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朝日賞

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
朝日賞
the Asahi Prize
受賞対象学術、芸術などの分野で傑出した業績をあげ、わが国の文化、社会の発展、向上に多大の貢献をした個人または団体
日本の旗 日本
主催公益財団法人朝日新聞文化財団[1]
初回1929年
最新回2023年
公式サイトhttps://www.asahi.com/corporate/award/asahi/

朝日賞(あさひしょう)とは、朝日新聞社、並びに(公益)財団法人朝日新聞文化財団が創設したである。「人文や自然科学など、日本のさまざまな分野において傑出した業績をあげ、文化、社会の発展、向上に多大な貢献」をした個人または団体を顕彰する。

概要

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表彰は、学術・芸術などで傑出した業績を上げ、日本の文化・社会の発展に貢献された人物、または団体を表彰対象とし、毎年暦年制(1月-12月)の業績を対象として、全国の大学、各種研究機関、有識者らに対して贈賞候補者を推薦し、朝日新聞社長兼朝日新聞文化財団理事長を審査委員長とする選考委員会が審査するが、長年にわたる業績に対して賞を贈呈する場合もある。受賞者・団体にはブロンズ像トロフィーと副賞の賞金500万円が贈賞される。受賞者は例年5人前後。また、本賞の対象分野以外においても、長年にわたり国際的・社会的な貢献度が著しく、傑出した人物・団体に対しても、朝日新聞社内で審査をしたうえで「朝日特別賞」が贈られる場合もある。[1]

沿革

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1929年(昭和4年)に、朝日新聞創刊50周年を記念して創設された。当初は朝日文化賞といったが、1976年改名された。

戦後の一時期、表彰を「文化の部」「福祉の部」「体育の部」の3部門に分けていたが、1975年に「朝日賞」を総合表彰としたうえで、福祉の部は「朝日社会福祉賞」(主催・朝日新聞厚生文化事業団)、スポーツの部は「朝日体育賞(現・朝日スポーツ賞)」として独立させ、1992年に表彰母体を朝日新聞社本体から、財団法人(現・公益財団法人)朝日新聞文化財団に移管し今日に至る。なお年度受賞者を翌年の元日の朝日新聞朝刊に発表、表彰式はその月の下旬に大佛次郎賞大佛次郎論壇賞の贈呈式と合同して開催するため、受賞年度について混乱が生じることがある。[1]

歴代の朝日賞受賞者からは、文化勲章ノーベル賞など、世界的な文化・学術賞を獲得する人物を多数輩出している。[1]

主な受賞者

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年数は受賞年度を示す。受賞発表は翌年1月1日の朝日新聞朝刊紙上、授賞式は1月末に行われる。1975年度までは「朝日文化賞」と称した。[2]

人文・社会科学

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人文・社会科学
名前 ノート
佐佐木信綱 1930年
内田実 1930年
伊原敏郎 1933年
田中耕太郎 1934年
柳田國男 1940年
滝精一 1940年
川田順 1943年
諸橋轍次 1943年
貝塚茂樹 1947年
羽原又吉 1950年
鈴木大拙 1954年
知里真志保 1954年
竹内理三 1957年
松村武雄 1958年
柳宗悦 1959年
津田左右吉 1960年
渋沢敬三 1962年
公田連太郎 1962年
国史大系編修会 1963年
部落問題研究所 1965年 部落問題研究における業績
土屋喬雄 1965年 渋沢栄一伝記資料」の完成と日本近代経済史の資料集成への貢献
仁井田陞 1965年 中国法制史研究への貢献
澤瀉久孝 1966年
岩生成一 1968年
大塚久雄 1970年
吉川幸次郎 1970年
福山敏男 1971年
渡辺一夫 1971年
林達夫 1972年
桑原武夫 1974年
三木安正 1979年
小松茂美 1979年
井筒俊彦 1982年
中野好夫 1982年
源豊宗 1983年
丸山眞男 1985年
中村幸彦 1986年
梅棹忠夫 1987年
島田修二郎 1990年
坪井清足 1991年
大久保利謙 1992年
西田龍雄 1993年
鶴見俊輔 1994年
大林太良 1995年
白川静 1996年
ドナルド・キーン 1997年
河合隼雄 1997年
鶴見和子 1999年
上野千鶴子 2011年
木庭顕 2018年
松岡和子 2021年
柄谷行人 2022年
戒能民江 2023年
島薗進 2023年

自然科学

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自然科学
名前 ノート
牧野富太郎 1936年
岡部金治郎 1936年
徳永重康 1937年
石原忍 1940年
田中館愛橘 1943年
成瀬政男 1943年
飯盛里安 1944年
朝永振一郎 1946年
中原和郎 1946年
増山元三郎 1947年
坂田昌一 1948年
今井功 1950年
三木茂 1950年
海老名敏明 1950年
野副鉄男 1951年
吉田富三 1951年
岡潔 1953年
本川弘一 1954年
岡治道 1954年
三宅静雄 1955年
須藤俊男 1956年
梅沢浜夫 1958年
安松京三 1958年
江崎玲於奈 1959年
岩沢健吉 1959年
山村雄一 1959年
加藤敏夫 1960年
松本達郎 1960年
勝木保次 1961年
高原滋夫 1961年
大阪大学磁気理論研究グループ 1961年
松島与三 1962年
福井崇時 1962年
榊原仟 1963年
古在由秀 1964年
早石修 1964年
津田恭介平田義正仁田勇 1964年
藤野恒三郎 1964年
林忠四郎 1965年
熊本大学医学部水俣病研究班 1966年
江上不二夫 1966年
荻野久作 1966年
広中平祐 1967年
中西香爾 1967年
江橋節郎 1968年
宮地伝三郎今西錦司 1968年
佐藤幹夫小松彦三郎 1969年
白壁彦夫市川平三郎 1969年
薮内清 1969年
長倉三郎 1970年
岡崎令治 1970年
岡田善雄 1971年
大井次三郎 1971年
朝倉昌 1972年
早川幸男 1973年
石坂公成石坂照子 1973年
大沢文夫 1974年
山川民夫 1974年
東北大学金属材料研究所付属材料試験炉利用施設研究グループ 1975年
萩原雄祐 1975年
金井清 1976年
名取礼二 1976年
服部新佐 1976年
伊藤清 1977年
金関丈夫 1978年
B型肝炎研究グループ 1979年
近藤淳 1979年
はくちょう」衛星観測チーム 1980年
蟻田功 1980年
利根川進 1981年
多田富雄 1981年
本庶佑 1981年
葛西森夫 1981年
本多健一藤嶋昭 1982年
沼正作中西重忠 1982年
花房秀三郎 1983年
西澤潤一 1984年
高橋理明 1984年
林厳雄 1985年
西塚泰美 1985年
外村彰 1986年
木村資生 1986年
日沼頼夫吉田光昭 1986年
高月清 1986年
富澤純一 1986年
神岡観測グループ 1987年
柏原正樹河合隆裕 1987年
松尾壽之 1987年
岸本忠三 1988年
谷口維紹 1988年
赤池弘次 1988年
川崎富作 1989年
豊島久真男山本雅 1990年
宮脇昭 1990年
佐川眞人 1990年
志村五郎 1991年
真崎知生 1991年
野依良治 1992年
坂上昭一 1992年
竹市雅俊 1993年
金森博雄 1993年
小林誠益川敏英 1994年
丸山工作 1994年
真鍋淑郎 1995年
廣川信隆 1995年
荒木不二洋 1996年
飯島澄男 1996年
伊賀健一 1997年
長田重一 1997年
スーパーカミオカンデ観測グループ 1998年
柳田敏雄 1998年
小川誠二 1999年
神保道夫三輪哲二 1999年
赤﨑勇中村修二 2000年
柳田充弘 2000年
十倉好紀 2001年
秋光純 2001年
加藤和也 2002年
玉尾皓平 2002年
神原秀記 2003年
田中啓二 2004年
板倉文忠 2004年
宮下保司 2004年
蔵本由紀 2005年
審良静男 2005年
近藤孝男 2006年
下村脩 2006年
川人光男 2006年
山中伸弥 2007年
戸田達史 2007年
宮﨑照宣 2007年
大隅良典 2008年
深谷賢治 2009年
諏訪元 2009年
豊島近 2009年
原田正純 2010年
香取秀俊 2011年
坂口志文 2011年
松波弘之 2012年
神谷信夫沈建仁 2012年
小阪憲司 2013年
森和俊 2013年
大村智 2014年
満屋裕明 2014年
村井眞二 2015年
山本正幸 2015年
中島啓 2016年
113番元素研究グループ 2016年
柳沢正史 2017年
岡本龍明 2018年
平野達也 2018年
斎藤通紀 2019年
東山哲也 2019年
蔡兆申中村泰信 2020年
望月拓郎 2020年
影山龍一郎 2021年
鳥居啓子 2021年
藤田誠 2022年
間野博行 2022年
宮坂力 2023年
倉谷滋 2023年

文学・芸術・スポーツ・教育

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文学・芸術・スポーツ・教育
名前 ノート
坪内逍遥 1929年
前田青邨 1929年
川端龍子 1930年
横山大観 1933年
嘉納治五郎 1934年
島崎藤村 1935年
火野葦平 1939年
小磯良平 1939年
橋本関雪 1939年
川合玉堂 1940年
山田耕筰 1940年
安田靫彦 1941年
藤田嗣治 1942年
獅子文六 1942年
中村研一 1942年
宮本三郎 1943年
梅若万三郎 1944年
谷崎潤一郎 1948年
日本交響楽団 1951年
吉川英治 1955年
梅原龍三郎 1956年
飛田穂洲 1958年
中村岳陵 1960年
岡部平太 1962年
長谷川伸 1962年
花柳章太郎 1963年
大佛次郎 1964年
棟方志功 1964年
丹下健三 1964年
黒澤明 1965年
中澤良夫 1965年
滝沢修 1966年
杉村春子 1968年
水谷八重子 1972年
市川房枝 1972年
坪田譲治 1973年
荒畑寒村 1974年
山本安英 1974年
大岡昇平 1975年
新藤兼人 1975年
中野重治 1977年
朝比奈隆 1978年
土門拳 1978年
野上弥生子 1980年
財団法人大原美術館 1980年
石川淳 1981年
司馬遼太郎 1982年
佐多稲子 1983年
井上靖 1984年
武満徹 1984年
斎藤義重 1984年
木下順二 1985年
小澤征爾 1985年
磯崎新 1987年
手塚治虫 1987年
森英恵 1987年
朝倉摂 1988年
野間宏 1988年
山口誓子 1988年
佐藤忠良 1988年
淀川長治 1988年
松本清張 1989年
森下洋子 1989年
吉田秀和 1990年
三岸節子 1990年
三宅一生 1991年
安岡章太郎 1991年
加藤楸邨 1991年
陳舜臣 1992年
若杉弘 1992年
加藤周一 1993年
藤沢周平 1993年
山田五十鈴 1993年
堀田善衛 1994年
大江健三郎 1994年
安藤忠雄 1994年
谷川俊太郎 1995年
丸木位里丸木俊 1995年
桂米朝 1995年
内田光子 1996年
大岡信 1996年
山田洋次 1996年
吉田玉男 1997年
まど・みちお 1997年
田中一光 1998年
蜷川幸雄 1999年
馬場あき子 1999年
井上ひさし 2000年
草間彌生 2000年
茂山千作 2000年
宮崎駿 2001年
石牟礼道子 2001年
川久保玲 2002年
城山三郎 2002年
平山郁夫 2003年
丸谷才一 2003年
中村稔 2004年
穐吉敏子 2004年
岩城宏之 2005年
小沢昭一 2005年
林京子 2005年
田辺聖子 2006年
野村万作 2006年
村上春樹 2006年
石井桃子 2007年
竹本住大夫 2007年
澤地久枝 2008年
別役実 2008年
水木しげる 2008年
伊東豊雄 2009年
野田秀樹 2009年
池澤夏樹 2010年
横尾忠則 2011年
冨田勲 2011年
唐十郎 2012年
宝塚歌劇団 2013年
仲代達矢 2013年
坂茂 2014年
山田太一 2014年
大野和士 2015年
金子兜太 2015年
辻惟雄 2016年
萩尾望都 2016年
北川フラム 2017年
瀬戸内寂聴 2017年
是枝裕和 2018年
多和田葉子 2019年
柳家小三治 2019年
細野晴臣 2020年
森山大道 2020年
俵万智 2021年
石内都 2022年

その他

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その他
名前 ノート
山本忠興 1930年
飯沼正明 1937年
ヨゼフ・フロジャック 1959年
田淵寿郎 1961年
黒部川第四発電所建設事務所 1962年
国鉄新幹線を開発した技術グループ 1964年
静止衛星開発グループ 1977年
NHK「シルクロード」制作スタッフ 1984年
緒方貞子 1999年 特別賞
はやぶさプロジェクトチーム 2010年
日本原水爆被害者団体協議会 2016年 特別賞
田沼武能 2019年 特別賞

脚注

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  1. ^ a b c d 朝日賞とは”. 朝日新聞社. 2022年1月5日閲覧。 “主催 朝日新聞文化財団”
  2. ^ Award”. 2014年2月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年2月2日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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