コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

ヴァネッサ・レッドグレイヴ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ヴァネッサ・レッドグレイヴ
Vanessa Redgrave
Vanessa Redgrave
1971年撮影
生年月日 (1937-01-30) 1937年1月30日(87歳)
出生地 イングランドの旗 イングランドロンドン ブラックヒース (en)
国籍 イギリスの旗 イギリス
職業 女優
ジャンル 映画舞台テレビドラマ
活動期間 1958年 -
配偶者 トニー・リチャードソン(1962年 - 1967年)
フランコ・ネロ(2006年 - )
著名な家族 マイケル・レッドグレイヴ(父)
ナターシャ・リチャードソン(娘)
ジョエリー・リチャードソン(娘)
コリン・レッドグレイヴ(弟)
リン・レッドグレイヴ(妹)
主な作品
『モーガン』(1966年)
『裸足のイサドラ』(1969年)
ジュリア』(1977年)
ハワーズ・エンド』(1992年)
リトル・オデッサ』(1994年)
ミッション:インポッシブル』(1996年)
ディープ・インパクト』(1998年)
受賞
アカデミー賞
助演女優賞
1977年ジュリア
カンヌ国際映画祭
女優賞
1966年『モーガン』
1969年『裸足のイサドラ』
ヴェネツィア国際映画祭
助演女優賞
1994年リトル・オデッサ
栄誉金獅子賞
2018年
ヨーロッパ映画賞
生涯貢献賞
2023年
全米映画批評家協会賞
主演女優賞
1969年『裸足のイサドラ』
1984年ボストニアン
1985年『ウェザビー』
ニューヨーク映画批評家協会賞
助演女優賞
1987年プリック・アップ
ロサンゼルス映画批評家協会賞
助演女優賞
1977年『ジュリア』
英国アカデミー賞
フェローシップ賞
2009年
エミー賞
女優賞(ミニシリーズ/テレビ映画部門)
1980年『Playing for Time』
助演女優賞(ミニシリーズ/テレビ映画部門)
2000年ウーマン ラブ ウーマン
ゴールデングローブ賞
助演女優賞
1978年『ジュリア』
助演女優賞(シリーズ・ミニシリーズ・テレビ映画部門)
2001年『ウーマン ラブ ウーマン』
全米映画俳優組合賞
女優賞(テレビ映画・ミニシリーズ)
2000年『ウーマン ラブ ウーマン』
トニー賞
演劇主演女優賞
2003年『夜への長い航路』
ローレンス・オリヴィエ賞
主演女優賞
1984年The Aspern Papers
その他の賞
ウーメン・イン・TV&フィルム・アワード
生涯功労賞[1]
2014年
備考
大英帝国勲章
ハリウッド・ウォーク・オブ・フェーム
テンプレートを表示

ヴァネッサ・レッドグレイヴVanessa Redgrave, DBE, 1937年1月30日 - )は、イギリス出身の女優。これまでに、アカデミー賞エミー賞トニー賞ゴールデングローブ賞などを受賞している。

来歴

[編集]

ロンドンの現在のグリニッジ区内になるブラックヒース出身。祖父は英サイレント映画のスター ロイ・レッドグレイヴ、父親は『バルカン超特急』等で知られ後にナイトとなるマイケル・レッドグレイヴ、母親は女優 レイチェル・ケンプソンという芸能一家に生まれた。弟コリンと妹リンも俳優であったが、共に2010年に死去した。

セントラル・スクール・オブ・スピーチ・アンド・ドラマで学び、1958年の舞台デビュー以来、精力的に映画・舞台・テレビに出演した。

1966年の『モーガン』でカンヌ国際映画祭女優賞を受賞し、アカデミー主演女優賞にノミネートされた[2]。1968年の『裸足のイサドラ』でカンヌ国際映画祭女優賞を再び受賞し、また、アカデミー主演女優賞にノミネートされた。1971年の『クイン・メリー/愛と悲しみの生涯』でアカデミー主演女優賞にノミネート[3]

1977年の『ジュリア』でアカデミー助演女優賞及びゴールデングローブ賞 助演女優賞を受賞した。舞台では、2003年ユージン・オニールの『夜への長い航路』でトニー賞を受賞している。

2022年、大英帝国勲章デイム[4]

私生活

[編集]

反体制の闘士としても有名である。その政治的発言[5]やデモへの参加などでもよく知られている。

1970年代には弟のコリンと共にWorkers Revolutionary Partyを立ち上げ[6]、国会議員に立候補したこともあるが、当選はしなかった[7]。1977年にTVドキュメンタリー『The Palestinian』を製作、またナレーションも自ら行った。

1962年に映画監督トニー・リチャードソンと結婚したが、1967年には離婚。彼との間に生まれた2人の娘、ナターシャ・リチャードソンジョエリー・リチャードソンも俳優になった。

1967年に『キャメロット』の撮影でフランコ・ネロと出会い、1969年にネロとの間の息子カルロ・ガブリエル英語版を生んでいる。カルロ・ガブリエルはイギリス脚本家映画監督で母ヴァネッサが主演し、父親違いの姉ジョエリー・リチャードソンが出演した2004年テレビ映画The Fever』の脚本・監督を務めている。フランコ・ネロとは2006年に正式に結婚した[8]

そのほか、ティモシー・ダルトン(1971年 - 1986年)[9]ジョージ・ハミルトンウォーレン・ビーティらと浮名を流した。

文献

[編集]
  • 『ヴァネッサ・レッドグレーヴ自伝』(高橋早苗訳、平凡社「20世紀メモリアル」、1994年)

主な出演作品

[編集]
公開年 邦題
原題
役名 備考
1966 モーガン
Morgan: A Suitable Case for Treatment
レオニー・デルト カンヌ国際映画祭 女優賞 受賞
わが命つきるとも
A Man for All Seasons
アン・ブーリン
欲望
Blowup
ジェーン
1967 キャメロット
Camelot
グィネヴィア
ジブラルタルの追想
The Sailor from Gibraltar
シェイラ
1968 遥かなる戦場
The Charge of the Light Brigade
クラリッサ・モリス
裸足のイサドラ
Isadora
イサドラ・ダンカン カンヌ国際映画祭 女優賞 受賞
1969 怪奇な恋の物語
A Quiet Place in the Country
フラヴィア
素晴らしき戦争
Oh! What a Lovely War
シルヴィア・パンクハースト
1971 クイン・メリー/愛と悲しみの生涯
Mary, Queen of Scots
メアリー (スコットランド女王)
肉体の悪魔
The Devils
ジャンヌ・デザンジュ僧院長
トロイアの女
The Trojan Women
アンドロマケ
1974 オリエント急行殺人事件
Murder on the Orient Express
メアリー・デベナム
1975 危険な愛の季節
Out of Season
アン
1976 シャーロック・ホームズの素敵な挑戦
The Seven-Per-Cent Solution
ローラ・デヴロー
1977 ジュリア
Julia
ジュリア アカデミー助演女優賞 受賞
ゴールデングローブ賞 助演女優賞 受賞
1979 アガサ 愛の失踪事件
Agatha
アガサ・クリスティ
ヤンクス
Yanks
ヘレン
オーロラ殺人事件
Bear Island
ヘディ
1980 ファニア歌いなさい
Playing for Time
ファニア・フェネロン テレビ映画
第5の戦争
The Fifth War
1983 ワーグナー/偉大なる生涯
Wagner
コジマ・ワーグナー テレビ・ミニシリーズ
1984 ボストニアン
The Bostonians
オリーヴ・チャンセラー
フェアリーテール・シアター / 「白雪姫」
Fearie Tale Theatre
悪の女王 テレビ・ミニシリーズ
1985 ウェザビー
Wetherby
ジェーン・トラヴァーズ
スチームバス/女たちの夢
Steaming
ナンシー
1986 愛と戦いの日々 ロマノフ王朝 大帝ピョートルの生涯
Peter the Great
ソフィア テレビ・ミニシリーズ
1987 プリック・アップ
Prick Up Your Ears
ペギー
1988 わが命つきるとも
A Man for All Seasons
レディ・アリス・ムーア テレビ映画
1991 悲しき酒場のバラード
The Ballad of the Sad Cafe
アメリア
1992 ハワーズ・エンド
Howards End
ルース・ウィルコックス
1993 愛と精霊の家
The House of the Spirits
ニベア
尼僧の恋/マリアの涙
Storia di una capinera
シスター・アガタ
ゼイ・ウォッチ
They
フローレンス テレビ映画
1994 マザーズボーイ/危険な再会
Mother's Boys
リディア
リトル・オデッサ
Little Odessa
イリーナ・シャピラ ヴェネツィア国際映画祭助演女優賞 受賞
1995 湖畔のひと月
A Month by the Lake
ミス・ベントレー
闇に抱かれて
Down Came a Blackbird
アンナ テレビ映画
1996 ミッション:インポッシブル
Mission: Impossible
マックス
リチャードを探して
Looking for Richard
ドキュメンタリー
1997 陰謀のシナリオ
Smilla's Sense of Snow
エルサ
オスカー・ワイルド
Wilde
レディ・ワイルド
ダロウェイ夫人
Mrs. Dalloway
クラリッサ・ダロウェイ夫人
ベラ・マフィア/ファミリーの女たち
Bella Mafia
テレビ映画
1998 ディープ・インパクト
Deep Impact
ロビン・ラーナー
ルル・オン・ザ・ブリッジ
Lulu on the Bridge
キャサリン・ムーア
1999 クレイドル・ウィル・ロック
Cradle Will Rock
ラグランジュ伯爵夫人
17歳のカルテ
Girl, Interrupted
ソニア・ウィック
2000 ウーマン ラブ ウーマン
If These Walls Could Talk 2
イーディス テレビ映画
ボイス・オブ・エンジェル
A Rumor of Angels
マディ・ベネット
2001 プレッジ
The Pledge
アナリース・ハンセン
ビーンストーク ジャックと豆の木
Jack and the Beanstalk: The Real Story
テレビ映画
2002 デブラ・ウィンガーを探して
Searching for Debra Winger
ドキュメンタリー
チャーチル/大英帝国の嵐
The Gathering Storm
クレメンティーン・チャーチル テレビ映画
2003 惑星「犬」。
Good Boy!
グレート・デン 声の出演
2004-2009 NIP/TUCK マイアミ整形外科医
Nip/Tuck
エリカ・ノートン テレビシリーズ、10エピソードに出演
2005 ロスト・キングダム/スルタンの暦
The Keeper: The Legend of Omar Khayyam
女相続人
上海の伯爵夫人
The White Countess
ヴェラ・ベリンスカヤ公爵夫人
2006 ヴィーナス
Venus
ヴァレリー
2007 つぐない
Atonement
ブライオニー・タリス
氷の素肌 ネイキッド・シンドローム
Restraint
いつか眠りにつく前に
Evening
アン・ロード
2009 ラストデイズ・オブ・ザ・ワールド
The Day of the Triffids
テレビ・ミニシリーズ
2010 ジュリエットからの手紙
Letters to Juliet
クレア
ミラル
Miral
ベルタ
トゥルース 闇の告発
The Whistleblower
マデリン・リース
2011 英雄の証明
Coriolanus
ヴォルムニア
カーズ2
Cars 2
女王/ママ・トッポリーノ 声の出演
もうひとりのシェイクスピア
Anonymous
エリザベス1世
2012 アンコール!!
Song for Marion
マリオン
2013 - コール・ザ・ミッドワイフ 

- ロンドン助産婦物語
Call the Midwife

(ナレーション) テレビ・シリーズ
2013 大統領の執事の涙
Lee Daniels' The Butler
アナベス・ウェストホール
2014 フォックスキャッチャー
Foxcatcher
ジーン・オースティン
2016 ローズの秘密の頁
The Secret Scription
ローズ
2017 リヴァプール、最後の恋
Film Stars Don't Die in Liverpool
ジャンヌ・マクドゥーガル
2021 ファインディング・ユー あなたに逢えてよかった
Finding You
キャスリーン・スウィーニー

脚注

[編集]
  1. ^ “『ゴーン・ガール』のロザムンド・パイク 英ウーメン・イン・TV&フィルム・アワードで受賞”. シネマトゥデイ. (2014年12月16日). https://www.cinematoday.jp/news/N0068847 2014年12月17日閲覧。 
  2. ^ Elizabeth Taylor Wins Best Actress: 1967 Oscars”. Oscars. 2020年12月15日閲覧。
  3. ^ Jane Fonda Wins Best Actress: 1972 Oscars”. Oscars. 2020年12月17日閲覧。
  4. ^ イギリスの感染対策の「顔」がサーやデイムに 新年の叙勲WEDGE Infinity 2022年1月1日配信
  5. ^ Vanessa Redgrave Wins Supporting Actress: 1978 Oscars”. Oscars. 2020年12月11日閲覧。
  6. ^ Rourke, Mary (7 April 2010). “Corin Redgrave dies at 70; actor and activist was part of the famed British family of performers”. Los Angeles Times. http://articles.latimes.com/2010/apr/07/local/la-me-corin-redgrave7-2010apr07 30 October 2011閲覧。 
  7. ^ “Vanessa Redgrave”. New York Times. (19 March 2009). http://topics.nytimes.com/topics/reference/timestopics/people/r/vanessa_redgrave/index.html 30 October 2011閲覧。 
  8. ^ Vanessa Redgrave; Franco Nero (13 June 2007). "Vanessa Redgrave Combines Lifelong Devotion to Acting and Political Involvement in New HBO Film "The Fever"" (.MP3). Democracy Now! (Interview). Interviewed by Amy Goodman. 2007年5月14日閲覧
  9. ^ Excerpts from Vanessa Redgrave's Autobiography:”. Oocities.org. 2012年6月13日閲覧。

外部リンク

[編集]