映画館大賞
映画館大賞(えいがかんたいしょう)は、前年に日本全国の映画館で公開されたすべての映画の中から、日本全国の独立系映画館スタッフが「映画ファンにスクリーンで見てもらいたい」作品を投票で選んだ映画賞である。2009年には、「特別部門」として、みうらじゅん、蒼井優、岩井俊二が個人的なオススメ作品を選んだ「あの人の1本」、名画座館主たちが特集上映・リバイバル上映された旧作のうちもっとも鮮やかに蘇った1本を選んだ「蘇る名画」が発表された。主催は映画館大賞実行委員会。シネミライがサポートしている。
選考
[編集]対象は、日本国内で公開されたすべての映画[1]。投票者は、全国の独立系映画館(全国展開シネコン、成人映画館以外の映画館)のスタッフ[2]。各映画館から提出されたベストテンを1位=10点、2位=9点、3位=8点……10位=1点として集計。
2009年
[編集]対象は2007年12月から2008年11月までに封切られた新作約800本。全国110館の独立系映画館スタッフが選んだ[3]。 順位、作品名、監督名等は以下のとおり[4][5]。
これ以外に特別部門「あの人の1本」として、『ザ・ローリング・ストーンズ シャイン・ア・ライト』(監督マーティン・スコセッシ、選考者みうらじゅん)、『百万円と苦虫女』(監督タナダユキ監督、選考者蒼井優)、『おくりびと』(監督滝田洋二郎、選考者岩井俊二)が選ばれ、名画座館主が選ぶ、2008年に特集上映・リバイバル上映された旧作のうち最も鮮やかに蘇った1本として『幸福』(公開:1981年、監督:市川崑、選考委員:シネ・ヌーヴォ 影山理、神保町シアター 大矢敏)が選ばれた[3]。
2010年
[編集]対象となったのは、2008年12月から2009年11月までに封切られた720本。全国150館の独立系映画館スタッフが選んだ。ベストテンは以下の通り(括弧内は監督)[2][6]。
- 『グラン・トリノ』(クリント・イーストウッド)
- 『ディア・ドクター』(西川美和)
- 『マイケル・ジャクソン THIS IS IT』(ケニー・オルテガ)
- 『愛のむきだし』(園子温)
- 『劔岳 点の記』(木村大作)
- 『サマーウォーズ』(細田守)
- 『母なる証明』(ポン・ジュノ)
- 『スラムドッグ$ミリオネア』(ダニー・ボイル)
- 『イングロリアス・バスターズ』(クエンティン・タランティーノ)
- 『沈まぬ太陽』(若松節朗)
これ以外に特別部門「あの人の1本」として、『ポチの告白』(監督高橋玄、選考者阪本順治)、『アンヴィル! 夢を諦めきれない男たち』(監督サーシャ・ガバシ監督、選考者中谷美紀)、『永遠のこどもたち』(監督J.A.バヨナ、選考者竹中直人)が選ばれ、名画座館主が選ぶ、2009年に特集上映・リバイバル上映された旧作のうち最も鮮やかに蘇った1本として『かも(ニュープリント)』(公開:1965年、監督:関川秀雄、選考委員:山根貞男 )が選ばれた[6]。
2011年
[編集]- 『告白』(中島哲也)
- 『息もできない』(ヤン・イクチュン)
- 『アバター』(ジェームズ・キャメロン)
- 『トイ・ストーリー3』(リー・アンクリッチ)
- 『インセプション』(クリストファー・ノーラン)
- 『悪人』(李相日)
- 『第9地区』(ニール・ブロムカンプ)
- 『オーケストラ!』(ラデュ・ミヘイレアニュ)
- 『十三人の刺客』(三池崇史)
- 『瞳の奥の秘密』(ファン・ホセ・カンパネラ)
これ以外に特別部門「あの人の1本」として、『第9地区』(監督ニール・ブロムカンプ、選考者黒沢清)、『闇の列車、光の旅』(監督キャリー・ジョージ・フクナガ、選考者夏木マリ)が選ばれ、2010年に特集上映・リバイバル上映された旧作のうち「最も鮮やかに蘇った作品」として『骨まで愛して』(公開:1966年、監督:斎藤武市、選考委員:山根貞男 )が選ばれた[8]。
2012年
[編集]ベストテンは以下の通り(括弧内は監督)[9]。
- 『ブラック・スワン』(ダーレン・アロノフスキー)
- 『英国王のスピーチ』(トム・フーパー)
- 『冷たい熱帯魚』(園子温)
- 『大鹿村騒動記』(阪本順治)
- 『八日目の蝉』(成島出)
- 『キック・アス』(マシュー・ヴォーン)
- 『ソーシャル・ネットワーク』(デヴィッド・フィンチャー)
- 『ステキな金縛り』(三谷幸喜)
- 『ゴーストライター』(ロマン・ポランスキー)
- 『トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン』(マイケル・ベイ)
これ以外に特別部門「あの人の1本」として、『不惑のアダージョ』(監督井上都紀、選考者佐野史郎)、『ブラック・スワン』(監督ダーレン・アロノフスキー監督、選考者池田理代子、李相日)が選ばれ、2011年に特集上映・リバイバル上映された旧作のうち「最も鮮やかに蘇った作品」として『河口』(公開:1961年、監督:中村登、選考委員:小林聖太郎 、鈴木隆、大久保清朗)が選ばれた[9]。
脚注
[編集]- ^ 永田哲也 (2009年3月31日). “今年から始まった「映画館大賞」とは?”. 日経トレンディネット. 2012年6月27日閲覧。
- ^ a b 小林裕子 (2010年4月9日). “映画館大賞に「グラン・トリノ」”. 朝日新聞
- ^ a b “映画館スタッフが選ぶ第1回映画館大賞 1位は「ダークナイト」、3位「おくりびと」”. 朝日新聞. (2009年4月10日)
- ^ “受賞作品&投票結果 1位〜20位(2009年)”. 映画館大賞実行委員会. 2009年5月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年5月17日閲覧。
- ^ “受賞作品&投票結果 21位〜216位(2009年)”. 映画館大賞実行委員会. 2009年5月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年5月17日閲覧。
- ^ a b “2010 受賞作品&投票結果(1位〜20位)”. 映画館大賞実行委員会. 2010年8月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年5月17日閲覧。
- ^ “2011 受賞作品&投票結果 1位〜20位”. 映画館大賞実行委員会. 2012年6月27日閲覧。
- ^ a b “2011 受賞作品&投票結果(1位〜20位)”. 映画館大賞実行委員会. 2011年4月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年5月17日閲覧。
- ^ a b “2012 受賞作品&投票結果 1位〜20位”. 映画館大賞実行委員会. 2012年6月27日閲覧。 アーカイブ 2012年5月4日 - ウェイバックマシン