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第83回選抜高等学校野球大会(だい83かいせんばつこうとうがっこうやきゅうたいかい)は、2011年3月23日から4月3日までの12日間にわたって阪神甲子園球場で行われた選抜高等学校野球大会である。
春夏を通じ、初めて商業高校の出場が途絶えた大会である[1]。また、創志学園(岡山)は、創部1年目(2010年4月創部)での出場であり、創部1年目での甲子園出場は春夏を通じて史上初であった[2](ただし、大会上は創部2年目の扱いになる)。
| 1回戦 | | 2回戦 | | 準々決勝 | | 準決勝 |
| | | | | | | | | | | | | | |
| 3月23日(1) | | | | | | | | |
|
| 香川西 | 1 |
| 3月28日(2) |
| 日本文理 | 8
| |
| 日本文理 | 2 |
| 3月23日(2) |
| | 九州国際大付 | 4
| |
| 前橋育英 | 1 |
| | 3月31日(1) |
| 九州国際大付 | 7
| |
| 九州国際大付 | 5 |
| 3月23日(3) |
| | 北海 | 4
| |
| 創志学園 | 1 |
| 3月28日(3) | |
| 北海 | 2
| |
| 北海 | 1 |
| 3月24日(1) |
| | 天理 | 0
| |
| 大館鳳鳴 | 0 |
| | 4月2日(1) |
| 天理 | 8
| |
| 九州国際大付 | 9 |
| 3月24日(2) |
| | 日大三 | 2
|
| 横浜 | 1 |
| 3月29日(1) | |
| 波佐見 | 5
| |
| 波佐見 | 0 |
| 3月24日(3) |
| | 加古川北 | 2
| |
| 金沢 | 0 |
| | 3月31日(2) |
| 加古川北 | 4
| |
| 加古川北 | 2 |
| 3月25日(1) |
| | 日大三 | 13
| |
| 日大三 | 6 |
| 3月29日(2) | |
| 明徳義塾 | 5
| |
| 日大三 | 3 |
| 3月25日(2) |
| | 静清 | 1
| |
| 静清 | 9 |
| |
| 京都成章 | 3
| |
|
| 1回戦 | | 2回戦 | | 準々決勝 | | 準決勝 |
| | | | | | | | | | | | | | |
| 3月25日(3) | | | | | | | | |
|
| 水城 | 0 |
| 3月29日(3) |
| 光星学院 | 10
| |
| 光星学院 | 2 |
| 3月26日(1) |
| | 智弁和歌山 | 3
| |
| 智弁和歌山 | 8 |
| | 4月1日(1) |
| 佐渡 | 1
| |
| 智弁和歌山 | 3 |
| 3月26日(2) |
| | 履正社 | 10
| |
| 総合技術 | 0 |
| 3月30日(1) | |
| 履正社 | 4
| |
| 履正社 | 8 |
| 3月26日(3) |
| | 九州学院 | 2
| |
| 国学院久我山 | 7 |
| | 4月2日(2) |
| 九州学院 | 8x
| |
| 履正社 | 2 |
| 3月27日(1) |
| | 東海大相模 | 16
|
| 報徳学園 | 5 |
| 3月30日(2) | |
| 城南 | 8
| |
| 城南 | 2 |
| 3月27日(2) |
| | 鹿児島実 | 7
| |
| 浦和学院 | 3 |
| | 4月1日(2) |
| 鹿児島実 | 5
| |
| 鹿児島実 | 0 |
| 3月27日(3) |
| | 東海大相模 | 2
| |
| 関西 | 1 |
| 3月30日(3) | |
| 東海大相模 | 9
| |
| 東海大相模 | 13 |
| 3月28日(1) |
| | 大垣日大 | 5
| |
| 大垣日大 | 7 |
| |
| 東北 | 0
| |
|
4月3日(試合開始:12時33分)
|
1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 |
7 |
8 |
9 |
R |
H |
E |
東海大相模
| 0 |
0 |
2 |
1 |
2 |
0 |
1 |
0 |
0 |
6 |
14 |
0 |
九州国際大付
| 0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
1 |
1 |
8 |
1 |
- (東):長田、近藤 - 佐藤
- (九):三好 - 髙城
- 本塁打
(東):佐藤、菅野
- 審判
[球審]日野
[塁審]若林・橘・古川 - 試合時間:1時間47分
東海大相模 |
打順 | 守備 | 選手
|
---|
1 | [右] | 渡辺勝(3年) |
2 | [中] | 臼田哲也(3年) |
3 | [二] | 田中俊太(3年) |
4 | [捕] | 佐藤大貢(3年) |
5 | [左] | 菅野剛士(3年) |
6 | [一] | 森下翔平(2年) |
7 | [三] | 磯網遊斗(2年) |
8 | [遊] | 橋本拓磨(3年) |
9 | [投] | 長田竜斗(3年) |
| 打 | 三井拓哉(2年) |
| 投 | 近藤正崇(3年) |
|
九州国際大付 |
打順 | 守備 | 選手
|
---|
1 | [二] | 平原優太(2年) |
2 | [中] | 安藤彰斗(3年) |
3 | [投] | 三好匠(3年) |
4 | [捕] | 髙城俊人(3年) |
5 | [右] | 龍幸之介(2年) |
6 | [一] | 花田駿(2年) |
| 走 | 山外晃也(3年) |
7 | [左] | 加藤凌(3年) |
8 | [三] | 時吉誠也(2年) |
| 打 | 鮎川雄輔(3年) |
| 三 | 北川竜也(3年) |
| 打 | 内川玲生(3年) |
9 | [遊] | 石迫悠摩(2年) |
|
- 1回戦
- 第1号:髙城俊人(九州国際大付)
- 第2号:安藤彰斗(九州国際大付)
- 第3号:三好匠(九州国際大付)
- 第4号:龍幸之介(九州国際大付)
- 第5号:川越誠司(北海)
- 第6号:岡田晃汰(京都成章)
- 第7号:益田龍介(静清)
- 第8号:竹内勇太(城南)
- 第9号:畑和来(大垣日大)
- 準々決勝
- 準決勝
- 第11号:三好匠(九州国際大付)
- 第12号:森下翔平(東海大相模)
- 第13号:田中俊太(東海大相模)
- 決勝
- 第14号:佐藤大貢(東海大相模)
- 第15号:菅野剛士(東海大相模)
いずれも今大会終了時点における記録
記録 |
校名 |
選手名 |
対戦校・記録イニング |
補足
|
2者連続本塁打 |
九州国際大付 |
安藤、三好 |
1回戦・前橋育英戦(5回裏) |
大会タイ記録(3度目)
|
1イニング最多本塁打 |
3 |
九州国際大付 |
安藤、三好、龍 |
1回戦・前橋育英戦(5回裏) |
大会新記録
|
1試合最多満塁本塁打 |
2 |
東海大相模 |
森下、田中 |
準決勝・履正社戦 |
大会新記録
|
大会通算最多塁打 |
113 |
東海大相模 |
- |
- |
大会新記録
|
大会通算最多安打 |
74 |
東海大相模 |
- |
- |
大会新記録
|
記録 |
選手名 |
所属校 |
対戦校 |
補足
|
初球先頭打者本塁打 |
畑和来 |
大垣日大 |
1回戦・東北戦 |
大会タイ記録(3人目)
|
1試合最多安打 |
6 |
畔上翔 |
日大三 |
準々決勝・加古川北戦 |
大会タイ記録(4人目)
|
最多連続打数安打 |
8 |
髙城俊人 |
九州国際大付 |
- |
大会タイ記録(5人目)
|
- 3月28日の第1試合、大垣日大-東北戦の3回裏2死一塁、東北の3番・小川の打球は右翼フェンスを直撃。一旦は一塁塁審の西方により本塁打と判定されたが、協議の結果二塁打となり、2死二・三塁から試合が再開[4]。後続が凡退しこの回の東北は無得点に終わった。右翼手が打球を捕球した時点で一塁走者は三塁に達しており、プレーが続行されていればホームインは確実な状況であったため、本来入るはずの得点が誤審により取り消される形となってしまった。
大会直前の3月11日に、東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)及び東京電力・福島第一原子力発電所での事故が発生したことを受け、本大会は「がんばろう!!日本」を特別スローガンに掲げるとともに、東日本大震災の被災者追悼などの社会的考慮から次のような特別措置が行われる[5]。また、東日本大震災によるスポーツへの影響#高校野球も参照。
- 東日本大震災で被災した東北高等学校(宮城)を特例として1回戦最後の試合に配置した。
- 選手宣誓は日本高等学校野球連盟会長の奥島孝康が抽選で選んだ。
- 開会式の入場行進は一部省略。開会式に際して選手全員で黙祷を捧げた。またバックネット裏の回転広告板に表示する大会名を記したパネルに、随時「がんばろう!!日本」の特別スローガンも掲出した[注 1]。
- 入場行進曲の演奏は例年の警察音楽隊ではなくCDが流れた。当初大会本部が臨時運営委員会で入場行進の取りやめを決めたが、最終的に中堅付近から1校ずつ内野側へ前進する形で行われた。
- 開会式では東北高校の順番のさいにいっせいに拍手が起こり、一部のファンが「がんばろう!!東北」などを書いた手書きのプラカードや横断幕を掲げて激励するシーンがあった。また決勝戦終了後、出場両校が記念写真撮影の際「がんばろう!!日本」の横断幕を掲げた。
- 大会歌「今ありて」は開会式では大会旗掲揚と共に1番のみ合唱。閉会式ではフルコーラスで合唱された。
- 文部科学大臣の開会式での挨拶と開幕試合の始球式は行われず、大会2日目以降の小中学生による始球式も中止。
- 計画停電などによる省エネルギー対策の一環として、出来るだけナイターでの開催を避けるため第1日の第1試合の開催を当初の午前10:20開始から20分繰り上げて10:00とする。第2・3試合についても予定開始時間を20分繰り上げて、12:30と15:00の開始予定(前試合の進行による)とする。
- また、試合間のインターバル(攻守交替、試合前練習)も極力短縮する[注 2]。
- 入場収入の一部、および球場内に設置する募金箱の収益を東北大震災被災者義援金として贈呈する。募金は毎日新聞大阪社会事業団を通じて贈られた。
- 震災によって観戦できなくなった前売り入場券購入者に対して無手数料で払い戻しを行う。
- 応援については、楽器類(太鼓、ブラスバンド、トランペット、シンバル、ポンポン他)による鳴り物入り応援は全面禁止。ただし、チアリーダーの配置や人文字、メガホン、チアスティックの応援は許可する。
- 応援団を送ることが困難な被災地の出場校4校(光星学院・東北・水城・大館鳳鳴)に対し、本選に出場できなかった兵庫県内の17校の高校生野球部員が「友情応援」を行う[6]。
- 応援団賞の選考は行わない[7]。
- スコアボード上に掲げられる、国旗、大会旗、毎日新聞社社旗を半旗とする。
毎日放送が公式サイト(外部リンク参照)とUstreamですべての試合をオンデマンド形式にて配信、試合ごとのダイジェストも配信している他、NHKも、震災関連のニュース・情報を行っているのと、電力事情などの都合上総合テレビが放送時間を大幅に縮小し、教育テレビの時間枠を拡大していること(東北地方はほぼ終日震災放送であるため総合テレビでは中継せず、教育テレビのみで16時まで放送。また関東甲信越地方も総合テレビでの中継を16時(その他の地域の総合テレビと海外向けNHKワールド・プレミアムは16時55分)で終了し、それ以後の教育テレビへの振り替えも16時55分以後も試合が継続している場合以外はしていないため)を配慮し、NHKスポーツオンライン・センバツ特別ページ(同)を使って試合のダイジェスト版を配信している[8][9]。
当初、開幕日から3月27日は大相撲春場所の開催が予定され、NHKでの放送は総合テレビは午後の部は16時までとし、それ以後は教育テレビで放送、3月28日以後は通常と同じ放送体裁(原則11時54分から13時5分〈土曜日は13時50分〉までと18時以後に試合が続いていれば教育テレビ、それ以外総合テレビ)を予定していた。しかし、大相撲八百長問題で大相撲春場所が中止となったため、開幕日から通常と同じパターンでの放送にする予定にしていた。
- ^ 2・4・6・8回に表示。
- ^ 通常、試合前練習は7分のところ、5分に短縮。
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1920年代 | |
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1930年代 | |
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1940年代 | |
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1950年代 | |
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1960年代 | |
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1970年代 | |
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1980年代 | |
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1990年代 | |
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2000年代 | |
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2010年代 | |
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2020年代 | |
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地方別成績 | |
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秋季大会 | |
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楽曲 | |
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関連項目 | |
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1942年から1946年は中断。取り消し線は開催中止。 |