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マイラーズカップ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
読売マイラーズカップ
Yomiuri Milers Cup[1]
第54回マイラーズカップ(2023年4月23日)
優勝馬:シュネルマイスター
開催国 日本の旗 日本
主催者 日本中央競馬会
競馬場 京都競馬場
創設 1970年4月12日[2]
2024年の情報
距離 芝1600m
格付け GII
賞金 1着賞金5900万円
出走条件 サラ系4歳以上(国際)(指定)
負担重量 別定
出典 [3][4]
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マイラーズカップは、日本中央競馬会(JRA)が京都競馬場で施行する中央競馬重賞競走GII)である。競馬番組表での名称は「読売マイラーズカップ(よみうりマイラーズカップ)」と表記している[3][4]

寄贈賞を提供する読売新聞社は、東京・大阪・福岡に本社を置く新聞社[5]

正賞は読売新聞社賞[3][4]

概要

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マイル路線の拡充、および短距離適性馬にも活躍の場を設けることを目的として、1970年に創設された5歳(現4歳)以上の馬による重賞競走[5][6]安田記念の前哨戦として位置づけられているほか、ヴィクトリアマイルの前哨戦としての側面も併せ持ち、春の短距離路線を歩む馬にとって重要な競走とされている[5][6]。2014年から1着馬に安田記念の優先出走権が与えられている[5][6]

創設から2011年までは主に阪神競馬場で行われていたが、2012年より開催時期を1週繰り下げ、京都競馬場での施行に変更された[5][6]。競走名は1974年に「読売杯マイラーズカップ(よみうりはいマイラーズカップ)」に変更された[2]後、1980年より現名称となった[6]

外国産馬は1989年から、地方競馬所属馬は2000年からそれぞれ出走可能になり、2004年からは外国馬も出走可能な国際競走となった[2]

競走条件

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以下の内容は、2024年現在[3][4]のもの。

出走資格:サラ系4歳以上

  • JRA所属馬
  • 地方競馬所属馬(後述)
  • 外国調教馬(優先出走)

負担重量:別定

  • 57kg、牝馬2kg減
    • 2023年4月22日以降のGI競走(牝馬限定競走を除く)1着馬2kg増、牝馬限定GI競走またはGII競走(牝馬限定競走を除く)1着馬1kg増
    • 2023年4月21日以前のGI競走(牝馬限定競走を除く)1着馬1kg増(2歳時の成績を除く)

安田記念のステップ競走に指定されており、地方競馬所属馬は安田記念の出走候補馬(3頭まで)に出走資格が与えられている[7][8]。また、地方競馬所属馬は本競走で2着以内の成績を収めた馬に、安田記念の優先出走権が与えられる[7][8]

賞金

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2024年の1着賞金は5900万円で、以下2着2400万円、3着1500万円、4着890万円、5着590万円[3][4]

歴史

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  • 1970年 - 5歳以上の馬による重賞競走として新設、阪神競馬場の芝1600mで施行[6]
  • 1974年 - 名称を「読売杯マイラーズカップ」に変更[2]
  • 1980年 - 名称を「読売マイラーズカップ」に変更[2]
  • 1984年 - グレード制施行によりGII[注 1]に格付け。
  • 1989年 - 混合競走に指定、外国産馬が出走可能になる[2]
  • 2000年 - 指定交流競走となり、地方競馬所属馬が2頭まで出走可能となる[2]
  • 2001年 - 馬齢表示の国際基準への変更に伴い、出走条件を「4歳以上」に変更[2]
  • 2004年 - 国際競走に変更され、外国調教馬が5頭まで出走可能となる[2][9]
  • 2005年 - 外国調教馬の出走枠が9頭に拡大[2][10]
  • 2014年 - この年から1着馬に安田記念の優先出走権を付与[6]
  • 2020年 - COVID-19の感染拡大防止のため「無観客競馬」として実施[11](2021年も同様[12])。
  • 2021年 - 京都競馬場の整備工事に伴い、阪神競馬場で施行(2022年も同様)[13]
  • 2023年 - JRAの競走では初めてとなる競走馬トラッキングシステムの運用を実施[14]

歴代優勝馬

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コース種別を表記していない距離は、芝コースを表す。

優勝馬の馬齢は、2000年以前も現行表記に揃えている。


競走名は第5回から第10回まで「読売杯マイラーズカップ」、第11回以降は「読売マイラーズカップ」[2]

回数 施行日 競馬場 距離 優勝馬 性齢 タイム 優勝騎手 管理調教師 馬主
第1回 1970年4月12日 阪神 1600m トウメイ 牝4 1:39.6 簗田善則 坂田正行 近藤克夫
第2回 1971年4月11日 阪神 1600m トウメイ 牝5 1:36.1 清水英次 坂田正行 近藤克夫
第3回 1972年4月29日 京都 1600m ロングワン 牡4 1:36.1 武邦彦 松田由太郎 中井長一
第4回 1973年4月15日 阪神 1600m タイテエム 牡4 1:39.9 須貝彦三 橋田俊三 (有)名鯛興業
第5回 1974年5月4日 京都 1600m マチカネハチロー 牡4 1:35.9 福永洋一 清田十一 東豊産業(株)
第6回 1975年4月13日 阪神 1600m キタノカチドキ 牡4 1:36.1 田島信行 服部正利 初田豊
第7回 1976年4月10日 阪神 1600m シルバーランド 牡6 1:35.5 高橋成忠 佐藤勇 冨士田竹三
第8回 1977年4月9日 阪神 1600m ゴールドイーグル 牡7 1:36.4 内田国夫 伊藤雄二 石坂達也
第9回 1978年4月8日 阪神 1600m インターグロリア 牝4 1:35.2 福永洋一 柳田次男 松岡正雄
第10回 1979年4月7日 阪神 1600m バンブトンコート 牡4 1:36.0 伊藤清章 伊藤修司 樋口正蔵
第11回 1980年4月5日 阪神 1600m ニチドウアラシ 牡4 1:34.9 村本善之 坂田正行 山田敏夫
第12回 1981年3月8日 阪神 1600m カツラノハイセイコ 牡5 1:37.5 河内洋 庄野穂積 桂土地(株)
第13回 1982年3月14日 阪神 1600m カズシゲ 牡5 1:34.7 出口隆義 須貝彦三 萩英男
第14回 1983年3月13日 阪神 1600m ロングヒエン 牡4 1:37.4 河内洋 小林稔 中井長一
第15回 1984年2月26日 阪神 1600m ローラーキング 牡6 1:37.2 丸山勝秀 中村好夫 (株)ホースメン
第16回 1985年2月24日 阪神 1600m ニホンピロウイナー 牡5 1:34.4 河内洋 服部正利 小林百太郎
第17回 1986年2月23日 阪神 1600m ロングハヤブサ 牡5 1:36.1 南井克巳 小林稔 中井長一
第18回 1987年3月1日 阪神 1600m コンサートマスター 牡5 1:35.0 松本達也 中尾正 廣嶋誠二
第19回 1988年2月28日 阪神 1600m ミスターボーイ 牡6 1:34.6 村本善之 中尾正 小原巖
第20回 1989年2月26日 阪神 1600m ミスティックスター 牡6 1:36.3 山田和広 坪正直 山本衛
第21回 1990年2月25日 阪神 1600m メジロワース 牡5 1:36.6 松永幹夫 浅見国一 (有)メジロ牧場
第22回 1991年2月24日 中京 1700m ダイタクヘリオス 牡4 1:41.2 武豊 梅田康雄 中村雅一
第23回 1992年3月1日 阪神 1600m ダイタクヘリオス 牡5 1:36.2 岸滋彦 梅田康雄 中村雅一
第24回 1993年2月28日 阪神 1600m ニシノフラワー 牝4 1:36.4 河内洋 松田正弘 西山正行
第25回 1994年3月6日 中京 1700m ノースフライト 牝4 1:40.6 武豊 加藤敬二 (有)大北牧場
第26回 1995年3月5日 京都 1600m ビッグショウリ 牡4 1:35.4 塩村克己 中尾正 (有)ビッグ
第27回 1996年3月3日 阪神 1600m ニホンピロプリンス 牡7 1:33.5 小林徹弥 目野哲也 小林百太郎
第28回 1997年3月2日 阪神 1600m オースミタイクーン 牡6 1:35.0 武幸四郎 武邦彦 山路秀則
第29回 1998年3月8日 阪神 1600m ビッグサンデー 牡4 1:33.9 蛯名正義 中尾正 (有)ビッグ
第30回 1999年3月7日 阪神 1600m エガオヲミセテ 牝4 1:35.6 河内洋 音無秀孝 小田切有一
第31回 2000年4月15日 阪神 1600m マイネルマックス 牡6 1:34.3 佐藤哲三 中村均 (株)サラブレッドクラブ・ラフィアン
第32回 2001年4月14日 阪神 1600m ジョウテンブレーヴ 牡4 1:32.8 蛯名正義 相沢郁 田邉久男
第33回 2002年4月13日 阪神 1600m ミレニアムバイオ 牡4 1:32.6 柴田善臣 領家政蔵 バイオ(株)
第34回 2003年4月19日 阪神 1600m ローエングリン 牡4 1:31.9 後藤浩輝 伊藤正徳 (有)社台レースホース
第35回 2004年4月17日 阪神 1600m マイソールサウンド 牡5 1:32.9 本田優 西浦勝一 佐野清
第36回 2005年4月16日 阪神 1600m ローエングリン 牡6 1:33.5 横山典弘 伊藤正徳 (有)社台レースホース
第37回 2006年4月15日 阪神 1600m ダイワメジャー 牡5 1:36.2 安藤勝己 上原博之 大城敬三
第38回 2007年4月14日 阪神 1600m コンゴウリキシオー 牡5 1:32.2 藤田伸二 山内研二 金岡久夫
第39回 2008年4月19日 阪神 1600m カンパニー 牡7 1:33.6 横山典弘 音無秀孝 近藤英子
第40回 2009年4月18日 阪神 1600m スーパーホーネット 牡6 1:33.9 藤岡佑介 矢作芳人 田島政光
第41回 2010年4月17日 阪神 1600m リーチザクラウン 牡4 1:32.9 安藤勝己 橋口弘次郎 臼田浩義
第42回 2011年4月17日 阪神 1600m シルポート 牡6 1:32.3 小牧太 西園正都 百万武夫
第43回 2012年4月22日 京都 1600m シルポート 牡7 1:33.2 小牧太 西園正都 河崎五市
第44回 2013年4月21日 京都 1600m グランプリボス 牡5 1:32.6 浜中俊 矢作芳人 (株)グランプリ
第45回 2014年4月27日 京都 1600m ワールドエース 牡5 1:31.4 A.シュタルケ 池江泰寿 (有)サンデーレーシング
第46回 2015年4月26日 京都 1600m レッドアリオン 牡5 1:32.6 川須栄彦 橋口弘次郎 (株)東京ホースレーシング
第47回 2016年4月24日 京都 1600m クルーガー 牡4 1:32.6 松山弘平 高野友和 (有)キャロットファーム
第48回 2017年4月23日 京都 1600m イスラボニータ 牡6 1:32.2 C.ルメール 栗田博憲 (有)社台レースホース
第49回 2018年4月22日 京都 1600m サングレーザー 牡4 1:31.3 福永祐一 浅見秀一 (株)G1レーシング
第50回 2019年4月21日 京都 1600m ダノンプレミアム 牡4 1:32.6 川田将雅 中内田充正 (株)ダノックス
第51回 2020年4月26日 京都 1600m インディチャンプ 牡5 1:32.4 福永祐一 音無秀孝 (有)シルクレーシング
第52回 2021年4月25日 阪神 1600m ケイデンスコール 牡5 1:31.4 古川吉洋 安田隆行 (有)サンデーレーシング
第53回 2022年4月24日 阪神 1600m ソウルラッシュ 牡4 1:33.3 浜中俊 池江泰寿 石川達絵
第54回 2023年4月23日 京都 1600m シュネルマイスター 牡5 1:31.5 C.ルメール 手塚貴久 (有)サンデーレーシング
第55回 2024年4月21日 京都 1600m ソウルラッシュ 牡6 1:32.5 団野大成 池江泰寿 石川達絵

脚注・出典

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参考文献

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  • 「読売マイラーズカップ(GII)」『中央競馬全重賞競走成績集 【古馬関西編】』日本中央競馬会、2006年、715-768頁。 

注釈

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  1. ^ 当時の格付表記は、JRAの独自グレード。

出典

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  1. ^ International Cataloguing Standards Book 2024 (Japan)” (PDF). 国際競馬統括機関連盟. 2024年4月29日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g h i j k 中央競馬全重賞競走成績集【古馬関西編】
  3. ^ a b c d e 重賞競走一覧(レース別・関西)” (PDF). 日本中央競馬会. p. 15 (2024年). 2024年4月29日閲覧。
  4. ^ a b c d e 2024年第3回京都競馬番組(第1~6日)” (PDF). 日本中央競馬会. 2024年4月29日閲覧。
  5. ^ a b c d e 2024年度第3回京都競馬特別レース名解説” (PDF). 日本中央競馬会. p. 7. 2024年4月29日閲覧。
  6. ^ a b c d e f g 歴史・コース:読売マイラーズカップ 今週の注目レース”. 日本中央競馬会. 2024年4月29日閲覧。
  7. ^ a b [地]が出走できるGI競走とそのステップ競走について【2024年度】)” (PDF). 日本中央競馬会. 2024年4月29日閲覧。
  8. ^ a b 令和6年度競馬番組一般事項” (PDF). 日本中央競馬会. 2024年4月29日閲覧。
  9. ^ 2004年の成績表参照。
  10. ^ 2005年の成績表参照。
  11. ^ 4月25日(土曜)から5月31日(日曜)までの中央競馬の開催等について” (PDF). 日本中央競馬会 (2020年4月23日). 2020年6月27日閲覧。
  12. ^ 4月25日(日曜)からの無観客競馬の実施とウインズ等の営業取りやめ”. 日本中央競馬会 (2021年4月23日). 2021年4月26日閲覧。
  13. ^ 令和3年度の重賞競走の主な変更点について” (PDF). 日本中央競馬会 (2020年10月19日). 2020年10月20日閲覧。
  14. ^ トラッキングシステムの運用開始”. 日本中央競馬会 (2023年4月21日). 2024年4月29日閲覧。

各回競走結果の出典

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外部リンク

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