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* {{Cite book|和書|author=林信次|title=F1全史 1966-1970 [3リッターF1の開幕/ホンダ挑戦期の終わり]|date=1995|publisher=[[ニューズ出版]]|isbn=4-938495-06-6|ref=harv}} |
* {{Cite book|和書|author=林信次|title=F1全史 1966-1970 [3リッターF1の開幕/ホンダ挑戦期の終わり]|date=1995|publisher=[[ニューズ出版]]|isbn=4-938495-06-6|ref=harv}} |
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* {{Cite book|和書|author=アラン・ヘンリー |title=チーム・フェラーリの全て |others= 早川麻百合+島江政弘(訳)|publisher=[[ソニー・マガジンズ|CBS・ソニー出版]] |date=1989-12 |isbn=4-7897-0491-2 |ref=harv}} |
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* {{Cite book|和書|author=中村良夫|authorlink=中村良夫 (技術者)|title=F-1グランプリ ホンダF-1と共に 1963-1968 (愛蔵版)|date=1998|publisher=三樹書房|isbn=4-89522-233-0|ref=harv}} |
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== 外部リンク == |
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2023年2月8日 (水) 06:24時点における最新版
レース詳細 | |||
---|---|---|---|
1967年F1世界選手権全11戦の第6戦 | |||
シルバーストン・サーキット (1952-1974) | |||
日程 | 1967年7月15日 | ||
正式名称 | XX RAC British Grand Prix | ||
開催地 |
シルバーストン・サーキット イギリス( イングランド) ノーサンプトンシャー州 シルバーストン | ||
コース | 恒久的レース施設 | ||
コース長 | 4.711 km (2.927 mi) | ||
レース距離 | 80周 376.880 km (234.160 mi) | ||
決勝日天候 | 晴(ドライ) | ||
ポールポジション | |||
ドライバー | ロータス-フォード | ||
タイム | 1:25.3 | ||
ファステストラップ | |||
ドライバー | デニス・ハルム | ブラバム-レプコ | |
タイム | 1:27.0 (3[1]周目) | ||
決勝順位 | |||
優勝 | ロータス-フォード | ||
2位 | ブラバム-レプコ | ||
3位 | フェラーリ |
1967年イギリスグランプリ (1967 British Grand Prix) は、1967年のF1世界選手権第6戦として、1967年7月15日にシルバーストン・サーキットで開催された。
レースは80周で行われ、ロータスのジム・クラークがポール・トゥ・ウィンで優勝、ブラバムのデニス・ハルムが2位、フェラーリのクリス・エイモンが3位となった。
レース概要
[編集]前戦フランスGPで1-2体制を築いたが、2台ともトランスミッションの問題によりリタイアに終わったロータスは問題の解決に努め、2週間後の本レースに間に合うように改良を行った。エースのジム・クラークは前戦フランスGPの時点でわずか10点と出遅れ、彼はジャック・ブラバム(16点)、ペドロ・ロドリゲス(12点)、クリス・エイモン(11点)を下回り、ランキング首位のデニス・ハルムは22点を獲得していた。この年の有効ポイントはシーズンを2つに分け、前半6戦のうちベスト5戦と後半5戦のうちベスト4戦の合計で争われた。フォード・コスワース・DFVエンジンを搭載したロータス・49は明らかに最速のマシンであり、ロータスには優勝への期待がかかった[2]。ホンダはベルギーGPで壊れたエンジンの代替が東京から届き[3]、同時に点火プラグを日本特殊陶業(NGK)からチャンピオンに変更した[4]。
クラークとグラハム・ヒルのロータス勢は予選で再び1-2番手となり、4-3-4グリッドのフロントローの残りを占めたブラバム勢より約1秒速かった。ブラバムはハルムよりわずかに速く3番手となった。ヒルは練習走行の終わりにサスペンションの問題が発生し、マシンを大きく損傷してしまったので、全てが順調とは言えなかった。2列目はダン・ガーニー(イーグル)、エイモン(フェラーリ)、ジョン・サーティース(ホンダ)、3列目はクーパーのヨッヘン・リントとロドリゲス、ブルース・マクラーレン(前戦に引き続きイーグルの2台目を借用[5])、マイク・スペンス(BRM)が占めた[2]。東京から送られてきたホンダの新しいエンジンは水漏れやオイル漏れがひどく、やむを得ず前線基地のイギリスで組み直されたエンジンに、吸気弁が開いている時だけ噴射される定時方式の燃料噴射装置を強引に取り付けざるを得なかった[6]。
ヒルのマシンは徹夜で修理された。スタートでクラークはヒルをリードし、ブラバムは2周目にヒルを抜いて2位に浮上するが、クラークから引き離されていく。スタートで出遅れたハルムだったが、9周目に4位まで順位を戻す。ヒルはブラバムを抜き、ロータスの1-2体制が築かれた。新車49に慣れていたヒルは29周目にクラークからリードを奪ったが、55周目にリアサスペンションのトラブルで減速し、修理のためにピットインして再びコースに復帰したが、10周後にエンジンが壊れてリタイアした。しかし、ロータスの準備スキルに疑いようはなく、クラークは2位のハルムに13秒の差を付けて優勝した[2]。エイモンはブラバムのすぐ後方の位置を保ち続け、残り5周でブラバムを抜いて3位表彰台を獲得した[7]。サーティースは6位で開幕戦南アフリカGP以来の入賞を果たした[3]。
地元出身のデビッド・ホッブズがバーナード・ホワイト・レーシングのBRMでF1デビューを果たし[8]、同じく地元出身で、F2のスタードライバーであったアラン・リース[注 1]がクーパーの3台目を走らせた[注 2][8][2]。
エントリーリスト
[編集]チーム | No. | ドライバー | コンストラクター | シャシー | エンジン | タイヤ |
---|---|---|---|---|---|---|
ブラバム・レーシング・オーガニゼーション | 1 | ジャック・ブラバム | ブラバム | BT24 | レプコ 740 3.0L V8 | G |
2 | デニス・ハルム | |||||
オーウェン・レーシング・オーガニゼーション | 3 | ジャッキー・スチュワート | BRM | P83 | BRM P75 3.0L H16 | G |
4 | マイク・スペンス | |||||
チーム・ロータス | 5 | ジム・クラーク | ロータス | 49 | フォード・コスワース DFV 3.0L V8 | F |
6 | グラハム・ヒル | |||||
ホンダ・レーシング | 7 | ジョン・サーティース | ホンダ | RA273 | ホンダ RA273E 3.0L V12 | F |
スクーデリア・フェラーリ SpA SEFAC | 8 | クリス・エイモン | フェラーリ | 312/67 | フェラーリ 242 3.0L V12 | F |
アングロ・アメリカン・レーサーズ | 9 | ダン・ガーニー | イーグル | T1G | ウェスレイク 58 3.0L V12 | G |
10 | ブルース・マクラーレン | |||||
クーパー・カー・カンパニー | 11 | ヨッヘン・リント | クーパー | T86 | マセラティ 10/F1 3.0L V12 | F |
12 | ペドロ・ロドリゲス | T81 | マセラティ 9/F1 3.0L V12 | |||
14 | アラン・リース | |||||
レグ・パーネル・レーシング | 15 | クリス・アーウィン | BRM | P261 | BRM P56 2.0L V8 | F |
16 | ピアス・カレッジ | |||||
ロブ・ウォーカー/ジャック・ダーラッシャー・レーシングチーム | 17 | ジョー・シフェール | クーパー | T81 | マセラティ 9/F1 3.0L V12 | F |
ギ・リジェ | 18 | ギ・リジェ | ブラバム | BT20 | レプコ 620 3.0L V8 | F |
DWレーシング・エンタープライゼス | 19 | ボブ・アンダーソン | ブラバム | BT11 | クライマックス FPF 2.8L L4 | F |
バーナード・ホワイト・レーシング | 20 | デビッド・ホッブズ | BRM | P261 | BRM P60 2.1L V8 | G |
シャルル・ホーゲル・レーシング | 22 | シルビオ・モーザー | クーパー | T77 | ATS 2.7L V8 | D |
ヨアキム・ボニエ・レーシングチーム | 23 | ヨアキム・ボニエ | クーパー | T81 | マセラティ 9/F1 3.0L V12 | F |
ソース:[9] |
結果
[編集]予選
[編集]順位 | No. | ドライバー | コンストラクター | タイム | 差 | グリッド |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 5 | ジム・クラーク | ロータス-フォード | 1:25.3 | - | 1 |
2 | 6 | グラハム・ヒル | ロータス-フォード | 1:26.0 | +0.7 | 2 |
3 | 1 | ジャック・ブラバム | ブラバム-レプコ | 1:26.2 | +0.9 | 3 |
4 | 2 | デニス・ハルム | ブラバム-レプコ | 1:26.3 | +1.0 | 4 |
5 | 9 | ダン・ガーニー | イーグル-ウェスレイク | 1:26.4 | +1.1 | 5 |
6 | 8 | クリス・エイモン | フェラーリ | 1:26.9 | +1.6 | 6 |
7 | 7 | ジョン・サーティース | ホンダ | 1:27.2 | +1.9 | 7 |
8 | 11 | ヨッヘン・リント | クーパー-マセラティ | 1:27.4 | +2.1 | 8 |
9 | 12 | ペドロ・ロドリゲス | クーパー-マセラティ | 1:27.9 | +2.6 | 9 |
10 | 10 | ブルース・マクラーレン | イーグル-ウェスレイク | 1:28.1 | +2.8 | 10 |
11 | 4 | マイク・スペンス | BRM | 1:28.3 | +3.0 | 11 |
12 | 3 | ジャッキー・スチュワート | BRM | 1:28.7 | +3.4 | 12 |
13 | 15 | クリス・アーウィン | BRM | 1:29.6 | +4.3 | 13 |
14 | 20 | デビッド・ホッブズ | BRM | 1:30.1 | +4.8 | 14 |
15 | 14 | アラン・リース | クーパー-マセラティ | 1:30.3 | +5.0 | 15 |
16 | 16 | ピアス・カレッジ | BRM | 1:30.4 | +5.1 | 16 |
17 | 19 | ボブ・アンダーソン | ブラバム-クライマックス | 1:30.7 | +5.4 | 17 |
18 | 17 | ジョー・シフェール | クーパー-マセラティ | 1:31.0 | +5.7 | 18 |
19 | 23 | ヨアキム・ボニエ | クーパー-マセラティ | 1:32.0 | +6.7 | 19 |
20 | 22 | シルビオ・モーザー | クーパー-ATS | 1:32.9 | +7.6 | 20 |
21 | 18 | ギ・リジェ | ブラバム-レプコ | 1:34.8 | +9.5 | 21 |
ソース:[10]
|
決勝
[編集]順位 | No. | ドライバー | コンストラクター | 周回数 | タイム/リタイア原因 | グリッド | ポイント |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 5 | ジム・クラーク | ロータス-フォード | 80 | 1:59:25.6 | 1 | 9 |
2 | 2 | デニス・ハルム | ブラバム-レプコ | 80 | +12.8 | 4 | 6 |
3 | 8 | クリス・エイモン | フェラーリ | 80 | +16.6 | 6 | 4 |
4 | 1 | ジャック・ブラバム | ブラバム-レプコ | 80 | +21.8 | 3 | 3 |
5 | 12 | ペドロ・ロドリゲス | クーパー-マセラティ | 79 | +1 Lap | 9 | 2 |
6 | 7 | ジョン・サーティース | ホンダ | 78 | +2 Laps | 7 | 1 |
7 | 15 | クリス・アーウィン | BRM | 77 | +3 Laps | 13 | |
8 | 20 | デビッド・ホッブズ | BRM | 77 | +3 Laps | 14 | |
9 | 14 | アラン・リース | クーパー-マセラティ | 76 | +4 Laps | 15 | |
10 | 18 | ギ・リジェ | ブラバム-レプコ | 76 | +4 Laps | 21 | |
Ret | 19 | ボブ・アンダーソン | ブラバム-クライマックス | 67 | エンジン | 17 | |
Ret | 6 | グラハム・ヒル | ロータス-フォード | 64 | エンジン | 2 | |
Ret | 4 | マイク・スペンス | BRM | 44 | イグニッション | 11 | |
Ret | 9 | ダン・ガーニー | イーグル-ウェスレイク | 34 | クラッチ | 5 | |
Ret | 22 | シルビオ・モーザー | クーパー-ATS | 29 | 燃圧 | 20 | |
Ret | 11 | ヨッヘン・リント | クーパー-マセラティ | 26 | エンジン | 8 | |
Ret | 3 | ジャッキー・スチュワート | BRM | 20 | トランスミッション | 12 | |
Ret | 10 | ブルース・マクラーレン | イーグル-ウェスレイク | 14 | エンジン | 10 | |
Ret | 17 | ジョー・シフェール | クーパー-マセラティ | 10 | エンジン | 18 | |
Ret | 23 | ヨアキム・ボニエ | クーパー-マセラティ | 0 | エンジン | 19 | |
DNS | 16 | ピアス・カレッジ | BRM | アーウィンにマシンを譲る | 16 | ||
ソース:[11]
|
- デニス・ハルム - 1:27.0(3周目)
- ラップリーダー[12]
第6戦終了時点のランキング
[編集]
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- 注: トップ5のみ表示。前半6戦のうちベスト5戦及び後半5戦のうちベスト4戦がカウントされる。
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ a b “Britain 1967 - Best laps”. STATS F1. 2019年6月12日閲覧。
- ^ a b c d “British GP, 1967”. grandprix.com. 2019年6月15日閲覧。
- ^ a b (中村良夫 1998, p. 215)
- ^ (中村良夫 1998, p. 214)
- ^ (林信次 1995, p. 50-51)
- ^ (中村良夫 1998, p. 214-215)
- ^ (アラン・ヘンリー 1989, p. 229)
- ^ a b (林信次 1995, p. 49)
- ^ “Britain 1967 - Race entrants”. STATS F1. 2019年6月13日閲覧。
- ^ “Britain 1967 - Qualifications”. STATS F1. 2019年6月13日閲覧。
- ^ “1967 British Grand Prix”. formula1.com. 17 February 2014時点のオリジナルよりアーカイブ。26 September 2015閲覧。
- ^ “Britain 1967 - Laps led”. STATS F1. 2019年6月13日閲覧。
- ^ a b “Britain 1967 - Championship”. STATS F1. 13 March 2019閲覧。
参照文献
[編集]- en:1967 British Grand Prix(2019年3月13日 22:41:23(UTC))より翻訳
- 林信次『F1全史 1966-1970 [3リッターF1の開幕/ホンダ挑戦期の終わり]』ニューズ出版、1995年。ISBN 4-938495-06-6。
- アラン・ヘンリー『チーム・フェラーリの全て』早川麻百合+島江政弘(訳)、CBS・ソニー出版、1989年12月。ISBN 4-7897-0491-2。
- 中村良夫『F-1グランプリ ホンダF-1と共に 1963-1968 (愛蔵版)』三樹書房、1998年。ISBN 4-89522-233-0。
外部リンク
[編集]前戦 1967年フランスグランプリ |
FIA F1世界選手権 1967年シーズン |
次戦 1967年ドイツグランプリ |
前回開催 1966年イギリスグランプリ |
イギリスグランプリ | 次回開催 1968年イギリスグランプリ |