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「スーパーマリオギャラクシー」の版間の差分

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'''スーパーマリオギャラクシー'''』(''SUPER MARIO GALAXY'')は、[[任天堂]]開発、[[2007年]][[11月1日]]に発売された[[Wii]]用[[ゲームソフト]]。
'''スーパーマリオギャラクシー'''(Super Mario Galaxy)は、[[任天堂]]から[[2007年]][[11月1日]]に発売された[[Wii]]用3D[[アクションゲーム]]。


本作は3D[[マリオシリーズ]]の第3作目である<ref name="4Gamer.net20200918">{{Cite web |title=「スーパーマリオ 3Dコレクション」を紹介。マリオ64,サンシャイン,ギャラクシーが,Switchならではの遊びやすさで楽しめる |url=https://www.4gamer.net/games/527/G052782/20200914110/ |website=4Gamer |access-date=2024-02-01 |publisher=Aetas |date=2020-09-18|author= Junpoco|archive-url=https://web.archive.org/web/20240201090523/https://www.4gamer.net/games/527/G052782/20200914110/ |archive-date=2024-02-01}}</ref>。プレイヤーは[[マリオ (ゲームキャラクター)|マリオ]]として、[[クッパ (ゲームキャラクター)|クッパ]]から[[ピーチ (ゲームキャラクター)|ピーチ姫]]と宇宙を救うために、120個の「[[パワースター]]」を集める旅に出る。広大な宇宙を舞台とする本作において、ステージは複数の小さな[[天体|星]]からなる多様な「ギャラクシー」で構成されており、ステージによって大きく変化する[[重力]]がゲームプレイの重要な要素となる。各ステージでは、特定の地点に到達してパワースターを入手し、シナリオを完了させて冒険を進める。マリオでパワースターを120個集めた後は、ルイージでもプレイ可能となり、より高い難易度を体験できる。マリオの操作は[[Wiiリモコン]]と[[Wiiリモコン#ヌンチャク|ヌンチャク]]を用いて行う。特定のステージでは、{{仮リンク|モーションセンサー|en|Motion controller}}が搭載されたWiiリモコンの機能を使用する。
== 概要 ==
テーマを'''重力'''として作られた『'''スーパーマリオギャラクシー'''』は『[[スーパーマリオ64]]』と『[[スーパーマリオサンシャイン]]』の流れを受け継ぐ、3Dアクションマリオシリーズの第3作である。


本作の開発は、主に任天堂東京制作部が担当した。2004年後半に東京制作部の初作品となった『[[ドンキーコングジャングルビート]]』が発売された。その後、任天堂の[[宮本茂]]が東京制作部で大規模なゲームを制作することを提案し、これがきっかけとなり、本作の開発が開始された。本作のコンセプトである球状地形のシステムは、2000年に[[任天堂スペースワールド]]で公開された[[ニンテンドーゲームキューブ|ゲームキューブ]]の[[技術デモンストレーション|技術デモ]]である『{{仮リンク|スーパーマリオ128|en|Super Mario 128}}』が基となっている。本作はあらゆる年齢層の興味を引くゲームとして意図されており、また宇宙という設定を活かしてシリーズの他作品より自由なデザインがなされている。本作の[[ディレクター]]は[[小泉歓晃]]が担当した。また、[[サウンドトラック]]は[[横田真人 (作曲家)|横田真人]]と[[近藤浩治]]が作曲し、マリオシリーズ初となる[[オーケストラ]]が採用された。
今作の冒険の舞台は[[宇宙]]にある様々な[[天体|星]]である。星は大小さまざまな形状のものが存在し、冒険の中でスターを集めることになる。宇宙ステージは過去作でも散見されたが、今作は宇宙空間でのアクションがゲーム全体におけるメインの特徴となっている。冒険の拠点となる「ほうき星の天文台」のギャラクシーを観測する場所(様々あり、ドームという)から宇宙に浮かぶそれぞれの「[[ギャラクシー]]」へ出発し、ミッションをこなしていく。


本作は、グラフィック、重力の概念、ステージデザイン、サウンドトラック、シナリオ、ストーリーの点で高評価を得た。[[レビュー収集サイト]]の[[GameRankings]]が2019年に閉鎖された時点で、史上最高の評価を受けたゲームでもあった。大手のゲーム関連出版物から「[[ゲーム・オブ・ザ・イヤー]]」などを受賞し、[[英国アカデミー賞ゲーム部門]]の{{仮リンク|英国アカデミー賞ゲーム部門ベストゲーム賞|en|British Academy Games Award for Best Game|label=ベストゲーム賞}}を受賞した最初の任天堂のゲームともなった。また、2022年9月時点で{{仮リンク|最も売れたWiiのゲームタイトル一覧|en|List of best-selling Wii video games|label=9番目に売れたWiiゲーム}}であり、全世界で1280万本を売り上げた。2011年に{{仮リンク|Nintendo Selects|en|Nintendo Selects}}タイトルとして、2015年に[[Wii U]]の[[ニンテンドーeショップ]]でダウンロードソフトとして発売された。また、2018年には中国の{{仮リンク|Nvidia Shield|en|Nvidia Shield TV}}でも発売された。2020年には[[Nintendo Switch]]で発売された『[[スーパーマリオ 3Dコレクション]]』の一部として収録された。
Wiiリモコンをもう1つ用意すれば、1プレイヤーの協力や邪魔を出来る「アシストプレイ」が可能。


2010年に本作の続編である『[[スーパーマリオギャラクシー2]]』がWiiで発売された。
ゲーム中の楽曲は[[横田真人 (作曲家)|横田真人]]が大多数を作曲している。従来のマリオシリーズの楽曲はパーカッションを用いたラテン系、またはトロピカルなイメージが強いとされてきたが、本作では横田の強い推薦で「宇宙」という世界観を表現するため、オーケストラの生演奏を収録した楽曲が使用されている。従来のマリオシリーズでは生演奏だとゲームのテンポに合わなかったが、今回はゲーム内の挙動に合わせて効果音と演奏を合わせる技術や、ゲームのテンポに合わせたメトロノームのようなものでテンポを取りオーケストラ演奏することにより実現した<ref name="gx">{{cite web|url=https://www.nintendo.co.jp/wii/interview/rmgj/vol3/index3.html |title=社長が訊く『スーパーマリオギャラクシー』サウンドスタッフ篇 |publisher=任天堂 |accessdate=2023-12-30}}</ref>。


== システム ==
海外の各ゲームサイトで[[:en:Super Mario Galaxy#Reception|高い評価]]を得た(IGNによると、Press平均9.7)。IGNの2007年[[ゲーム・オブ・ザ・イヤー]]を受賞。また、[[日本ゲーム大賞]]2008年度優秀賞と、第5回[[英国アカデミー賞ゲーム部門]]作品賞を受賞した。
=== 設定 ===
本作の舞台は[[宇宙]]であり<ref name="IGN" /><ref name="allgame2">{{cite web |url=http://www.allgame.com/game.php?id=49646 |title=Super Mario Galaxy Overview |publisher=[[Allgame]] |archive-url=https://web.archive.org/web/20141114112406/http://www.allgame.com/game.php?id=49646 |archive-date=14 November 2014 |access-date=29 May 2016 |last1=Marriott |first1=Scott |url-status=live}}</ref>、プレイヤーは様々なギャラクシーを冒険し、その中でシナリオを完了させたり、ボスを倒したりすることで獲得できるパワースターを集めていく<ref name=IGN />{{sfn|任天堂|p=9|2007}}。ギャラクシーには、それぞれ溶岩の世界、お化け屋敷、雪の平原といったテーマがある<ref>{{Cite book|和書 |title=Galaxy Quest |date=2007年10月 |publisher=Edge |page=49}}</ref>。一つのギャラクシーは冒険のステージとなる大小様々な星から構成されている<ref name=IGN />。惑星には重力があり、プレイヤーはゲーム画面に対して横向きや逆さまに歩き、惑星を一周することができる{{sfn|任天堂|p=10|2007}}<ref name="Iwata Asks 4.0" />。さらに、惑星から別の惑星に飛び移ることも可能である。ゲームプレイは[[3次元|3D]]アクションが中心となっているが、ゲーム内には一部プレイヤーの動きが[[2次元|2D]]になる場面も存在する<ref>{{cite web|first=Matt|last=Casamassina|url=http://uk.wii.ign.com/articles/833/833298p2.html|title=Super Mario Galaxy Review|publisher=IGN|date=7 November 2007|access-date=21 August 2011|archive-url=https://web.archive.org/web/20120327033607/http://uk.wii.ign.com/articles/833/833298p2.html|archive-date=27 March 2012 }}</ref>。


本作の冒険の拠点は「ほうき星の天文台」である。この[[宇宙船]]には、6つのドームがあり、それぞれのドームから複数のギャラクシーに移動することができる。ゲーム全体では、42のギャラクシーがある{{sfn|任天堂|p=9|2007}}。6つのドームのうち5つには[[ボスキャラクター|ボスステージ]]が存在し、そこで[[クッパ (ゲームキャラクター)|クッパ]]または[[クッパJr.]]を倒すことで、特別なパワースターである「[[マリオシリーズのアイテム一覧#スター|グランドスター]]」を獲得して次のドームへと進むことが可能となる{{sfn|任天堂|p=9|2007}}。パワースターを収集することで、移動可能なギャラクシーが増え、さらに多くのパワースターを収集できる。マリオでパワースターを120個集めると、ルイージでもプレイ可能になる。マリオとルイージの両キャラクターで120個のパワースターを収集すると、両キャラクターで新たなシナリオが1つ追加される。そのシナリオを完了すると最後のパワースターを入手でき、[[Wii伝言板]]にキャラクターの記念写真が付いたメールが届く。
販売面では1280万本(2020年3月現在)を記録し、3Dアクションマリオシリーズとしては『[[スーパーマリオ オデッセイ]]』に次ぐ2番目に高い販売本数を達成している。


=== 操作 ===
なお、[[大韓民国|韓国]]においては[[商標]]の都合上、『'''スーパーマリオWii ギャラクシーアドベンチャー'''』(『{{lang|ko|슈퍼 마리오 Wii 갤럭시 어드벤처}}』)という独自タイトルでの発売となっており、ロゴも「GALAXY」の部分が「Wii」に変更されたオリジナルのものとなっている。
[[ファイル:Nintendo-Wii-Remote-wNunchuck.jpg|thumb|200px|[[Wiiリモコン]]と[[Wiiリモコン#ヌンチャク|ヌンチャク]]。]]
操作は[[Wiiリモコン]]と[[Wiiリモコン#ヌンチャク|ヌンチャク]]を用いて行う{{sfn|任天堂|p=11, 12|2007}}。マリオのアクションには、[[走り幅跳び]]、[[壁ジャンプ]]、様々な宙返りなどがあるが、これらのほとんどは『[[スーパーマリオ64]]』から直接引き継がれている。本作で追加された操作には、Wiiリモコンの{{仮リンク|モーションセンサー|en|Motion controller}}のポインター機能を活用したものがある。ポインターとは、ゲーム画面にWiiリモコンを向けると現れる星形の[[カーソル]]のようなものである{{sfn|任天堂|p=20|2007}}。ポインターは「スターピース」という[[金平糖]]の形の物体を回収するのに用いられる。スターピースはポインターに向けて射出することもでき、敵に当てて気絶させたり、「ハラペコチコ」というキャラクターに餌として与えたりするために使える<ref name="IGN" />{{sfn|任天堂|p=11|2007}}。加えて、ステージ上の「スターキャプチャー」という中に星が入った青い小さな球体に向けてポインターを使用することで、マリオを球体へ引き寄せることができる{{sfn|任天堂|p=17|2007}}。その他、浮遊する泡の中に入って進むステージでは、ポインターを使用して風を吹き込み、泡を操作することができる{{sfn|任天堂|p=19|2007}}。


本作には「スピン」というマリオが体を回転させる新しいアクションが登場する。これは、本作以降の[[スーパーマリオシリーズ]]全体に様々な形で登場している<ref name="Iwata Asks 1.3" />。本作では、スピンは敵を気絶させたり、障害物を破壊するなどの主に近距離での攻撃に使用される{{sfn|任天堂|p=11|2007}}。また、「スターリング」というステージ上の発射台となる星型の輪でスピンを使用することで、惑星の間を移動できる{{sfn|任天堂|p=11|2007}}{{sfn|任天堂|p=18|2007}}。その他、スピンは[[つる植物|ツル]]を登る、アイススケートをする、[[ボルト (部品)|ボルト]]を緩める、ステージ上の仕掛けを起動することにも使用される。さらに、Wiiリモコンの機能は、[[エイ]]に乗ったり、障害物コースでは玉乗りをして移動したりするなど、様々な仕掛けで使用される<ref name="EuroG" />{{sfn|任天堂|p=14|2007}}。
[[2010年]][[5月27日]]に続編として『[[スーパーマリオギャラクシー2]]』が発売された。


=== パワーアップとライフ ===
[[2015年]][[5月31日]]より、[[Wii U]]の[[ニンテンドーeショップ]]でダウンロード版の販売が開始された(Wii UのWii互換機能を応用したもの)。
[[ファイル:Super Mario Galaxy interface-ja.svg|thumb|UIを簡単に示した図。左上から右へ時計回りに、パワースターの数、ライフ、コインとスターピースの数、残機数が表示されている。]]


本作にはマリオに一時的な能力を付与する[[パワーアップ]]が9種類存在する{{sfn|任天堂|2007|p=15, 16}}。例として、[[ハチ]]や[[テレサ (ゲームキャラクター)|オバケ]]、[[ばね|バネ]]の能力を付与する特別なキノコがある{{sfn|任天堂|p=15, 16|2007}}。「ハチキノコ」を使用すると空中を飛び続けることができ、花や雲を足場として利用したり、特殊な壁に張り付いて移動できる{{sfn|任天堂|2007|p=15}}。また、「オバケキノコ」を使用すると浮遊できるほか、透明になり、特定の壁をすり抜けることができる{{sfn|任天堂|2007|p=15}}。「バネキノコ」を使用すると、他の方法では到達できない高い場所にジャンプできる{{sfn|任天堂|p=16|2007}}。その他、「[[ファイアフラワー]]」の使用時にはファイアボールを投げることができ、「アイスフラワー」の使用時には炎攻撃に対する耐性が付与され、水面に近づくと足元が氷の足場になる{{sfn|任天堂|p=16|2007}}。また、レインボースターの使用時には、マリオが無敵状態になり、移動速度が上昇する{{sfn|任天堂|p=15|2007}}。
=== スーパーマリオ 3Dコレクション ===
{{Main|スーパーマリオ 3Dコレクション}}
『[[スーパーマリオブラザーズ]]』生誕35周年を記念して、[[2020年]][[9月18日]]に[[Nintendo Switch]]用ソフトとして、パッケージ版・ダウンロード版ともに本作と『スーパーマリオ64』、『スーパーマリオサンシャイン』の3本を収録して2021年3月末までの期間限定で発売された。


マリオの体力は3つのライフで構成されており<ref name="Iwata Asks 1.4" />、敵との接触などにより1つずつ減るが{{sfn|任天堂|p=11|2007}}、コインを取れば回復する。マリオが水中を泳いでいるときには空気の残量が表示され、なくなるとライフが減る。泡に触れることで空気の残量は増える<ref name="IGN" />{{sfn|任天堂|p=14|2007}}。ライフが0になると、[[ゲームオーバー]]となり、残機が1つ減り、所定のチェックポイントに戻される<ref name="EuroG" />。[[マリオシリーズのアイテム一覧#キノコ|ライフUPキノコ]]を使用すると、ライフを一時的に6まで拡張できる{{sfn|任天堂|p=18|2007}}。[[流砂]]などに飲み込まれたり、障害物に押し潰されたり、[[ブラックホール]]や奈落の穴に落下するなどした場合には即死となる<ref name="IGN" />。[[マリオシリーズのアイテム一覧#キノコ|1UPキノコ]]を取ったり、ライフを失わずにコインを50枚集めたり、スターピースを50個収集することで、残機が1つ増える{{sfn|任天堂|p=20|2007}}。
Switchに付属するJoy-ConでWiiリモコンとヌンチャクのような操作ができる<ref group="注釈">Joy-Con(R)がWiiリモコンの役割で、Joy-Con(L)がヌンチャクの役割。</ref>。また、Proコントローラー使用時はジャイロでポインター操作し、携帯モードでは画面をタッチしてポインター操作する仕様になった。

=== マルチプレイヤー ===
本作には2人用のアシストプレイモードがある。このモードでは、1人のプレイヤーがマリオを操作し、もう1人がWiiリモコンのみを使用して画面上の2つ目のポインターを操作し、スターピースを集めて敵などに発射する{{sfn|任天堂|p=5|2007}}<ref>{{cite web| title=Nintendo E3 2007 – Super Mario Galaxy|publisher=[[Nintendo]]|date=11 July 2008|url= http://e3.nintendo.com/wii_supermariogalaxy.html|archive-url= https://web.archive.org/web/20071012022907/http://e3.nintendo.com/wii_supermariogalaxy.html|archive-date=12 October 2007 |access-date=12 July 2008}}</ref>。また、2人目のプレイヤーもマリオをジャンプさせることができ、1人目と2人目のプレイヤーが同時にボタンを押すと、マリオのジャンプの高さを上げることができる{{sfn|任天堂|p=6|2007}}<ref name="GSpot" />。2人目のプレイヤーは、ポインターを向けることで一部の敵の動作を止めることもできる{{sfn|任天堂|p=6|2007}}<ref name="GSpot" />。


== ストーリー ==
== ストーリー ==
[[キノコ王国]]では百年に一度の「星くず祭」が開催される。その祭りの夜、マリオはピーチ姫からの招待状を持ってピーチ城に向かう。マリオが到着すると、突如クッパが飛行船に乗って現れる。クッパは街に火の玉を放ち、キノコ王国の住民をクリスタルの中に閉じ込める。そして、クッパは自身の新たな銀河の誕生にピーチ姫を立ち会わせるために、ピーチ姫のいるピーチ城を[[空飛ぶ円盤]]を使って城ごと鎖で吊り上げる{{sfn|任天堂|p=3|2007}}。マリオはピーチ姫を救おうとするものの、クッパの手下[[カメック]]に宇宙の彼方へと弾き飛ばされ、小さな惑星に辿り着く。気を失っていたマリオは目覚め、星の子「ベビーチコ」と「[[ロゼッタ (ゲームキャラクター)|ロゼッタ]]」に出会う。ロゼッタは自分自身を、「ほうき星の天文台」を使って宇宙を旅する「星を観る者」であると説明する。ロゼッタは、クッパによって天文台の動力源であるパワースターが全て奪われ、天文台が動けなくなったため、宇宙に散らばった「パワースター」を集めてほしいとお願いする。マリオはパワースターを取り戻して天文台の動力を取り戻すために地球を飛び出し、宇宙を冒険することとなる。マリオは冒険の中で、クッパや[[クッパJr.]]と闘い、ルイージやキノピオなどのキノコ王国の仲間たちと出会う{{sfn|任天堂|p=4|2007}}。
百年に一度ある'''「星くず祭」'''の日、マリオに招待状が届く。招待状は、[[ピーチ (ゲームキャラクター)|ピーチ姫]]からのものだった。ピーチ姫からの招待状をにぎりしめ、マリオがピーチ城に到着するとそこは星くず祭の真っ最中だった。


全てのグランドスターを集めたマリオは、クッパのいる銀河の中心に向かう。クッパの仕掛けを突破したマリオは、クッパの目的がピーチ姫とともに全宇宙を支配することだと知る。マリオはクッパを倒してピーチ姫を救出したが、クッパの力を失った星が爆発し、全てを飲み込む[[超大質量ブラックホール|ブラックホール]]に変質する。チコたちはブラックホールを破壊するために自らを犠牲にし、飛び込む。ブラックホールの[[重力の特異点|特異点]]が[[超新星]]爆発を起こしたことで、新たな宇宙ができた。その後、ロゼッタがマリオの前に現れ、死んだ星は新しい星として生まれ変わることを告げる。マリオはピーチ姫やクッパとともにキノコ王国で目覚める。そして、マリオは宇宙に現れた新たなギャラクシーを祝福する。パワースターを120個集めると、ロゼッタはプレイヤーに感謝し、生まれ変わったチコとともにほうき星の天文台に乗って再び宇宙を旅する。
だが、突如飛行船に乗って[[クッパ (ゲームキャラクター)|クッパ]]が登場。「我輩の作る新しい銀河の誕生に立ち会ってもらう」というクッパの台詞と共に、またまたピーチ姫がピーチ城ごとさらわれてしまう。そしてクッパ達は銀河へと消えていった。マリオはクッパの手下[[カメック]]に宇宙かなたへと弾き飛ばされてしまう。


== 開発 ==
気がつくとマリオは'''「ヘブンズ・ドア(天の扉)」'''にいた。その世界で星の子'''「ベビーチコ」'''(スーパーマリオギャラクシー2からは'''「ベビィチコ」'''と明記されるようになる)と、エメラルドのドレスを着た女性'''「ロゼッタ」'''と出会う。彼女はクッパによって宇宙に散らばった'''「パワースター」'''を集めてほしいと言う。
[[ファイル:Yoshiaki_Koizumi_2007.jpg|代替文=A picture of Yoshiaki Koizumi, the game's director and designer.|サムネイル|258x258ピクセル|本作の[[ディレクター]]兼[[デザイナー]]である[[小泉歓晃]]は、2000年の[[任天堂スペースワールド]]の[[技術デモンストレーション]]で公開された能力を組み込むというアイデアを持っていた。]]


本作のゲームプレイのコンセプトは、[[ニンテンドーゲームキューブ|ゲームキューブ]]の処理能力を実証するために2000年の[[任天堂スペースワールド]]で公開された[[技術デモンストレーション]]である『{{仮リンク|スーパーマリオ128|en|Super Mario 128}}』で用いられたアイデアから生まれた<ref>{{cite web |url=http://www.gamespot.com/articles/gdc-07-super-mario-galaxy-updated-impressions/1100-6167099/ |title=GDC 07: Super Mario Galaxy Updated Impressions |publisher=[[GameSpot]] |author=Ekberg, Brian |date=8 March 2007 |access-date=1 February 2008 |archive-url=https://web.archive.org/web/20161103232647/http://www.gamespot.com/articles/gdc-07-super-mario-galaxy-updated-impressions/1100-6167099/ |archive-date=3 November 2016 |url-status=live}}</ref><ref name="IGN interview">{{cite web |last1=Casamassina |first1=Matt |title=Interview: Super Mario Galaxy |url=http://uk.ign.com/articles/2007/11/29/interview-super-mario-galaxy |website=IGN |publisher=Ziff Davis |access-date=2 September 2016 |date=29 November 2007 |archive-url=https://web.archive.org/web/20141024120130/http://www.ign.com/articles/2007/11/29/interview-super-mario-galaxy |archive-date=24 October 2014 |url-status=live}}</ref>。その[[ディレクター]]であった[[小泉歓晃]](本作でもディレクターを務めた)は、『マリオ128』で使われた円盤状のステージを発展させて本格的な球状地形のゲームを制作することを望んでいた<ref name="Iwata Asks 1.1" />。しかし、技術的な困難が予想されたため、制作に踏み切れなかった<ref name="Iwata Asks 1.1">{{cite web |url=https://www.nintendo.co.jp/wii/interview/rmgj/vol1/index.html |title=社長が訊く『スーパーマリオギャラクシー』 プロデューサー・ディレクター篇 1. 『マリオギャラクシー』が生まれたきっかけ |access-date=2024-02-03 |publisher=[[任天堂]] |archive-url=https://web.archive.org/web/20220921231917/https://www.nintendo.co.jp/wii/interview/rmgj/vol1/index.html |archive-date=2022-09-21}}</ref>。小泉がプロデューサーを務める任天堂東京制作部が2004年後半に『[[ドンキーコングジャングルビート]]』の開発を終了した後、スーパーマリオの生みの親である[[宮本茂]]は、次の大規模なマリオゲームに取り組むことを東京制作部に提案し<ref name="Iwata Asks 1.1" /><ref>{{cite web|title=E3 '07: Miyamoto shows off Super Mario Galaxy |last=Shoemaker |first=Brad |publisher=[[GameSpot]] |url=http://e3.gamespot.com/story.html?sid=6174737&pid=915692&tag=topslot;title;2&om_act=convert&om_clk=topslot |date=13 July 2007 |access-date=29 May 2006 |archive-url=https://web.archive.org/web/20120217043548/http://e3.gamespot.com/story.html?sid=6174737&pid=915692&tag=topslot%3Btitle%3B2&om_act=convert&om_clk=topslot |archive-date=17 February 2012 |url-status=dead }}</ref>、球状地形のコンセプトを実現させるよう促した<ref name="Iwata Asks 1.1" />。物理システムの[[プロトタイプ]]の構築には3か月を要し、球状地形を用いる舞台設定には宇宙空間にある惑星が最適と判断され、重力の概念も取り入れられた<ref name="Iwata Asks 1.1" />。開発中、デザイナーは京都本社の宮本とアイデアを交換してゲームデザインについて提案を受けることが多かった<ref name="Iwata Asks 1.1" />。小泉によれば、[[Wii]]自体の開発が始まる前の段階で、既に多くの[[アイデア]]が考え出されていた<ref name="IGN interview" />。
マリオは地球を飛び出し、宇宙を冒険することとなる。広い宇宙に浮かぶ奇妙な惑星の数々。マリオは特殊な能力で星を巡り、ピーチ姫の手がかりを探す。


[[Electronic Entertainment Expo|E3]] 2006にて「Wiiの発売から6カ月以内に『マリオギャラクシー』を発売する」という発表があったが、実際にはWiiの発売から11カ月後に発売された<ref name="Iwata Asks 1.2">{{cite web |url=https://www.nintendo.co.jp/wii/interview/rmgj/vol1/index2.html |title=社長が訊く『スーパーマリオギャラクシー』 プロデューサー・ディレクター篇 2. たくさんの声を聞きながら |access-date=2024-02-03 |publisher=[[任天堂]] |archive-url=https://web.archive.org/web/20220922023236/https://www.nintendo.co.jp/wii/interview/rmgj/vol1/index2.html |archive-date=2022-09-22}}</ref>。これは、プレイヤーが「本当に買ってよかった」と思うことを開発者側が優先させたからであった<ref name="Iwata Asks 1.2" />。ゲームのプロデューサー兼プログラマーである[[清水隆雄]]は、「もし『マリオギャラクシー』の評価が低ければ、「東京制作部を撤収する」くらいの意気込みであった」と述べている<ref name="Iwata Asks 1.2" />。
== 主な登場キャラクター ==
* [[マリオ (ゲームキャラクター)|マリオ]](声:[[チャールズ・マーティネー]])
* [[ロゼッタ (ゲームキャラクター)|ロゼッタ]](声:[[:en:Mercedes Rose|メルセーディス・ローズ]])
* {{Anchors|チコ}}チコ
* ベビーチコ
* バトラー
* ハラペコチコ
* コメットチコ
* よろずやチコ
* カン・バーン、ケイジ・バーン、デンゴン・バーン、カワラ・バーン
* [[キノピオ]](声:サマンサ・ケリー)
** キノピオ隊長
** 青キノピオ
** 黄キノピオ
** 緑キノピオ
** 紫キノピオ
* [[ルイージ (ゲームキャラクター)|ルイージ]](声:[[チャールズ・マーティネー]])
* [[ピーチ (ゲームキャラクター)|ピーチ姫]](声:サマンサ・ケリー)
* 星ウサギ
* ペンギン
* ペンギンコーチ
* ペンギン仙人
* {{Anchors|ハニークイーン}}ハニークイーン
* ハニービー
* シャッチー
* テレサレーサー
* パマタリアン


マリオが「スピン」攻撃を行うというアイデアは、開発の初期段階で、球状地形上でジャンプして敵を踏むのが一部のプレイヤーには難しいと判断されたことから生まれた<ref name="IGN interview" />。清水は、3Dアクションでは走ることが基本であると指摘し、攻撃する最も簡単な方法はジャンプではなくスピンすることだと結論づけた<ref name="Iwata Asks 1.3">{{Cite web |title=社長が訊く『スーパーマリオギャラクシー』 プロデューサー・ディレクター篇 3. はじめてでも遊べる『マリオ』を |url=https://www.nintendo.co.jp/wii/interview/rmgj/vol1/index3.html |access-date=2024-02-03 |publisher=[[任天堂]] |archive-url=https://web.archive.org/web/20230330220504/https://www.nintendo.co.jp/wii/interview/rmgj/vol1/index3.html |archive-date=2023-03-30}}</ref>。スピン攻撃は、当初、[[ニンテンドー ゲームキューブ コントローラ|ゲームキューブコントローラー]]の[[ニンテンドー ゲームキューブ コントローラ#概要|アナログスティック]]を回転させる操作で発動していた<ref name="IGN interview" />。プラットフォームがWiiに決定された直後は、ヌンチャクのコントロールスティックを回転させることでスピンする仕様だったが、開発の途中でWiiリモコンに傾きセンサーが搭載されることとなり、Wiiリモコンを振ることでスピンできるように変更された<ref name="Iwata Asks 1.3" />。経験の浅いプレイヤーでも楽しめる要素として、1人のプレイヤーがマリオを操作し、もう1人がWiiリモコンでポインター操作ができるアシストモードが採用された<ref name="Iwata Asks 1.3" />。また、3Dアクションゲームではカメラ操作が初心者プレイヤーにとって負担になるが、本作ではカメラ操作が自動化された。カメラワークを見やすくするために多くの[[モニター]]の意見が反映されている<ref name="Iwata Asks 1.2" />。
=== 敵キャラクター ===
{{main|3Dアクションマリオシリーズのキャラクター一覧#スーパーマリオギャラクシー}}


開発チームは、「5歳から95歳」までがゲームを楽しむことができるように、開発の初期段階では難易度を低めに設定していた<ref name="Iwata Asks 1.4">{{Cite web |title=社長が訊く『スーパーマリオギャラクシー』 Vol.1 プロデューサー・ディレクター篇 4. 5歳から95歳まで |url=https://www.nintendo.co.jp/wii/interview/rmgj/vol1/index4.html |access-date=2024-02-03 |publisher=[[任天堂]] |archive-url=https://web.archive.org/web/20221107072445/https://www.nintendo.co.jp/wii/interview/rmgj/vol1/index4.html |archive-date=2022-11-07}}</ref>。しかし、宮本は、簡単すぎて緊張感に欠け、挑戦する意欲が失われるとゲームに対する興奮も失われると指摘した<ref name="Iwata Asks 1.4" />。難易度のバランスを取るために、小泉はマリオのライフの最大値を8ではなく3にすべきだと提案し、その代わりに大量の1UPキノコと中間ポイントをステージに配置することで再プレイを容易にした<ref name="Iwata Asks 1.4" />。振り返りのインタビューで任天堂社長の[[岩田聡]]は、ライフを8から3に減らすことのゲームプレイへの影響は、「実際にゲームを遊んでいる人には見えにくいことの代表」であると述べた<ref name="Iwata Asks 1.4" />。
== システム ==
=== 球状地形 ===
本作のステージでは惑星という重力の働いている球状の地形、または球を元に様々なサイズ・形に加工したものが主となっており、'''スターリング'''というマリオの発射台となる星型の輪や、'''スターキャプチャー'''というポイントすることで無重力状態に浮かぶようにマリオを持ち上げるギミックなどを使用しながら、数々の惑星からなる銀河を駆け巡って'''パワースター'''を探していく(前作『スーパーマリオサンシャイン』ではゴールアイテムが「シャイン」だったが、今作では再びパワースターに戻された。なお、パワースターを取得すればゴールとなりステージ終了)。


ゲームプレイの中心的な要素である重力と球状地形をゲームに実装する方法について、複数のアイデアが出された<ref name="Iwata Asks 4.0">{{Cite web |title=社長が訊く『スーパーマリオギャラクシー』 Vol.2 開発スタッフ篇 2. 球状地形のメリットとは |url=https://www.nintendo.co.jp/wii/interview/rmgj/vol2/index2.html |access-date=2024-02-03 |publisher=[[任天堂]] |archive-url=https://web.archive.org/web/20220921233537/https://www.nintendo.co.jp/wii/interview/rmgj/vol2/index2.html |archive-date=2022-09-21}}</ref>。共同デザイナーの林田浩一は当初、球状地形をジャンプベースのゲームに組み込むことに懐疑的で「相性が悪い」と考えていた<ref name="Iwata Asks 4.0" />。清水もこのアイデアに否定的で、技術的な理由から球状地形の実装が不可能となることを懸念していた<ref name="Iwata Asks 4.0" />。そのため、開発の計画が最終的に決定されたとき、清水は危機感を覚えた<ref name="Iwata Asks 4.0" />。しかし、開発終盤になって[[デバッグ]]を始めた清水は、ゲームプレイが「新鮮な感覚」であることに気付き、「これまでにないようなゲームをプレイしている」と感じるようになった<ref name="Iwata Asks 4.0" />。ステージデザイナーの白井太志は、林田や清水とは異なり、新しいゲームプレイ要素に肯定的な印象を抱いていた<ref name="Iwata Asks 4.0" />。白井は、さまざまな種類の惑星で走ることができるというアイデアに好感を持ち、アイスクリームやリンゴの形をした星などのデザインを思いついた<ref name="Iwata Asks 4.0" />。本作は宇宙を舞台にしたゲームであったため、開発チームは他のマリオのゲームでは実装が困難となるようなアイデアを考案することができた<ref name="Iwata Asks 4.0" />。白井によると、球状地形を扱うことの利点は、新しいものを設計し、発見できることであり、ゲームのデザイン担当である元倉健太も同様に、プレイヤーが「スムーズに、別の星の冒険が楽しめるようになっている」と述べている<ref name="Iwata Asks 4.0" />。小泉は、マリオシリーズのコンセプトは「自由で開かれた」ものであるため、ゲームを楽しくするアイデアを制約なく取り入れられたと述べた<ref name="IGN interview" />。
この球状地形は、2000年のゲームキューブの基調講演に使用された『スーパーマリオ128』から[[宮本茂]]が長年温めていたアイデアであり、本作で晴れてゲームシステムとして使用するかたちとなった。球体の逆さまに立つマリオのような印象的なビジュアルや新しい操作感覚を生み出すとともに、球状地形にはこれまでの3Dアクションゲームを作るうえで課されたカメラに関する様々な問題を解決する目的を持たされている。従来では『スーパーマリオ64』以降で使用されてきたフリーカメラによって一応の解決を得ているが、同時にこれはプレイヤーにカメラ操作という負担をさせる結果となり、開発者が苦慮してきた点であった。本作では球状地形を用いることによって壁が無く、地の果ても無くなるために迷うことがなく、また球体全体を映すために俯瞰的なカメラを使用することによって、プレイヤー側から能動的にカメラ操作を行わずとも、ストレス無くプレイできるように配慮がなされている。


開発中、スタッフメンバーは、ゲームが提供する自由度、特にマリオの変身能力を楽しんでいた<ref name="Iwata Asks 4.2">{{Cite web |title=社長が訊く『スーパーマリオギャラクシー』 Vol.2 開発スタッフ篇 4. 女性スタッフのメモから生まれた |url=https://www.nintendo.co.jp/wii/interview/rmgj/vol2/index4.html |access-date=2024-02-03 |publisher=[[任天堂]] |archive-url=https://web.archive.org/web/20220920163502/https://www.nintendo.co.jp/wii/interview/rmgj/vol2/index4.html |archive-date=2022-09-20}}</ref>。岩田は、ハチマリオが女性に人気だったことを述べ、他の変身能力はゲームプレイに多様性をもたらすことになったと述べた<ref name="Iwata Asks 4.2" />。ゲームに変身能力を含めるというアイデアは小泉から出たものであった<ref name="Iwata Asks 4.2" />。本作を手掛けた女性スタッフの一人が小泉からマリオを何に変身させたいか尋ねられ、「ハチマリオがいい」と答え、それがゲームに反映された<ref name="Iwata Asks 4.2" />。開発チームは、常にアイデアを議論し、そのアイデアをゲームに取り入れてより面白くする方法を模索した<ref name="Iwata Asks 4.2" />。岩田は、宇宙という舞台設定は幅広いアイデアを柔軟に取り入れられて好都合だったと述べた<ref name="Iwata Asks 4.2" />。
一方で、様々な惑星を駆け巡るという点から、前2作にあった箱庭を探索していく感覚は薄れ、3Dマリオのプレイ感覚に2Dマリオの一本道のステージを併せ持ったシステムとなっている。


小泉はマリオシリーズが「(クリアしなくても)触るだけで楽しい」ゲームであるべきだと考えていた<ref name="Iwata Asks 1.4" />。この目的を達成するために、子供を含むあらゆるタイプの人々が楽しめるような場所をステージに用意した<ref name="Iwata Asks 1.4" />。複数のプレイヤーがゲーム進行を競い合えるように、セーブデータの数は6つ用意された<ref name="Iwata Asks 1.4" />。岩田によると、初代『[[スーパーマリオブラザーズ|スーパーマリオ]]』が発売された当時はプレイヤーのほかにギャラリーがテレビの周りに集まるものだった<ref name="Iwata Asks 1.4" />。岩田は、よくできたビデオゲームは見るだけで面白いとし、また、普段ゲームをしない人々も協力モードを通じて一緒にプレイできればいいと述べた<ref name="Iwata Asks 1.4" />。
=== 操作方法 ===
ボタンによって行えるアクションは『スーパーマリオ64』『スーパーマリオサンシャイン』の体系を概ね継承しているが、操作には[[Wiiリモコン]]と[[Wiiリモコン#ヌンチャク|ヌンチャク]]を使用するためその感覚は大分異なる。新たな操作として、リモコンまたはヌンチャクを振ることで'''スピン'''することができる。これは『マリオ64』のパンチやキック、『マリオサンシャイン』のノーマルノズルの延長上に位置する、3D画面に起因するジャンプによる攻撃の難しさをカバーするための攻撃アクションであり、自分の向きに関係なく近づいてスピンすれば敵を攻撃することが可能となっている。これ以外にも、(リモコンを振る操作で)スターリングなどの仕掛けを発動させたり、ジャンプ中にスピンすることで高いジャンプができたりするなど、スピンは様々な用途に使用できるアクションである。また、Wiiリモコンを画面に向けることでポインターの合ったスターピースを回収することができるほか、ポインターに向けて入手したスターピースを発射することも可能。


=== 音楽 ===
もう一つのWiiリモコンを使用しての、ポインターによるマリオを操作するプレイヤーの補助的な操作('''アシストプレイ''')も可能であり、マリオにポイントを合わせボタンを押すことでジャンプやスピンをさせる、敵にポイントを合わせることで敵の動きを止める、プレイヤー側同様にスターピースを回収・発射することができる。2P側の操作は1Pとの相互協力を主としながらも、1P側の動きを邪魔すること<ref group="注釈">例えば、マリオに向けてAを押すと、1Pが操作しなくても勝手にジャンプするなど。</ref>も可能であり、また画面に表示されているポインターを利用して操作とは別に指示を出すことができるなど、1Pと2Pとの強い連帯感が味わえることに加え、システム内に様々な遊びの可能性を内包している。
{{Infobox album
| Name = スーパーマリオギャラクシー<br/>オリジナル・サウンドトラック
| Type = サウンドトラック
| Artist = [[横田真人 (作曲家)|横田真人]]と[[近藤浩治]]
| Cover =
| Caption =
| Alt =
| Released = 2008年1月24日(日本)
| Recorded =
| Venue =
| Studio = [[任天堂情報開発本部|任天堂EAD]]
| Genre = [[ゲームミュージック]]
| Length = {{Unbulleted list
| '''オリジナル''': 1:07:05
| '''プラチナバージョン''': 2:09:54
}}
| Label = [[クラブニンテンドー]]
| Producer = [[任天堂]]
| Prev_title =
| Prev_year =
| Next_title =
| Next_year =
}}
[[音楽監督]]を担当した[[横田真人 (作曲家)|横田真人]]は、開発の当初から[[ラテン音楽|ラテン系]]のポップな音楽にしたいと考えていた<ref name="Iwata Asks 3.2">{{Cite web |title=社長が訊く『スーパーマリオギャラクシー』 Vol.3 サウンドスタッフ篇 2. 『マリオ』らしいサウンドとは |url=https://www.nintendo.co.jp/wii/interview/rmgj/vol3/index2.html |access-date=2024-03-02 |publisher=[[任天堂]] |archive-url=https://web.archive.org/web/20220921201326/https://www.nintendo.co.jp/wii/interview/rmgj/vol3/index2.html |archive-date=2022-09-21}}</ref>。ラテンアメリカの打楽器である[[スティールパン|スチールパン]]、[[ボンゴ]]、[[コンガ]]などは、以前からマリオシリーズで使用されていた<ref name="Iwata Asks 3.2" />。横田はラテンアメリカの楽器と[[シンセサイザー]]を使用して宇宙の雰囲気を再現したテーマ曲を作った<ref name="Iwata Asks 3.2" />。しかしその曲は[[音響監督]]の近藤浩司から却下され、自信を打ち砕かれた横田は仕事を辞めようとまで思った<ref name="madonna" /><ref name="Iwata Asks 3.2" />。近藤は横田に「マリオがかわいいというイメージがあったら、それは捨ててください」と言い、「かっこいい」イメージで作曲し直すよう指示した<ref name="Iwata Asks 3.2" />。横田はマリオが子供向けのキャラクターであるという印象を持っていたため、子供を喜ばせる「かわいい」音楽を作曲していた<ref name="Iwata Asks 3.2" />。3か月後、横田は作曲の方向性を決めてもらうため宮本茂に3つの異なるスタイルの音楽を提示した<ref name="Iwata Asks 3.3" />。1曲目は[[オーケストラ]]風のサウンド、2曲目はオーケストラとポップサウンドを融合させた曲、3曲目は[[ポップ・ミュージック|ポップミュージック]]であった<ref name="Iwata Asks 3.3">{{Cite web |title=社長が訊く『スーパーマリオギャラクシー』 Vol.3 サウンドスタッフ篇 3. 宇宙っぽいサウンドに |url=https://www.nintendo.co.jp/wii/interview/rmgj/vol3/index3.html |website= |access-date=2024-03-02 |publisher=[[任天堂]] |archive-url=https://web.archive.org/web/20230513155708/https://www.nintendo.co.jp/wii/interview/rmgj/vol3/index3.html |archive-date=2023-05-13}}</ref>。宮本は、最も「宇宙のように」聞こえたことから、「エッグプラネット」というオーケストラの楽曲を選んだ<ref name="Iwata Asks 3.3" />。横田はマリオシリーズのベースだったトロピカルサウンドにとらわれる必要はないと気づき、本作に合わせて宇宙をイメージさせる曲を作っていった<ref name="Iwata Asks 3.3" />。


サウンドトラックに多様性を生み出すために、横田と近藤は別々に作曲した。近藤が4曲、横田が残りの曲を作曲した<ref name="Iwata Asks 3.3" />。横田はゲームのサウンドトラックを一人で作曲すると「音楽のテイストが偏ってしまう」と考えていた<ref name="Iwata Asks 3.3" />。近藤は横田から頼まれた作品だけを作曲した<ref name="Iwata Asks 3.3" />。
このほかにも、ステージによって玉乗りや[[サーフィン]]、[[スケート]]などの様々な専用アクションが用意されているが、そのどれもが簡単な説明と直感的な操作方法によって簡単に操作できるようになっている。


開発の初期には様々な音響効果がWiiリモコンのスピーカーから出るように設計されていた<ref name="Iwata Asks 3.4" />。しかし、[[サウンドディレクター]]である川村昌史は、テレビと同じ音が流れるだけであれば、その必要性を感じなかった<ref name="Iwata Asks 3.4" />。そのため、Wiiリモコンの効果音は基本的にマリオのアクション関連の音のみに限定し、プレイヤーがよりゲームに没頭できるようにした<ref name="Iwata Asks 3.4" />。さらに、Wiiリモコンは同時に振動するようになっており、音との[[相互作用]]による深みを生み出した<ref name="Iwata Asks 3.4" />。例えば、マリオがスターピースを拾った際には、まずテレビで「キン」と音が鳴り、遅れて手元のWiiリモコンで「コン」と鳴るように調整されている<ref name="Iwata Asks 3.4" />。これによって、スターピースが手元に飛んできたような感覚を味わうことができる<ref name="Iwata Asks 3.4" />。また、スターキャプチャーを使ってマリオが移動する際の効果音は多くの試行錯誤が重ねられた<ref name="Iwata Asks 3.4">{{Cite web |title=社長が訊く『スーパーマリオギャラクシー』 Vol.3 サウンドスタッフ篇 4. 手応えとして感じられる効果音に |url=https://www.nintendo.co.jp/wii/interview/rmgj/vol3/index4.html |website= |access-date=2024-03-02 |publisher=[[任天堂]] |archive-url=https://web.archive.org/web/20230616172115/https://www.nintendo.co.jp/wii/interview/rmgj/vol3/index4.html |archive-date=2023-06-16}}</ref>。
=== ライフ ===
本作では、これまでの3Dアクションシリーズでは8つだったライフの最大値が通常で3つにまで減り、以前よりもミスし易くなっているが、どんな攻撃を受けてもライフが減るのは1つだけで、連続で減り続けることは無くなった。また、前2作までと大きく異なり、どんなに高いところから落ちてもダメージにならず、50個回収で1UPするスターピースを各ステージに大量に設置、難易度の高い箇所の近辺には[[マリオシリーズのアイテム一覧#1UPキノコ|1UPキノコ]]やライフUPキノコを設置することで、ゲームバランスを保っている。また、従来はミスするといったんステージの外に出てしまうのが通例であったが、今作ではステージ中の数か所に中間ポイントが設けられ、ミスしてもそこからやり直すことができるようになった。残機が0の時にミスすると[[ゲームオーバー]]になり、タイトル画面に戻される。


マリオとルイージの声は[[チャールズ・マーティネー]]、クッパの声はケニー・ジェームズ、ピーチ姫とキノピオの声はサマンサ・ケリー、ロゼッタの声は{{仮リンク|メルセーディス・ローズ|en|Mercedes Rose}}が担当した<ref>{{Cite web |title=Super Mario Galaxy (Video Game 2007) |url=http://www.imdb.com/title/tt0879874/fullcredits |website=IMDb |access-date=2024-02-29 |archive-url=https://web.archive.org/web/20220529012308/https://www.imdb.com/title/tt0879874/fullcredits |archive-date=2022-05-29}}</ref>。
=== 変身 ===
; ハチマリオ
: ハチキノコを取ることで変身。ミツバチの姿になり、空中でAボタンを押し続けるとFLYメーターが無くなるまで飛び続けることができる。FLYメーターは飛行を続けている間に減少していき、着地時や何かに掴まっている間は回復していく。また、花や雲を足場として利用したり、「ハチミツカベ」に張り付いて、壁を移動することも可能。この状態になっている間は、通常の状態では回避行動をとるコテムシという敵が攻撃して来る。また、幅跳び・バック宙・三段跳びができなくなる。水に触れるか、ダメージを受けると元の状態に戻る。
; オバケマリオ
: オバケキノコを取ることで変身。帽子を被ったマリオ独特のヒゲつきテレサの姿になる。Aボタンで浮遊できるほか、Wiiリモコンを振ると透明になり、特定の壁をすり抜けることが可能。この状態でなければ読めない看板も存在する。ただし、この状態だとテレサと正対していても追い掛けられるようになる。スターリングに触れる、強い光を浴びる、水に触れる、ダメージを受けるのいずれかを起こすと元の状態に戻る。
; バネマリオ
: バネキノコを取ることで胴体に大きなばねが巻きついたマリオに変身。[[スリンキー]]のような動きで、常にジャンプし続けながら移動する。着地時にAボタンを押すと、非常に上昇力の高いジャンプをすることが可能。空中で壁にあたると自動的に壁キックを行う。通常のマリオでは昇れないほどの傾斜や、カベキックで昇るにはあまりに幅がありすぎる狭間を昇ることができる。スターリングに触れる、水に触れる、ダメージを受けるのいずれかを起こすと元の状態に戻る。
; ファイアマリオ
: ファイアフラワーを取ることで変身。約20秒間、バウンドしながらある程度対象を追尾するファイアボールを投げられる。ファイアボールは敵を倒す以外にも、障害物を壊したり、燭台に火を付ける効果も持つ。従来の2Dアクションシリーズとは違い、変身時間が有限で、ファイアボールを投げながら移動することは不可能になっている。なお、この状態ではスピンはできないが、ジャンプ中にファイアボールを投げることでマリオの地面着地までの落下速度を遅らせることは可能。
; アイスマリオ
: アイスフラワーを取ることで変身。約20秒間、全身が氷結化し、水面や噴水、溶岩を凍結させ、それらの上をスケートで移動できる。滝を凍らせ、壁キックをすることも可能。
; レインボーマリオ
: レインボースターを取ることで変身。約20秒間、虹色に光りだし無敵状態になり、触れただけで敵を倒せる。走り続けていると走行速度が上昇する。2Dアクションシリーズのスーパースターよりも効果が長い。
; フライングマリオ
: レッドスターを取ることで変身。約60秒間、ジャンプ中にWiiリモコンを振ると、空を自由に飛ぶことができる。また、Aボタンを押しっぱなしにしつつコントロールスティックを操作することで、空中で静止して飛行方向を変えることができる。周囲にあるパープルコインやスターピースは、隣接した状態でスピンするだけで瞬時に回収することが可能。さらに、天文台ではハラペコチコが変身したギャラクシーの方向に飛ぶと、スーパースターリングを使用しなくてもそのギャラクシーに移動することができる。なお、「試練の銀河(チャレンジギャラクシー)」のスーパースターリング(緑色)に触れると時間内でも元に戻る。


本作のサウンドトラックは、50人で構成される[[オーケストラ|交響楽団]]が演奏した28の曲で構成されている<ref name="madonna">{{cite web|title=Interview with Super Mario Galaxy composers Koji Kondo and Mahito Yokota |archive-url=https://web.archive.org/web/20071113135703/http://www.music4games.net/Features_Display.aspx?id=186 |url=http://www.music4games.net/Features_Display.aspx?id=186 |archive-date=13 November 2007 |publisher=Music 4 Games |access-date=2 September 2016 |date=13 November 2007 |url-status=dead }}</ref><ref>{{cite web|last1=Thomas|first1=East|title=Mario Galaxy 2: Koji Kondo reveals soundtrack details|url=http://www.officialnintendomagazine.co.uk/article.php?id=17417|website=Official Nintendo Magazine|publisher=Future plc|access-date=8 June 2016|archive-url=https://web.archive.org/web/20100530075418/http://www.officialnintendomagazine.co.uk/article.php?id=17417|archive-date=30 May 2010|date=26 May 2010}}</ref>。横田は当初、オーケストラがマリオのゲームのテンポに合うだろうかと懸念していた<ref name="Iwata Asks 3.1">{{Cite web |title=社長が訊く『スーパーマリオギャラクシー』 Vol.3 サウンドスタッフ篇 1. オーケストラを使ったわけ |url=https://www.nintendo.co.jp/wii/interview/rmgj/vol3/index.html |website= |access-date=2024-03-02 |publisher=[[任天堂]] |archive-url=https://web.archive.org/web/20220921182933/https://www.nintendo.co.jp/wii/interview/rmgj/vol3/index.html |archive-date=2022-09-21}}</ref>。近藤も、生演奏の音楽を使用すると「別のCDプレイヤーから流れてくる音楽に合わせて」プレイする感覚になってしまうだろうと考えた<ref name="Iwata Asks 3.1" />。サウンドトラックをゲームプレイに同期させるため、川村は、『[[ゼルダの伝説 風のタクト]]』や『ドンキーコングジャングルビート』で効果音を同期させるために使用したものと同様の手法を利用した<ref name="Iwata Asks 3.1" />。この方法は、[[MIDI]]データを[[ストリーミング]]データと同期させることで、[[背景音楽|BGM]]とタイミングを合わせて効果音を再生している<ref name="Iwata Asks 3.1" />。この同期を実現するために、音響チームは[[メトロノーム]]を活用し、オーケストラが決められたテンポで演奏するようにした<ref name="Iwata Asks 3.1" />。
=== アイテム ===
; [[マリオシリーズのアイテム一覧#スター|パワースター]]
: 銀河の各地に散らばっている。これを集めることがゲームの目的。一定数集めると新しいギャラクシーが出現する。
; [[マリオシリーズのアイテム一覧#スター|グランドスター]]
: 「ヘブンズドアギャラクシー」と「プラント」に登場する。手に入れると、新しいドームに行けるようになる。全部で7つ存在するが、「クッパギャラクシープラント」のものだけは天文台にカウントされず、新しいドームも開かない。
; グリーンスター
: 特別なパワースターの1つ。隠しスターとして3つ存在し、全て集めると「試練の銀河(チャレンジギャラクシー)」が出現する。
; スターピース
: ステージの至る所に散りばめられている、[[金平糖|こんぺいとう]]のような形をした星屑。直接触れるほかに、Wiiリモコンのポインターが触れることでも回収できる(ポインターを使わないと取れないスターピースも多い)。50個集めると残機数が1人増えるほか、敵に発射して攻撃したり、ハラペコチコに食べさせたりできる(天文台などにいる通常のチコにもあげることもできるが、喜ぶだけで何も起こらない)。様々な色があるが、色による違いは無い。ステージ中で999個集めると、増えなくなる。
: 本作よりも前に発売された『[[スーパーマリオRPG]]』にも同名のキーアイテムが登場しているが別物である。
; [[マリオシリーズのアイテム一覧#コイン|コイン]]
: 取るとマリオのライフが1回復する。また、シナリオ中に50枚集めるごとに残機が1増える。
; パープルコイン
: パープルコメットが来た時にのみ出現する。100枚集めるとスターが出現する。
; ハテナコイン
: [[クエスチョンマーク|ハテナマーク]]の描かれた大きいコイン。取ると様々なことが起こる。
; ハチキノコ
: 黄色と茶色の縞が描かれた[[ミツバチ]]模様のキノコで、取るとハチマリオに変身する。
; オバケキノコ
: テレサのような表情をしている白いキノコで、取るとオバケマリオに変身する。
; バネキノコ
: ばねの模様が描かれた銀色のキノコで、取るとバネマリオに変身する。
; [[マリオシリーズのアイテム一覧#フラワー|ファイアフラワー]]
: 赤色のフラワーで、取るとファイアマリオに変身する。
; アイスフラワー
: 青色のフラワーで、取るとアイスマリオに変身する。『[[New スーパーマリオブラザーズ Wii]]』や『[[マリオ&ルイージRPG2]]』にも同名同色のアイテムが登場するが、これらのアイテムを取って変身するアイスマリオは別物。
; レインボースター
: 虹色のスターで、取るとレインボーマリオに変身する。
; レッドスター
: 2種類存在する。1つはパワーアップアイテムで、取るとフライングマリオに変身する。もう1つは特別なパワースターであり、手に入れると天文台にアイテムのレッドスターが出現する。
; 音符
: 特定の条件を満たすと出現。消える前に全て取ると様々なことが起きる。1つ取るごとに音が鳴り、連続で取り続けると、マリオシリーズの過去作品で聞き覚えのあるBGMになっていることもある。
; スターチップ
: ステージに散らばった星の欠片で、「黄」「青」の2色が5枚存在する。5枚集めると「黄」の場合はスーパースターリング、「青」の場合はスターキャプチャーが出現する(ただし両方出ることもある)。
; [[マリオシリーズのアイテム一覧#キノコ|1UPキノコ]]
: 取るとマリオの残機数が1増える緑色のキノコ。最大99。
; [[マリオシリーズのアイテム一覧#キノコ|ライフUPキノコ]]
: 取るとライフを全回復し、そのシナリオ中の最大値が3増え、6になる。ただし、ライフが3以下になると最大値が3に戻る。
; 緑コウラ
: 持ってぶつけると敵を攻撃したり、宝箱を開けたりできる。水中では速く泳げる。
; 赤コウラ
: 緑コウラよりも水中で速く泳げるほか、敵を追尾する能力がある。
; 金コウラ
: 特殊な用途に用いる。なお、効用は緑コウラと同じ。『[[New スーパーマリオブラザーズ 2]]』や、『[[スーパーマリオ 3Dワールド]]』にもノコノコのコウラの一つとして登場するが、こちらはコインを獲得するための仕掛け。


公式サウンドトラックは2008年1月24日にリリースされた。当初は日本の[[クラブニンテンドー]]加入者限定であったが<ref>{{cite web|last1=North |first1=Dale |title=Wii Super Famicom controller and Super Mario Galaxy OST available for import |url=https://www.destructoid.com/wii-super-famicom-controller-and-super-mario-galaxy-ost-available-for-import-55336.phtml |publisher=Destructoid |access-date=12 June 2016 |date=21 November 2007 |archive-url=https://web.archive.org/web/20160808153640/https://www.destructoid.com/wii-super-famicom-controller-and-super-mario-galaxy-ost-available-for-import-55336.phtml |archive-date=8 August 2016 |url-status=live }}</ref>、2008年11月にはヨーロッパのクラブニンテンドーのメンバーも利用できるようになった<ref name=weeee>{{cite web|title=Super Mario Galaxy soundtrack on European Stars Catalogue somehow |url=https://www.engadget.com/2008/11/24/super-mario-galaxy-soundtrack-on-european-stars-catalogue-someho/ |publisher=Engadget |access-date=12 June 2016 |date=24 November 2008 |archive-url=https://web.archive.org/web/20160805231011/https://www.engadget.com/2008/11/24/super-mario-galaxy-soundtrack-on-european-stars-catalogue-someho/ |archive-date=5 August 2016 |url-status=live }}</ref>。サウンドトラックはオリジナルバージョンとプラチナバージョンの2種類で発売された。オリジナルバージョンにはゲーム内で使用された28曲のみが含まれており、プラチナバージョンにはオリジナルバージョンの28曲に追加で53曲を加えた合計81曲が収録されている<ref name=weeee />。北米では、2011年にオリジナルサウンドトラックが[[黒]]の新型Wiiに『[[New スーパーマリオブラザーズ Wii]]』とともに同梱されていた<ref>{{cite web | url=https://www.ign.com/articles/2011/10/11/nintendo-announces-new-wii-bundle | title=Nintendo Announces New Wii Bundle | first=Andrew | last=Goldfarb | date=18 January 2012 | publisher=IGN | access-date=29 August 2020 | archive-date=7 August 2020 | archive-url=https://web.archive.org/web/20200807153414/https://www.ign.com/articles/2011/10/11/nintendo-announces-new-wii-bundle | url-status=live }}</ref>。
=== 仕掛け ===
{{tracklist
; スターリング
|collapsed=yes
: 黄色い星型の輪。スターリングのそばでWiiリモコンを振るとマリオがスターリングの中へ引き込まれ、決まった方向に発射される。小惑星間など、ステージ内のちょっとした移動に使用する。
| title1 = Overture
:; スーパースターリング
| length1 = 1:23
:: 巨大なスターリング。スターリングよりも移動距離が大きく、遠く離れた惑星への移動などに用いる。チコが変身してこの状態になることもある。中には壊れているものもあり、その場合はスターチップを5枚集めると出現する。通常は黄色だが、ハラペコチコが変身したものはピンク色、「試練の銀河(チャレンジギャラクシー)」へのものは緑色となっている。
| title2 = 星くず祭
; スターキャプチャー
| length2 = 1:29
: 中に星が入った青い球体。ポインティングしながらAボタンを押してつかむと、マリオが浮遊してスターキャプチャーに吸い寄せられる。他のスターキャプチャーと続けて掴むことで進む所も多い。スターキャプチャーに吸い寄せられる前にAボタンを離すと、マリオがしばらく惰性で浮遊するため、これを利用してアイテムを取れることもある。ステージによっては、小さな半透明の惑星の中にスターキャプチャーが入っている惑星も存在する。スーパースターリング同様、スターチップを5枚集めると出現するものも存在する。
| title3 = 襲来!クッパ船団
; ノビノビ草
| length3 = 1:19
: パックンフラワーを倒すと出現することがあるツル。Wiiリモコンを振るとマリオが回転する遠心力でツルを登り、先端まで行くとジャンプして離れたところへ移動できる。ただし、登っている最中でWiiリモコンを振るのをやめると、滑り落ちてしまう。
| title4 = カタストロフィー
; フワフワ草
| length4 = 0:54
: 掴まるとフワフワと落下しながら移動できる不思議な草。地面に生えており、スピンで舞い上がる。落下中にWiiリモコンを振ることで3回まで上昇でき、その際、風の中にいると大きく上昇できる。
| title5 = うばわれたピーチ城
; ひっぱりマユ
| length5 = 0:32
: ゴムのように伸びるマユ。マリオがくっついた後にポインティングしながらAボタンで、そのまま引っ張ることができる。Aボタンを離すとその方向にマリオが飛んでいく。
| title6 = Into the Galaxy
; [[ブラックホール]]
| length6 = 1:25
: 惑星の中心などに配置されていることが多い。これがある場所で足を踏み外すと、引き寄せられてしまい即ミスとなる。2Dアクションシリーズの穴に相当。
| title7 = エッグプラネット
; のりもの
| length7 = 2:41
: 一部のギャラクシーには、のりものを使ったミニゲームのようなシナリオがある。
| title8 = 天文台のロゼッタ1
:; エイ乗り
| length8 = 2:27
:: エイのマンタロウに乗って水上コースを進む。Wiiリモコンを前方にまっすぐ向けて操作する。Aボタンを押すと加速し、リモコンを左右にひねるとカーブを曲がれる。リモコンを振るとジャンプする。なお、エイ乗り中はポインターは使えない(そのため、スターピースを取るにはアシストプレイを使う必要がある)。
| title9 = ミツバチの王国
:; タマコロ
| length9 = 2:37
:: 巨大なボールのタマコロに乗って進む。Wiiリモコンを垂直に立てて操作する。リモコンを傾けた方向に進んでいき、傾ける角度によってスピード調整が可能。Aボタンでジャンプできる。また、クリボーなどの敵はぶつかるだけで倒すことが出来るが、少し跳ねてしまう。また、ボム兵の爆発に巻き込まれると、ダメージは受けないが大きく飛ばされる。
| title10 = スターダストロード
::; タマコロジャンプホール
| length10 = 3:21
::: タマコロ専用の黄色い穴。タマコロがこの穴に入ると、大きくジャンプして他のエリアに移動できる。
| title11 = バトルロック
::; タマコロゴールカップ
| length11 = 3:20
::: タマコロ専用の青い穴。ゴール地点にあり、タマコロがこの穴に入ると、タマコロが割れて中に入っているパワースターが出てくる。
| title12 = グラスビーチ
:; オオアワ
| length12 = 2:21
:: オオアワの中に入って進む。アワの外側にポインティングし、Aボタンで空気を吹きかけて移動させる。敵や障害物にぶつかったり、動く壁に挟まれると割れてしまう。
| title13 = 天文台のロゼッタ2
| length13 = 2:24
| title14 = クッパJr.登場
| length14 = 2:54
| title15 = テレサワルツ
| length15 = 2:52
| title16 = フローターランド
| length16 = 3:11
| title17 = ウィンドガーデン
| length17 = 3:44
| title18 = 天文台のロゼッタ3
| length18 = 2:44
| title19 = 宿敵クッパ大王
| length19 = 3:14
| title20 = ヘルプロミネンス
| length20 = 4:08
| title21 = ギャラクシープラント
| length21 = 2:27
| title22 = 大王星の決戦
| length22 = 2:25
| title23 = 夜明け~新しい朝~
| length23 = 0:56
| title24 = 誕生
| length24 = 1:56
| title25 = Super Mario Galaxy
| length25 = 4:03
| title26 = パープルコメット
| length26 = 3:02
| title27 = 青空アスレチック
| length27 = 1:10
| title28 = スーパーマリオ2007
| length28 = 2:19
|headline=1枚目}}


{{tracklist
=== いたずらコメット ===
|collapsed=yes
ゲームを進めると、不定期にいくつかのギャラクシーに現れ始める。クリアするとパワースターが出てくる。コメットが飛来しているギャラクシーではステージの構造が変わり、コメットの種類によって様々なイベントをしなければならない。ステージに入ると、画面の外枠が飛来しているコメットの色に染まる。さらに、コメットが飛来しているステージでは、コメットのシナリオが優先され、他のシナリオができなくなる。解除するにはシナリオをクリアするかコメットチコに一定数のスターピースを渡して消してもらうしかない。なお、コメットは全部で5種類あり、いずれも中間ポイントはなくミスするとシナリオの最初からやり直しとなる。
| title1 = ファイルセレクト
| length1 = 0:53
| title2 = チコ
| length2 = 0:56
| title3 = へブンズドア
| length3 = 2:02
| title4 = とらわれしグランドスター
| length4 = 0:35
| title5 = ほうき星の天文台へ1
| length5 = 0:45
| title6 = 天文ドーム
| length6 = 1:58
| title7 = コースセレクト
| length7 = 0:41
| title8 = ディノパックン
| length8 = 1:13
| title9 = スターゲットチャンス
| length9 = 0:55
| title10 = 緊迫
| length10 = 0:41
| title11 = クワカブト一家の逆襲
| length11 = 1:58
| title12 = オタキング
| length12 = 1:11
| title13 = キノピオ探検隊
| length13 = 0:41
| title14 = シッププラント
| length14 = 2:21
| title15 = オーシャンレース
| length15 = 1:22
| title16 = 宇宙幻想
| length16 = 2:00
| title17 = メガレッグ
| length17 = 1:31
| title18 = ほうき星の天文台へ2
| length18 = 0:30
| title19 = 宇宙アスレチック
| length19 = 1:16
| title20 = レッドコメット
| length20 = 1:52
| title21 = グラスビーチ ~海中~
| length21 = 1:31
| title22 = 間奏曲
| length22 = 0:38
| title23 = クッパ砦出現
| length23 = 0:52
| title24 = クッパ砦の死闘
| length24 = 2:11
| title25 = 大階段
| length25 = 0:36
| title26 = クッパ大王登場
| length26 = 0:32
| title27 = タマコロ1
| length27 = 1:04
| title28 = 書斎
| length28 = 0:58
| title29 = フローターランド ~海中~
| length29 = 1:55
| title30 = レインボーマリオ
| length30 = 0:31
| title31 = うさぎを追いかけろ!
| length31 = 1:07
| title32 = HELP!
| length32 = 0:28
| title33 = モグキング
| length33 = 0:55
| title34 = 土管内部
| length34 = 0:44
| title35 = シャドウコメット
| length35 = 0:56
| title36 = ティアドロップ
| length36 = 1:19
| title37 = キングボーネ
| length37 = 1:48
| title38 = テレサレース
| length38 = 1:28
| title39 = アイスマウンテン
| length39 = 1:31
| title40 = アイスマリオ
| length40 = 0:30
| title41 = 溶岩道
| length41 = 1:31
| title42 = ファイアマリオ
| length42 = 0:29
| title43 = サンドアイランド
| length43 = 3:04
| title44 = 鋼鉄魔王メカクッパ
| length44 = 1:23
| title45 = あわわわわ
| length45 = 0:37
| title46 = ダンジョンケイブ
| length46 = 1:43
| title47 = ボスカメック
| length47 = 1:25
| title48 = タマコロ2
| length48 = 0:42
| title49 = 悲しみの少女
| length49 = 0:48
| title50 = フライングマリオ
| length50 = 1:11
| title51 = 星の赤ちゃん
| length51 = 0:51
| title52 = ねがいごと
| length52 = 0:42
| title53 = かぞく
| length53 = 1:23
|headline=2枚目}}


== 評価 ==
; レッドコメット
{{Video game reviews
: [[赤]]色のコメット。通常のシナリオに制限時間が設定され、その時間以内にパワースターを取る必要がある。ステージの構造はほぼ変わらない(一部ステージでは土管などが撤去されていることがある)。シナリオ名の頭に「タイムアタック!」がつく。
| GR = 98%<ref name="GR">{{cite web|title=Super Mario Galaxy for Wii|url=http://www.gamerankings.com/wii/915692-super-mario-galaxy/index.html|website=[[GameRankings]]|publisher=[[CBS Interactive]]|access-date=4 July 2015|archive-url=https://web.archive.org/web/20191201100747/https://www.gamerankings.com/wii/915692-super-mario-galaxy/index.html|archive-date=1 December 2019|url-status=dead}}</ref>
; シャドウコメット
| MC = 97/100<ref name="MC">{{cite web |url=https://www.metacritic.com/game/super-mario-galaxy/critic-reviews/?platform=wii |access-date=19 May 2023 |publisher=[[Metacritic]] |title=Super Mario Galaxy for Wii Reviews |archive-date=22 January 2009 |archive-url=https://web.archive.org/web/20090122121012/http://www.metacritic.com/games/platforms/wii/supermariogalaxy?q=Super%20Mario |url-status=live }}</ref>
: [[青]]色のコメット。ステージに入ると自分の分身が現れ、自分の分身とレースをすることになる。分身よりも先にパワースターの元にたどり着かなければならない(分身が先に到達するとミスになる)。シナリオ名の頭に「追い越せシャドウ!」がつく。
| 1UP = A<ref name=1UP>{{cite web|title=Super Mario Galaxy review|publisher=1UP.com|last=Parish|first=Jeremy|date=2 November 2007|url=http://www.1up.com/do/reviewPage?cId=3164124&p=44&sec=REVIEWS|access-date=14 March 2008|archive-url=https://web.archive.org/web/20081115221837/http://www.1up.com/do/reviewPage?cId=3164124&p=44&sec=REVIEWS|archive-date=15 November 2008|url-status=dead|df=dmy-all}}</ref>
: スタート時に特定の操作をすると急発進でスタートすることができる。分身に触れるとスターピースが出現する(ダメージは受けない)。
| CVG = 9.5/10<ref name="CVG">{{cite web|last1=Robinson|first1=Andy|title=Super Mario Galaxy review|url=http://www.computerandvideogames.com/article.php?id=175014|website=Computer and Video Games|publisher=Future plc|access-date=29 May 2016|date=6 November 2007|archive-url=https://web.archive.org/web/20080206232345/http://www.computerandvideogames.com/article.php?id=175014|archive-date=6 February 2008}}</ref>
: また、操作キャラクターがルイージの場合は、分身が別のルートを通ったり、幅跳びなど高度なテクニックを使うようになり、難易度が格段に上がる。
| NWR = 10/10<ref name="nintendoworldreport">{{cite web |title=Super Mario Galaxy review |url=http://www.nintendoworldreport.com/review/14788/super-mario-galaxy-wii |publisher=Nintendo World Report |access-date=15 December 2007 |archive-date=18 February 2014 |archive-url=https://web.archive.org/web/20140218122725/http://www.nintendoworldreport.com/review/14788/super-mario-galaxy-wii |url-status=live }}</ref>
; クイックコメット
| NLife = 10/10<ref name="nintendolife">{{cite web |title=Super Mario Galaxy review |date=12 November 2007 |url=http://www.nintendolife.com/reviews/wii/super_mario_galaxy |publisher=Nintendo Life |access-date=2 December 2007 |archive-date=21 January 2016 |archive-url=https://web.archive.org/web/20160121183845/http://www.nintendolife.com/reviews/wii/super_mario_galaxy |url-status=live }}</ref>
: [[黄色]]のコメット。このコメットが現れたステージでは敵や仕掛けの動きが通常よりも早くなる。
| Destruct = 9.6/10<ref name="destructoid">{{Cite web |title=Destructoid review: Super Mario Galaxy |url=https://www.destructoid.com/destructoid-review-super-mario-galaxy/ |date=2007-11-12 |publisher=[[Destructoid]] |access-date=2024-03-09 |last=Linde |first=Aaron |archive-date=2023-08-01 |archive-url=https://web.archive.org/web/20230801030126/https://www.destructoid.com/destructoid-review-super-mario-galaxy/ |url-status=live }}</ref>
: オニマスドンのいる2つのギャラクシー(グラスビーチギャラクシー・トイボックスギャラクシー)でしか発動しないため、5種類あるコメットの中で飛来する数が最も少ない。
| Edge = 10/10<ref name="edge">{{cite web|title=Super Mario Galaxy review |url=http://www.edge-online.com/reviews/super-mario-galaxy-review? |website=Edge online |publisher=Future plc |access-date=29 May 2016 |archive-url=https://web.archive.org/web/20120609021824/http://www.edge-online.com/reviews/super-mario-galaxy-review |archive-date=9 June 2012 |date=December 2007 |url-status=dead }}</ref>
; デスコメット
| EuroG = 10/10<ref name=EuroG>{{cite web|last=Robertson |first=Margaret |title=Super Mario Galaxy review |publisher=[[Eurogamer]] |date=7 November 2007 |url=http://www.eurogamer.net/articles/super-mario-galaxy-review |access-date=12 November 2007 |archive-url=https://web.archive.org/web/20160322064616/http://www.eurogamer.net/articles/super-mario-galaxy-review |archive-date=22 March 2016 |url-status=live }}</ref>
: [[灰色]]のコメット。このコメットが現れたステージではライフが強制的に1となり、1回ダメージを受けただけでミスになってしまう。また、コインやライフUPキノコ、よろずやチコも出現せず、敵を倒した時のコインも出ない。シナリオ名の頭に「サドンデス!」がつく。
| Fam = 38/40<ref name="fam">{{cite magazine|title=Super Mario Galaxy ratings|magazine=Famitsu|date=26 October 2007|language=ja}}</ref>
: 主にボスを倒すシナリオで発動し、ボス戦の直前の場所や、ボス戦を行う惑星からスタートすることが多い。ボスの倒し方は通常と同じ。
| GI = 9.75/10<ref name=GI>{{cite web|url= http://www.gameinformer.com/Games/Review/200712/R07.1106.1825.05910.htm| title = Super Mario Galaxy |publisher = [[Game Informer]]|last=Reiner |first=Andrew |access-date=7 March 2008 |archive-url = https://web.archive.org/web/20080304012157/http://www.gameinformer.com/Games/Review/200712/R07.1106.1825.05910.htm |archive-date = 4 March 2008}}</ref>
: パープルコメットの次に飛来する数が多いコメットである。
| GamePro = {{Rating|5|5}}<ref name="gamepro">{{cite web |url=http://www.gamepro.com/article/reviews/144948/gamepro-loves-super-mario-galaxy/ |title=Review: GamePro Loves Super Mario Galaxy!!! |access-date=18 November 2007 |first = Patrick | last =Shaw | publisher = GamePro | date = 6 November 2007|archive-url=https://web.archive.org/web/20080918074627/http://www.gamepro.com/article/reviews/144948/gamepro-loves-super-mario-galaxy/|archive-date=18 September 2008}}</ref>
; パープルコメット
| GameRev = A<ref name=GameRev>{{cite web|url=http://www.gamerevolution.com/review/wii/super_mario_galaxy |title=''Super Mario Galaxy'' review |last=Hudak |first=Chris |date=12 November 2007 |publisher=Game Revolution |access-date=9 January 2008 |archive-url=https://web.archive.org/web/20080821162946/http://www.gamerevolution.com/review/wii/super_mario_galaxy |archive-date=21 August 2008 |url-status=dead }}</ref>
: [[紫]]色のコメット。通常のコメットとは違い、[[ボスキャラクター#ラストボス|最終ボス]]クリア後に現れる。
| GSpot = 9.5/10<ref name=GSpot>{{cite web|url=http://www.gamespot.com/reviews/super-mario-galaxy-review/1900-6182474/ |title=Super Mario Galaxy Review |access-date=21 January 2014 |date=7 November 2007 |first=Alex |last=Navarro |publisher=[[GameSpot]] |archive-url=https://web.archive.org/web/20131219014022/http://www.gamespot.com/reviews/super-mario-galaxy-review/1900-6182474 |archive-date=19 December 2013 |url-status=dead }}</ref>
: このコメットが現れたステージでは、ステージに配置されたパープルコインと呼ばれる紫色のコインを100枚集めるとスターが出現するようになっている。通常のコインとは違い、パープルコインは取ってもライフを回復したり、50枚取っても1UPすることはない。
| GSpy = {{Rating|5|5}}<ref name=GSpy>{{cite web|url=http://wii.gamespy.com/wii/mario-wii/833777p1.html |title=Super Mario Galaxy Review |publisher=GameSpy |author=Williams, Bryn |date=8 November 2007 |access-date=11 March 2008 |archive-url=https://web.archive.org/web/20160304111028/http://wii.gamespy.com/wii/mario-wii/833777p1.html |archive-date=4 March 2016 |url-status=dead }}</ref>
: 一部では制限時間が設けられていて、その場合は制限時間内にパープルコイン100枚を回収するだけではなく、'''パワースターの場所までたどり着かなくてはならない'''。また、101枚以上のパープルコインが存在するステージ(後戻りができないなど、取りこぼしが発生しやすいステージに多い)では100枚集めた時点でパワースターが出現するため、101枚以上取る必要はない(101枚以上取っても特に意味はない)。
| GRadar = {{Rating|5|5}}<ref name="gaydar">{{cite web|title=Super Mario Galaxy review |url=http://www.gamesradar.com/super-mario-galaxy-review/ |website=GamesRadar |publisher=Future plc |access-date=29 May 2016 |date=9 November 2007 |archive-url=https://web.archive.org/web/20160304090738/http://www.gamesradar.com/super-mario-galaxy-review/ |archive-date=4 March 2016 |url-status=live }}</ref>
: コメットの中では最も飛来する数が多いコメットである。
| GameZone = 9.8/10<ref name=gamezone>{{cite web|url=http://wii.gamezone.com/gzreviews/r29665.htm|title=Super Mario Galaxy Review|last=Bedigian|first=Louis|date=12 November 2007|publisher=GameZone|access-date=4 April 2009|archive-url=https://web.archive.org/web/20071113153226/http://wii.gamezone.com/gzreviews/r29665.htm|archive-date=13 November 2007|url-status=dead}}</ref>

| IGN = 9.7/10<ref name=IGN>{{cite web|url=http://wii.ign.com/articles/833/833298p1.html |title=Super Mario Galaxy Review: The greatest Nintendo platformer ever made? |access-date=17 November 2007 |first=Matt |last=Casamassina |publisher=IGN |date=7 November 2007 |archive-url=https://web.archive.org/web/20120515073113/http://wii.ign.com/articles/833/833298p1.html |archive-date=15 May 2012 |url-status=dead }}</ref>
=== スーパールイージギャラクシー ===
| ONM = 97%<ref name="OMN">{{harvnb|Scullion|2007|pages=72–77}}</ref>
パワースターを120個集めてクリアすると、操作キャラクターをマリオからルイージに変更してプレイできるようになる(セーブデータは同一だが、ゲームの進行状況はマリオとは別に記録される)。ルイージはマリオに比べて背が高くダッシュ力とジャンプ力に優れるが、ダッシュからの停止時に滑りやすく水中でスピンするとAIRが減るという一長一短の性能を持ち、同じステージも違った感覚でプレイできる。
| Play = 10/10<ref name=play>{{cite web|url=http://www.playmagazine.com/?fuseaction=SiteMain.Content&contentid=661|title=Super Mario Galaxy review|last=Halverson|first=Dave|work=Play|access-date=4 April 2009|archive-url=https://web.archive.org/web/20090618170629/http://www.playmagazine.com/?fuseaction=SiteMain.Content&contentid=661|archive-date=18 June 2009}}</ref>

| VG = 9/10<ref>{{cite web|url=https://www.videogamer.com/reviews/super-mario-galaxy-review/|title=Super Mario Galaxy Review|last=Orry|first=Tom|date=2021-06-06|website=Videogamer.com|access-date=2024-03-10|archive-url=https://web.archive.org/web/20230321153534/https://www.videogamer.com/reviews/super-mario-galaxy-review/|archive-date=2023-03-21|url-status=live }}</ref>
なお、ストーリーやメッセージはマリオの登場する場面が全てルイージに置き換わっている以外の変更は無く、マリオ操作時にルイージが登場する場面もそのままなのでルイージが二人になっている。そのような場面では「よく似た人」「もうひとりのルイージ」といった台詞が追加されているのみで、あまり疑問視されずストーリーが進行する。
| award1Pub = [[英国映画テレビ芸術アカデミー|BAFTA]]<ref name=bafta /><br />[[GameSpot]]<ref name=GSpotA /><br />[[IGN]]<ref name=IGNA /><br />[[:en:Nintendo Power|Nintendo Power]]<ref name=NPA /><br />[[Kotaku]]<ref name=KOTA /><br />[[Yahoo!ゲーム]]<ref name=YAHO /><br />[[ファミ通アワード]]2007<ref name="fama">{{cite web|title=ファミ通AWARDS(アワード) 2008 開催!! / ファミ通.com|url=https://www.famitsu.com/sp/awards2008/ |publisher=ファミ通|access-date=2022-09-25|archive-date=2022-11-27 |archive-url= https://web.archive.org/web/20221127074122/https://www.famitsu.com/sp/awards2008/}}</ref>

| award1 = [[ゲーム・オブ・ザ・イヤー|ゲーム・オブ・ザ・イヤー]]
== ギャラクシー ==
| award2Pub = [[日本ゲーム大賞]]2008<br />「年間作品部門」<ref name="ngt">{{cite web|title=日本ゲーム大賞2008 年間作品部門|url=https://awards.cesa.or.jp/2008/award/year_02.html |publisher=日本ゲーム大賞 |access-date=2022-09-23 |archive-date=2022-09-23 |archive-url= https://web.archive.org/web/20220923124017/https://awards.cesa.or.jp/2008/award/year_02.html}}</ref>
主にほうき星の天文台の各地に配置されている「'''ドーム'''」の中にあるスターキャプチャーを使うことでギャラクシーへと向かうことが出来る。ドームには4 - 5ヶ所のギャラクシーが存在し、ギャラクシー内の各シナリオでパワースターを獲得すればクリアとなる。シナリオが多数設けられているギャラクシーと、シナリオが1つしか存在しないギャラクシーがあり、ドームの最後に出現する「'''プラント'''」においてグランドスターを獲得すると、次のドームをプレイすることができる。
| award2 =「優秀賞」

}}
=== 子供部屋 ===
本作は批評家から高評価を受け、[[レビュー収集サイト]]の[[Metacritic]]では、73件のレビューにより100点満点中97点を獲得し、同サイトにおいて6番目に高い評価を得たゲームとなっている<ref>{{cite web|url=http://www.metacritic.com/browse/games/score/metascore/all/all?view=condensed&sort=desc |title=Metacritic's Best Reviewed Games |publisher=Metacritic |access-date=4 January 2012 |archive-url=https://web.archive.org/web/20160331023717/http://www.metacritic.com/browse/games/score/metascore/all/all?view=condensed&sort=desc |archive-date=31 March 2016 |url-status=live }}</ref><ref name=MC />。同様に、レビュー収集サイトである[[GameRankings]]では、78件のレビューに基づき97.64%のスコアを得た<ref name="GR"/>。これはレビュー数が20以上あるゲームのスコアの中で歴代最高となった<ref>{{cite web|url=http://www.gamerankings.com/browse.html|title=Reviews and News Articles|website=[[GameRankings]]|publisher=[[CBS Interactive]]|access-date=20 May 2010|archive-date=4 December 2019|archive-url=https://web.archive.org/web/20191204051401/https://www.gamerankings.com/browse.html|url-status=dead}}</ref>。
; ヘブンズドアギャラクシー
: オープニングに続き登場するステージ。最初のシナリオ「とらわれしグランドスター」をクリアすることで、ほうき星の天文台を探索出来るようになる。以降はしばらく再挑戦できなくなるが、「クッパJr.クリーチャープラント」をクリアすると天文台の「子供部屋」に行けるようになり、そこで「天の扉の パープルコイン」をクリアすることで子供部屋から再挑戦可能になる。


[[ビジュアル]]と[[グラフィック]]の表現は、高い評価を得た。「Official Nintendo Magazine」のクリス・スカリオンは、Wiiで実現可能なグラフィックの最大限を引き出したと述べ、その視覚効果と広いプレイエリアがプレイヤーを常に驚かせるだろうと述べた{{sfn|Scullion|p=74, 75|2007}}。「1UP.com」のジェレミー・パリッシュは、ゲームの視覚効果が非常に印象的であり、Wiiのグラフィック性能を物足りなく感じさせるほどだと述べた<ref name=1UP />。「Computer and Video Games」のアンドリュー・ロビンソンは、任天堂はグラフィックよりもゲームプレイを優先するのが常だが、本作は「両方とも完璧であった」と述べた<ref name=CVG />。「[[Eurogamer]]」のマーガレット・ロバートソンは、ビジュアルを「創造力の爆発」と称し、ステージデザインの巧みさも同じく素晴らしいとした<ref name="EuroG" />。「[[ゲーム・インフォーマー]]」のアンドリュー・ライナーは、水と粒子の効果の表現の良さを評価したが、ビジュアルは『[[スーパーマリオサンシャイン]]』と同等であると述べた<ref name="GI" />。「GamePro」のパトリック・ショーは、本作が視覚表現と操作の両方でWiiの機能を最大限に活用していると述べた<ref name="gamepro" />。
=== テラス ===
; エッグプラネットギャラクシー
: タマゴのような小さい惑星が連なるギャラクシー。
; ハニービーキングダムギャラクシー
: 「ハニービー」達が住んでいるギャラクシー。ハチマリオに変身しながら進む場面が多い。
; トライアルサーフィンギャラクシー
: エイの「マンタロウ」に乗って、波打つ水のサーキットを走り抜ける。
; フリップパネルギャラクシー
: 乗る度に色が切り替わる「フリップパネル」で構成されている。全てのパネルを黄色にするとスターが出現する。
; クッパJr.ロボプラント
: 巨大ロボ「メガレッグ」と戦う。


ゲームの表現に関して、「Game Revolution」のクリス・フダックは、本作が『スーパーマリオ64』の「次世代の生まれ変わり」であり、洗練され、魅力的で刺激的であると述べた<ref name=GameRev />。「[[GameSpot]]」のアレックス・ナヴァロは、カラフルで躍動的なステージやアニメーション、キャラクターデザインを高く評価し、「これほど見栄えの良いWiiゲームはない」と述べた。さらに、ナヴァロは、[[フレームレート]]の低下を最小限に抑える[[ゲームエンジン]]の能力を高く評価した<ref name="GSpot" />。「GameSpy」のブリン・ウィリアムズは、本作がWiiのゲームソフトの中で最高のビジュアルを持っていると評価し、グラフィックは「この世のものとは思えない」ものであり、その幅広い色の表現が「期待を超える」質感を生み出すと述べた<ref name="GSpy" />。「[[GamesRadar+|GamesRadar]]」のレビュアーは、ゲームのビジュアルコンセプトを「言葉では説明できない」と述べている<ref name="gaydar" />。「GameZone」のルイス・ベディガンは、本作のビジュアルが以前のマリオゲームのブロック状のキャラクターと対照的であると述べ、美しい惑星のデザインやその他のすべての「目に楽しさ」を与えるような質感が良いと評価した<ref name="gamezone" />。「[[IGN]]」のマット・カサマッシナは本作がWiiを発展させた唯一のゲームであり、「素晴らしい芸術」と「素晴らしい技術」の2つを組み合わせ、「驚くべき結果」を生み出したと述べている<ref name="IGN" />。「Play」のデビッド・ハルバーソンは、本作が非常に洗練されており、「非常に美しい次世代のようなグラフィック」を特徴としていると述べた<ref name="play" />。
=== バスルーム ===
; スターダストギャラクシー
: 無数の星くずが飛び交うギャラクシー。スターキャプチャーなどを駆使する場面が多い。
; バトルロックギャラクシー
: 巨大な要塞が特徴の、危険な仕掛けが多いギャラクシー。
; トライアルボールギャラクシー
: タマコロに乗って、ゴルフコースのような狭い星を進んでいく。
; バンバンバニッシュギャラクシー
: ほとんどの足場が、乗ると消えてしまう床で出来ている。
; クッパスタープラント
: はじめてクッパと対戦するステージ。重力を使ったギミックが満載。


ゲームプレイ、特にWiiリモコンの使用と重力の要素は高く評価された。「Edge」のレビュー担当者は、ゲームでのWiiリモコンの使用を高く評価し、『[[ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス]]』の「徹底したリテラリズム(直訳主義)」と称されるほど単純な操作とは対照的に、リモコンによる操作がゲームのいたるところにさりげなく組み込まれていると述べた<ref name=edge />。スカリオンは当初、Wiiリモコンをポインターとして使用することに懐疑的であったが、開始から「ほんの数分のうちに、マリオ64の時代からこれをやっていたように感じた」とWiiリモコンの使用に意義を感じるようになったと述べた。また、本作の最大の強みは、他のゲームとも比較しても類を見ないゲームプレイにあると考えた<ref name=OMN />。「[[ITmedia]]」のレビューでは、重力が「本作の最大の売りだと言ってもいいだろう」と述べられた<ref name="itm">{{Cite web |title=ジャンプとスピンで銀河を渡るWiiのマリオは、やみつきになる面白さ |url=https://nlab.itmedia.co.jp/games/articles/0711/13/news002.html |website= |access-date=2024-03-02 |language=ja |archive-url=https://web.archive.org/web/20231107101808/https://nlab.itmedia.co.jp/games/articles/0711/13/news002.html |archive-date=2023-11-07 |publisher=[[ITmedia]] |author=仗桐安 |date=2007-11-13}}</ref>。パリッシュは様々に変化する重力を評価し、独創的なシステムであるにもかかわらず「自然にプレイできる」点を賞賛した<ref name=1UP />。ロビンソンも同様に重力を高く評価し、重力を利用した多様なゲームプレイ方式により、ゲームのプレイエリアを「びっくりするほど」拡大することができると述べた<ref name=CVG />。ロバートソンは、ゲーム内の重力の利用を「創造力の爆発(explosion of inventiveness)」と表現した<ref name=EuroG />。ライナーは、本作が{{仮リンク|第七世代ゲーム機|en|Seventh generation of video game consoles}}向けに[[プラットフォーム・ゲーム]]ジャンルを再確立し、以前のマリオゲームの懐かしさと同時に物理法則を破る新しさを兼ね備えていると述べた<ref name=GI />。「[[デストラクトイド]]」のアーロン・リンデは、本作がWii専用に開発された数少ないゲームの1つであり、実際にコントローラーは違和感や強制感を感じさせることなく非常にうまく操作できると述べた<ref name="destructoid" />。
=== キッチン ===
; グラスビーチギャラクシー
: 白い砂浜と透き通った海がトロピカルな雰囲気を漂わせる、リゾート風のギャラクシー。
; ファントムギャラクシー
: 不気味な雰囲気が漂う薄闇のギャラクシー。中央に建つ洋館でルイージが幽閉されている。
; トライアルバブルギャラクシー
: オオアワの中に入り、キライラをよけつつ毒沼の上を進んでいく。
; フローターランドギャラクシー
: 水の上にそびえ立つ、かつての水上要塞。
; クッパJr.シッププラント
: クッパ船団の攻撃をかわしながら進んでいく。最後にはクッパJr.が自ら兵器を動員して待ち受ける。


ショーは、新たなゲームプレイの仕組みがスーパーマリオシリーズに再び活気を与えたと述べ、『スーパーマリオ64』以来の最高のタイトルであると要約した<ref name=gamepro />。同様に、フダックは本作が『スーパーマリオ64』の生まれ変わりであると考えていたが、様々なゲームプレイには「特徴的な宮本のスタイル」があると述べている<ref name=GameRev />。「[[ファミ通]]」のレビュアーは、ゲームのテンポについて「非常に良い」とコメントし、ステージデザインと難易度のバリエーションの多さを「飽きることがない」と述べた<ref name=fam />。ナヴァロは、ステージデザインが「あらゆる点で一番」であると述べ、ゲームの変身能力を高く評価し、ゲームプレイに「大きな広がり」をもたらしたとも付け加えている<ref name=GSpot />。ウィリアムズは、本作のアシストプレイモードは表面的なもので、全体的なゲームプレイの体験に何も貢献しなかったと意見を述べた。その一方で、Wiiリモコンとヌンチャクの両方の使用を高く評価し、ゲームプレイの様々な要素が「ピンポイントで正確」に設計されていると述べた<ref name=GSpy />。「ITmedia」のレビューでは、アシストプレイモードを「新しい面白さを体験できる要素」と述べ、アクションが得意ではない人でも気軽にゲームに参加できるという点が予想以上に好評だと述べられた<ref name="itm" />。「GamesRadar」の批評家は、リモコンとヌンチャクによる操作方式が『スーパーマリオサンシャイン』の操作よりも滑らかであると考えた<ref name="gaydar" />。ベディガンは、操作と世界のデザインに関して、両方の点が「ゲームが得ることのできる完璧に近い」と述べた<ref name="gamezone" />。カサマッシナは、ゲームプレイの仕組み、特に変化する[[物理学|物理法則]]を「非常に面白い」と評価した。また、モーションセンサーが適切に使用されており、ステージによって様々な操作方法が楽しめると述べた<ref name="IGN" />。ハルバーソンは、特に革新的なゲーム操作を高く評価し、Wiiリモコンとヌンチャクが巧みに活用されており、他の方法でプレイすることは想像できないと述べた<ref name="play" />。「GameSpark」は、ステージの攻略ルートが一方通行であったり、マリオの移動速度が遅くなっていたりするなど、『スーパーマリオ64』に比べて、より一般向けになっていると述べた。一方で、マリオ64にあってサンシャインにはなかった「初めて触れる喜びに満ちた奇想天外なステージの数々」がアクションゲームファンが望んでいたものだと述べている<ref>{{Cite web |title=海外レビューハイスコア 『Super Mario Galaxy』 (スーパーマリオギャラクシー) |url=https://www.gamespark.jp/article/2007/11/12/14198.html |website= |access-date=2024-03-02 |language=ja |publisher=GameSpark |date=2007-11-12 |author=Miu |archive-url=https://web.archive.org/web/20240302051354/https://www.gamespark.jp/article/2007/11/12/14198.html |archive-date=2024-03-02}}</ref>。
=== ベッドルーム ===
; ウィンドガーデンギャラクシー
: 強い風が吹き抜ける、空中庭園のギャラクシー。ハテナ型の惑星や、リンゴの形をした惑星などがある。
; アイスボルケーノギャラクシー
: 溶岩の惑星と氷の惑星が隣り合っているギャラクシー。アイスマリオやファイアマリオに変身しながら進んでいく。
; サンドアイランドギャラクシー
: 惑星全体が砂で出来ているギャラクシー。流砂に落ちると即ミスとなる。
; ハニークライムギャラクシー
: ハチマリオに変身し、ハチミツカベを昇っていく。
; クッパダークマタープラント
: クッパステージの2つ目。重力ギミックに加え、[[暗黒物質|ダークマター]]による暗黒地帯が至るところにあり、これに触れるとミスとなる。


サウンドトラックと[[音響効果]]は批評家から高い評価を得た。スカリオンは、スーパーマリオシリーズの中でも最高のものであり、ゲーム全体にわたって曲とステージの環境がよくマッチしていると述べた{{sfn|Scullion|p=75|2007}}。パリッシュは、オーケストラの音楽がビジュアルよりも優れていると考え、躍動感のあるサウンドは「典型的なマリオ」でありながら、意外なほど洗練されたものであると述べた<ref name=1UP />。ライナーは、オーケストラのサウンドトラックは美しく、懐かしさを感じさせると述べ<ref name=GI />、ロビンソンも同様に「素晴らしい」と述べた<ref name=CVG />。ナヴァロは、 現代的にアレンジされたサウンドトラックを高く評価し、素晴らしく「一流」であると述べた<ref name=GSpot />。ウィリアムズは、Wiiのゲームの中で本作が最高のサウンドを誇り、オリジナルサウンドトラックはファーストパーティーである任天堂が成し遂げた名作として「歴史に残る」だろうと述べた<ref name=GSpy />。「GamesRadar」の批評家は、本作がこれまでゲームで聞いた中で最高のオーケストラ音楽が使われていると述べた<ref name=gaydar />。ベディガンは、このサウンドトラックが[[ゲームミュージック]]の「新たな一歩」であり、その音楽を感動的で息を呑むものとして高く評価した<ref name=gamezone />。カサマッシナは、本作の音楽が「非常に優れている」「間違いなく素晴らしい」と評価し、それまでの任天堂のゲームの中で最高の音楽であると要約した<ref name=IGN />。フダックはマリオシリーズが伝統的にそうであるようにセリフのボイスがないことを批判したが、もしボイスが含まれていたなら「おそらく退屈で間違っているように思われただろう」と認めた<ref name=GameRev />。
=== マシンルーム ===
; オータムウッズギャラクシー
: 色鮮やかな木々に覆われた、秋らしい風景のギャラクシー。最初の惑星が「ハニービーキングダム」とほぼ線対称になっている。
; ループオーシャンギャラクシー
: その名の通り円状の海で構成された、リゾート風のギャラクシー。ペンギンたちとレースができる。
; トイボックスギャラクシー
: 惑星が玩具やお菓子の形をしたギャラクシー。ドットマリオをかたどった惑星もある。このステージのメインBGM「スーパーマリオ2007」は、『[[スーパーマリオブラザーズ]]』の地上BGMのアレンジで、このゲームのCMにも使用された。
; スカルシャークギャラクシー
: 水中に潜んでいるボス「キングボーネ」と戦うステージ。ボス出現後は陸が全く存在しないステージである。
; クッパJr.クリーチャープラント
: ボス「オタキング(黒)」と戦う。


=== ロフト ===
=== 売上 ===
日本では発売初週に約25万本の売上を記録した<ref>{{Cite web |title=Super Mario Galaxy sells 251k its first week |url=https://www.engadget.com/2007-11-08-super-mario-galaxy-sells-251k-its-first-week.html |publisher =[[Engadget]] |date=2007-11-08 |access-date=2024-03-09 |last=Caoili |first=Eric |archive-url=https://web.archive.org/web/20240309074858/https://www.engadget.com/2007-11-08-super-mario-galaxy-sells-251k-its-first-week.html |archive-date=2024-03-09 }}</ref><ref>{{Cite web |title=マリオギャラクシーがイマイチ売れない理由 |url=https://allabout.co.jp/gm/gc/215397/ |publisher=[[All About]] |access-date=2024-03-09 |author=田下 広夢 |date=2007-12-01 |archive-date=2022-01-18 |archive-url=https://web.archive.org/web/20220118022752/https://allabout.co.jp/gm/gc/215397/ }}</ref>。また、数週間で35万本を売り上げた<ref>{{cite web |url=https://www.wired.com/2007/11/super-mario-gal/amp |date=21 November 2007 |title=Super Mario Galaxy Makes Sales Splash In America |first=Chris |last=Kohler |publisher=[[Wired (magazine)|Wired]] |access-date=7 December 2017 |archive-date=8 December 2017 |archive-url=https://web.archive.org/web/20171208070731/https://www.wired.com/2007/11/super-mario-gal/amp |url-status=live }}</ref>。アメリカでは発売初週に50万本を売り上げ、当時のアメリカ国内で発売されたマリオゲームの初週売上としては歴代最高だった<ref>{{cite web |url=http://www.tomshardware.co.uk/Wii-Mario-Nintendo,news-26933.html |title=Super Mario Galaxy sees record first week sales |first=Mark |last=Raby |publisher=Tom’s Hardware |date=27 November 2007 |access-date=7 December 2017 |archive-date=8 December 2017 |archive-url=https://web.archive.org/web/20171208122419/http://www.tomshardware.co.uk/Wii-Mario-Nintendo,news-26933.html |url-status=live }}</ref>。{{仮リンク|NPDグループ|en|NPD Group}}は2007年12月、アメリカで140万本売り上げたと発表した。これは同年12月にアメリカで最も売れたゲームとなった。発売から2007年末までにアメリカで252万本が販売され、2007年にアメリカで5番目に多く売れたゲームとなった<ref>{{cite web |url=https://arstechnica.com/gaming/2008/01/nintendo-tops-07-sales-numbers-in-industrys-best-year-ever/ |title=Nintendo Tops '07 sales numbers in industry's best year ever |first=Ben |last=Kutchera |publisher=[[Ars Technica]] |date=17 January 2007 |access-date=7 December 2017 |archive-date=10 October 2022 |archive-url=https://web.archive.org/web/20221010214208/https://arstechnica.com/gaming/2008/01/nintendo-tops-07-sales-numbers-in-industrys-best-year-ever/ |url-status=live }}</ref>。発売13ヶ月後には全世界で766万本の売上を記録した<ref>{{cite web |url=http://www.nintendolife.com/news/2013/02/super_mario_3d_land_sales_outpacing_super_mario_galaxys_in_first_year |title=Super Mario 3D Land Sales Outpacing Super Mario Galaxy's In First Year |first=Andy |last=Green |publisher=Nintendo Life |date=3 February 2013 |access-date=7 December 2017 |archive-date=8 December 2017 |archive-url=https://web.archive.org/web/20171208122328/http://www.nintendolife.com/news/2013/02/super_mario_3d_land_sales_outpacing_super_mario_galaxys_in_first_year |url-status=live}}</ref>。2010年1月までにアメリカで410万本が販売された<ref>{{cite web |url=https://www.destructoid.com/new-super-mario-bros-wii-stomps-on-mario-galaxy-s-sales-161200.phtml |title=New Super Mario Bros. Wii stomps on Mario Galaxy's Sales |first=Samit |last=Sarkar |publisher=[[Destructoid]] |date=21 January 2010 |access-date=7 December 2017 |archive-date=7 August 2020 |archive-url=https://web.archive.org/web/20200807221205/https://www.destructoid.com/new-super-mario-bros-wii-stomps-on-mario-galaxy-s-sales-161200.phtml |url-status=live }}</ref>。そして2月までに、同国で500万本以上売り上げた9本のWiiタイトルの1つとなった<ref>{{cite web |url=http://www.zeldainformer.com/nintendos_february_npd_super_mario_galaxy_breaks_5_million_in_us_sales/ |archive-url=https://web.archive.org/web/20171208174919/http://www.zeldainformer.com/nintendos_february_npd_super_mario_galaxy_breaks_5_million_in_us_sales/ |url-status=dead |archive-date=8 December 2017 |title=Nintendo's February NPD: Super Mario Galaxy Breaks 5 Million In US Sales |first=Nathanial |last=Rumphol-Janc |publisher=Zelda Informer |date=8 March 2012 |access-date=7 December 2017 }}</ref><ref>{{cite web |url=http://www.gamezone.com/news/mario-galaxy-surpasses-5-million-sales-because-it-s-awesome |title=Super Mario Galaxy surpasses 5 million sales because it's awesome |first=David |last=Sanchez |date=8 March 2010 |publisher=GameZone.com |access-date=7 December 2017 |archive-date=4 September 2023 |archive-url=https://web.archive.org/web/20230904004311/https://www.gamezone.com/news/mario-galaxy-surpasses-5-million-sales-because-it-s-awesome/ |url-status=live }}</ref>。2020年3月末までに、本作は世界中で1280万本を売り上げた。これは、同梱販売ではないWii用ゲームソフトとしては3番目に売れ、任天堂がWii向けに発売したゲームとしては9番目に売れた<ref>{{cite web|url=https://www.nintendo.co.jp/ir/en/sales/software/wii.html|title=Top Selling Software Units|publisher=Nintendo|access-date=24 July 2016|archive-date=18 November 2016|archive-url=https://web.archive.org/web/20161118111108/https://www.nintendo.co.jp/ir/en/sales/software/wii.html|url-status=live}}</ref>。
; ダンジョンケイブギャラクシー
: 地底湖、洞窟、幽霊船などを探索していくギャラクシー。洞窟の入口付近にはビーチがあり、キノピオ探検隊がビーチパラソルを立てている。
; キャノンフリートギャラクシー
: 宇宙に浮かぶ巨大戦艦を中心とした要塞のギャラクシー。
; ヘルプロミネンスギャラクシー
: 溶岩と炎を纏った惑星が連なる灼熱のギャラクシー。隕石が絶えず降りそそぐこともある。
; ミステリーサークルギャラクシー
: ライトのように照らされた部分しか通れない、不思議な足場を頼りに進んでいくギャラクシー。
; クッパギャラクシープラント
: クッパによって銀河の中心に作られた巨大な[[銀河団]]で、ラストボスであるクッパが待ち構えるステージ。このギャラクシーはドーム内からではなく、天文台にいるロゼッタに話しかけてから突入する。


=== ハラペコチコ ===
=== 受賞・ノミネート ===
本作は、[[IGN]]<ref name="IGNA">{{cite web|title=IGN Best of 2007|url=http://bestof.ign.com/2007/overall/25.html|website=IGN|publisher=Ziff Davis|access-date=1 June 2016|url-status=dead|archive-url=https://web.archive.org/web/20080113203707/http://bestof.ign.com/2007/overall/25.html|archive-date=13 January 2008}}</ref>、[[GameSpot]]<ref name="GSpotA">{{cite web|title=GameSpot's Best of 2007|url=http://www.gamespot.com/best-games-of-2007/gameoftheyear/index.html?page=2|publisher=GameSpot|access-date=1 June 2016|archive-url=https://web.archive.org/web/20091130095636/http://www.gamespot.com/best-games-of-2007/gameoftheyear/index.html?page=2|archive-date=30 November 2009}}</ref>、{{仮リンク|Nintendo Power|en|Nintendo Power}}<ref name=NPA>{{cite magazine|title=Nintendo Power Game of the Year 2007|magazine=Nintendo Power|publisher=Future plc|date=March 2008|volume=226|page=77}}</ref>、[[Kotaku]]<ref name=KOTA>{{cite web |last=Crecente |first=Brian |url=http://kotaku.com/338725/kotakus-overall-game-of-the-year |title=Kotaku's Overall Game of the Year – 2007 Goaties |work=Kotaku |publisher=Gawker Media |date=28 December 2007 |access-date=4 September 2015 |archive-url=https://web.archive.org/web/20121008051051/http://kotaku.com/338725/kotakus-overall-game-of-the-year |archive-date=8 October 2012 |url-status=dead |df=dmy-all }}</ref>、[[Yahoo!]]<ref name=YAHO>{{cite web|title=Yahoo Games: Game of the Year 2007|url=http://videogames.yahoo.com/events/game-of-the-year-2007/best-overall-game-of-2007/1177115/2|date=18 December 2007|publisher=Yahoo! Games|access-date=2007-12-24|archive-url=https://web.archive.org/web/20071224063905/http://videogames.yahoo.com/events/game-of-the-year-2007/best-overall-game-of-2007/1177115/2|archive-date=24 December 2007}}</ref>より2007年の[[ゲーム・オブ・ザ・イヤー]]賞を受賞した。また、[[日本ゲーム大賞#年間作品部門(GAME AWARDS)|日本ゲーム大賞2008「年間作品部門」]]で優秀賞を受賞した<ref name="ngt" />。2007年発売のソフトを対象にファンの投票を参考にして審査を行う『[[ファミ通アワード]] 2007』において、大賞の「ゲーム・オブ・ザ・イヤー」に選出された<ref name="fama" />。[[GameRankings]]では、2007年に発表されたゲームの中でスコアが最も高かった<ref name=GRA>{{cite web|title=Top Games of 2007 |url=http://www.gamerankings.com/browse.html?site=&cat=0&year=2007&numrev=0&sort=0&letter=&search= |publisher=GameRankings |access-date=1 June 2016 |archive-url=https://web.archive.org/web/20161007001115/http://www.gamerankings.com/browse.html?site=&cat=0&year=2007&numrev=0&sort=0&letter=&search= |archive-date=7 October 2016 |url-status=dead }}</ref>。2008年2月、本作は第11回年間インタラクティブ・アチーブメント・アワード(現在のDICEアワード)にて、[[Academy of Interactive Arts & Sciences]]から「アドベンチャー・ゲーム・オブ・ザ・イヤー」賞を受賞した。また、「総合ゲーム・オブ・ザ・イヤー」、「コンソールゲーム・オブ・ザ・イヤー」、「ゲームデザインにおける優れた功績」、「ゲームプレイエンジニアリングにおける優れた功績」、「ゲームの優れたイノベーション」にもノミネートされた<ref name=ya>{{cite web |url=https://www.nintendo.com/whatsnew/detail/LDsHV_120iafJ387QDMH-z467zT5F5r1 |title=Did You Know? Nintendo Wins Two Interactive Achievement Awards |access-date=19 February 2008 |date=8 February 2008|publisher=Nintendo of America|archive-url=https://web.archive.org/web/20080213222404/http://www.nintendo.com/whatsnew/detail/LDsHV_120iafJ387QDMH-z467zT5F5r1|archive-date=13 February 2008}}</ref><ref>{{cite web |url=https://www.interactive.org/games/video_game_details.asp?idAward=2008&idGame=934 |title=Super Mario Galaxy |access-date=9 April 2020 |publisher=[[Academy of Interactive Arts & Sciences]] |archive-date=10 October 2022 |archive-url=https://web.archive.org/web/20221010214331/https://www.interactive.org/games/video_game_details.asp?idAward=2008&idGame=934 |url-status=live }}</ref>。本作は、「Official Nintendo Magazine」の「史上最高の100の任天堂ゲーム」のリストで3位に選出された<ref name="100-ONM">{{cite web |url=http://www.officialnintendomagazine.co.uk/7327/features/100-best-nintendo-games-part-6/?page=3 |title=Nintendo Feature: 100 Best Nintendo Games |work=Official Nintendo Magazine |publisher=Future plc |first=Tom |last=East |access-date=2 March 2009 |archive-url=https://web.archive.org/web/20131104101718/http://www.officialnintendomagazine.co.uk/7327/features/100-best-nintendo-games-part-6/?page=3 |archive-date=4 November 2013 |url-status=dead |df=dmy-all}}</ref>。2009年、本作は第5回[[英国アカデミー賞ゲーム部門]]で『[[コール オブ デューティ4 モダン・ウォーフェア|コール オブ デューティ 4 モダン・ウォーフェア]]』を上回り、「ゲーム・オブ・ザ・イヤー」を受賞した<ref name=bafta>{{cite news|title=Three Baftas for Call of Duty 4 |url=http://news.bbc.co.uk/2/hi/technology/7936204.stm |website=BBC News |publisher=BBC |access-date=11 March 2009 |date=10 March 2009 |archive-url=https://web.archive.org/web/20160828103808/http://news.bbc.co.uk/2/hi/technology/7936204.stm |archive-date=28 August 2016 |url-status=dead }}</ref><ref>{{cite web|last1=Kietzmann |first1=Ludwig |title=BAFTA awards to settle the 'Super Mario Galaxy vs. COD4' debate |url=https://www.engadget.com/2009/02/10/bafta-awards-to-settle-the-super-mario-galaxy-vs-cod4-debate/ |website=Engadget |publisher=AOL |access-date=2 June 2016 |date=10 February 2009 |archive-url=https://web.archive.org/web/20160811230427/https://www.engadget.com/2009/02/10/bafta-awards-to-settle-the-super-mario-galaxy-vs-cod4-debate/ |archive-date=11 August 2016 |url-status=dead }}</ref>。任天堂のゲームが英国映画テレビ芸術アカデミーで受賞したのはこれが初めてであった<ref name="baftas2009">{{cite web |title=Games in 2009 |url=http://awards.bafta.org/award/2009/games |access-date=14 March 2015 |work=BAFTA Awards |publisher=[[British Academy of Film and Television Arts]] |archive-date=6 November 2014 |archive-url=https://web.archive.org/web/20141106042841/http://awards.bafta.org/award/2009/games |url-status=live }}</ref>。同年、IGNから第1位のWiiゲームに選ばれた<ref>{{cite web|title=The Top 25 Wii Games|url=http://wii.ign.com/articles/104/1048874p25.html|website=IGN|publisher=Ziff Davis|access-date=3 June 2016|archive-url=https://web.archive.org/web/20100301120647/http://wii.ign.com/articles/104/1048874p25.html|archive-date=1 March 2010|url-status=dead|date=9 December 2009}}</ref>。また、[[Eurogamer]]とIGNは、本作を「ゲーム・オブ・ザ・ジェネレーション(世代を代表するゲーム)」と命名した<ref>{{cite web|last=Donlan |first=Christian |url=http://www.eurogamer.net/articles/2013-11-01-games-of-the-generation-super-mario-galaxy |title=Eurogamer's Game of the Generation: Super Mario Galaxy |publisher=Eurogamer |date=1 November 2013 |access-date=8 May 2014 |archive-url=https://web.archive.org/web/20160617132754/http://www.eurogamer.net/articles/2013-11-01-games-of-the-generation-super-mario-galaxy |archive-date=17 June 2016 |url-status=dead }}</ref><ref>{{cite web|url=http://www.ign.com/top/games-of-a-generation/1 |title=Top 100 Games Of A Generation: Super Mario Galaxy |publisher=Ziff Davis |website=IGN |access-date=25 May 2014 |archive-url=https://web.archive.org/web/20160630130215/http://www.ign.com/top/games-of-a-generation/1 |archive-date=30 June 2016 |url-status=live }}</ref>。2015年、本作はUSgamerの「2000年以降の15のベストゲーム」のリストで11位に選定された<ref>{{cite web|title=Page 6: The 15 Best Games Since 2000: Number 15 through 11|url=http://www.usgamer.net/articles/the-15-best-games-since-2000-number-15-through-11/page-6|website=USgamer|publisher=Gamer Network|access-date=29 July 2015|date=28 July 2015|archive-url=https://web.archive.org/web/20150729125346/http://www.usgamer.net/articles/the-15-best-games-since-2000-number-15-through-11/page-6|archive-date=29 July 2015|url-status=dead|df=dmy-all}}</ref>。[[ギネス世界記録]]は、発売直後のインパクトとその後の長期的な影響に基づく「史上最高の50のコンソールゲーム」のリストで本作を29位に選定した<ref>{{cite web|last1=Ivan|first1=Tom|title=Guinness ranks top 50 games of all time|url=http://www.computerandvideogames.com/article.php?id=209385|website=Computer and Video Games|publisher=Future plc|access-date=2 June 2016|date=28 February 2009|archive-url=https://web.archive.org/web/20090304054942/http://www.computerandvideogames.com/article.php?id=209385|archive-date=4 March 2009}}</ref>。また、「Official Nintendo Magazine」の最終号では、史上最高の任天堂ゲームとして選定された{{sfn|Castle|2014|p=71}}。サウンドトラックは、Edgeから「ベスト・デザイン・イン・オーディオ」賞を受賞した<ref>{{cite web |url=http://www.next-gen.biz/features/edge-awards-2007 |title=The Edge Awards 2007 |date=20 December 2007 |work=Edge |publisher=Future Publishing |page=2 |access-date=22 December 2009 |archive-url=https://web.archive.org/web/20121018165751/http://www.edge-online.com/features/edge-awards-2007/3/ |archive-date=18 October 2012 |url-status=dead |df=dmy-all }}</ref>。
特定の条件を満たすと、ほうき星の天文台にハラペコチコが現れる。ハラペコチコに規定量のスターピースを与えることによって、以下のステージが出現する。
; スイーツファクトリーギャラクシー
: 惑星全体がお菓子でできているギャラクシー。動く仕掛けが多いアスレチックステージである。
; コクーンアステロイドギャラクシー
: 足場はひっぱりマユとスターキャプチャーのみという危険なギャラクシーで、これらを使って砲撃を避けながら移動する。
; ティアドロップギャラクシー
: ペンギンたちが暮らす水の惑星。大アナゴンが大量発生している。基本的には水面に上がらないので、息を持たせることが重要。
; フィッシュトンネルギャラクシー
: ベッドルームの外に出現。惑星が魚の形をしたステージで、口の部分から内部の水中洞窟に進み、金のコウラを持ち帰り宝箱を開ける。
; サンドリバーギャラクシー
: 流砂が流れるタル型の惑星。スタート地点にハチキノコとオバケキノコが設置されており、前半はどちらかのキノコを取って進むことになる。後半はパワースターのある月を目指す。
; デスプロムナードギャラクシー
: オバケマリオに変身し、テレサレーサーと競走するステージ。ベストタイムよりも速くゴールすることができれば、その都度最速タイムが保存される。
; スノーカプセルギャラクシー
: 雪が降り積もるカプセル型のステージ。150秒以内に3匹の星ウサギを捕まえるのが目的。


== その後の展開 ==
=== 試練の銀河(チャレンジギャラクシー) ===
{{Main|スーパーマリオギャラクシー2}}
グリーンスターを全て集めると行けるようになる。クリアするにはかなりの技量が必要となる。
宮本茂はファミ通の1,000号において、本作の続編の制作に関心を示した<ref>{{cite web |url=http://wii.ign.com/articles/848/848543p1.html |title=Nintendo Considering Wii Balance Board Games |publisher=IGN |author=IGN Staff |date=30 January 2008 |access-date=22 February 2008 |archive-url=https://web.archive.org/web/20111215173641/http://wii.ign.com/articles/848/848543p1.html |archive-date=15 December 2011 |url-status=dead}}</ref>。続編は開発の初期段階では「マリオギャラクシー 1.5」と呼ばれ、前作の地形をそのまま使用する予定であった<ref>{{Cite web |title=社長が訊く『スーパーマリオギャラクシー 2』 1. 3Dゲームを平面のように遊ぶ面白さ |url=https://www.nintendo.co.jp/wii/interview/sb4j/vol1/index.html |website= |access-date=2024-02-05 |publisher=[[任天堂]] |archive-url=https://web.archive.org/web/20240226025319/https://www.nintendo.co.jp/wii/interview/sb4j/vol1/index.html |archive-date=2024-02-26}}</ref>。しかし、時間と共に、新しい要素とアイデアがゲームに取り入れられたことで、続編は完全な新作となった<ref name="andriasang blog">{{cite web|last=Gantayat |first=Anoop |url=http://www.andriasang.com/e/blog/2010/05/18/iwata_asks_mario_staff/ |title=Super Mario Galaxy 2 Staff Quizzed by Iwata |publisher=andriasang |date=18 May 2010 |access-date=15 July 2011|archive-url=https://web.archive.org/web/20100519174042/http://www.andriasang.com/e/blog/2010/05/18/iwata_asks_mario_staff/|archive-date=19 May 2010}}</ref>。[[スーパーマリオギャラクシー2]]は、ロサンゼルスで開催された[[Electronic Entertainment Expo|E3]] 2009にて発表され<ref>{{cite web |title=Nintendo Introduces New Social Entertainment Experiences at E3 Expo |url=http://e3.nintendo.com/pressrelease/ |publisher=Nintendo of America |date=2 June 2009 |access-date=2 June 2009 |archive-url = https://web.archive.org/web/20080731202111/http://e3.nintendo.com/pressrelease/ |archive-date = 31 July 2008}}</ref><ref>{{cite web|url=http://e3.gamespot.com/story/6210841/super-mario-galaxy-2-metroid-other-m-head-to-wii-|title=Super Mario Galaxy 2, Metroid: Other M head to Wii|first=Tom|last=Magrino|publisher=[[GameSpot]]|date=2 June 2009|access-date=5 June 2009|archive-url=https://web.archive.org/web/20120217043732/http://e3.gamespot.com/story/6210841/super-mario-galaxy-2-metroid-other-m-head-to-wii-|archive-date=17 February 2012}}</ref>、2010年5月23日に北米で、2010年5月27日に日本で、そして2010年6月11日にヨーロッパで発売された<ref name="jstiq">{{cite web |title=Super Mario Galaxy 2 flies into retail space May 23 |url=http://www.joystiq.com/2010/02/24/super-mario-galaxy-2-may-23-release-date/ |publisher=Joystiq |date=24 February 2010 |access-date=24 February 2010 |archive-url=https://web.archive.org/web/20100227011640/http://www.joystiq.com/2010/02/24/super-mario-galaxy-2-may-23-release-date/ |archive-date=27 February 2010 |url-status=dead }}</ref>。続編は前作と同様に高い評価を得ており<ref>{{cite web |last=Scott |first=Ryan |title=Review: Super Mario Galaxy 2 |publisher=GameSpy |date=26 May 2010 |url=http://uk.wii.gamespy.com/wii/super-mario-galaxy-2/1093165p1.html |access-date=31 May 2010 |archive-url=https://web.archive.org/web/20140812205817/http://uk.wii.gamespy.com/wii/super-mario-galaxy-2/1093165p1.html |archive-date=12 August 2014 |url-status=dead}}</ref><ref>{{cite web|last=McShea |first=Tom |title=Super Mario Galaxy 2 Review |publisher=[[GameSpot]] |date=22 May 2010 |url=http://www.gamespot.com/reviews/super-mario-galaxy-2-review/1900-6263170/ |access-date=19 January 2014 |archive-url=https://web.archive.org/web/20160426093748/http://www.gamespot.com/reviews/super-mario-galaxy-2-review/1900-6263170/ |archive-date=26 April 2016 |url-status=live }}</ref>、2011年4月時点で、世界で636万本を売り上げている<ref>{{cite web|url=https://www.nintendo.co.jp/ir/pdf/2011/110426e.pdf#page=5 |title=Supplementary Information about Earnings Release |publisher=[[Nintendo]] |date=26 April 2011 |format=PDF |access-date=26 April 2011 |page=10 |archive-url=https://web.archive.org/web/20160624162057/https://www.nintendo.co.jp/ir/pdf/2011/110426e.pdf |archive-date=24 June 2016 |url-status=dead }}</ref>。
; チャレンジサーフィンギャラクシー
: マンタロウに乗り、「トライアルサーフィンギャラクシー」よりも複雑なコースを3分以内に走破する。
; チャレンジボールギャラクシー
: タマコロの集大成。タマコロでしか壊せないブロックやサイコロブロックなどがある。
; チャレンジバブルギャラクシー
: オオアワに入り、電気レールや敵に触れないように進んでいく。難易度はかなりのもので、終盤に差し掛かると通路がかなり細くなる、キラーが追いかけてくる、仕掛けの配置がいやらしくなるなど、オオアワのテクニックをすべて出し切らなければクリアは難しい。
; グランドフィナーレギャラクシー
: 特定の条件を満たすと行けるようになる。オープニングでも登場したピーチ城があるギャラクシーであり、このギャラクシーのスターをとると[[Wii伝言板]]にメールが届く。


任天堂が[[NVIDIA|Nvidia]]、[[IQIYI|iQiyi]]との[[パートナーシップ]]契約を締結したことにより、2018年3月22日に本作や他のWii用ゲームソフトは中国でNvidiaの{{仮リンク|Shield Tablet|en|Shield Tablet}}向けに発売された<ref name="SMGAndroid">{{Cite web|url=https://www.usgamer.net/articles/super-mario-galaxy-launches-with-other-wii-games-on-nvidia-shield|title=Super Mario Galaxy Launches With Other Wii Games On Nvidia Shield|website=USgamer.net|date=5 December 2017 |language=en|access-date=2018-07-09|archive-date=10 July 2018|archive-url=https://web.archive.org/web/20180710041427/https://www.usgamer.net/articles/super-mario-galaxy-launches-with-other-wii-games-on-nvidia-shield|url-status=live}}</ref>。Nvidia Shield版は[[エミュレータ|エミュレーター]]を介してゲームが実行されているが、UIと操作方法は変更されており、[[解像度]]は[[1080p]]となっている<ref>{{cite web|url=https://www.eurogamer.net/articles/digitalfoundry-2018-super-mario-galaxy-hands-on-with-tegra-x1s-wii-emulator|title=Hands-on with Super Mario Galaxy at 1080p on Nintendo's official Wii emulator|last=Morgan|first=Thomas|date=8 June 2018|work=EuroGamer|access-date=9 June 2018|archive-date=9 June 2018|archive-url=https://web.archive.org/web/20180609030228/https://www.eurogamer.net/articles/digitalfoundry-2018-super-mario-galaxy-hands-on-with-tegra-x1s-wii-emulator|url-status=live}}</ref>。また、Shield Tabletにはモーションセンサーがないため、一部の操作方法が変更されている。例えば、ポインター操作はタブレットの右のアナログスティックに変更され、ギャラクシーの選択は右のトリガーボタンに変更されている<ref>{{Cite news|url=http://www.nintendolife.com/news/2018/03/heres_how_the_nvidia_shield_port_of_mario_galaxy_handles_the_lack_of_motion_controls|title=Here's How The Nvidia Shield Port Of Mario Galaxy Handles The Lack Of Motion Controls|last=McFerran|first=Damien|date=2018-03-26|work=Nintendo Life|access-date=2018-07-09|language=en-GB|archive-date=10 July 2018|archive-url=https://web.archive.org/web/20180710041417/http://www.nintendolife.com/news/2018/03/heres_how_the_nvidia_shield_port_of_mario_galaxy_handles_the_lack_of_motion_controls|url-status=live}}</ref>。
== 関連商品 ==
; スーパーマリオギャラクシー サウンドトラック プラチナバージョン
: クラブニンテンドーの2007年度プラチナ会員のみ入手できたプレゼントのうちの1つ。CD2枚組で、全81曲を収録<ref name="clubnintendo">{{cite web|url=https://dengekionline.com/data/news/2007/11/16/04228fccb3a4908b16fd8c30536e8566.html |title=2007年度クラニン・プラチナ会員特典は3種!新アイテムも追加 |website=電撃オンライン |date=2007-11-16 |accessdate=2023-12-30}}</ref>。
; スーパーマリオギャラクシー サウンドトラック
: クラブニンテンドーのポイント交換商品のうちの1つ。内容は「プラチナバージョン」の1枚目と同じで、28曲を収録<ref name="clubnintendo" />。
: 北米では2011年10月23日発売の新型Wii(クロ)に、『New スーパーマリオブラザーズ Wii』とともに同梱されている<ref>{{cite web|url=https://www.inside-games.jp/article/2011/10/12/52056.html |title=米国任天堂、新型Wiiと『New スーパーマリオブラザーズWii』をセットにして発売 |website=INSIDE |date= |accessdate=2011-10-12}}</ref>。


本作は、『[[スーパーマリオ64]]』、『[[スーパーマリオサンシャイン]]』とともに[[Nintendo Switch]]用ソフト『[[スーパーマリオ 3Dコレクション]]』に収録された<ref name="4Gamer.net20200918"/>。このゲームは2020年9月18日から2021年3月末までの期間限定で発売された<ref>{{Cite web|last=Farokhmanesh|first=Megan|date=2020-09-03|title=Super Mario 3D World and other classic Mario games are coming to the Switch|url=https://www.theverge.com/2020/9/3/21418988/super-mario-3d-world-all-stars-nintendo-switch|access-date=2020-09-03|website=The Verge|language=en|archive-date=6 September 2020|archive-url=https://web.archive.org/web/20200906160919/https://www.theverge.com/2020/9/3/21418988/super-mario-3d-world-all-stars-nintendo-switch|url-status=live}}</ref><ref name="4Gamer.net20200918"/>。
== 関連書籍 ==
いずれも2007年12月13日発売。
* 任天堂公式ガイドブック スーパーマリオギャラクシー([[小学館]]、ISBN 978-4-09-227115-9)
* Nintendo DREAM スーパーマリオギャラクシー([[毎日コミュニケーションズ]]、ISBN 978-4-8399-2700-4)
* スーパーマリオギャラクシー ザ・コンプリートガイド([[角川グループパブリッシング]]、ISBN 978-4-8402-4157-1)
* スーパーマリオギャラクシー コンプリートガイド([[エンターブレイン]]、ISBN 978-4-7577-3943-7)


== 注 ==
== 注 ==
{{Reflist|group=}}
{{ヘルプ}}
=== 出典 ===
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== 出典 ==
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== 関連項目 ==
== 参考文献 ==
{{Refbegin}}
* [[スーパーマリオギャラクシー2]]
*{{cite journal|last1=Castle|first1=Matthew|title=100 Greatest Nintendo Games|journal=Official Nintendo Magazine|date=2014年12月|issue=114|page=71|publisher=Future plc|location=[[バース (イングランド)|バース]]|ref={{sfnref|Castle|2014}}}}
* [[大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS / Wii U|大乱闘スマッシュブラザーズ for Wii U]] - 本作の世界観をモチーフにした対戦ステージ「マリオギャラクシー」が登場する。
*{{cite journal|last1=Scullion|first1=Chris|title=Super Mario Galaxy review|journal=Official Nintendo Magazine|date=2007年12月|issue=23|pages=72–77|publisher=Future plc|location=[[バース (イングランド)|バース]]|ref={{sfnref|Scullion|2007}}}}
*{{cite book |year=2007年 |title=Super Mario Galaxy ''instruction manual'' |pages=3–22 |publisher=[[任天堂]] |ref={{sfnref|任天堂|2007}}}}
{{Refend}}


== 外部リンク ==
== 外部リンク ==
* {{公式サイト|name=スーパーマリオギャラクシー}} 公式ウェブサイト
* {{公式サイト}}
* [https://www.nintendo.co.jp/wii/interview/rmgj/vol1/index.html 社長が訊く 『スーパーマリオギャラクシー』]
* [https://www.nintendo.co.jp/switch/avp3a/index.html スーパーマリオ 3Dコレクション]


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{{mario}}
{{マリオカートシリーズの登場レーサー}}
{{ファミ通アワードゲーム・オブ・ザ・イヤー}}
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{{典拠管理}}
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2024年3月23日 (土) 13:30時点における版

マリオシリーズ > スーパーマリオギャラクシー
スーパーマリオギャラクシー
ジャンル 3Dアクション
対応機種 Wii
開発元 任天堂
発売元 任天堂
プロデューサー 宮本茂
清水隆雄
ディレクター 小泉歓晃
シナリオ 一角崇行
小泉歓晃[1]
音楽 横田真人
近藤浩治
美術 元倉健太(キャラクターデザインリード)
山口一美(プラネットデザインリード)
シリーズ マリオシリーズ
人数 1 - 2人
メディア Wii用12cm光ディスク
ダウンロード販売
発売日

Wii版
日本の旗 2007年11月1日[2]
アメリカ合衆国の旗カナダの旗 2007年11月12日[2]
欧州連合の旗 2007年11月16日[2]
オーストラリアの旗 2007年11月29日[2]
大韓民国の旗 2008年9月4日[3]
ダウンロード版
日本の旗 2015年5月31日[4]

Nvidia Shield版
中華人民共和国の旗 2018年3月22日[5]
対象年齢 CEROA(全年齢対象)
ESRBE(6歳以上)[6]
PEGI3
OFLC: G(General)
デバイス ヌンチャク対応
売上本数 日本の旗 102万5,664本(2012年12月時点)[7]
世界 1,280万本[8]
その他 Mii対応
WiiConnect24対応
テンプレートを表示

『スーパーマリオギャラクシー』(Super Mario Galaxy)は、任天堂から2007年11月1日に発売されたWii用3Dアクションゲーム

本作は3Dマリオシリーズの第3作目である[9]。プレイヤーはマリオとして、クッパからピーチ姫と宇宙を救うために、120個の「パワースター」を集める旅に出る。広大な宇宙を舞台とする本作において、ステージは複数の小さなからなる多様な「ギャラクシー」で構成されており、ステージによって大きく変化する重力がゲームプレイの重要な要素となる。各ステージでは、特定の地点に到達してパワースターを入手し、シナリオを完了させて冒険を進める。マリオでパワースターを120個集めた後は、ルイージでもプレイ可能となり、より高い難易度を体験できる。マリオの操作はWiiリモコンヌンチャクを用いて行う。特定のステージでは、モーションセンサー英語版が搭載されたWiiリモコンの機能を使用する。

本作の開発は、主に任天堂東京制作部が担当した。2004年後半に東京制作部の初作品となった『ドンキーコングジャングルビート』が発売された。その後、任天堂の宮本茂が東京制作部で大規模なゲームを制作することを提案し、これがきっかけとなり、本作の開発が開始された。本作のコンセプトである球状地形のシステムは、2000年に任天堂スペースワールドで公開されたゲームキューブ技術デモである『スーパーマリオ128英語版』が基となっている。本作はあらゆる年齢層の興味を引くゲームとして意図されており、また宇宙という設定を活かしてシリーズの他作品より自由なデザインがなされている。本作のディレクター小泉歓晃が担当した。また、サウンドトラック横田真人近藤浩治が作曲し、マリオシリーズ初となるオーケストラが採用された。

本作は、グラフィック、重力の概念、ステージデザイン、サウンドトラック、シナリオ、ストーリーの点で高評価を得た。レビュー収集サイトGameRankingsが2019年に閉鎖された時点で、史上最高の評価を受けたゲームでもあった。大手のゲーム関連出版物から「ゲーム・オブ・ザ・イヤー」などを受賞し、英国アカデミー賞ゲーム部門ベストゲーム賞を受賞した最初の任天堂のゲームともなった。また、2022年9月時点で9番目に売れたWiiゲームであり、全世界で1280万本を売り上げた。2011年にNintendo Selects英語版タイトルとして、2015年にWii Uニンテンドーeショップでダウンロードソフトとして発売された。また、2018年には中国のNvidia Shield英語版でも発売された。2020年にはNintendo Switchで発売された『スーパーマリオ 3Dコレクション』の一部として収録された。

2010年に本作の続編である『スーパーマリオギャラクシー2』がWiiで発売された。

システム

設定

本作の舞台は宇宙であり[10][11]、プレイヤーは様々なギャラクシーを冒険し、その中でシナリオを完了させたり、ボスを倒したりすることで獲得できるパワースターを集めていく[10][12]。ギャラクシーには、それぞれ溶岩の世界、お化け屋敷、雪の平原といったテーマがある[13]。一つのギャラクシーは冒険のステージとなる大小様々な星から構成されている[10]。惑星には重力があり、プレイヤーはゲーム画面に対して横向きや逆さまに歩き、惑星を一周することができる[14][15]。さらに、惑星から別の惑星に飛び移ることも可能である。ゲームプレイは3Dアクションが中心となっているが、ゲーム内には一部プレイヤーの動きが2Dになる場面も存在する[16]

本作の冒険の拠点は「ほうき星の天文台」である。この宇宙船には、6つのドームがあり、それぞれのドームから複数のギャラクシーに移動することができる。ゲーム全体では、42のギャラクシーがある[12]。6つのドームのうち5つにはボスステージが存在し、そこでクッパまたはクッパJr.を倒すことで、特別なパワースターである「グランドスター」を獲得して次のドームへと進むことが可能となる[12]。パワースターを収集することで、移動可能なギャラクシーが増え、さらに多くのパワースターを収集できる。マリオでパワースターを120個集めると、ルイージでもプレイ可能になる。マリオとルイージの両キャラクターで120個のパワースターを収集すると、両キャラクターで新たなシナリオが1つ追加される。そのシナリオを完了すると最後のパワースターを入手でき、Wii伝言板にキャラクターの記念写真が付いたメールが届く。

操作

Wiiリモコンヌンチャク

操作はWiiリモコンヌンチャクを用いて行う[17]。マリオのアクションには、走り幅跳び壁ジャンプ、様々な宙返りなどがあるが、これらのほとんどは『スーパーマリオ64』から直接引き継がれている。本作で追加された操作には、Wiiリモコンのモーションセンサー英語版のポインター機能を活用したものがある。ポインターとは、ゲーム画面にWiiリモコンを向けると現れる星形のカーソルのようなものである[18]。ポインターは「スターピース」という金平糖の形の物体を回収するのに用いられる。スターピースはポインターに向けて射出することもでき、敵に当てて気絶させたり、「ハラペコチコ」というキャラクターに餌として与えたりするために使える[10][19]。加えて、ステージ上の「スターキャプチャー」という中に星が入った青い小さな球体に向けてポインターを使用することで、マリオを球体へ引き寄せることができる[20]。その他、浮遊する泡の中に入って進むステージでは、ポインターを使用して風を吹き込み、泡を操作することができる[21]

本作には「スピン」というマリオが体を回転させる新しいアクションが登場する。これは、本作以降のスーパーマリオシリーズ全体に様々な形で登場している[22]。本作では、スピンは敵を気絶させたり、障害物を破壊するなどの主に近距離での攻撃に使用される[19]。また、「スターリング」というステージ上の発射台となる星型の輪でスピンを使用することで、惑星の間を移動できる[19][23]。その他、スピンはツルを登る、アイススケートをする、ボルトを緩める、ステージ上の仕掛けを起動することにも使用される。さらに、Wiiリモコンの機能は、エイに乗ったり、障害物コースでは玉乗りをして移動したりするなど、様々な仕掛けで使用される[24][25]

パワーアップとライフ

UIを簡単に示した図。左上から右へ時計回りに、パワースターの数、ライフ、コインとスターピースの数、残機数が表示されている。

本作にはマリオに一時的な能力を付与するパワーアップが9種類存在する[26]。例として、ハチオバケバネの能力を付与する特別なキノコがある[26]。「ハチキノコ」を使用すると空中を飛び続けることができ、花や雲を足場として利用したり、特殊な壁に張り付いて移動できる[27]。また、「オバケキノコ」を使用すると浮遊できるほか、透明になり、特定の壁をすり抜けることができる[27]。「バネキノコ」を使用すると、他の方法では到達できない高い場所にジャンプできる[28]。その他、「ファイアフラワー」の使用時にはファイアボールを投げることができ、「アイスフラワー」の使用時には炎攻撃に対する耐性が付与され、水面に近づくと足元が氷の足場になる[28]。また、レインボースターの使用時には、マリオが無敵状態になり、移動速度が上昇する[27]

マリオの体力は3つのライフで構成されており[29]、敵との接触などにより1つずつ減るが[19]、コインを取れば回復する。マリオが水中を泳いでいるときには空気の残量が表示され、なくなるとライフが減る。泡に触れることで空気の残量は増える[10][25]。ライフが0になると、ゲームオーバーとなり、残機が1つ減り、所定のチェックポイントに戻される[24]ライフUPキノコを使用すると、ライフを一時的に6まで拡張できる[23]流砂などに飲み込まれたり、障害物に押し潰されたり、ブラックホールや奈落の穴に落下するなどした場合には即死となる[10]1UPキノコを取ったり、ライフを失わずにコインを50枚集めたり、スターピースを50個収集することで、残機が1つ増える[18]

マルチプレイヤー

本作には2人用のアシストプレイモードがある。このモードでは、1人のプレイヤーがマリオを操作し、もう1人がWiiリモコンのみを使用して画面上の2つ目のポインターを操作し、スターピースを集めて敵などに発射する[30][31]。また、2人目のプレイヤーもマリオをジャンプさせることができ、1人目と2人目のプレイヤーが同時にボタンを押すと、マリオのジャンプの高さを上げることができる[32][33]。2人目のプレイヤーは、ポインターを向けることで一部の敵の動作を止めることもできる[32][33]

ストーリー

キノコ王国では百年に一度の「星くず祭」が開催される。その祭りの夜、マリオはピーチ姫からの招待状を持ってピーチ城に向かう。マリオが到着すると、突如クッパが飛行船に乗って現れる。クッパは街に火の玉を放ち、キノコ王国の住民をクリスタルの中に閉じ込める。そして、クッパは自身の新たな銀河の誕生にピーチ姫を立ち会わせるために、ピーチ姫のいるピーチ城を空飛ぶ円盤を使って城ごと鎖で吊り上げる[34]。マリオはピーチ姫を救おうとするものの、クッパの手下カメックに宇宙の彼方へと弾き飛ばされ、小さな惑星に辿り着く。気を失っていたマリオは目覚め、星の子「ベビーチコ」と「ロゼッタ」に出会う。ロゼッタは自分自身を、「ほうき星の天文台」を使って宇宙を旅する「星を観る者」であると説明する。ロゼッタは、クッパによって天文台の動力源であるパワースターが全て奪われ、天文台が動けなくなったため、宇宙に散らばった「パワースター」を集めてほしいとお願いする。マリオはパワースターを取り戻して天文台の動力を取り戻すために地球を飛び出し、宇宙を冒険することとなる。マリオは冒険の中で、クッパやクッパJr.と闘い、ルイージやキノピオなどのキノコ王国の仲間たちと出会う[35]

全てのグランドスターを集めたマリオは、クッパのいる銀河の中心に向かう。クッパの仕掛けを突破したマリオは、クッパの目的がピーチ姫とともに全宇宙を支配することだと知る。マリオはクッパを倒してピーチ姫を救出したが、クッパの力を失った星が爆発し、全てを飲み込むブラックホールに変質する。チコたちはブラックホールを破壊するために自らを犠牲にし、飛び込む。ブラックホールの特異点超新星爆発を起こしたことで、新たな宇宙ができた。その後、ロゼッタがマリオの前に現れ、死んだ星は新しい星として生まれ変わることを告げる。マリオはピーチ姫やクッパとともにキノコ王国で目覚める。そして、マリオは宇宙に現れた新たなギャラクシーを祝福する。パワースターを120個集めると、ロゼッタはプレイヤーに感謝し、生まれ変わったチコとともにほうき星の天文台に乗って再び宇宙を旅する。

開発

A picture of Yoshiaki Koizumi, the game's director and designer.
本作のディレクターデザイナーである小泉歓晃は、2000年の任天堂スペースワールド技術デモンストレーションで公開された能力を組み込むというアイデアを持っていた。

本作のゲームプレイのコンセプトは、ゲームキューブの処理能力を実証するために2000年の任天堂スペースワールドで公開された技術デモンストレーションである『スーパーマリオ128英語版』で用いられたアイデアから生まれた[36][37]。そのディレクターであった小泉歓晃(本作でもディレクターを務めた)は、『マリオ128』で使われた円盤状のステージを発展させて本格的な球状地形のゲームを制作することを望んでいた[38]。しかし、技術的な困難が予想されたため、制作に踏み切れなかった[38]。小泉がプロデューサーを務める任天堂東京制作部が2004年後半に『ドンキーコングジャングルビート』の開発を終了した後、スーパーマリオの生みの親である宮本茂は、次の大規模なマリオゲームに取り組むことを東京制作部に提案し[38][39]、球状地形のコンセプトを実現させるよう促した[38]。物理システムのプロトタイプの構築には3か月を要し、球状地形を用いる舞台設定には宇宙空間にある惑星が最適と判断され、重力の概念も取り入れられた[38]。開発中、デザイナーは京都本社の宮本とアイデアを交換してゲームデザインについて提案を受けることが多かった[38]。小泉によれば、Wii自体の開発が始まる前の段階で、既に多くのアイデアが考え出されていた[37]

E3 2006にて「Wiiの発売から6カ月以内に『マリオギャラクシー』を発売する」という発表があったが、実際にはWiiの発売から11カ月後に発売された[40]。これは、プレイヤーが「本当に買ってよかった」と思うことを開発者側が優先させたからであった[40]。ゲームのプロデューサー兼プログラマーである清水隆雄は、「もし『マリオギャラクシー』の評価が低ければ、「東京制作部を撤収する」くらいの意気込みであった」と述べている[40]

マリオが「スピン」攻撃を行うというアイデアは、開発の初期段階で、球状地形上でジャンプして敵を踏むのが一部のプレイヤーには難しいと判断されたことから生まれた[37]。清水は、3Dアクションでは走ることが基本であると指摘し、攻撃する最も簡単な方法はジャンプではなくスピンすることだと結論づけた[22]。スピン攻撃は、当初、ゲームキューブコントローラーアナログスティックを回転させる操作で発動していた[37]。プラットフォームがWiiに決定された直後は、ヌンチャクのコントロールスティックを回転させることでスピンする仕様だったが、開発の途中でWiiリモコンに傾きセンサーが搭載されることとなり、Wiiリモコンを振ることでスピンできるように変更された[22]。経験の浅いプレイヤーでも楽しめる要素として、1人のプレイヤーがマリオを操作し、もう1人がWiiリモコンでポインター操作ができるアシストモードが採用された[22]。また、3Dアクションゲームではカメラ操作が初心者プレイヤーにとって負担になるが、本作ではカメラ操作が自動化された。カメラワークを見やすくするために多くのモニターの意見が反映されている[40]

開発チームは、「5歳から95歳」までがゲームを楽しむことができるように、開発の初期段階では難易度を低めに設定していた[29]。しかし、宮本は、簡単すぎて緊張感に欠け、挑戦する意欲が失われるとゲームに対する興奮も失われると指摘した[29]。難易度のバランスを取るために、小泉はマリオのライフの最大値を8ではなく3にすべきだと提案し、その代わりに大量の1UPキノコと中間ポイントをステージに配置することで再プレイを容易にした[29]。振り返りのインタビューで任天堂社長の岩田聡は、ライフを8から3に減らすことのゲームプレイへの影響は、「実際にゲームを遊んでいる人には見えにくいことの代表」であると述べた[29]

ゲームプレイの中心的な要素である重力と球状地形をゲームに実装する方法について、複数のアイデアが出された[15]。共同デザイナーの林田浩一は当初、球状地形をジャンプベースのゲームに組み込むことに懐疑的で「相性が悪い」と考えていた[15]。清水もこのアイデアに否定的で、技術的な理由から球状地形の実装が不可能となることを懸念していた[15]。そのため、開発の計画が最終的に決定されたとき、清水は危機感を覚えた[15]。しかし、開発終盤になってデバッグを始めた清水は、ゲームプレイが「新鮮な感覚」であることに気付き、「これまでにないようなゲームをプレイしている」と感じるようになった[15]。ステージデザイナーの白井太志は、林田や清水とは異なり、新しいゲームプレイ要素に肯定的な印象を抱いていた[15]。白井は、さまざまな種類の惑星で走ることができるというアイデアに好感を持ち、アイスクリームやリンゴの形をした星などのデザインを思いついた[15]。本作は宇宙を舞台にしたゲームであったため、開発チームは他のマリオのゲームでは実装が困難となるようなアイデアを考案することができた[15]。白井によると、球状地形を扱うことの利点は、新しいものを設計し、発見できることであり、ゲームのデザイン担当である元倉健太も同様に、プレイヤーが「スムーズに、別の星の冒険が楽しめるようになっている」と述べている[15]。小泉は、マリオシリーズのコンセプトは「自由で開かれた」ものであるため、ゲームを楽しくするアイデアを制約なく取り入れられたと述べた[37]

開発中、スタッフメンバーは、ゲームが提供する自由度、特にマリオの変身能力を楽しんでいた[41]。岩田は、ハチマリオが女性に人気だったことを述べ、他の変身能力はゲームプレイに多様性をもたらすことになったと述べた[41]。ゲームに変身能力を含めるというアイデアは小泉から出たものであった[41]。本作を手掛けた女性スタッフの一人が小泉からマリオを何に変身させたいか尋ねられ、「ハチマリオがいい」と答え、それがゲームに反映された[41]。開発チームは、常にアイデアを議論し、そのアイデアをゲームに取り入れてより面白くする方法を模索した[41]。岩田は、宇宙という舞台設定は幅広いアイデアを柔軟に取り入れられて好都合だったと述べた[41]

小泉はマリオシリーズが「(クリアしなくても)触るだけで楽しい」ゲームであるべきだと考えていた[29]。この目的を達成するために、子供を含むあらゆるタイプの人々が楽しめるような場所をステージに用意した[29]。複数のプレイヤーがゲーム進行を競い合えるように、セーブデータの数は6つ用意された[29]。岩田によると、初代『スーパーマリオ』が発売された当時はプレイヤーのほかにギャラリーがテレビの周りに集まるものだった[29]。岩田は、よくできたビデオゲームは見るだけで面白いとし、また、普段ゲームをしない人々も協力モードを通じて一緒にプレイできればいいと述べた[29]

音楽

『スーパーマリオギャラクシー
オリジナル・サウンドトラック』
横田真人近藤浩治サウンドトラック
リリース
ジャンル ゲームミュージック
時間
レーベル クラブニンテンドー
プロデュース 任天堂
テンプレートを表示

音楽監督を担当した横田真人は、開発の当初からラテン系のポップな音楽にしたいと考えていた[42]。ラテンアメリカの打楽器であるスチールパンボンゴコンガなどは、以前からマリオシリーズで使用されていた[42]。横田はラテンアメリカの楽器とシンセサイザーを使用して宇宙の雰囲気を再現したテーマ曲を作った[42]。しかしその曲は音響監督の近藤浩司から却下され、自信を打ち砕かれた横田は仕事を辞めようとまで思った[43][42]。近藤は横田に「マリオがかわいいというイメージがあったら、それは捨ててください」と言い、「かっこいい」イメージで作曲し直すよう指示した[42]。横田はマリオが子供向けのキャラクターであるという印象を持っていたため、子供を喜ばせる「かわいい」音楽を作曲していた[42]。3か月後、横田は作曲の方向性を決めてもらうため宮本茂に3つの異なるスタイルの音楽を提示した[44]。1曲目はオーケストラ風のサウンド、2曲目はオーケストラとポップサウンドを融合させた曲、3曲目はポップミュージックであった[44]。宮本は、最も「宇宙のように」聞こえたことから、「エッグプラネット」というオーケストラの楽曲を選んだ[44]。横田はマリオシリーズのベースだったトロピカルサウンドにとらわれる必要はないと気づき、本作に合わせて宇宙をイメージさせる曲を作っていった[44]

サウンドトラックに多様性を生み出すために、横田と近藤は別々に作曲した。近藤が4曲、横田が残りの曲を作曲した[44]。横田はゲームのサウンドトラックを一人で作曲すると「音楽のテイストが偏ってしまう」と考えていた[44]。近藤は横田から頼まれた作品だけを作曲した[44]

開発の初期には様々な音響効果がWiiリモコンのスピーカーから出るように設計されていた[45]。しかし、サウンドディレクターである川村昌史は、テレビと同じ音が流れるだけであれば、その必要性を感じなかった[45]。そのため、Wiiリモコンの効果音は基本的にマリオのアクション関連の音のみに限定し、プレイヤーがよりゲームに没頭できるようにした[45]。さらに、Wiiリモコンは同時に振動するようになっており、音との相互作用による深みを生み出した[45]。例えば、マリオがスターピースを拾った際には、まずテレビで「キン」と音が鳴り、遅れて手元のWiiリモコンで「コン」と鳴るように調整されている[45]。これによって、スターピースが手元に飛んできたような感覚を味わうことができる[45]。また、スターキャプチャーを使ってマリオが移動する際の効果音は多くの試行錯誤が重ねられた[45]

マリオとルイージの声はチャールズ・マーティネー、クッパの声はケニー・ジェームズ、ピーチ姫とキノピオの声はサマンサ・ケリー、ロゼッタの声はメルセーディス・ローズ英語版が担当した[46]

本作のサウンドトラックは、50人で構成される交響楽団が演奏した28の曲で構成されている[43][47]。横田は当初、オーケストラがマリオのゲームのテンポに合うだろうかと懸念していた[48]。近藤も、生演奏の音楽を使用すると「別のCDプレイヤーから流れてくる音楽に合わせて」プレイする感覚になってしまうだろうと考えた[48]。サウンドトラックをゲームプレイに同期させるため、川村は、『ゼルダの伝説 風のタクト』や『ドンキーコングジャングルビート』で効果音を同期させるために使用したものと同様の手法を利用した[48]。この方法は、MIDIデータをストリーミングデータと同期させることで、BGMとタイミングを合わせて効果音を再生している[48]。この同期を実現するために、音響チームはメトロノームを活用し、オーケストラが決められたテンポで演奏するようにした[48]

公式サウンドトラックは2008年1月24日にリリースされた。当初は日本のクラブニンテンドー加入者限定であったが[49]、2008年11月にはヨーロッパのクラブニンテンドーのメンバーも利用できるようになった[50]。サウンドトラックはオリジナルバージョンとプラチナバージョンの2種類で発売された。オリジナルバージョンにはゲーム内で使用された28曲のみが含まれており、プラチナバージョンにはオリジナルバージョンの28曲に追加で53曲を加えた合計81曲が収録されている[50]。北米では、2011年にオリジナルサウンドトラックがの新型Wiiに『New スーパーマリオブラザーズ Wii』とともに同梱されていた[51]

1枚目
#タイトル作詞作曲・編曲時間
1.「Overture」  
2.「星くず祭」  
3.「襲来!クッパ船団」  
4.「カタストロフィー」  
5.「うばわれたピーチ城」  
6.「Into the Galaxy」  
7.「エッグプラネット」  
8.「天文台のロゼッタ1」  
9.「ミツバチの王国」  
10.「スターダストロード」  
11.「バトルロック」  
12.「グラスビーチ」  
13.「天文台のロゼッタ2」  
14.「クッパJr.登場」  
15.「テレサワルツ」  
16.「フローターランド」  
17.「ウィンドガーデン」  
18.「天文台のロゼッタ3」  
19.「宿敵クッパ大王」  
20.「ヘルプロミネンス」  
21.「ギャラクシープラント」  
22.「大王星の決戦」  
23.「夜明け~新しい朝~」  
24.「誕生」  
25.「Super Mario Galaxy」  
26.「パープルコメット」  
27.「青空アスレチック」  
28.「スーパーマリオ2007」  
2枚目
#タイトル作詞作曲・編曲時間
1.「ファイルセレクト」  
2.「チコ」  
3.「へブンズドア」  
4.「とらわれしグランドスター」  
5.「ほうき星の天文台へ1」  
6.「天文ドーム」  
7.「コースセレクト」  
8.「ディノパックン」  
9.「スターゲットチャンス」  
10.「緊迫」  
11.「クワカブト一家の逆襲」  
12.「オタキング」  
13.「キノピオ探検隊」  
14.「シッププラント」  
15.「オーシャンレース」  
16.「宇宙幻想」  
17.「メガレッグ」  
18.「ほうき星の天文台へ2」  
19.「宇宙アスレチック」  
20.「レッドコメット」  
21.「グラスビーチ ~海中~」  
22.「間奏曲」  
23.「クッパ砦出現」  
24.「クッパ砦の死闘」  
25.「大階段」  
26.「クッパ大王登場」  
27.「タマコロ1」  
28.「書斎」  
29.「フローターランド ~海中~」  
30.「レインボーマリオ」  
31.「うさぎを追いかけろ!」  
32.「HELP!」  
33.「モグキング」  
34.「土管内部」  
35.「シャドウコメット」  
36.「ティアドロップ」  
37.「キングボーネ」  
38.「テレサレース」  
39.「アイスマウンテン」  
40.「アイスマリオ」  
41.「溶岩道」  
42.「ファイアマリオ」  
43.「サンドアイランド」  
44.「鋼鉄魔王メカクッパ」  
45.「あわわわわ」  
46.「ダンジョンケイブ」  
47.「ボスカメック」  
48.「タマコロ2」  
49.「悲しみの少女」  
50.「フライングマリオ」  
51.「星の赤ちゃん」  
52.「ねがいごと」  
53.「かぞく」  

評価

評価
集計結果
媒体結果
GameRankings98%[52]
Metacritic97/100[53]
レビュー結果
媒体結果
1UP.comA[54]
Computer and Video Games9.5/10[55]
デストラクトイド9.6/10[58]
Edge10/10[59]
Eurogamer10/10[24]
ファミ通38/40[60]
ゲーム・インフォーマー9.75/10[61]
GamePro5/5stars[62]
Game RevolutionA[63]
GameSpot9.5/10[33]
GameSpy5/5stars[64]
GamesRadar+5/5stars[65]
GameZone9.8/10[66]
IGN9.7/10[10]
NintendoLife10/10[57]
Nintendo World Report10/10[56]
Official Nintendo Magazine97%[67]
Play Magazine10/10[68]
VideoGamer.com9/10[69]
受賞
媒体受賞
BAFTA[70]
GameSpot[71]
IGN[72]
Nintendo Power[73]
Kotaku[74]
Yahoo!ゲーム[75]
ファミ通アワード2007[76]
ゲーム・オブ・ザ・イヤー
日本ゲーム大賞2008
「年間作品部門」[77]
「優秀賞」

本作は批評家から高評価を受け、レビュー収集サイトMetacriticでは、73件のレビューにより100点満点中97点を獲得し、同サイトにおいて6番目に高い評価を得たゲームとなっている[78][53]。同様に、レビュー収集サイトであるGameRankingsでは、78件のレビューに基づき97.64%のスコアを得た[52]。これはレビュー数が20以上あるゲームのスコアの中で歴代最高となった[79]

ビジュアルグラフィックの表現は、高い評価を得た。「Official Nintendo Magazine」のクリス・スカリオンは、Wiiで実現可能なグラフィックの最大限を引き出したと述べ、その視覚効果と広いプレイエリアがプレイヤーを常に驚かせるだろうと述べた[80]。「1UP.com」のジェレミー・パリッシュは、ゲームの視覚効果が非常に印象的であり、Wiiのグラフィック性能を物足りなく感じさせるほどだと述べた[54]。「Computer and Video Games」のアンドリュー・ロビンソンは、任天堂はグラフィックよりもゲームプレイを優先するのが常だが、本作は「両方とも完璧であった」と述べた[55]。「Eurogamer」のマーガレット・ロバートソンは、ビジュアルを「創造力の爆発」と称し、ステージデザインの巧みさも同じく素晴らしいとした[24]。「ゲーム・インフォーマー」のアンドリュー・ライナーは、水と粒子の効果の表現の良さを評価したが、ビジュアルは『スーパーマリオサンシャイン』と同等であると述べた[61]。「GamePro」のパトリック・ショーは、本作が視覚表現と操作の両方でWiiの機能を最大限に活用していると述べた[62]

ゲームの表現に関して、「Game Revolution」のクリス・フダックは、本作が『スーパーマリオ64』の「次世代の生まれ変わり」であり、洗練され、魅力的で刺激的であると述べた[63]。「GameSpot」のアレックス・ナヴァロは、カラフルで躍動的なステージやアニメーション、キャラクターデザインを高く評価し、「これほど見栄えの良いWiiゲームはない」と述べた。さらに、ナヴァロは、フレームレートの低下を最小限に抑えるゲームエンジンの能力を高く評価した[33]。「GameSpy」のブリン・ウィリアムズは、本作がWiiのゲームソフトの中で最高のビジュアルを持っていると評価し、グラフィックは「この世のものとは思えない」ものであり、その幅広い色の表現が「期待を超える」質感を生み出すと述べた[64]。「GamesRadar」のレビュアーは、ゲームのビジュアルコンセプトを「言葉では説明できない」と述べている[65]。「GameZone」のルイス・ベディガンは、本作のビジュアルが以前のマリオゲームのブロック状のキャラクターと対照的であると述べ、美しい惑星のデザインやその他のすべての「目に楽しさ」を与えるような質感が良いと評価した[66]。「IGN」のマット・カサマッシナは本作がWiiを発展させた唯一のゲームであり、「素晴らしい芸術」と「素晴らしい技術」の2つを組み合わせ、「驚くべき結果」を生み出したと述べている[10]。「Play」のデビッド・ハルバーソンは、本作が非常に洗練されており、「非常に美しい次世代のようなグラフィック」を特徴としていると述べた[68]

ゲームプレイ、特にWiiリモコンの使用と重力の要素は高く評価された。「Edge」のレビュー担当者は、ゲームでのWiiリモコンの使用を高く評価し、『ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス』の「徹底したリテラリズム(直訳主義)」と称されるほど単純な操作とは対照的に、リモコンによる操作がゲームのいたるところにさりげなく組み込まれていると述べた[59]。スカリオンは当初、Wiiリモコンをポインターとして使用することに懐疑的であったが、開始から「ほんの数分のうちに、マリオ64の時代からこれをやっていたように感じた」とWiiリモコンの使用に意義を感じるようになったと述べた。また、本作の最大の強みは、他のゲームとも比較しても類を見ないゲームプレイにあると考えた[67]。「ITmedia」のレビューでは、重力が「本作の最大の売りだと言ってもいいだろう」と述べられた[81]。パリッシュは様々に変化する重力を評価し、独創的なシステムであるにもかかわらず「自然にプレイできる」点を賞賛した[54]。ロビンソンも同様に重力を高く評価し、重力を利用した多様なゲームプレイ方式により、ゲームのプレイエリアを「びっくりするほど」拡大することができると述べた[55]。ロバートソンは、ゲーム内の重力の利用を「創造力の爆発(explosion of inventiveness)」と表現した[24]。ライナーは、本作が第七世代ゲーム機英語版向けにプラットフォーム・ゲームジャンルを再確立し、以前のマリオゲームの懐かしさと同時に物理法則を破る新しさを兼ね備えていると述べた[61]。「デストラクトイド」のアーロン・リンデは、本作がWii専用に開発された数少ないゲームの1つであり、実際にコントローラーは違和感や強制感を感じさせることなく非常にうまく操作できると述べた[58]

ショーは、新たなゲームプレイの仕組みがスーパーマリオシリーズに再び活気を与えたと述べ、『スーパーマリオ64』以来の最高のタイトルであると要約した[62]。同様に、フダックは本作が『スーパーマリオ64』の生まれ変わりであると考えていたが、様々なゲームプレイには「特徴的な宮本のスタイル」があると述べている[63]。「ファミ通」のレビュアーは、ゲームのテンポについて「非常に良い」とコメントし、ステージデザインと難易度のバリエーションの多さを「飽きることがない」と述べた[60]。ナヴァロは、ステージデザインが「あらゆる点で一番」であると述べ、ゲームの変身能力を高く評価し、ゲームプレイに「大きな広がり」をもたらしたとも付け加えている[33]。ウィリアムズは、本作のアシストプレイモードは表面的なもので、全体的なゲームプレイの体験に何も貢献しなかったと意見を述べた。その一方で、Wiiリモコンとヌンチャクの両方の使用を高く評価し、ゲームプレイの様々な要素が「ピンポイントで正確」に設計されていると述べた[64]。「ITmedia」のレビューでは、アシストプレイモードを「新しい面白さを体験できる要素」と述べ、アクションが得意ではない人でも気軽にゲームに参加できるという点が予想以上に好評だと述べられた[81]。「GamesRadar」の批評家は、リモコンとヌンチャクによる操作方式が『スーパーマリオサンシャイン』の操作よりも滑らかであると考えた[65]。ベディガンは、操作と世界のデザインに関して、両方の点が「ゲームが得ることのできる完璧に近い」と述べた[66]。カサマッシナは、ゲームプレイの仕組み、特に変化する物理法則を「非常に面白い」と評価した。また、モーションセンサーが適切に使用されており、ステージによって様々な操作方法が楽しめると述べた[10]。ハルバーソンは、特に革新的なゲーム操作を高く評価し、Wiiリモコンとヌンチャクが巧みに活用されており、他の方法でプレイすることは想像できないと述べた[68]。「GameSpark」は、ステージの攻略ルートが一方通行であったり、マリオの移動速度が遅くなっていたりするなど、『スーパーマリオ64』に比べて、より一般向けになっていると述べた。一方で、マリオ64にあってサンシャインにはなかった「初めて触れる喜びに満ちた奇想天外なステージの数々」がアクションゲームファンが望んでいたものだと述べている[82]

サウンドトラックと音響効果は批評家から高い評価を得た。スカリオンは、スーパーマリオシリーズの中でも最高のものであり、ゲーム全体にわたって曲とステージの環境がよくマッチしていると述べた[83]。パリッシュは、オーケストラの音楽がビジュアルよりも優れていると考え、躍動感のあるサウンドは「典型的なマリオ」でありながら、意外なほど洗練されたものであると述べた[54]。ライナーは、オーケストラのサウンドトラックは美しく、懐かしさを感じさせると述べ[61]、ロビンソンも同様に「素晴らしい」と述べた[55]。ナヴァロは、 現代的にアレンジされたサウンドトラックを高く評価し、素晴らしく「一流」であると述べた[33]。ウィリアムズは、Wiiのゲームの中で本作が最高のサウンドを誇り、オリジナルサウンドトラックはファーストパーティーである任天堂が成し遂げた名作として「歴史に残る」だろうと述べた[64]。「GamesRadar」の批評家は、本作がこれまでゲームで聞いた中で最高のオーケストラ音楽が使われていると述べた[65]。ベディガンは、このサウンドトラックがゲームミュージックの「新たな一歩」であり、その音楽を感動的で息を呑むものとして高く評価した[66]。カサマッシナは、本作の音楽が「非常に優れている」「間違いなく素晴らしい」と評価し、それまでの任天堂のゲームの中で最高の音楽であると要約した[10]。フダックはマリオシリーズが伝統的にそうであるようにセリフのボイスがないことを批判したが、もしボイスが含まれていたなら「おそらく退屈で間違っているように思われただろう」と認めた[63]

売上

日本では発売初週に約25万本の売上を記録した[84][85]。また、数週間で35万本を売り上げた[86]。アメリカでは発売初週に50万本を売り上げ、当時のアメリカ国内で発売されたマリオゲームの初週売上としては歴代最高だった[87]NPDグループ英語版は2007年12月、アメリカで140万本売り上げたと発表した。これは同年12月にアメリカで最も売れたゲームとなった。発売から2007年末までにアメリカで252万本が販売され、2007年にアメリカで5番目に多く売れたゲームとなった[88]。発売13ヶ月後には全世界で766万本の売上を記録した[89]。2010年1月までにアメリカで410万本が販売された[90]。そして2月までに、同国で500万本以上売り上げた9本のWiiタイトルの1つとなった[91][92]。2020年3月末までに、本作は世界中で1280万本を売り上げた。これは、同梱販売ではないWii用ゲームソフトとしては3番目に売れ、任天堂がWii向けに発売したゲームとしては9番目に売れた[93]

受賞・ノミネート

本作は、IGN[72]GameSpot[71]Nintendo Power英語版[73]Kotaku[74]Yahoo![75]より2007年のゲーム・オブ・ザ・イヤー賞を受賞した。また、日本ゲーム大賞2008「年間作品部門」で優秀賞を受賞した[77]。2007年発売のソフトを対象にファンの投票を参考にして審査を行う『ファミ通アワード 2007』において、大賞の「ゲーム・オブ・ザ・イヤー」に選出された[76]GameRankingsでは、2007年に発表されたゲームの中でスコアが最も高かった[94]。2008年2月、本作は第11回年間インタラクティブ・アチーブメント・アワード(現在のDICEアワード)にて、Academy of Interactive Arts & Sciencesから「アドベンチャー・ゲーム・オブ・ザ・イヤー」賞を受賞した。また、「総合ゲーム・オブ・ザ・イヤー」、「コンソールゲーム・オブ・ザ・イヤー」、「ゲームデザインにおける優れた功績」、「ゲームプレイエンジニアリングにおける優れた功績」、「ゲームの優れたイノベーション」にもノミネートされた[95][96]。本作は、「Official Nintendo Magazine」の「史上最高の100の任天堂ゲーム」のリストで3位に選出された[97]。2009年、本作は第5回英国アカデミー賞ゲーム部門で『コール オブ デューティ 4 モダン・ウォーフェア』を上回り、「ゲーム・オブ・ザ・イヤー」を受賞した[70][98]。任天堂のゲームが英国映画テレビ芸術アカデミーで受賞したのはこれが初めてであった[99]。同年、IGNから第1位のWiiゲームに選ばれた[100]。また、EurogamerとIGNは、本作を「ゲーム・オブ・ザ・ジェネレーション(世代を代表するゲーム)」と命名した[101][102]。2015年、本作はUSgamerの「2000年以降の15のベストゲーム」のリストで11位に選定された[103]ギネス世界記録は、発売直後のインパクトとその後の長期的な影響に基づく「史上最高の50のコンソールゲーム」のリストで本作を29位に選定した[104]。また、「Official Nintendo Magazine」の最終号では、史上最高の任天堂ゲームとして選定された[105]。サウンドトラックは、Edgeから「ベスト・デザイン・イン・オーディオ」賞を受賞した[106]

その後の展開

宮本茂はファミ通の1,000号において、本作の続編の制作に関心を示した[107]。続編は開発の初期段階では「マリオギャラクシー 1.5」と呼ばれ、前作の地形をそのまま使用する予定であった[108]。しかし、時間と共に、新しい要素とアイデアがゲームに取り入れられたことで、続編は完全な新作となった[109]スーパーマリオギャラクシー2は、ロサンゼルスで開催されたE3 2009にて発表され[110][111]、2010年5月23日に北米で、2010年5月27日に日本で、そして2010年6月11日にヨーロッパで発売された[112]。続編は前作と同様に高い評価を得ており[113][114]、2011年4月時点で、世界で636万本を売り上げている[115]

任天堂がNvidiaiQiyiとのパートナーシップ契約を締結したことにより、2018年3月22日に本作や他のWii用ゲームソフトは中国でNvidiaのShield Tablet英語版向けに発売された[5]。Nvidia Shield版はエミュレーターを介してゲームが実行されているが、UIと操作方法は変更されており、解像度1080pとなっている[116]。また、Shield Tabletにはモーションセンサーがないため、一部の操作方法が変更されている。例えば、ポインター操作はタブレットの右のアナログスティックに変更され、ギャラクシーの選択は右のトリガーボタンに変更されている[117]

本作は、『スーパーマリオ64』、『スーパーマリオサンシャイン』とともにNintendo Switch用ソフト『スーパーマリオ 3Dコレクション』に収録された[9]。このゲームは2020年9月18日から2021年3月末までの期間限定で発売された[118][9]

脚注

出典

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外部リンク