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佐藤隼輔

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
佐藤 隼輔
埼玉西武ライオンズ #19
基本情報
国籍 日本の旗 日本
出身地 宮城県仙台市青葉区
生年月日 (2000-01-03) 2000年1月3日(24歳)
身長
体重
182 cm
83 kg
選手情報
投球・打席 左投左打
ポジション 投手
プロ入り 2021年 ドラフト2位
初出場 2022年3月29日
年俸 4300万円(2025年)[1]
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)
獲得メダル
日本の旗 日本
アジア プロ野球チャンピオンシップ
2023

佐藤 隼輔(さとう しゅんすけ、2000年1月3日 - )は、山形県山形市生まれ、宮城県仙台市青葉区出身のプロ野球選手投手)。左投左打。埼玉西武ライオンズ所属。

経歴

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プロ入り前

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山形県山形市で生まれ、宮城県仙台市で育った。

仙台市立愛子小学校4年生のときに『愛子スポーツ少年野球団』で野球を始め[2]、小学6年生の冬から仙台市立広瀬中学校1年生の夏まではリトルリーグの『折立スパローズ』に所属し、全国大会での優勝を経験[3]。その後は広瀬中学校の軟式野球部に所属した[2]

仙台高校に進学すると、1年夏は背番号18でベンチ入りし、宮城広瀬との初戦に先発[3]。9回10安打9奪三振3失点という内容で完投勝利を挙げた[4]。2年秋から背番号1[3]。3年夏は県大会準々決勝で敗れたが、全5試合に先発し、41イニングを投げて58奪三振を記録した[5]。高校時代のストレートの最速は144km/hを計測しており、プロのスカウトからも注目を集めていたが、プロ志望届は提出せずに大学進学を選んだ[6]

筑波大学体育専門学群[7]への進学後は、1年秋からリーグ戦に登板し、デビューから44回2/3連続無失点と好投[8]。2年夏には日米大学野球選手権大会の日本代表に選出され[9][10]、同大会では中継ぎとして全5試合に登板し、計6イニングを自責点0に抑えた[8]。2年秋に左肘の内側を痛め、3年春は新型コロナウイルスの影響でリーグ戦が中止となったが、3年秋のリーグ戦直前に今度は左肘外側の関節に炎症を起こした[11]。4年秋の2021年9月3日にプロ志望届を提出[12]。同11日の東海大学戦では自己最速を更新する152km/hを計測したが、この試合で右脇腹を痛めた[13]。大学4年間ではリーグ戦通算防御率1.55[14]

10月11日に開催されたドラフト会議にて、埼玉西武ライオンズから2位指名を受けた[15]。ドラフト前は1996年杉本友以来となる国立大学出身の1位指名も期待されていたが叶わず、指名後の会見では「悔しい思いはありますが、順位に関係なく頑張りたいです」と語った[16]。11月17日に契約金7000万円・年俸1250万円(金額はいずれも推定)で入団に合意した[17]。背番号は19[18]。背ネーム表記は「SATO」。担当スカウトは竹下潤[19]

西武時代

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2022年は春季キャンプをA班でスタートし[20]、オープン戦にも登板した。辻発彦監督からは中継ぎ起用が明言されていたが[21]今井達也の登板回避を受け、急遽3月21日の東京ヤクルトスワローズとのオープン戦に先発[22]。5回無失点と好投し[23]、そのまま開幕ローテーションに入り、開幕4試合目の北海道日本ハムファイターズ戦でプロ初登板初先発[24]。5回4安打1四球2奪三振無失点という内容[25]でプロ初勝利を挙げた[26]。その後は先発登板を一度飛ばすため[27]の登録抹消がありながらも[28]、先発ローテーションを回っていたが、6月7日の読売ジャイアンツ戦では勝敗は付かなかったものの、4回4失点と試合を作れず[29]、翌8日に出場選手登録を抹消された[30]。7月13日に特例2022の代替指名選手として一軍へ昇格したが[31]、登板機会は無く、同17日には無症状ながら新型コロナウイルス陽性判定を受け[32]、特例2022で出場選手登録を抹消された[33]。9月1日に先発として出場選手登録となったが[34]、同日の先発予定試合が雨天中止となり、その後は中継ぎとして一軍に帯同[35]。翌2日の福岡ソフトバンクホークス戦でプロ初のリリーフ登板となり、1イニングを無失点に抑えたものの[36]、9月5日に出場選手登録を抹消された[37]。同15日の再登録後[38]もリリーフとして起用され、ルーキーイヤーは一軍で12試合(9先発)に登板して3勝4敗・防御率4.60を記録。オフに350万円増となる推定年俸1600万円で契約を更改した[39]。なお、シーズン終了後にトレードで佐藤龍世が入団したため[40]、報道上の表記およびスコアボード上の表記が「佐藤隼」となった。

2023年は中継ぎとして開幕一軍入りを果たし[41]、4月1日のオリックス・バファローズ戦でシーズン初登板を果たすと、自己最速の155km/hを計測[42]。同6日の東北楽天ゴールデンイーグルス戦でプロ初ホールドを記録し[43]、その後は水上由伸増田達至の不調もあり、勝ちパターンとして起用されるようになった[44]。ただ、指の違和感に悩まされており、アップの前後や登板前のブルペンではカイロで手を温め、血流の改善を図っていたが[45]、6月半ばから状態を落とし[46]、7月3日に出場選手登録を抹消された[47]。同16日に再登録されて[48]以降は、8月末から2週間ほど二軍再調整期間がありながらも[49][50]、シーズン終了まで一軍でブルペンの一角を担い、この年は47試合の登板で1勝2敗18ホールド・防御率2.50を記録[51]。また、ストレートの平均球速は前年から4km/h以上アップとなる149.9km/hを計測した[52]。シーズン終了後には第2回アジアチャンピオンシップ日本代表に選出され[53]、同大会では1次リーグのオーストラリア戦に登板したが、NPBとは異なる大会使用球の影響もあり、制球に苦しんだ[54]。オフに1400万円増となる推定年俸3000万円で契約を更改した[51]

2024年も開幕を一軍で迎え[55]、5月12日の楽天戦での登板を終えた時点では、14試合の登板で0勝1敗7ホールド・防御率1.46を記録していた[56]。ただ、中8日での登板となった5月21日の千葉ロッテマリーンズ戦では、1回無失点ながら3四球[57]。その後2試合の登板を経て[58][59]、6月1日の巨人戦でも1/3回で3四球と制球を乱すと[60]、2日の同カードでは1/3回で3安打3失点と打ち込まれ[61]、翌3日に出場選手登録を抹消された[62]。ただ、6月15日に再登録されて[63]以降は26試合に登板し、失点を喫した登板は1試合のみ[64]。22試合連続無失点でシーズンを終え、この年は45試合の登板で2勝1敗17ホールド・防御率1.69を記録した[65]

選手としての特徴

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2024年シーズンの投球データ[66]
球種 配分
%
平均球速
km/h
ストレート 61.8 148.4
チェンジアップ 15.2 130.5
スライダー 13.3 128.0
パーム 06.3 118.4
ツーシーム 03.2 143.8
カーブ 00.2 118.0

最速155km/h[42]ストレートはシュートする球質で打者の手元で微妙に変化する[67]

変化球については、アマチュア時代はスライダーチェンジアップの2球種であったが[68]、プロ1年目にカーブ[69]、2年目のシーズン途中からはパーム[70]、2年目のシーズン終了後からはツーシームを投げるようになっている[71]

人物

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幼少期は巨人ファンで、坂本勇人を応援していた[72]。愛称はさとしゅん[73]

詳細情報

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年度別投手成績

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W
H
I
P
2022 西武 12 9 0 0 0 3 4 0 0 .429 205 47.0 47 1 22 0 4 33 1 0 26 24 4.60 1.47
2023 47 0 0 0 0 1 2 0 18 .333 167 39.2 35 1 16 2 0 27 2 0 15 11 2.50 1.29
通算:2年 59 9 0 0 0 4 6 0 18 .400 372 86.2 82 2 38 2 4 60 3 0 41 35 3.63 1.39
  • 2023年度シーズン終了時

年度別守備成績

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投手












2022 西武 12 1 6 1 0 .875
2023 47 0 4 2 1 .667
通算 59 1 10 3 1 .786
  • 2023年度シーズン終了時

記録

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初記録
投手記録
打撃記録

背番号

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  • 19(2022年 - )

代表歴

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脚注

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注釈

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出典

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  1. ^ 西武 - 契約更改 - プロ野球」『日刊スポーツ』。2024年12月4日閲覧
  2. ^ a b 早川隆久に憧れ続けた152キロ左腕・佐藤隼輔(筑波大)の高校時代【前編】」『高校野球ドットコム』2021年10月9日。2021年11月17日閲覧
  3. ^ a b c 【仙台高校】宮城の公立校に現れた143キロ左腕・佐藤隼輔」『Timely! WEB』2017年5月23日。2023年5月5日閲覧
  4. ^ 仙台1年生左腕・佐藤隼輔が初先発初完投/宮城」『日刊スポーツ』2015年7月7日。2023年5月5日閲覧
  5. ^ 「九州の快腕」「宮城のドクター0」… 地方大会で消えた凄い投手たち」『web Sportiva』2017年8月3日。2023年5月5日閲覧
  6. ^ ドラフト注目!仙台高出身・佐藤隼輔(筑波大)恩師との"誓い"」『NHK』2021年10月8日。2021年11月17日閲覧
  7. ^ 佐藤隼輔さん(体育専門学群4年次・硬式野球部)が埼玉西武ライオンズからドラフト2位で指名」『筑波大学』2021年10月13日。2024年12月18日閲覧
  8. ^ a b 筑波大・佐藤隼輔「ドラフト1位でプロへ」ぶれない目標を胸に臨むラストシーズン」『4years.』2021年7月27日。2023年5月5日閲覧
  9. ^ 今秋ドラフトの目玉になるか…? 筑波大・佐藤隼輔の実力に迫る」『BASEBALL KING』2021年1月4日。2021年11月17日閲覧
  10. ^ 第43回 日米大学野球選手権大会 大学日本代表チーム」『公益財団法人 全日本大学野球連盟』。2021年11月17日閲覧
  11. ^ スライダーにチェンジアップ、投球の幅を広げて臨む今春 筑波大のエース・佐藤隼輔投手」『スポチュニティコラム』2021年5月21日。2023年5月5日閲覧
  12. ^ 筑波大 佐藤隼輔がプロ志望届提出 仙台高時代から注目の151キロ左腕」『デイリースポーツ online』2021年9月3日。2021年11月17日閲覧
  13. ^ 【大学野球】筑波大のドラフト上位候補左腕・佐藤隼輔が右脇腹負傷で緊急降板 自己最速更新の152キロも」『スポーツ報知』2021年9月11日。2021年11月17日閲覧
  14. ^ 西武ドラフト2位左腕・佐藤隼輔も実践 “動作解析”は野球にどう役立つのか?」『文春オンライン』2022年4月30日。2023年5月5日閲覧
  15. ^ 筑波大・佐藤隼輔は西武2位指名 1位逃し悔しさも…「ここからが勝負。新人王を目指したい」」『スポニチ Sponichi Annex』2021年10月11日。2021年11月17日閲覧
  16. ^ 【ドラフト】史上2人目の国立大出身ドラ1ならず 西武2位指名の筑波大・佐藤隼輔は「悔しい思いある」」『スポーツ報知』2021年10月11日。2021年11月17日閲覧
  17. ^ 西武から初の「国立の星」が誕生!2位指名の筑波大・佐藤隼輔と入団合意」『日刊スポーツ』2021年11月17日。2021年12月13日閲覧
  18. ^ 本日「2021ドラフト新入団選手記者発表会」が実施!」『埼玉西武ライオンズ』2021年12月10日。2021年12月13日閲覧
  19. ^ 【新入団選手のスカウトに聞いた!第5弾】佐藤隼輔投手・川村啓真選手|埼玉西武ライオンズ」『埼玉西武ライオンズ オフィシャルサイト』2021年12月15日。2021年12月15日閲覧
  20. ^ 西武 春季キャンプメンバー発表、ドラ1隅田ら新人3人がA班スタート」『Sponichi Annex』2022年1月25日。2023年5月5日閲覧
  21. ^ 西武 ドラ2・佐藤はシーズンで中継ぎ起用 辻監督明言 ロッテ戦は1回無失点」『Sponichi Annex』2022年3月12日。2023年5月5日閲覧
  22. ^ 西武・今井が右内転筋張りで21日先発を回避 大事を取って辻監督「様子を見る」 代役はドラ2・佐藤」『Sponichi Annex』2022年3月20日。2023年5月5日閲覧
  23. ^ 西武ドラ2・佐藤、急遽先発し5回0封の快投 開幕ローテ入りへスタンバイOK」『BASEBALL KING』2022年3月21日。2023年5月5日閲覧
  24. ^ 【西武】ドラ2佐藤隼輔がプロ1勝 新人2人が開幕4戦目以内に初登板初勝利は08年以来」『日刊スポーツ』2022年3月30日。2023年5月5日閲覧
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  26. ^ 西武ドラ2・佐藤 ドラ1・隅田に続いた初登板初勝利 国立大出身投手史上初!姉の誕生日に5回零封快投」『Sponichi Annex』2022年3月30日。2023年5月5日閲覧
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関連項目

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外部リンク

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