ブリーダーズゴールドカップ
ブリーダーズゴールドカップ | |
---|---|
第21回ブリーダーズゴールドカップ | |
競馬場 | 門別競馬場 |
創設 | 1989年10月10日 |
距離 | ダートダート2000m |
格付け | JpnIII |
賞金 |
1着賞金3200万円 賞金総額4800万円 |
出走条件 |
サラ系3歳以上牝馬オープン (中央・地方全国交流) 出走資格も参照 |
負担重量 | グレード別定(本文に記載) |
ブリーダーズゴールドカップは、ホッカイドウ競馬が施行している地方競馬の重賞(統一JpnIII)競走である。社団法人ジャパンブリーダーズカップ協会・農林水産省・スポーツニッポンの協賛を受けており、名称は「JBC協会賞・農林水産大臣賞典スポーツニッポン杯 ブリーダーズゴールドカップ」と表記される。
概要
1989年に、当時はまだ数少ない中央競馬と地方競馬のサラブレッド系4歳(現3歳)以上の馬による1着賞金3000万円の全国交流競走として創設。1994年までは札幌競馬場のダート2400mで秋季に施行されていたが、1995年より旭川競馬場のダート2300mに変更。施行時期も夏季となり、旭川開催における最大のレースとして定着していたが、2009年より門別競馬場のダート2000mに変更された。2014年より3歳以上の牝馬限定戦に変更予定。
1997年よりダート競走格付け委員会によってダートグレード競走に指定され、ホッカイドウ競馬の競走では最高のGIIとして格付けされ、その後は格付表記をJpnIIに変更して施行してきたが、2014年はJpnIIIに格下げとなる予定。1着賞金3200万円はホッカイドウ競馬の最高金額である。
1996年の第8回では、スパーキングナイター開催中の川崎競馬場で指定交流重賞競走としては初となる地域間場外発売が実施された。この日、川崎競馬場での馬券発売締切時刻は発走10分前であったにもかかわらず、当時関東地方では購入できなかったホッカイドウ競馬の馬券が買えるとあって、地元のみならず関東地方各地からも地方競馬ファンが集まり、この日の川崎競馬場はメインレースが下級条件馬の特別戦であったにも関わらず、重賞開催日並みの盛況をみせた[1]。この成功がきっかけとなり、全国各地で広域場外発売が盛んに行われるようになった。
第1回を「笠松の怪物」と呼ばれたフェートノーザンが制した後はJRA所属馬が連勝を続けていたが、2007年の第19回でギルガメッシュがホッカイドウ競馬所属馬として初優勝した。ただしこの年は、JRA施設内で所属馬の一部に馬インフルエンザの感染が確認され、JRAに所属する全馬の移動が制限されたため、出走を予定していたJRA所属馬4頭が、防疫上の理由から競走除外となった(なお、この日は別のJRA交流競走でも同様の理由から6頭のJRA所属馬が競走除外となった)。2008年以降は再びJRA所属馬が連勝している。
第1回の優勝馬フェートノーザンに騎乗した安藤勝己は当時笠松競馬場所属であったが、その後JRAの騎手免許を取得して移籍したため、第16回ではJRA所属騎手として自身2度目の優勝を果たしている。
札幌開催時は道内向けに北海道放送(HBC)がテレビで中継していた時期もあったものの、旭川開催に移った後も全国向けに放送していたラジオたんぱ(現・ラジオNIKKEI)が撤退してからは、地上波放送での実況生中継はテレビ・ラジオともに行われていない[2]。
競走条件
- 出走資格
- サラブレッド系3歳(旧4歳)以上の競走馬(フルゲート16頭)
- 所属地区別出走枠:ホッカイドウ競馬(7頭)、他地区地方競馬(4頭)、JRA(5頭)。外国産馬は2006年から出走可能となった[3]。
- 負担重量
- 3歳53kg、4歳以上56kg(いずれも牝馬は2kg減)
- 施行日当日から5日前より過去のGI及びJpnI競走1着馬は2kg増、GII及びJpnII競走1着馬は1kg増(ただし、2歳時の成績は除く)
賞金
回数 | 総額賞金 (万円) |
1着賞金 (万円) |
2着賞金 (万円) |
3着賞金 (万円) |
4着賞金 (万円) |
5着賞金 (万円) |
---|---|---|---|---|---|---|
第1回(1989年) | 5,700 | 3,000 | 1,200 | 750 | 450 | 300 |
第2回(1990年) | 6,800 | 4,000 | 800 | 480 | 320 | |
第3回(1991年) | ||||||
第4回(1992年) | ||||||
第5回(1993年) | ||||||
第6回(1994年) | ||||||
第7回(1995年) | ||||||
第8回(1996年) | 8,500 | 5,000 | 1,500 | 1,000 | 600 | 400 |
第9回(1997年) | ||||||
第10回(1998年) | ||||||
第11回(1999年) | ||||||
第12回(2000年) | ||||||
第13回(2001年) | ||||||
第14回(2002年) | 6,800 | 4,000 | 1,200 | 800 | 480 | 320 |
第15回(2003年) | ||||||
第16回(2004年) | ||||||
第17回(2005年) | ||||||
第18回(2006年) | ||||||
第19回(2007年) | ||||||
第20回(2008年) | 6,000 | 800 | 600 | 400 | 200 | |
第21回(2009年) | ||||||
第22回(2010年) | 5,250 | 3,500 | 700 | 525 | 350 | 175 |
第23回(2011年) | 4,800 | 3,200 | 640 | 480 | 320 | 160 |
第24回(2012年) | ||||||
第25回(2013年) |
副賞
2010年まではスタリオンシリーズ競走として施行され、副賞として特定の種牡馬の種付権を得ることができた。
- ブライアンズタイム賞(2000年 - 2004年)
- キングカメハメハ賞(2005年)
- アグネスタキオン賞(2006年)
- ダンスインザダーク賞(2007年)
- アドマイヤムーン賞(2008年 - 2010年)
なお、2009年以降は本競走の開催日がサッポロビールの協賛日とされ、サッポロビール賞として優勝騎手や関係者にサッポロクラシック半年分が、騎乗騎手全員にサッポロクラシック6缶パックが贈られる。直前のアンダーカードレースもサッポロビールの協賛レースとなる。
歴史
- 1989年 - サラブレッド系4歳(現3歳)以上の馬による中央・地方全国指定交流競走「ブリーダーズゴールドカップ」を創設。札幌競馬場・ダート2400mにて施行。
- 1995年 - 施行場と距離を旭川競馬場・ダート2300m(ナイター開催)に変更。施行時期が10月から8月になる。
- 1996年 - 川崎競馬場で場外発売実施。
- 1997年 - ダート競走格付け委員会によってダートグレード競走に指定、GII(統一GII)として格付け。
- 1998年 - 負担重量を定量からグレード別定に変更。
- 2000年 - スタリオンシリーズ競走に指定。
- 2007年
- 国際セリ名簿基準委員会(ICSC)の勧告により、格付表記をJpnIIに変更。
- JRA所属馬の一部に馬インフルエンザの感染が確認されたため、出走予定のJRA所属馬が防疫上の理由から競走除外となる。
- 2009年 - 旭川競馬場での競馬開催終了に伴い、施行場を門別競馬場に移し、ダート2000mで施行。
- 2011年 - スタリオンシリーズ競走から外れる。
- 2012年 - エイシンブイダンスが出走を取り消したためホッカイドウ競馬所属馬が不在となったうえ、レースも6頭立てと過去最少。
- 2014年
- 格付けをJpnIIIに変更予定。
- 出走条件を3歳以上牝馬に変更予定。
- GRANDAME-JAPAN古馬シリーズに指定。
歴代優勝馬
優勝馬の馬齢は2000年まで旧表記、2001年以降は現表記。
Rはコースレコード。
回数 | 施行日 | 開催地 | 距離 | 頭数 | 優勝馬 | 性齢 | 所属 | タイム | 優勝騎手 | 管理調教師 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
第1回 | 1989年10月10日 | 札幌 | 2400m | 12頭 | フェートノーザン | 牡7 | 笠松 | 2:31.9 | 安藤勝己 | 吉田秋好 |
第2回 | 1990年 9月24日 | 札幌 | 2400m | 10頭 | プレジデントシチー | 牡8 | JRA | R2:31.0 | 村本善之 | 中尾謙太郎 |
第3回 | 1991年10月10日 | 札幌 | 2400m | 12頭 | カミノクレッセ | 牡5 | JRA | 2:32.0 | 南井克巳 | 工藤嘉見 |
第4回 | 1992年 8月27日 | 札幌 | 2400m | 10頭 | マンジュデンカブト | 牡7 | JRA | 2:32.1 | 山田和広 | 坪正直 |
第5回 | 1993年10月11日 | 札幌 | 2400m | 11頭 | ヒデノリード | 牡5 | JRA | 2:32.8 | 斉藤博美 | 斉藤義美 |
第6回 | 1994年10月10日 | 札幌 | 2400m | 12頭 | カリブソング | 牡9 | JRA | 2:33.4 | 安田富男 | 加藤修甫 |
第7回 | 1995年 8月16日 | 旭川 | 2300m | 9頭 | ライブリマウント | 牡5 | JRA | R2:28.0 | 石橋守 | 柴田不二男 |
第8回 | 1996年 8月15日 | 旭川 | 2300m | 10頭 | メイショウアムール | 牡6 | JRA | 2:30.2 | 河内洋 | 高橋直 |
第9回 | 1997年 8月20日 | 旭川 | 2300m | 12頭 | デュークグランプリ | 牡7 | JRA | 2:28.8 | 田中勝春 | 小西一男 |
第10回 | 1998年 8月20日 | 旭川 | 2300m | 12頭 | メイショウアムール | 牡8 | JRA | 2:31.0 | 河内洋 | 高橋直 |
第11回 | 1999年 8月16日 | 旭川 | 2300m | 14頭 | スノーエンデバー | 牡6 | JRA | 2:29.2 | 武豊 | 森秀行 |
第12回 | 2000年 8月15日 | 旭川 | 2300m | 13頭 | ウイングアロー | 牡6 | JRA | 2:32.5 | 岡部幸雄 | 南井克巳 |
第13回 | 2001年 8月16日 | 旭川 | 2300m | 10頭 | ウイングアロー | 牡6 | JRA | 2:29.5 | 岡部幸雄 | 南井克巳 |
第14回 | 2002年 8月15日 | 旭川 | 2300m | 14頭 | アルアラン | 牡6 | JRA | 2:30.2 | 本田優 | 昆貢 |
第15回 | 2003年 8月14日 | 旭川 | 2300m | 11頭 | イングランディーレ | 牡4 | JRA | 2:30.7 | 五十嵐冬樹 | 清水美波 |
第16回 | 2004年 8月12日 | 旭川 | 2300m | 9頭 | タイムパラドックス | 牡6 | JRA | 2:31.4 | 安藤勝己 | 松田博資 |
第17回 | 2005年 8月17日 | 旭川 | 2300m | 14頭 | サカラート | 牡5 | JRA | 2:32.2 | 秋山真一郎 | 石坂正 |
第18回 | 2006年 8月17日 | 旭川 | 2300m | 12頭 | ハードクリスタル | 牡6 | JRA | 2:31.0 | 横山典弘 | 作田誠二 |
第19回 | 2007年 8月16日 | 旭川 | 2300m | 8頭 | ギルガメッシュ | 牡4 | 北海道 | 2:36.2 | 齋藤正弘 | 角川秀樹 |
第20回 | 2008年 8月14日 | 旭川 | 2300m | 13頭 | メイショウトウコン | 牡6 | JRA | 2:31.3 | 藤田伸二 | 安田伊佐夫 |
第21回 | 2009年 8月13日 | 門別 | 2000m | 15頭 | スマートファルコン | 牡4 | JRA | R2:02.2 | 岩田康誠 | 小崎憲 |
第22回 | 2010年 8月12日 | 門別 | 2000m | 13頭 | シルクメビウス | 牡4 | JRA | 2:03.0 | 田中博康 | 領家政蔵 |
第23回 | 2011年 8月11日 | 門別 | 2000m | 12頭 | シビルウォー | 牡6 | JRA | 2:05.0 | 吉田豊 | 戸田博文 |
第24回 | 2012年 8月16日 | 門別 | 2000m | 6頭 | シビルウォー | 牡7 | JRA | 2:02.7 | 内田博幸 | 戸田博文 |
第25回 | 2013年 8月15日 | 門別 | 2000m | 8頭 | ハタノヴァンクール | 牡4 | JRA | 2:04.9 | 四位洋文 | 昆貢 |
関連項目
脚注
- ^ 現在では、南関東地方競馬の電話投票システム「SPAT4」でホッカイドウ競馬全レースの購入が可能である。
- ^ ただし、インターネットや「ミュージック・グラフィティTV」(スカパー!プレミアムサービス 645ch/795ch等)ではホッカイドウ競馬の全レース完全生中継が行われている。
- ^ 2006年ダートグレード競走一覧(keiba.go.jp)