富山高岡バイパス
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富山高岡バイパス(とやまたかおかバイパス)は、富山県富山市から同県高岡市に至る国道8号のバイパス道路である。
概要
[編集]旧国道8号(現:国道41号・主要地方道富山高岡線・国道156号)の混雑解消および富山・高岡地区新産業都市建設計画の一端を担って、自動車輸送量の増大を図ることを目的として建設された。同バイパスの開通により、旧国道8号より3km短縮され、所要時間も25分短縮された[1][2]。
2016年(平成28年)3月の坂東交差点立体化完了に伴い、富山高岡バイパスとしての事業は完了したが、連続立体化事業として豊田新屋立体と中島本郷立体が事業中である。両事業は地域高規格道路富山外郭環状道路として事業が実施されている[3][4][5]。
路線データ
[編集]- 起点 : 富山県富山市金泉寺
- 終点 : 富山県高岡市四屋
- 路線延長 : 24.8 km[1]。
- 規格 : 第3種第1級
- 道路幅員 : 28.0 m(一部32.0 m)
- 車線数 : 4車線(一部6車線)
- 車線幅員 : 3.5 m
- 設計速度 : 80 km/h
豊田新屋立体
[編集]- 起点 : 富山県富山市小西
- 終点 : 富山県富山市粟島町
- 路線延長 : 2.9 km
- 規格 : 第3種第1級
- 道路幅員 : 48.50 m
- 本線 : 19.50 m
- 側道 : 2×10.00 m
- 車線数 : 本線4車線・側道上下2車線
- 車線幅員 : 3.5 m
- 設計速度 : 80 km/h
中島本郷立体
[編集]- 起点 : 富山県富山市中島
- 終点 : 富山県射水市白石
- 路線延長 : 7.4 km
- 規格 : 第3種第1級
- 道路幅員 : 48.0 m(交差点部)
- 本線 : 21.0 m
- 側道 : 12.0 m + 9.0 m
- 車線数 : 本線4車線・側道上下2車線
- 車線幅員 : 3.5 m
- 設計速度 : 80 km/h
歴史
[編集]- 1964年(昭和39年):調査着手[2]
- 1966年度(昭和41年度) : 事業化。
- 1968年(昭和43年)
- 1969年(昭和44年)5月8日:起工式[9]。
- 1971年(昭和46年)4月23日 : 新湊市(現・射水市)鏡宮 - 高岡市江尻間が暫定2車線で供用開始[3][10]。
- 1972年(昭和47年)
- 1973年(昭和48年)7月19日:小杉町(現・射水市)小白石 - 稲積間2.1kmが開通。これにより富山市豊田 - 高岡市江尻間20.2kmが連続して開通[3][12]。
- 1974年(昭和49年)12月17日 : 富山市金泉寺 - 豊田間2.5kmおよび高岡市江尻 - 四屋間2.3kmの開通を以て、全線を暫定2車線で供用開始[3][13][2]。
- 1975年(昭和50年)11月 - 高岡市江尻 - 四屋間(2.7km)4車線化[14]。
- 1976年(昭和51年)
- 1979年(昭和54年)8月20日:一部区間を新たに4車線化[16]。
- 1985年(昭和60年)12月19日 : 富山市豊田 - 中島間を4車線化[3][17]
- 1987年(昭和62年)11月12日 : 全線の拡幅4車線化が完成[3][18]。
- 1988年(昭和63年)10月4日 : 鏡宮交差点(新湊市、現・射水市)の立体化完成[3][19]。
- 1989年(平成元年)11月27日 : 金泉寺交差点(富山市)の立体化完成[3][20]。
- 2005年(平成17年)12月26日 : 下田交差点(高岡市)の立体化完成し、江尻 - 四屋間(高岡市)金沢方面の拡張3車線化も完成(後に富山方面も3車線化)[3][21]。
- 2009年度(平成21年度) : 豊田新屋立体が事業化[4]。
- 2016年(平成28年)3月19日 : 坂東交差点(射水市)の立体化完成し、高岡富山バイパス事業完了[3][22][23]。射水市坂東から高岡市江尻にかけての約4.5キロの区間が連続高架となった。
- 2021年(令和3年度) : 中島本郷立体が事業化[5]。
- 2023年(令和5年)4月26日:国土交通省北陸地方整備局が、2023年度に中島本郷立体の用地の測量、調査や用地買収に着手することを発表[24]。
路線状況
[編集]主要構造物
[編集]- 富山跨線橋(あいの風とやま鉄道線)
- 中島高架橋(富山地方鉄道富山港線)
- 富岩運河橋(富岩運河)
- 中島大橋(神通川)
- 小白石高架橋
- 鏡宮高架橋(国道472号)
- 坂東跨道橋(富山県道11号新湊庄川線)
- 下田高架橋(富山県道57号高岡環状線)
- 高新大橋(庄川)
- 江尻高架橋(富山県道24号伏木港線)
地理
[編集]通過する自治体
[編集]交差する道路
[編集]- 上側が起点側、下側が終点側。左側が上り側、右側が下り側。
- 交差する道路は、県道以上の道路および立体交差をするもしくは立体交差をする計画の道路。特記がないものは市町道。
交差する道路など | 交差する場所 | 備考 | |||
---|---|---|---|---|---|
滑川富山バイパス 国道8号・富山県道365号流杉町袋線 滑川・魚津方面 | |||||
富山県道365号流杉町袋線 | 国道41号 | 富山市 | 金泉寺高架橋 | 金泉寺 | すぐ東の手屋交差点からここまで県道365号が重複 |
富山県道56号富山環状線 | 新屋 | ||||
富山県道172号八幡田稲荷線・富山県道177号蓮町新庄線 | 豊田東 | ||||
富山県道30号富山港線 | 中島 | ||||
富岩運河 | 中島大橋 | 橋長539.0m | |||
神通川 | |||||
富山県道1号富山魚津線 | 富山県道7号富山八尾線 | 田尻 | 県道1号・県道7号ともに県道56号との重複区間 | ||
四方方面 | 富山県道7号富山八尾線 | 寺島IC | 富山県道205号練合宮尾線と間接接続 | ||
富山県道207号四方新中茶屋線 | 八町 | ||||
富山県道321号中沖呉羽線 | 大塚 | ||||
富山県道41号新湊平岡線 | 本郷西 | ||||
富山県道347号東老田白石線 | 射水市 | 富山短大口 | |||
富山県道204号小杉本江線 | 富山県道62号富山小杉線 富山県道204号小杉本江線 |
小白石 | |||
富山新港方面 | 小杉方面 | 小白石高架橋 | 小白石高架 | ||
富山県道349号白石西高木戸破線 | 大江 | ||||
富山県道232号堀岡小杉線 | |||||
富山県道322号八町大門線 | 津幡江 | ||||
国道472号 | 鏡宮高架橋 | 鏡宮 | 道の駅カモンパーク新湊が隣接 | ||
富山県道231号松木鷲塚線 | 沖塚原 | ||||
富山県道11号新湊庄川線 | 坂東高架橋 | 坂東 | |||
庄川 | 高新大橋 | 橋長424.4m | |||
富山県道243号能町枇杷首線 | 高岡市 | 下田高架橋の側道に接続 | |||
富山県道57号高岡環状線 | 下田高架橋 | 下田 | |||
富山県道24号伏木港線 | 江尻高架橋 | 江尻 | |||
富山県道255号守山向野線 | 熊野町 | ||||
国道160号 | 四屋IC | 氷見、七尾方面 | |||
長慶寺方面 | 国道156号 | 四屋 | |||
国道8号 小矢部・金沢方面 |
現在は、富山市内の新屋交差点、豊田東交差点を含む金泉寺 - 中島の連続立体化事業が進んでいる。
新屋・豊田付近の立体化が完成すれば、雄峰大橋から中島大橋にかけての約6.5 kmの区間が連続高架(雄峰大橋 - 金泉寺高架橋 - 新屋高架橋 - 富山跨線橋 - 豊田高架橋 - 中島高架橋 - 中島大橋)なる。
接続するバイパスの位置関係
[編集](京都方面)小矢部バイパス - 現道 - 富山高岡バイパス - 滑川富山バイパス(新潟方面)
脚注
[編集]- ^ a b 『富山大百科事典』(1976年8月1日、富山新聞社発行)591ページ。
- ^ a b c 『北日本新聞』1974年12月18日付朝刊14面『富山・高岡バイパス 6年ぶり全面開通 国道8号線を25分短縮』より。
- ^ a b c d e f g h i j k “道路事業の事後評価説明資料〔国道8号 富山高岡バイパス〕” (PDF). 令和2年度第2回北陸地方整備局事業評価監視委員会配付資料. 国土交通省北陸地方整備局 (2020年10月). 2021年10月3日閲覧。
- ^ a b c “富山外郭環状道路 一般国道8号 豊田新屋立体” (PDF). 国土交通省北陸地方整備局富山河川国道事務所. 2021年10月3日閲覧。
- ^ a b c “富山外郭環状道路 一般国道8号 中島本郷立体” (PDF). 国土交通省北陸地方整備局富山河川国道事務所. 2021年10月3日閲覧。
- ^ 『富山市史 第五巻』(1980年3月10日、富山市役所発行)76ページ。
- ^ 『富山市史 第五巻』(1980年3月10日、富山市役所発行)11ページ。
- ^ 『富山市史 第五巻』(1980年3月10日、富山市役所発行)35ページ。
- ^ 『富山市史 第五巻』(1980年3月10日、富山市役所発行)91ページ。
- ^ 『高岡市市制100年記念誌 たかおか - 歴史との出会い(1991年12月、高岡市発行)』365ページより。
- ^ a b 『新聞に見る20世紀の富山 第2巻』(1999年7月30日、北日本新聞社発行)232ページ。
- ^ 『北日本新聞』1973年7月20日付朝刊3面『国道8号線バイパス 富山~高岡間が開通 輸送増と交通緩和 小杉町地内で2.1キロが完成』より。
- ^ 『富山大橋』(2016年3月、富山県発行)p37。
- ^ a b 『北日本新聞』1976年10月3日付朝刊13面『下旬に四車線開通 8号線バイパス 朝夕の渋滞解消へ 高岡 - 新湊間』より。
- ^ 『富山市史 第五巻』(1980年3月10日、富山市役所発行)754ページ。
- ^ 『新聞に見る20世紀の富山 第3巻』(2000年11月26日、北日本新聞社発行)62ページ。
- ^ 『北日本新聞』1985年12月20日付朝刊5面『朝夕のラッシュ解消 富山 中島 - 豊田間 国道8号4車線化』より。
- ^ 『北日本新聞』1987年11月13日付朝刊3面『全区間が4車線化 国道8号富山 - 高岡』より。
- ^ 『北日本新聞』1988年10月5日付朝刊15面『これで渋滞解消 新湊市鏡宮 国道8号立体高架橋が開通 上下2車線でのびのび』より。
- ^ 『北日本新聞』1989年11月28日付1面『交通渋滞これで解消 富山・国道8号 金泉寺高架橋が完成』より
- ^ 『北日本新聞』2005年12月27日付朝刊30面『立体化で10分短縮 下田交差点通行始まる 高岡の国道8号』より。
- ^ “富山高岡バイパス坂東交差点立体が開通” (PDF). 国土交通省北陸地方整備局 富山河川国道事務所 (2016年2月15日). 2016年2月15日閲覧。
- ^ 平成28年3月20日付け北日本新聞30面記事「渋滞緩和へ立体化完成」より(板東交差点の立体化は事業費100億円、10年かけて完成し平成28年3月19日に開通式が行われた。)
- ^ 『北日本新聞』2023年4月27日付5面『中島本郷立体 用地の買収着手 北陸地方整備局』より。