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糸崎駅

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
糸崎駅*
駅舎(2005年8月)
いとざき
Itozaki
JR-X18 尾道 (9.1 km)
(2.4 km) 三原 JR-X20/G16
地図
所在地 広島県三原市糸崎四丁目1-1
北緯34度23分32.74秒 東経133度6分15.54秒 / 北緯34.3924278度 東経133.1043167度 / 34.3924278; 133.1043167座標: 北緯34度23分32.74秒 東経133度6分15.54秒 / 北緯34.3924278度 東経133.1043167度 / 34.3924278; 133.1043167
駅番号 JR-X19(福山方面)
JR-G17(広島方面)
所属事業者 西日本旅客鉄道(JR西日本)
日本貨物鉄道(JR貨物)**
所属路線 山陽本線
キロ程 230.9 km(神戸起点)
電報略号 イト
駅構造 地上駅
ホーム 2面4線
乗車人員
-統計年度-
532人/日(降車客含まず)
-2022年-
開業年月日 1892年明治25年)7月20日[1]
備考 直営駅
* 1894年に三原駅から改称[1]
** 貨物列車の発着はなし、新営業所を併設。
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糸崎駅(いとざきえき)は、広島県三原市糸崎四丁目にある、西日本旅客鉄道(JR西日本)・日本貨物鉄道(JR貨物)山陽本線である。

当駅と三原駅では福山方面と広島方面それぞれに駅番号が割当てられており、福山方面はJR-X19、広島方面はJR-G17である。

歴史

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1929年尾道市により作られた「尾道都市計画区域図」。左が三原で"みはら"駅がある。その右に「いとさき」と書かれた駅がある。
1929年尾道市により作られた「尾道都市計画区域図」。左が三原で"みはら"駅がある。その右に「いとさき」と書かれた駅がある。
1945年米軍作成の三原市地図。一部1930年代の情報で書かれているため注意。地図中心右側にあるのが糸崎。
1945年米軍作成の三原市地図。一部1930年代の情報で書かれているため注意。地図中心右側にあるのが糸崎。

この駅は1892年明治25年)7月山陽鉄道尾道駅 - 当駅間延伸に伴い、同線の終着駅である三原駅(みはらえき)として開設した[1]。当初は終着駅であり、当初は三原の町に一番近かった。その2年後の1894年(明治27年)6月には山陽鉄道が当駅から広島駅までを開通させ、三原中心街により近い位置に三原駅が出来たため当駅は糸崎駅(いとざきえき)に改称した[1]

1906年(明治39年)12月には山陽鉄道が国有化、その約3年後の1909年(明治42年)10月には線路名称制定に伴い、神戸駅から下関駅までと兵庫駅から和田岬駅までが山陽本線とされたため、この駅は山陽本線の駅となった。

開業時から1970年代まで駅南側に糸崎機関区があり、1960年代初期めまでは全ての急行列車と一部の特急列車が停車する程重要な駅であったが、山陽本線・呉線の電化進展や優等列車の電車・気動車化に伴い糸崎駅を通過する列車が増え、糸崎駅の地位は低下していった。更に1975年(昭和50年)3月に山陽新幹線が岡山駅から博多駅まで延伸した際に昼行優等列車は全廃されたが、「はやぶさ」は深夜時間帯にも拘らず(下りの場合3時35分発:日本交通公社の時刻表1980年1月号より)1980年代まで停車しており、その後も下関行の下り「あさかぜ」が2002年まで当駅に停車していた。

年表

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駅構造

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島式ホーム2面4線を有する地上駅糸崎港に面しているため標高が低く排水に難があり、1967年7月、1971年7月、2021年7月など集中豪雨時には、駅構内が浸水する場合があった[13][14]

駅舎とホームは跨線橋で連絡している。駅南川には留置線が多数あり、以前は糸崎機関区が、現在は乗務員区である福山列車区糸崎派出(旧せとうち地域鉄道部糸崎乗務員センター)が併設されている[15]夜間滞泊設定駅でもあるが、騒音問題から豪華寝台列車「瑞風」は、2023年3月から、隣の三原駅で夜間滞泊することになった[16]

ICOCA利用可能駅。2020年3月より窓口業務が終了し旅客営業上は無人駅化されているが、操車構内扱いのため駅員は配置されている(窓口営業時代は出改札も兼務していた)。自動改札機は簡易式であり、降車客の乗車券は改札機裏側の集札箱に投入する。

のりば

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のりば 路線 方向 行先
1・2 X 山陽本線 上り 尾道福山方面
3・4 X G 山陽本線 下り 三原広島方面
Y 呉線 三原・竹原方面
付記事項
  • 山陽本線路線記号境界は、福山方面は水色のX、広島方面は緑色のGとされており、岡山・福山エリアと広島エリアの境界である当駅とする表現も見られるが[17]、2020年9月の駅ナンバー制定に際し、当駅 - 三原駅間は両路線記号重複区間とされた[18][19]
  • 上り本線は2番のりば(3番線)、下り本線は4番のりば(5番線)である。待避線となっている1番のりば(2番線)と3番のりば(4番線)は、当駅始発となる列車(一部除く)や貨物列車通過待ちを行う列車が使用する。
  • 1番のりばは岡山方面から、3番のりばは広島方面からの進入も可能となっている。広島方面からの当駅止まり列車のうち、当駅始発岡山行に接続しない一部の列車は、3番のりばから直接折り返す。
  • 2019年3月ダイヤ改正以降は、岡山方面からの当駅止まりの一部列車についても、直接1番のりばに進入し、岡山方面へ折返す。

糸崎新営業所(JR貨物)

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糸崎新営業所は、当駅南側にあるJR貨物の施設である。コンテナ集配基地として12フィートのコンテナ貨物を取扱い、貨物列車代替のトラック便が拠点駅である東福山駅との間に1日2.5往復(当駅発が3本)が設定されていた。しかし2020年9月現在、JR貨物公式ホームページの「コンテナ取扱駅一覧」に当営業所は掲載されていない。

当駅は以前貨物列車も発着する一般駅であったが、貨物取扱は1996年(平成8年)3月にトラック輸送に転換された(自動車代行駅)。その後、2006年(平成18年)4月に貨物取扱施設は「糸崎オフレールステーション」(略称・糸崎ORS)に名称変更、更に2019年3月時点では業態規模を見直し「糸崎新営業所」に再編された。

以前当駅貨物ヤードは駅北東側・南側にそれぞれあり、駅南側の貨物ヤードから三菱重工業日本セメント糸崎工場(現・山陽白色セメント糸崎工場)、糸崎倉庫等周辺企業や糸崎岸壁、糸崎港に向かう専用線が多数分岐していた。また、糸崎7丁目と糸崎南2丁目の境界に沿って南東方向に港に向かう専用線も敷設されていた。

利用状況

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「広島県統計年鑑」によると、近年の1日平均乗車人員の推移は以下の通り。

年度 1日平均
乗車人員
1987年(昭和62年) 1,839
1988年(昭和63年) 1,853
1989年(平成 元年) 2,006
1990年(平成02年) 2,043
1991年(平成03年) 2,021
1992年(平成04年) 2,022
1993年(平成05年) 1,956
1994年(平成06年) 1,799
1995年(平成07年) 1,697
1996年(平成08年) 1,616
1997年(平成09年) 1,546
1998年(平成10年) 1,521
1999年(平成11年) 1,413
2000年(平成12年) 1,350
2001年(平成13年) 1,255
2002年(平成14年) 1,147
2003年(平成15年) 1,023
2004年(平成16年) 987
2005年(平成17年) 973
2006年(平成18年) 967
2007年(平成19年) 947
2008年(平成20年) 928
2009年(平成21年) 847
2010年(平成22年) 811
2011年(平成23年) 774
2012年(平成24年) 731
2013年(平成25年) 730
2014年(平成26年) 676
2015年(平成27年) 687
2016年(平成28年) 675
2017年(平成29年) 672
2018年(平成30年) 634
2019年(令和 元年) 676
2020年(令和02年) 558
2021年(令和03年) 520
2022年(令和04年) 532

駅周辺

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バス路線

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駅前の国道185号沿いに「糸崎駅前」停留所があり、鞆鉄道(トモテツバス)の三原駅、福地(登山口・上福地)方面の路線(三原福地線)が発着している[21]

その他

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この駅が所在する地域の町名は元々「糸崎町(いときちょう)」であったが、三原市による2006年平成18年)8月28日付での住居表示実施に伴って町域分割・改称が行われ、「糸崎(いとき)四丁目」となった。

現在は運行・営業・総務等の大半を中国統括本部が、自治体等との地域対応を広島支社が管轄しているが、以前は下り三原方面と当駅中間辺りで岡山支社と広島支社の境界となっていた(国道185号と立体交差する辺りに当時の境界標識が残っている)。再編後も運行管理と営業エリア分けでは引続き境界となっている。

中国統括本部発足以前は、当駅以東は前述の通り岡山支社管轄であり、呉線経由を含め以前多数設定されていた岡山・広島地区を相互直通運転する列車乗務員は当駅で交代していたが、2009年(平成21年)3月改正で直通列車は朝夕のみ運行となり、2020年(令和2年)3月改正で廃止された。

隣の駅

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西日本旅客鉄道(JR西日本)
X G 山陽本線
尾道駅 (JR-X18) - 糸崎駅 (JR-X19/JR-G17) - 三原駅 (JR-X20/JR-G16)

脚注

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  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n 石野哲 編『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 II』(初版)JTB、1998年10月1日、225頁。ISBN 978-4-533-02980-6 
  2. ^ JR時刻表1992年11・12月号より
  3. ^ 但し、岡山駅と同じく進路制御はCTCセンターでは無くこれまで通り当駅で行う
  4. ^ 保線作業中列車にはねられ死亡”. 広島テレビ (2017年2月11日). 2017年2月14日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年2月13日閲覧。
  5. ^ JR山陽線 貨物列車にはねられ作業員死亡”. 中国放送 (2017年2月11日). 2017年2月14日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年2月13日閲覧。
  6. ^ 平成29年2月11日に西日本旅客鉄道株式会社 山陽線で発生した鉄道人身障害事故”. 運輸安全委員会 (2017年2月13日). 2017年2月13日閲覧。
  7. ^ JR西日本 CSR REPORT 2017(企業考動報告書)「安全」” (PDF). 西日本旅客鉄道. p. 29 (2017年). 2018年9月11日閲覧。
  8. ^ 糸崎駅 駅情報:JRおでかけネット”. 西日本旅客鉄道. 2020年1月31日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年1月31日閲覧。
  9. ^ 「人ならではのサービス」の充実に向けた駅の体制変更エリア拡大のお知らせ』(PDF)(プレスリリース)西日本旅客鉄道岡山支社、2020年1月30日。オリジナルの2020年2月2日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20200202123521/https://www.westjr.co.jp/life/region/pdf/okayama/20200130.pdf2020年2月2日閲覧 
  10. ^ 岡山・福山エリア 8路線82駅への「駅ナンバー」の導入について - 西日本旅客鉄道、2020年7月28日、2020年7月28日閲覧。
  11. ^ 岡山・福山エリアの主な路線に「路線記号」「ラインカラー」を導入します - 西日本旅客鉄道、2015年9月17日、同日閲覧。
  12. ^ 大雨で糸崎駅が浸水【動画】, 中国新聞, (2021-07-08), https://www.chugoku-np.co.jp/articles/-/113571 
  13. ^ 三原市が糸崎駅冠水対策、土砂堆積設備を整備へ 7月の大雨で線路下の水路詰まる | 中国新聞デジタル”. 三原市が糸崎駅冠水対策、土砂堆積設備を整備へ 7月の大雨で線路下の水路詰まる | 中国新聞デジタル (2021年9月15日). 2023年6月22日閲覧。
  14. ^ 「糸崎駅、また水浸し 一時は構内の付加さ50cmに」『中國新聞』昭和46年7月27日 広島版8面
  15. ^ 鼠入昌史 (2020年4月20日). “「セブンイレブンいいなあ」JR山陽本線 広島~岡山の間“ナゾの終着駅”「糸崎」には何がある?”. 文春オンライン. 2020年8月13日閲覧。
  16. ^ 豪華寝台「瑞風」、騒音苦情で夜間停車駅変更へ 糸崎駅→三原駅 2023年3月運行から | 中国新聞デジタル”. 豪華寝台「瑞風」、騒音苦情で夜間停車駅変更へ 糸崎駅→三原駅 2023年3月運行から | 中国新聞デジタル (2022年12月16日). 2023年6月22日閲覧。
  17. ^ JR西日本全域路線図” (PDF). JRおでかけネット. 2016年4月21日閲覧。 (PDF)
  18. ^ JR線 駅ナンバー路線図(岡山エリア)” (PDF). JRおでかけネット. 2020年9月5日閲覧。 (PDF)
  19. ^ JR線 駅ナンバー路線図(広島エリア)” (PDF). JRおでかけネット. 2020年9月5日閲覧。 (PDF)
  20. ^ 広島・三原の老舗駅弁屋さんが、空港と福山に「進出」した背景とは? - ニッポン放送NEWS ONLINE、2022年6月27日。
  21. ^ 路線バス トモテツグループオフィシャルサイト

関連項目

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外部リンク

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