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「愛知郡 (愛知県)」の版間の差分

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2021年9月6日 (月) 03:19時点における版

愛知県愛知郡の位置(緑:東郷町 水色:後に他郡から編入した区域)

愛知郡(あいちぐん)は、愛知県尾張国)の。愛知県の県名は本郡に由来する。

人口43,875人、面積18.03km²、人口密度2,433人/km²。(2024年10月1日、推計人口

以下の1町を含む。

郡域

1878年明治11年)に行政区画として発足した当時の郡域は、上記1町のほか、下記の区域にあたる[注釈 1]

近代以前

伊勢湾東岸の丘陵地尾張丘陵)と沖積平野からなる地域で、古くから漁労や農耕が盛んに行われてきた。熱田神宮そばの断夫山古墳は尾張最大の前方後円墳で、周囲の古墳群とともに尾張氏の陵墓だと考えられている。

古代

古代、名古屋市南部すなわち熱田台地付近は半島を成しており、周囲は干潟を成した湾が入り込んでいた[1]。この干潟が「年魚市潟(あゆちがた)」と呼ばれていた[1]万葉集では高市黒人の歌として「桜田へ鶴鳴き渡る年魚市潟 潮干にけらし鶴鳴き渡る」と詠まれている。また日本書紀には熱田神宮付近に「吾湯市村(あゆちのむら)」が存在したとの記述がみられる。諸説あるが後の「あいち」という地名は、これらが由来となっている。

古墳時代以来の大豪族であった尾張国造尾張氏)の系図には「年魚市評」の表記が見え、大宝律令制定以前はとして年魚市評(あゆちのこおり)が置かれていたことが分かる。「阿由知県」というが存在したという説もある[2]

大宝律令制定により評や県といった行政区画はとなった。愛知郡の表記は複数あり、出土した木簡には「阿由市郡」と[3]712年に書かれた「神亀三年山背国愛宕郡出雲郷雲上里計帳」には「鮎市郡」と[4]日本書紀には「年魚市郡」と表記されている[2]713年以降、好字二字令により表記が「愛智」あるいは「愛知」に改められたと推測され[2]10世紀以降に編纂された延喜式[5]和名抄には「愛智郡」と、平城京出土木簡では「愛知郡」と記載されている。なお和名抄で「愛智」は阿伊知(あいち)と訓読されている[6]

江戸時代末期編纂の『尾張志』では、「愛知」を「あいち」と読むのは誤りであって「あゆち」が正しいという説を唱えている。

938年頃に成立した和名類聚抄に「愛智郡」の郷として掲載されているのは以下の通り[6]。ただし読みが特定できるものについては括弧内に記載した。

  • 中村(なかむら)
  • 千竃(ちがま)
  • 日部(くさかべ)
  • 太毛(おおけ)
  • 物部(もののべ)
  • 厚田(あつた)
  • 作倉(さくら)
  • 成海(なるみ)
  • 驛家(うまや)
  • 神戸(かんべ)

式内社

延喜式神名帳に記される郡内の式内社

神名帳 比定社 集成
社名 読み 付記 社名 所在地 備考
尾張国愛知郡 4座(大)13座(小)
日置神社 ヒオキノ 日置神社 愛知県名古屋市中区
上知我麻神社 カムツチカマノ
カミチカマノ
  上知我麻神社 愛知県名古屋市熱田区神宮 熱田神宮境内摂社  
(論)上知我麻社 愛知県名古屋市南区本星崎町 星宮社境内社
下知我麻神社 シモツチカマノ
シモチカマノ
  下知我麻神社 愛知県名古屋市熱田区神宮 熱田神宮境内摂社  
(論)下知我麻社 愛知県名古屋市南区本星崎町 星宮社境内社
熱田神社 アツタノ 名神大 熱田神宮 愛知県名古屋市熱田区神宮 尾張国三宮
御田神社 ミタノ (論)七所社 愛知県名古屋市中村区岩塚町上小路
(論)御田神社 愛知県名古屋市熱田区神宮 熱田神宮境内摂社
高牟神社 タカムノ
タカムクノ
(論)高牟神社 愛知県名古屋市千種区今池
(論)御器所八幡宮 愛知県名古屋市昭和区御器所四丁目4-25
(論)天神社 尾張国愛知郡八事村(江戸期当時) 現存しない。山田郡の可能性あり
川原神社 カハラノ
カンハラノ
(論)川原神社 愛知県名古屋市昭和区川名本町
(論)鳴海八幡宮 愛知県名古屋市緑区鳴海町字前之輪49
針名神社 ハリナノ (論)針名神社 愛知県名古屋市天白区天白町大字平針字大根ケ越175 山田郡の可能性あり
(論)天神社 名古屋市中村区烏森町字村内下66
伊副神社 イフキノ
イフクノ
イフクリノ
(論)伊勝八幡宮 愛知県名古屋市昭和区伊勝町2丁目
(論)熊野社 愛知県名古屋市緑区熊の前2丁目
(論)富士浅間神社 愛知県愛知郡東郷町春木 山田郡の可能性あり
成海神社 ナルミノ 成海神社 愛知県名古屋市緑区鳴海町字乙子山85
物部神社 モノノヘノ (論)物部神社 愛知県名古屋市東区筒井 山田郡の可能性あり
(論)御器所八幡宮 愛知県名古屋市昭和区御器所四丁目4-25
(論)天神社旧地 愛知県名古屋市昭和区天神町 御器所天満宮として御器所八幡宮境内に移転
日割御子神社 ヒサキミコノ
ヒワリミコノ
名神大 日割御子神社 愛知県名古屋市熱田区神宮 熱田神宮境内摂社
孫若御子神社 ヒコワカミコノ 名神大 (論)孫若御子神社 愛知県名古屋市熱田区神宮 熱田神宮境内摂社
(論)若宮八幡社 愛知県名古屋市中区3丁目35-30
高座結御子神社 タカクラムスヒミコノ 名神大 高座結御子神社 愛知県名古屋市熱田区高蔵町 熱田神宮境外摂社
八剣神社 ヤツルキノ
ハッケンノ
八剣宮 愛知県名古屋市熱田区神宮 熱田神宮境内別宮
火上姉子神社 ホノカミアネコノ
ヒカミアネコノ
氷上姉子神社 愛知県名古屋市緑区大高町字火上山1-3 熱田神宮境外摂社
青衾神社 アヲフスマノ 青衾神社 愛知県名古屋市熱田区白鳥 熱田神宮境外摂社
凡例を表示

中世

尾張源氏は多くが承久の乱で京都方に加わり衰退し、室町時代には管領斯波氏の領国となっていく。さらに応仁の乱の後に守護代織田氏一族が勢力を固め、今川氏との勢力争いの末に織田信秀那古野城はじめ一帯を手中に収めた。織田信長は信秀の子で那古野城生まれ、豊臣秀吉も愛知郡中村生まれだと考えられている。この頃山田郡南部が併合され愛知郡の範囲が大きく拡大した。江戸時代に入ると名古屋城が築城されて城下が整備され、近郊の村々も次第に発展していく。

近代以降

1871年(明治4年)、廃藩置県により尾張藩名古屋県となったが、翌年名古屋城下町の所在する郡の名を採って愛知県と改称された。愛知県発足当時、愛知郡は、第一大区(愛知郡名古屋など)と第二大区(その他の愛知郡が更に13小区分割)に区分された後、1876年(明治9年)、従来の第一大区は第一区となり、第二大区は、第二区となった。名古屋市の市域拡張以降の郡域は旧・山田郡の領域と考えられ、律令期の愛知郡とは重ならない。

近代以降の沿革

知行 村数 村名
藩領 尾張名古屋藩 2町
144村
名古屋城下[注釈 12]、●名古屋村、名古屋新田[注釈 13]、広井村、日置村、古渡村、前津小林村、押切村、栄村、中野高畑村、牧野村、中島村、大秋村、平野村、米野村、露橋村、北一色村、高須賀村、下中村、上中村、日比津村、稲葉地村、岩塚村、横井村、野田村、八田村、打出村、中郷村、中須村、大蟷螂村、当知新田、甚兵衛後新田、法花村、中島新田、荒子村、高畑村、万町村、烏森村、長良村、二女子村、五女子村、本郷村(現・名古屋市)、四女子村、牛立村、中野外新田、中野村、丸米野村、熱田新田、熱田古堤亥新田、巾着新田、熱田酉改亥新田、熱田伝馬亥巳新田、牛毛荒井村、源兵衛新田、丹後江新田、柴田新田、柴田屋新田、大江新田、本地村(現・名古屋市)、笠寺村、●戸部村、道徳新田、山崎村、本井戸田村、北井戸田村、桜村、新屋敷村、中根村、本願寺外新田、本願寺村、大喜村、高田村、御器所村、古井村、丸山村、川名村、八事村、伊勝村、末森村、猪子石村、一色村、下社村、上社村、高針村、藤森村、長久手村、岩作村、大草村、本地村(現・瀬戸市)、菱野村、山口村、北熊村、前熊村、岩崎村、米ノ木村、藤枝村、藤島村、本郷村(現・日進市)、野方村、浅田村、梅森村、和合村、諸輪村、折戸村、鳴海村[注釈 14]、島田村、平針村、赤池村、傍爾本村、祐福寺村、部田村、沓掛中島村、沓掛新田、五軒屋新田、間米村、平手新田、相原村、上野新田、五軒屋村[注釈 15]、藤成新田、熱田町[注釈 16]、加福新田、又兵衛新田、又兵衛新々田、繰出新田、八左衛門新田、水袋新田、宝生新田、豊宝新田、鳴海伝馬新田、神徳新田、土古山新田、作良新田、船方新田、稲富新田、永徳新田、熱田前新田、元美新田、山藤新田、神宮寺新田、宝来新田、道徳前新田、戸部下新田、忠治新田、熱田古伝馬新田、氷室新田
名古屋藩・尾張犬山藩[注釈 17] 3村 下之一色村、石仏村、沓掛村
名古屋藩・美濃今尾藩[注釈 18] 2村 東起村、南野村
その他 名古屋藩・加藤図書助[注釈 19]除地 3村 紀左衛門新田、長三郎新田、熱田仁右衛門新田
加藤図書助除地 1村 図書新田
伝馬所除地 1村 植田村
熱田神宮 4村 熱田村、小塚村、七女子村、八ツ屋村
熱田大宮司知行 1村 野並村
  • 明治初年(2町160村)
    • 柴田新田が分割して南柴田新田・北柴田新田となる。
    • 五軒屋新田が改称して前後村となる。
  • 明治3年(1870年) - 岩崎村の一部が分立して北新田となる。(2町161村)
  • 明治4年
  • 明治5年4月2日(1872年5月8日) - 愛知県の管轄となる。
  • 明治6年(1873年) - 藤枝村の一部が分立して蟹甲新田となる。(2町163村)
  • 明治8年(1875年) - 米ノ木村が分割して米野木村・三本木村となる。(2町164村)
  • 明治9年(1876年) - 以下の各村の統合等が行われる。(2町153村)
    • 瑞穂村 ← 本井戸田村、北井戸田村、本願寺外新田、本願寺村、大喜村、高田村、名古屋新田[一部]
    • 常盤村 ← 御器所村、石仏村、名古屋新田[一部]
    • 千種村 ← 古井村、名古屋新田[一部]、春日井郡鍋屋上野村[一部]
    • 田代村 ← 丸山村、末森村、上野新田
    • 千年村 ← 作良新田、船方新田
    • 古渡村が分割して西古渡村・東古渡村となる。
    • 熱田新田が分割して熱田新田西組・熱田新田東組となる。
    • 沓掛中島村が沓掛新田に、平手新田・相原村・神徳新田が鳴海村にそれぞれ合併。
  • 明治11年(1878年12月20日 - 郡区町村編制法の愛知県での施行により、名古屋城下の区域をもって名古屋区が発足し、郡より離脱。残部に行政区画としての愛知郡が発足。郡役所が熱田に設置。同年、以下の各村の統合等が行われる。(1町105村)
明治11年の合併等
  • 則武村 ← 中野高畑村、中島村、大秋村
  • 八熊村 ← 二女子村、五女子村
  • 小本村 ← 小塚村、七女子村、本郷村(現・名古屋市)
  • 野立村 ← 牛立村、中野村
  • 篠原村 ← 丸米野村、八ツ屋村
  • 豊田村 ← 巾着新田、熱田酉改亥新田、熱田伝馬亥巳新田、道徳新田、紀左衛門新田、長三郎新田、図書新田、道徳前新田、戸部下新田、忠治新田、熱田古伝馬新田、氷室新田
  • 鳴尾村 ← 牛毛荒井村、源兵衛新田、丹後江新田、柴田屋新田、北柴田新田、鳴海伝馬新田
  • 星崎村 ← 大江新田、南野村、繰出新田、八左衛門新田
  • 本星崎村 ← 本地村(現・名古屋市)、水袋新田、宝生新田、豊宝新田
  • 前浜村 ← 笠寺村、加福新田、又兵衛新田、又兵衛新々田
  • 千竈村 ← 戸部村、山崎村、桜村、新屋敷村
  • 弥富村 ← 中根村、八事村、名古屋新田[一部]
  • 広路村 ← 川名村、伊勝村、石仏村、五軒屋村、藤成新田
  • 一社村 ← 一色村、下社村
  • 熊張村 ← 大草村、北熊村
  • 春木村 ← 傍爾本村、祐福寺村、部田村
  • 大沢村 ← 前後村、間米村
  • 稲永新田 ← 稲富新田、永徳新田
  • 宝神新田 ← 元美新田、山藤新田、神宮寺新田、宝来新田
  • 名古屋村の一部が名古屋区の一部となり、残部が分割して上名古屋村・下名古屋村となる。
  • 押切村の一部が名古屋区の一部となり、残部が分割して南押切村・北押切村となる。
  • 熱田村の一部が熱田町に合併し、残部が分割して東熱田村・西熱田村となる。熱田仁右衛門新田が西熱田村に合併。
  • 名古屋新田が名古屋区の一部となる。
  • 常盤村の一部が分立して石仏村となる。
  • 熱田古堤亥新田が熱田新田西組に合併。

町村制以降の沿革

  • 明治22年(1889年10月1日 - 町村制の施行により、以下の町村が発足。特記以外は現・名古屋市。(2町45村)
町村制施行時の2町45村
1.熱田町 2.鳴海町 3.古沢村 4.笈瀬村 5.那古野村 6.鷹場村 7.日比津村 8.織豊村 9.柳森村 10.岩塚村 11.御厨村 12.一柳村 13.荒子村 14.松葉村 15.八幡村 16.明徳村 17.下之一色村 18.寛政村 19.宝田村 20.呼続村 21.笠寺村 22.星崎村 23.鳴尾村 24.島野村 25.弥富村 26.瑞穂村 27.広路村 28.御器所村 29.千種村 30.鍋屋上野村 31.田代村 32.猪子石村 33.高社村 34.植田村 35.平針村 36.香久山村 37.諸和村 38.春木村 39.沓掛村 40.豊明村 41.白山村 42.岩崎村 43.岩作村 44.長湫村 45.幡野村 46.上郷村 47.山口村(紫:名古屋市 桃:瀬戸市 赤:豊明市 橙:日進市 黄:長久手市 緑:東郷町 *は発足時の名古屋市)
  • 明治24年(1891年4月1日 - 郡制を施行。
  • 明治29年(1896年3月25日 - 御器所村の一部(前津小林)が名古屋市に編入。
  • 明治30年(1897年7月12日 - 呼続村が町制施行して呼続町となる。(3町44村)
  • 明治31年(1898年8月22日(3町42村)
    • 那古野村および古沢村の一部(東古渡)が名古屋市に編入。
    • 古沢村の残部(東熱田)が熱田町に編入。
  • 明治34年(1901年2月22日 - 一柳村の一部(中須・大蟷螂)が御厨村に編入。
  • 明治35年(1902年2月12日 - 千種村が町制施行して千種町となる。(4町41村)
  • 明治37年(1904年12月20日 - 笈瀬村が町制施行・改称して愛知町となる。(5町40村)
  • 明治39年(1906年5月10日 - 以下の町村の統合が行われる。いずれも新設合併。(5町16村)
    • 東山村 ← 鍋屋上野村、田代村
    • 長久手村 ← 長湫村、上郷村、岩作村
    • 猪高村 ← 高社村、猪子石村
    • 幡山村 ← 幡野村、山口村
    • 東郷村 ← 諸和村、春木村
    • 日進村 ← 香久山村、白山村、岩崎村
    • 豊明村 ← 沓掛村、豊明村
    • 御器所村 ← 広路村、御器所村
    • 笠寺村 ← 笠寺村、鳴尾村、星崎村
    • 常磐村 ← 岩塚村、柳森村、松葉村
    • 中村 ← 鷹場村、日比津村、織豊村
    • 荒子村 ← 荒子村、御厨村、一柳村
    • 小碓村 ← 明徳村、寛政村、宝田村
    • 天白村 ← 弥富村[八事・名古屋新田]、島野村、植田村、平針村
    • 呼続町 ← 呼続町、瑞穂村、弥富村[中根]
  • 明治40年(1907年
    • 6月1日 - 熱田町が名古屋市に編入。(4町16村)
    • 7月16日 - 小碓村の一部(熱田新田東組・千年・稲永新田および熱田前新田の一部)が名古屋市に編入。
  • 大正6年(1917年8月1日 - 下之一色村が町制施行して下之一色町となる。(5町15村)
  • 大正10年(1921年8月22日 - 中村・千種町・東山村・愛知町・常磐村・御器所村・荒子村・笠寺村・呼続町・八幡村・小碓村が名古屋市に編入。(2町7村)
  • 大正12年(1923年)4月1日 - 郡会が廃止。郡役所は存続。
  • 大正15年(1926年7月1日 - 郡役所が廃止。以降は地域区分名称となる。
  • 昭和3年(1928年3月3日 - 天白村の一部(弥富)が名古屋市に編入。
  • 昭和12年(1937年3月1日 - 下之一色町が名古屋市に編入。(1町7村)
  • 昭和30年(1955年
    • 2月11日 - 幡山村が瀬戸市に編入。(1町6村)
    • 4月5日 - 天白村・猪高村が名古屋市に編入。(1町4村)
  • 昭和32年(1957年1月1日 - 豊明村が町制施行して豊明町となる。(2町3村)
  • 昭和33年(1958年)1月1日 - 日進村が町制施行して日進町となる。(3町2村)
  • 昭和38年(1963年)4月1日 - 鳴海町が名古屋市に編入。(2町2村)
  • 昭和45年(1970年)4月1日 - 東郷村が町制施行して東郷町となる。(3町1村)
  • 昭和46年(1971年)4月1日 - 長久手村が町制施行して長久手町となる。(4町)
  • 昭和47年(1972年)8月1日 - 豊明町が市制施行して豊明市となり、郡より離脱。(3町)
  • 平成6年(1994年)10月1日 - 日進町が市制施行して日進市となり、郡より離脱。(2町)
  • 平成24年(2012年1月4日 - 長久手町が市制施行して長久手市となり、郡より離脱。(1町)

変遷表

自治体の変遷
明治22年以前 1889年10月1日 1889年 - 1926年 1927年 - 1954年 1955年 - 1988年 1989年 - 現在 現在
名古屋市 名古屋市 名古屋市 名古屋市 名古屋市 名古屋市 名古屋市 名古屋市
那古野村 1898年8月22日
名古屋市に編入
古沢村
1898年8月22日
熱田町に編入
1907年6月1日
名古屋市に編入
熱田町 熱田町
千種村 1902年2月13日
町制
1921年8月22日
名古屋市に編入
笈瀬村 1904年12月10日
町制・改称して愛知町
1921年8月22日
名古屋市に編入
呼続村 1897年7月12日
町制
1921年8月22日
名古屋市に編入
鷹場村 1906年5月10日
中村
1921年8月22日
名古屋市に編入
日比津村
織豊村
鍋屋上野村 1906年5月10日
東山村
1921年8月22日
名古屋市に編入
田代村
岩塚村 1906年5月10日
常磐村
1921年8月22日
名古屋市に編入
柳森村
松葉村
御器所村 1906年5月10日
御器所村
1921年8月22日
名古屋市に編入
広路村
荒子村 1906年5月10日
荒子村
1921年8月22日
名古屋市に編入
御厨村
一柳村
笠寺村 1906年5月10日
笠寺村
1921年8月22日
名古屋市に編入
鳴尾村
星崎村
八幡村 八幡村 1921年8月22日
名古屋市に編入
明徳村 1906年5月10日
小碓村
1921年8月22日
名古屋市に編入
寛政村
宝田村
下之一色村 1917年7月6日
町制
1937年3月1日
名古屋市に編入
瑞穂村 1906年5月10日
天白村
天白村 1955年4月5日
名古屋市昭和区に編入
弥富村
島野村
植田村
平針村
高社村 1906年5月10日
猪高村
猪高村 1955年4月5日
名古屋市千種区に編入
猪子石村
鳴海町 鳴海町 鳴海町 1963年4月1日
名古屋市緑区に編入
豊明村 1906年5月10日
豊明村
豊明村 1957年1月1日
町制
1972年8月1日
市制
豊明市 豊明市
沓掛村
香久山村 1906年5月10日
日進村
日進村 1958年1月1日
町制
1994年10月1日
市制
日進市
白山村
岩崎村
諸和村 1906年5月10日
東郷村
東郷村 1970年4月1日
町制
東郷町 東郷町
春木村
長湫村 1906年5月10日
長久手村
長久手村 1971年4月1日
町制
2012年1月4日
市制
長久手市
上郷村
岩作村
幡野村 1906年5月10日
幡山村
幡山村 1955年2月11日
瀬戸市に編入
瀬戸市 瀬戸市
山口村

行政

歴代郡長
氏名 就任年月日 退任年月日 備考
1 高橋正蔵[7] 明治11年(1878年12月26日[7] 明治12年(1879年8月6日[7]
2 今宿信一[8] 明治12年(1879年)8月6日[8] 明治12年(1879年)11月22日[8]
3 加藤勝寿[8] 明治12年(1879年)11月22日[8] 明治13年(1880年11月10日[8]
4 高木延世[8] 明治13年(1880年)11月10日[8] 明治14年(1881年9月26日[8]
5 山崎徳左衛門[8] 明治14年(1881年)9月26日[8] 明治16年(1883年)9月26日[8]
6 高木延世[8] 明治16年(1883年)9月26日[8] 明治33年(1900年)9月26日[8] 4代の再任
7 脇屋義純[8] 明治33年(1900年)9月27日[8] 明治35年(1902年6月4日[8] 碧海郡長へ転任[8]
8 津田顕孝[8] 明治35年(1902年)6月4日[8] 明治41年(1908年4月12日[8][9] 死去に伴い辞任[8]
9 笹原辰太郎[10] 明治41年(1908年)5月19日[10] 大正2年(1913年2月26日[10]
10 井沢真民[10] 大正2年(1913年)2月26日[10] 大正3年(1914年7月22日[10] 大阪府警警視へ転任[10]
11 内藤兼雄[10] 大正3年(1914年)8月15日[10] 大正5年(1916年6月14日[10] 知多郡長へ転任[10]
12 保々隆矣[10] 大正5年(1916年)6月14日[10] 大正7年(1918年3月31日[10] 愛知県理事官へ転任[10]
13 古橋卓四郎[10] 大正7年(1918年)3月31日[10] 大正8年(1919年)3月31日[10] 愛知県理事官へ転任[10]
14 伊藤喜平[10] 大正8年(1919年)3月31日[10] 大正10年(1921年8月24日[10]
15 松本伊織[10] 大正10年(1921年)8月24日[10]
大正15年(1926年6月30日 郡役所廃止により、廃官

脚注

注釈

  1. ^ 町名変更区域の境界は不詳。
  2. ^ 全域が東春日井郡。
  3. ^ 全域が名古屋区・西春日井郡。
  4. ^ 大部分が名古屋区。
  5. ^ 大部分が西春日井郡。ごく一部が東春日井郡
  6. ^ 一部が東春日井郡・西春日井郡。
  7. ^ 一部が名古屋区・西春日井郡。
  8. ^ ごく一部が西春日井郡
  9. ^ a b 一部(庄内川の西岸)が海東郡
  10. ^ 一部が知多郡。
  11. ^ 一部が東春日井郡。
  12. ^ 名古屋城下各町の総称。本項では便宜的に1町に数える。
  13. ^ 記載は名古屋上原新田/下原新田。
  14. ^ 伝馬所除地が存在。
  15. ^ 以下1町27村は記載なし。
  16. ^ 熱田各町の総称。本項では便宜的に1町に数える。
  17. ^ 尾張藩附家老成瀬氏領が慶応4年1月24日(1868年2月17日)に立藩。
  18. ^ 尾張藩附家老竹腰氏領が慶応4年1月24日(1868年2月17日)に立藩。
  19. ^ 幼少時の徳川家康を預かった圧田の名家(東加藤家)。
  20. ^ この時点では熱田神戸町、熱田内田町、熱田須賀町、熱田市場町、熱田中瀬町、熱田新宮坂町、熱田富江町、熱田伝馬町、熱田羽城町、熱田大瀬子町、熱田木ノ免町、熱田白鳥町、熱田田中町、熱田旗屋町、熱田新尾頭町、熱田尾頭町が存在。

出典

  1. ^ a b 福岡猛志. “知多地域の地名の由来”. 日本福祉大学福祉社会開発研究所. 2021年4月2日閲覧。
  2. ^ a b c 福岡猛志. “「あゆちの世界」序論”. 日本福祉大学知多半島総合研究所. 2021年4月2日閲覧。
  3. ^ 知多半島古代史像の追及・試論”. 日本福祉大学福祉社会開発研究所. 2021年4月2日閲覧。
  4. ^ 律令制下における尾張・参河国名表記について”. 日本福祉大学福祉社会開発研究所 (2013年9月). 2021年4月2日閲覧。
  5. ^ 延喜式 : 校訂. 下巻 国立国会図書館デジタルコレクション”. 2020年11月2日閲覧。巻二十二 民部式 上 29ページ
  6. ^ a b 倭名類聚鈔 20巻3 国立国会図書館デジタルコレクション”. 2020年11月2日閲覧。44ページ
  7. ^ a b c 愛知郡役所 1923, p. 207.
  8. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w 愛知郡役所 1923, p. 208.
  9. ^ 大植 1935, 1069頁.
  10. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x 愛知郡役所 1923, p. 209.

参考文献

  • 大植四郎 編『国民過去帳 明治之巻』尚古房、1935年https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1262271 
  • 「角川日本地名大辞典」編纂委員会 編『角川日本地名大辞典』 23 愛知県、角川書店、1989年3月8日。ISBN 4040012305 
  • 旧高旧領取調帳データベース

関連文献

  • 『愛知郡誌』愛知郡、1923年。NDLJP:978638