘境駅」フォトコン結果発表 上幌延駅、安牛駅の過去と今を写す”. 北海道新聞. (2021年5月26日). オリジナルの2021年5月26日時点におけるアーカイブ。. https://archive.ph/uIfQN 2021年5月26日閲覧。 

関連項目

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外部リンク

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