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髙松渡

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
高松渡から転送)
髙松 渡
埼玉西武ライオンズ #50
2023年7月21日 ベルーナドーム
基本情報
国籍 日本の旗 日本
出身地 兵庫県加古川市
生年月日 (1999-07-02) 1999年7月2日(25歳)
身長
体重
177 cm
75 kg
選手情報
投球・打席 右投左打
ポジション 二塁手外野手
プロ入り 2017年 ドラフト3位
初出場 2019年9月29日
年俸 1100万円(2025年)[1]
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

髙松 渡(たかまつ わたる、1999年7月2日 - )は、兵庫県加古川市出身のプロ野球選手内野手外野手)。右投左打。埼玉西武ライオンズ所属。

経歴

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プロ入り前

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加古川市立尾上小学校1年生の時、自身の父も所属した少年軟式野球チームの浜手ロイヤルズに入団し野球を始めた[2][3][4]。ポジションは遊撃手と外野手だった。加古川市立浜の宮中学校時代は軟式野球部に所属した[2][5]

滝川第二高校に入学すると、1年生の秋にはベンチ入りを果たす[3]。2年生の第98回全国高等学校野球選手権大会県予選では、4試合中3試合に出場し打率.444を記録した[5]。それまで様々なポジションを経験したが、俊足を活かせる遊撃手に強い愛着を持っていた。しかし2年生の秋季兵庫県大会一回戦において遊撃手で出場して6失策を記録してしまい、監督の指示で外野手へ転向することになった。3年冬の間は外野の練習をしていたが高校3年春の兵庫県大会が終った機会に監督へ直訴し遊撃手へ再転向を果たした[6]。その後は遊撃手の守備練習に重点を置き、腰高で体が硬い欠点を修正するためにストレッチ運動も取り入れるようになった[6]

2年生の3月に行われた、第47回明治神宮野球大会優勝校である履正社高校との練習試合では3番として出場。サヨナラのホームを踏むなど5打数4安打3盗塁を記録し、履正社高校の強打者安田尚憲を目当てに集まったプロ野球スカウトから注目を集めた[7][4]。夏に行われた第99回全国高等学校野球選手権大会の県予選では、準決勝で明石商業高校に敗れベスト4に終わった[8]

2017年10月26日に行われたドラフト会議では、中日ドラゴンズから3位指名を受け[9]、契約金5000万円、年俸600万円で入団に合意した[10]。背番号は0

中日時代

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中日ドラゴンズ時代(2019年6月22日 ナゴヤ球場

2018年は、二軍で3試合の出場で無安打に終わった。オフにアジアウィンターリーグに参加した。

2021年は開幕一軍入り[11][12]。3月26日の広島東洋カープとの開幕戦では、9回に代走で出場した後二盗を決め、プロ初盗塁を記録した[13][14]。4月2日の阪神タイガース戦(京セラドーム大阪)で2番・二塁手としてプロ初スタメン出場[15]し、5回に藤浪晋太郎からプロ初安打を放った[16]。4月30日の読売ジャイアンツ戦(東京ドーム)では4回に菅野智之から右前適時打を打ち、プロ初打点を記録した[17]。10月12日のヤクルト戦(バンテリンドーム ナゴヤ)では8回に決勝点となる中犠飛を放ち、初めてヒーローインタビューを受けた[18]。最終的に1年間一軍に帯同して78試合に出場し、15盗塁を記録した[19]。オフに推定年俸1060万円(508万円増)で契約更改[19]

2022年は、出場試合数51試合、5盗塁とも前年を下回った[20]。オフに推定年俸1060万円(現状維持)で契約更改[20]。また、背番号が51に変更となった[21]

2023年は、前半戦終了時点で出場試合数は21に留まるなど、出場機会が減少していた[22]

西武時代

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2023年7月18日、川越誠司とのトレードで埼玉西武ライオンズへ移籍することが発表された[23]。背番号は34金子侑司の先発出場機会が増加したことで代走の切り札を望む西武と、リーグワーストの244得点、39本塁打と長打力不足に悩む中日の思惑が一致した形となった[22]

選手としての特徴

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50m5秒8[24][16]、一塁到達最速3秒53[9]の俊足と広角に打ち分ける打撃が武器[25]。高校通算11本塁打の内、9本がランニング本塁打である[25]。高校時代には、このようなプレースタイルから「滝二のイチロー」と呼ばれた[3][9]。全体の印象として中日守備走塁コーチの荒木雅博から、スピードがある細身の体形は自身の入団時に似ているが、入団時の自分よりバットが振れていると評した[26]。中日二軍内野守備走塁コーチの渡邉博幸からは、守備や走塁技術はまだまだだが、単純な足の速さならチーム内で俊足と名高い大島洋平京田陽太以上だと位置づけた[26]。また打撃について、渡邉からまだ球を引っ張れずパワーはないがバットを折らないミート力の高さを称賛されている[26]

本職は内野手だが、外野手もこなすユーティリティープレイヤーである[25]

人物

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目標の選手は、元阪神タイガースなどの糸井嘉男[24]

詳細情報

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年度別打撃成績

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O
P
S
2019 中日 2 0 0 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 ---- ---- ---- ----
2021 78 123 112 18 28 1 0 0 29 4 15 9 6 1 3 0 1 35 0 .250 .274 .259 .532
2022 51 14 14 17 1 0 0 0 1 0 5 3 0 0 0 0 0 5 0 .071 .071 .071 .143
2023 23 1 1 8 0 0 0 0 0 0 2 1 0 0 0 0 0 0 0 .000 .000 .000 .000
西武 2 1 1 0 0 0 0 0 0 0 1 0 0 0 0 0 0 0 0 .000 .000 .000 .000
'23計 25 2 2 8 0 0 0 0 0 0 3 1 0 0 0 0 0 0 0 .000 .000 .000 .000
通算:4年 156 139 128 44 29 1 0 0 30 4 23 13 6 1 3 0 1 40 0 .227 .248 .234 .482
  • 2023年度シーズン終了時
  • 各年度の太字はリーグ最多

年度別守備成績

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二塁 外野
























2021 中日 30 35 62 3 15 .970 13 17 1 1 0 .947
2022 12 4 11 0 1 1.000 4 5 0 0 0 1.000
2023 1 0 0 0 0 ---- 4 3 0 0 0 1.000
西武 1 0 0 0 0 ---- -
'23計 2 0 0 0 0 ---- 4 3 0 0 0 1.000
通算 44 39 73 3 16 .974 21 25 1 1 0 .963
  • 2023年度シーズン終了時

記録

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初記録

背番号

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  • 0(2018年 - 2022年)
  • 51(2023年 - 同年7月19日)
  • 34(2023年7月20日 - 同年終了)
  • 50(2024年 - )

脚注

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出典

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  1. ^ 西武 - 契約更改 - プロ野球”. 日刊スポーツ. 2024年12月4日閲覧。
  2. ^ a b 東播|一日でも早く1軍に プロ野球中日入団の高松選手」『神戸新聞NEXT』(神戸新聞社)2017年12月14日。オリジナルの2018年7月15日時点におけるアーカイブ。2018年7月15日閲覧。
  3. ^ a b c “滝二のイチロー”滝川二・高松が8強導く/兵庫」『日刊スポーツ』2017年7月24日。2018年2月14日閲覧。
  4. ^ a b 長森謙介「新時代の旗手:3位内野手 高松渡 上」『中日スポーツ』2017年12月22日、第4版、第3面
  5. ^ a b 「滝川二高のイチロー」こと高松渡【Players report】”. Clipee (2017年8月1日). 2017年8月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年2月14日閲覧。
  6. ^ a b 長森謙介「新時代の旗手:3位内野手 高松渡 下」『中日スポーツ』2017年12月23日、第5版、第3面
  7. ^ ドラフト候補 滝川二・高松「転がせばヒット」驚異の足」『スポーツニッポン』2017年7月9日。2018年2月14日閲覧。
  8. ^ 明石商―滝川二(準決勝) - 試合結果 - 全国高校野球選手権兵庫大会」『朝日新聞社』。2018年2月3日閲覧。
  9. ^ a b c 滝二のイチロー高松、中日3位指名に「鳥肌立った」」『日刊スポーツ』2017年10月26日。2018年2月14日閲覧。
  10. ^ 中日、D3高松と契約金5000万円で合意」『サンケイスポーツ』2017年11月15日。オリジナルの2018年12月5日時点におけるアーカイブ。2018年2月14日閲覧。
  11. ^ 【NPB公示】プロ野球、2021年開幕1軍メンバーが決定! 清宮幸太郎、佐々木朗希らは2軍スタート”. ベースボールチャンネル (2021年3月25日). 2022年12月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年12月1日閲覧。
  12. ^ 【中日】プロ初スタメンの高松がいきなり守備で魅せた!速いゴロに追いつきジャンピングスローでアウトに”. 中日スポーツ・東京中日スポーツ. 中日新聞社 (2021年4月2日). 2022年12月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年12月1日閲覧。
  13. ^ a b 韋駄天・高松、してやったりのプロ初盗塁 直後の長打で貴重な追加点ホームイン【中日】”. 中日スポーツ・東京中日スポーツ. 中日新聞社 (2021年3月27日). 2022年12月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年12月1日閲覧。
  14. ^ a b 中日・高松渡内野手 チームトップのスピードスター/開幕一軍の喜び”. 週刊ベースボールONLINE (2021年4月13日). 2022年12月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年12月1日閲覧。
  15. ^ a b 【中日スタメン】4年目・高松渡が「2番・二塁」でプロ初スタメン 7戦目で初のオーダー組み替え”. 中日スポーツ・東京中日スポーツ. 中日新聞社 (2021年4月2日). 2022年12月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年12月1日閲覧。
  16. ^ a b c “竜の韋駄天”高松 プロ初スタメン初ヒット!藤浪から50m5秒8の俊足で内野安打勝ち取る”. 中日スポーツ・東京中日スポーツ. 中日新聞社 (2021年4月3日). 2022年12月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年12月1日閲覧。
  17. ^ a b 【中日】根尾二塁打→高松の右前打でG菅野から3点目を奪取…年俸550万円が8億円からタイムリー”. 中日スポーツ・東京中日スポーツ. 中日新聞社 (2021年4月30日). 2022年12月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年12月1日閲覧。
  18. ^ 「”代打”聞こえても無視しようと」中日・高松渡がV犠飛で初お立ち台 ネクストからベンチ「見ませんでした」”. 中日スポーツ・東京中日スポーツ. 中日新聞社 (2021年10月12日). 2022年12月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年12月1日閲覧。
  19. ^ a b 【中日】シーズン1軍完走を果たした韋駄天が契約更改 高松508万円増1060万円”. 中日スポーツ・東京中日スポーツ. 中日新聞社 (2021年11月16日). 2022年12月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年12月1日閲覧。
  20. ^ a b 【中日】高松渡、現状維持の1060万円で更改 ドラフト新戦力に「勝てるように」“復脚”誓う”. 中日スポーツ・東京中日スポーツ. 中日新聞社 (2022年11月8日). 2022年12月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年12月1日閲覧。
  21. ^ 【中日】石川昂の「2」→「25」など9選手の背番号変更発表 高松が「0」→「51」後藤は「00」→「53」”. 中日スポーツ・東京中日スポーツ. 中日新聞社 (2022年12月1日). 2022年12月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年12月1日閲覧。
  22. ^ a b 西武と中日でトレード成立 川越誠司と高松渡 PL出身の両指揮官がBクラスから巻き返しへ」『スポーツニッポン』2023年7月18日。2023年7月18日閲覧。
  23. ^ 西武・川越誠司、中日・高松渡の緊急トレード発表 立浪竜が6月に続く積極補強”. Full-Count (2023年7月18日). 2023年7月18日閲覧。
  24. ^ a b 3位・高松「0から頑張る!!」目標は阪神・糸井 「紅しょうがは大根?」の天然キャラ」『中日スポーツ』2017年11月28日。2018年2月14日閲覧。
  25. ^ a b c 高松渡(中日ドラゴンズ)”. 週刊ベースボール. 2018年2月14日閲覧。
  26. ^ a b c 森貴俊 (2018年2月14日). “【中日好き】高松渡、未来のスピードスター”. J SPORTS. 2018年7月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年7月15日閲覧。
  27. ^ 2021年3月26日(金) マツダスタジアム 【JERA セ・リーグ公式戦】 広島東洋カープ vs 中日ドラゴンズ 1回戦 投打成績”. NPB.jp 日本野球機構. 2022年12月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年12月1日閲覧。
  28. ^ 2021年3月26日(金) マツダスタジアム 【JERA セ・リーグ公式戦】 広島東洋カープ vs 中日ドラゴンズ 1回戦 試合経過”. NPB.jp 日本野球機構. 2022年12月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年12月1日閲覧。
  29. ^ a b c 2021年4月2日(金) 京セラD大阪 【JERA セ・リーグ公式戦】 阪神タイガース vs 中日ドラゴンズ 1回戦 投打成績”. NPB.jp 日本野球機構. 2022年12月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年12月1日閲覧。
  30. ^ 2021年4月30日 【公式戦】 試合結果 (読売vs中日)”. NPB.jp 日本野球機構. 2022年12月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年12月1日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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