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2023年1月9日 (月) 23:19時点における版
大野 功統 おおの よしのり | |
---|---|
| |
生年月日 | 1935年10月16日(89歳) |
出生地 | 日本台湾(現・中華民国) |
出身校 | 東京大学法学部 |
前職 |
国家公務員(大蔵省) 衆議院議員 (香川県第3選挙区支部長) |
所属政党 | 自由民主党(旧渡辺派→山崎派) |
称号 |
法学士 レジオンドヌール勲章シュヴァリエ 旭日大綬章 |
子女 | 長男・大野敬太郎(衆議院議員) |
親族 |
父・大野乾(元香川県副知事) 岳父・加藤常太郎(元衆議院議員) |
第69-70代 防衛庁長官 | |
内閣 |
第2次小泉改造内閣 第3次小泉内閣 |
在任期間 | 2004年9月27日 - 2005年10月31日 |
選挙区 |
(旧香川2区→) 香川3区 |
当選回数 | 8回 |
在任期間 | 1986年7月6日 - 2012年11月16日 |
大野 功統(おおの よしのり、1935年(昭和10年)10月16日 - )は、日本の政治家、大蔵官僚。
防衛庁長官(第70・71代)、文部科学副大臣(第2次森改造内閣)、衆議院議院運営委員長(第62代)、衆議院議員(8期)などを歴任した。
香川県副知事を務めた大野乾は父、衆議院議員を務めた加藤常太郎は岳父、衆議院議員の大野敬太郎は長男。
来歴
日本統治時代の台湾生まれ[1]。父は大野乾、母はカツエ。台湾で第二次世界大戦敗戦を迎える。小学校が閉鎖されたため、引き揚げまでは新聞配達のアルバイトをして過ごしていた[1]。1947年、香川県三豊郡豊浜町(現観音寺市)に引き揚げ[1]。高松第一高等学校、東京大学法学部卒業。大学卒業後、大蔵省に入省。財務参事官付[2]。入省同期に柿澤弘治(元外務大臣)、尾崎護、角谷正彦ら。入省2年目に関東財務局の金融検査官に出向[3]。1961年から2年間、ペンシルベニア大学に留学し、国際関係論を専攻[3]。帰国後は大臣官房調査企画課係長となり[3]、1965年7月には伊勢税務署長として2度目の出向をする[3]。国際機構課長を経て退官し、1978年に香川県知事選挙に出馬したが、惜敗。1986年、第38回衆議院議員総選挙に、引退する岳父・加藤常太郎に代わり自由民主党公認で旧香川県第2区から出馬し、初当選する。1996年以降は小選挙区比例代表並立制の導入に伴い、香川県第3区から出馬し当選を重ねる。
2004年、第2次小泉改造内閣で防衛庁長官に任命され、第3次小泉内閣まで務める。2007年12月、日朝国交正常化を目指す議員連盟・自民党朝鮮半島問題小委員会を立ち上げ、副委員長に就任した。
2009年の第45回衆議院議員総選挙では、自民党に全国的に猛烈な逆風が吹き荒れる中、香川3区で8回目の当選。2011年6月、同じ近未来政治研究会(山崎派)に所属する甘利明元経済産業大臣が立ち上げた政策グループ「さいこう日本」に参加。2012年8月、次期衆議院議員総選挙に出馬せず、政界を引退する意向を表明した[4]。同年12月の第46回衆議院議員総選挙では、香川3区からは大野の政策秘書である長男・敬太郎が自民党公認で出馬し、初当選した。
人物
統一教会との関係
- 2017年7月12日から17日にかけて、、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)系の日刊紙「ワシントン・タイムズ」からの誘いを受け、大野は、武田良太、竹本直一、山本朋広、鈴木克昌、御法川信英、穴見陽一ら国会議員団、元自衛艦隊司令官の香田洋二、教団幹部とともに渡米、外遊を行った[5][6][7]。統一教会系団体が開いたワシントンでの日米韓の国会議員会議で、一同は、日本の統一教会会長の徳野英治、国際勝共連合会長・世界平和連合会長の太田洪量、UPFジャパン新会長の梶栗正義ら教団幹部5人とともに記念撮影をした。会議に参加した関係者は、旅費や宿泊費は支払っていないと証言している。ワシントンでの会議後、一同はニューヨークに向かい、韓鶴子総裁主賓の超宗教フェスティバル「真の父母様マジソンスクエアガーデン大会」に参加した[5][8][9]。
- 2020年、統一教会の関連団体「天宙平和連合」が創設した世界平和国会議員連合の日本の議員連盟「日本・世界平和議員連合懇談会」が設立され、大野は初代会長に就任した[10][11]。
- 2021年6月11日、「日本・世界平和議員連合懇談会」の総会が衆議院第一議員会館で開催[12]。大野は顧問に就任し[10]、後任の会長には原田義昭が選出された[12][11]。教団は同年10月の衆院選に立候補した議連参加者を支援し、電話かけなどを熱心に行った[12]。
- 2022年6月13日、「日本・世界平和議員連合懇談会」は総会を開催。大野は前年に続いて顧問に選出された。同じく顧問の国際勝共連合会長の梶栗が講演をし、講演の際、統一教会の関連団体「平和政策研究所(IPP)」が発行する「政策情報レポート」が配られた。総会資料のアンケート用紙には、梶栗が会長を務める統一教会の友好団体「世界平和連合」に関する記述があり、「次期参議院選挙の地方区で、世界平和連合の応援を希望する議員がおられればお書き下さい」と書かれてあった[13]。
その他
- 中学時代には野球に、高校時代は文学に明け暮れる毎日であった[1]。また東京大学法学部在学中、毎日新聞社主催の論文コンテストに応募し、「アジアと国連」が入選した[1]。
- 大蔵省在職中、フルブライト・プログラムによる奨学金を受け、2年間アメリカに留学した。
- 外交・安全保障から年金や社会保障まで、幅広く精通する政策通で知られる。
- 外国語を流暢に話し、英語・フランス語であれば通訳なしでの会談もこなせる語学力を有する。フランス語が堪能であるため、国会では「ムッシュ大野」の異名を取る。
- 2011年、フランス共和国のレジオンドヌール勲章シュヴァリエを受章[14]。
- 2013年、旭日大綬章を受章。
政策
所属団体・議員連盟
- 日仏友好議員連盟(会長)
- 日傷援護議員協議会(会長)
- 日本・ドミニカ友好議員連盟(会長)
- 日本・モザンビーク友好議員連盟(会長)
- 日本・イスラエル友好議員連盟(会長)[16]
- 日本イスラエル親善協会(会長)[16]
- 日韓議員連盟
- 海事振興連盟(副会長)
- 神道政治連盟国会議員懇談会
- 日朝国交正常化推進議員連盟
- 自由民主党朝鮮半島問題小委員会(副委員長)
- さいこう日本[17]
- 例外的に夫婦の別姓を実現させる会
- 日本・世界平和議員連合懇談会(会長)
選挙歴
当落 | 選挙 | 執行日 | 年齢 | 選挙区 | 政党 | 得票数 | 得票率 | 定数 | 得票順位 /候補者数 |
政党内比例順位 /政党当選者数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
落 | 1978年香川県知事選挙 | 1978年8月27日 | 42 | 自由民主党 | 26万3520票 | 46.34% | 1 | 2/2 | / | |
当 | 第38回衆議院議員総選挙 | 1986年 7月 6日 | 50 | 旧香川2区 | 自由民主党 | 6万5788票 | 24.73% | 3 | 2/5 | / |
当 | 第39回衆議院議員総選挙 | 1990年 2月18日 | 54 | 旧香川2区 | 自由民主党 | 6万1189票 | 21.73% | 3 | 3/6 | / |
当 | 第40回衆議院議員総選挙 | 1993年 7月18日 | 57 | 旧香川2区 | 自由民主党 | 6万2338票 | 24.02% | 3 | 3/5 | / |
当 | 第41回衆議院議員総選挙 | 1996年10月20日 | 61 | 香川3区 | 自由民主党 | 7万9870票 | 48.92% | 1 | 1/4 | / |
当 | 第42回衆議院議員総選挙 | 2000年 6月25日 | 64 | 香川3区 | 自由民主党 | 9万690票 | 59.93% | 1 | 1/3 | / |
当 | 第43回衆議院議員総選挙 | 2003年11月 9日 | 68 | 香川3区 | 自由民主党 | 8万4803票 | 61.06% | 1 | 1/4 | / |
当 | 第44回衆議院議員総選挙 | 2005年 9月11日 | 69 | 香川3区 | 自由民主党 | 10万7726票 | 66.92% | 1 | 1/3 | / |
当 | 第45回衆議院議員総選挙 | 2009年 8月30日 | 73 | 香川3区 | 自由民主党 | 7万3379票 | 43.32% | 1 | 1/5 | / |
家族・親族
大野家
- 父乾(元香川県副知事)
- 明治38年(1905年)生[18]。香川県出身[18]。大阪外語仏文科卒[18]。台湾総督府に入り昭和22年(1947年)香川県庁に移り[18]、三豊地方事務所長、渉外食糧各課長、経済部長、出納長を経て昭和32年(1957年)3月副知事に就任[18]。
- 大野によれば「オヤジは何事も真面目にやる男だった。踊りを習えば、家庭に帰って来ても、夜更に至るまでレコードをかけておさらいをしていた。死ぬ直前は真剣に字を習っていた。毎夜欠かさず墨をすった。忙しかったのであろう。連夜十二時近くに帰ってきても、それから酒を飲みながら何度となく同じ字を練習した。酒がまわってくると書いた字を自慢した。われわれ見物人がそれをほめないと機嫌が悪かった。そして一区切りつくと、親子はとりとめのない世間話をした。そこには、憂き世を忘れた天真らんまんのオヤジの姿があった。わたくしはそんなオヤジが一番好きであった。」という。
- 姉は大阪大学教授藤田広志に嫁いだ。
- 家族は妻、一男、一女。妻とは見合い結婚であった。
親戚
著書
- 『ウォームハート-構造改革のあとにくるもの-』パレード発行、星雲社発売、2006年7月
- 『特恵関税』日本関税協会、1969年。
- 『南と北-世界経済の新路-』日本関税協会、1968年2月
脚注
- ^ a b c d e 首相官邸ホームページ
- ^ 『日本の官庁,その人と組織:郵政省』政策時報社、1991年発行、96頁
- ^ a b c d 猪野健治、北斗満『天下り官僚:日本を動かす特権集団』日新報道、1972年発行、268頁
- ^ 大野氏「明鏡止水の心境」 今期限り政界引退表明
- ^ a b “旧統一教会トップと国会議員らがアメリカで面会…目的は?開示された名称変更の理由示した文書は黒塗り…政治家の関与は不明のまま”. TBS NEWS DIG. TBSテレビ (2022年7月28日). 2022年7月28日閲覧。
- ^ ハーバー・ビジネス・オンライン編集部編著『日本を壊した安倍政権』扶桑社、2020年12月2日、116-118頁。ISBN 978-4594086749。
- ^ 鈴木エイト (2019年9月19日). “<政界宗教汚染〜安倍政権と問題教団の歪な共存関係・第17回> 統一教会と関係の深い議員が多数入閣。その一人、菅原一秀の経産相抜擢に見る、「菅政権」への布石”. ハーバー・ビジネス・オンライン. 扶桑社. 2019年9月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年8月10日閲覧。
- ^ 藤倉善郎 (2020年11月9日). “統一教会系閣僚9人。安倍政権と変わらぬ菅政権の「新宗教・スピリチュアル・偽科学」関係(2/3ページ)”. ハーバー・ビジネス・オンライン. 扶桑社. 2020年11月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年7月26日閲覧。
- ^ “安倍新内閣はまるで“カルト内閣”…統一教会がらみ12人、日本会議系も12人|日刊ゲンダイDIGITAL”. 日刊ゲンダイDIGITAL. 2022年7月19日閲覧。
- ^ a b 日テレNEWS (2022年7月25日). “【“統一教会”と政治家】2年前設立の議員連合“顧問”に… 名簿を入手”. YouTube. 2022年8月2日閲覧。
- ^ a b “原田義和 Facebook 2021年6月15日” (2021年6月15日). 2022年7月18日閲覧。
- ^ a b c ““21人のガッツポーズ”細田衆院議長の姿も・・・旧統一教会と自民党が国会内で集会、出席した元閣僚「選挙にプラスになる」”. TBS NEWS DIG. TBSテレビ (2022年7月26日). 2022年7月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年9月9日閲覧。
- ^ 今西憲之、吉崎洋夫 (2022年7月29日). “旧統一教会系団体に参院選の応援「希望する議員いれば記入を」 自民党が幹部の議連でアンケート”. AERA dot.. 2022年8月1日閲覧。
- ^ “津島雄二、大野功統両氏がレジオン・ドヌール勲章を受章”. 駐日フランス大使館 (2012年1月10日). 2021年6月25日閲覧。
- ^ 野田聖子「選択的夫婦別姓制度」2001年11月6日
- ^ a b JIFA会長のご挨拶 | JIFAについて | 日本イスラエル親善協会
- ^ “甘利氏の「さいこう」発会式 自民党議員19人が参加”. 産経新聞. (2011年6月23日) 2011年7月31日閲覧。
- ^ a b c d e 『第二十一版 大衆人事録 西日本編』お二三二頁
外部リンク
議会 | ||
---|---|---|
先代 鳩山邦夫 |
衆議院議院運営委員長 第62代:2002年 - 2003年 |
次代 武部勤 |
先代 杉山憲夫 |
衆議院運輸委員長 1997年 - 1998年 |
次代 石破茂 |
公職 | ||
先代 石破茂 |
防衛庁長官 第70-71代:2004年 - 2005年 |
次代 額賀福志郎 |
先代 創設 |
文部科学副大臣 河村建夫と共同 2001年 |
次代 青山丘 岸田文雄 |