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需品科 (陸上自衛隊)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

需品科(じゅひんか、: Quartermaster)は、陸上自衛隊職種の一つ。旧軍における輜重兵科の一部に相当する。職種標識の色は。主に後方支援部隊に配属される。

概要

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各部隊に対する各種後方支援活動を任務とし、武器・装備品以外の食料・燃料・水・被服をはじめとする物品の補給整備等を担当する。入浴や洗濯も担当であるため、災害派遣では給食入浴支援などで活躍する。

需品科に指定された隊員は、部隊としては師団旅団第1空挺団水陸機動団、離島警備隊の後方支援連隊(隊)に編成される補給隊(中隊)、各方面隊方面後方支援隊の補給大(中)隊に配属されることが多い。兵站機関としては補給統制本部及び各方面隊に1つずつ置かれている補給処がある。職種学校は陸上自衛隊需品学校、教育支援部隊は需品教導隊松戸駐屯地)である。

なお、後方支援体制への変革が終了した部隊の隊旗は需品科職種の茶色から諸職種混成・後方支援の藍色に変更されているため、今日では茶色の隊旗を持つ部隊は極僅か(コア部隊指定の補給大(中)隊)となっている。

需品科関連部隊

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方面後方支援隊補給大隊

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方面後方支援隊補給大隊の一覧

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防衛大臣直轄機関・部隊

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陸上総隊隷下部隊

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全般支援大隊補給中隊及び全般支援隊補給中隊

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全般支援大隊補給中隊及び全般支援隊補給中隊は、方面隊内及びその他の担当部隊等に対して整備用部品等の補給を実施する。

全般支援大隊補給中隊等の一覧

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  • 第101全般支援大隊補給中隊(島松駐屯地)北部方面後方支援隊:2000年(平成12年)3月28日新編。
  • 第102全般支援大隊補給中隊(真駒内駐屯地)北部方面後方支援隊:2000年(平成12年)3月28日新編。
  • 第103全般支援大隊補給中隊(上富良野駐屯地)北部方面後方支援隊:2000年(平成12年)3月28日新編。
  • 第104全般支援大隊補給中隊(朝霞駐屯地)東部方面後方支援隊:2002年(平成14年)3月27日新編。
  • 第105全般支援大隊補給中隊(富士駐屯地)東部方面後方支援隊:2002年(平成14年)3月27日新編。
  • 第106全般支援大隊補給中隊(目達原駐屯地)西部方面後方支援隊:2003年(平成15年)3月27日新編。
  • 第107全般支援大隊補給中隊(桂駐屯地)中部方面後方支援隊:2004年(平成16年)3月29日新編。
  • 第108全般支援大隊補給中隊(仙台駐屯地)東北方面後方支援隊:2006年(平成18年)3月27日新編。
  • 第101全般支援隊補給中隊(霞ヶ浦駐屯地)東部方面後方支援隊:2002年(平成14年)3月27日新編。

師団後方支援連隊補給隊

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師団後方支援連隊補給隊は、隊本部、需品補給小隊、部品補給小隊、業務小隊からなり、師団各部隊に対する火器・車両・誘導武器・施設器材・通信電子器材・需品器材・化学器材の部品補給、燃料・糧食・水等の補給、回収並びに入浴及び洗濯の需品サービス等を行う。隊長は、2等陸佐。

師団後方支援連隊補給隊の一覧

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旅団後方支援隊補給中隊

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旅団後方支援隊補給中隊は、中隊本部、需品補給小隊、部品補給小隊、業務小隊からなり、旅団各部隊に対する火器・車両・誘導武器・施設器材・通信電子器材・需品器材・化学器材の部品補給、燃料・糧食・水等の補給、回収並びに入浴及び洗濯の需品サービス等を行う。師団後方支援連隊補給隊と同じ任務であるが小型化し、隊長は、3等陸佐。

旅団後方支援隊補給中隊の一覧

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警備隊後方支援隊補給小隊

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警備隊後方支援隊補給小隊の一覧

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  • 対馬警備隊後方支援隊補給小隊(対馬駐屯地)第4師団
  • 奄美警備隊後方支援隊補給小隊(奄美駐屯地)第8師団
  • 宮古警備隊後方支援隊補給小隊(宮古島駐屯地)第15旅団

普通科・機甲科・特科・施設科部隊等の補給小隊等

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普通科・機甲科・特科・施設科の本部管理中隊等に補給小隊(班)が、その他の部隊にも本部に数名の補給業務担当の隊員が配置されるが需品科職種の隊員が配置される事はほとんどない。

駐屯地業務隊の補給科

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諸職種の隊員が駐屯地内における被服や燃料をはじめとする調達や修理など、各種補給業務、糧食班の管理運営等を実施する。

補給処

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沿革

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  • 1951年(昭和26年)
    • 5月1日:
    1. 第1管区隊編成完結。第1管区隊第1補給中隊が松本駐屯地で編成完結。
    2. 第2管区隊編成完結。第2管区隊第2補給中隊が苗穂駐屯地で編成完結。
    3. 第3管区隊編成完結。第3管区隊第3補給中隊が善通寺駐屯地で編成完結。
    4. 第4管区隊編成完結。第4管区隊第4補給中隊針尾駐屯地で編成完結。
    • 12月1日:札幌駐屯地開設により、第2補給中隊が苗穂駐屯地から札幌駐屯地に移駐。
  • 1952年(昭和27年)
    • 7月29日:第1補給中隊が松本駐屯地から練馬駐屯地へ移駐。
    • 12月21日:第2補給中隊が札幌駐屯地から旭川駐屯地に移駐。

陸上自衛隊発足

  • 1954年(昭和29年)
    • 9月10日:
      1. 陸上自衛隊需品学校に改称。
      2. 第1補給中隊(練馬駐屯地)が第1補給隊に称号変更。
    • 10月15日:第6補給隊が編成完結。
  • 1956年(昭和31年)
    • 1月25日:
    1. 第7混成団第7補給中隊が旭川駐屯地において編成完結。
    2. 第8混成団第8補給中隊が編成完結。
    • 2月10日:第7補給中隊が旭川駐屯地から真駒内駐屯地へ移駐。
    • 12月1日:第9混成団第9補給中隊が編成完結。
  • 1957年(昭和32年)
    • 2月:第302給油中隊が島松駐屯地から早来分屯地へ移駐[1]
    • 3月15日:第8補給中隊が北熊本駐屯地に移駐。
  • 1958年(昭和33年)6月26日:第10混成団第10補給中隊が編成完結。
  • 1961年(昭和36年)2月28日:第7補給中隊第7補給隊に称号変更。
  • 1962年(昭和37年)
    • 1月18日:
    1. 第1師団新編に伴い、第1師団第1補給隊が練馬駐屯地において編成完結。
    2. 第2師団新編に伴い、第2師団第2補給隊が旭川駐屯地において編成完結。
    3. 第3師団新編に伴い、第3師団第3補給隊が千僧駐屯地において編成完結。
    4. 第5師団新編に伴い、第5師団第5補給隊が帯広駐屯地において編成完結。
    5. 第11師団新編に伴い、第11師団第11補給隊が真駒内駐屯地において編成完結。
    6. 第12師団新編に伴い、第12師団第12補給隊新町駐屯地において編成完結。
    7. 第13師団新編に伴い、第13師団第13補給隊が海田市駐屯地において編成完結。
    • 2月10日:第7補給隊が真駒内駐屯地から東千歳駐屯地へ移駐。
    • 8月15日:
    1. 第4師団新編に伴い、第4師団第4補給隊福岡駐屯地において編成完結。
    2. 第6師団新編に伴い、第6師団第6補給隊神町駐屯地において編成完結。
    3. 第7師団新編に伴い、第7師団第7補給隊が東千歳駐屯地において編成完結。
    4. 第8師団新編に伴い、第8師団第8補給隊北熊本駐屯地において編成完結。
    5. 第9師団新編に伴い、第9師団第9補給隊が青森駐屯地において編成完結。
  • 1980年(昭和55年)3月25日:対馬警備隊後方支援隊補給小隊が対馬駐屯地において編成完結。

後方支援連隊の編成

  • 1981年(昭和56年)3月25日:第7師団の機甲師団への改編に伴い、第7補給隊が第7後方支援連隊補給隊として東千歳駐屯地において編成完結。
  • 1988年(昭和63年)3月25日:第2師団近代化改編に伴い、第2補給隊が第2後方支援連隊補給隊として旭川駐屯地において編成完結。
  • 1989年(平成元年)3月24日:
  1. 第5師団の近代化改編に伴い、第5補給隊が第5後方支援連隊補給隊として帯広駐屯地において編成完結。
  2. 第11師団の近代化改編に伴い、第11補給隊が第11後方支援連隊補給隊として真駒内駐屯地において編成完結。
  • 1990年(平成2年)3月26日:
  1. 第4師団近代化改編に伴い、第4補給隊が第4後方支援連隊補給隊として福岡駐屯地において編成完結。
  2. 第6師団近代化改編に伴い、第6補給隊が第6後方支援連隊補給隊として神町駐屯地において編成完結。
  3. 第8師団近代化改編に伴い、第8補給隊が第8後方支援連隊補給隊として北熊本駐屯地において編成完結。
  4. 第9師団近代化改編に伴い、第9補給隊が第9後方支援連隊補給隊として青森駐屯地において編成完結。
  • 1991年(平成3年)3月29日:
  1. 第10師団近代化改編に伴い、第10補給隊が第10後方支援連隊補給隊として守山駐屯地において編成完結。
  2. 第12師団近代化改編に伴い、第12補給隊が第12後方支援連隊補給隊として新町駐屯地において編成完結。
  3. 第13師団近代化改編に伴い、第13補給隊が第13後方支援連隊補給隊として海田市駐屯地において編成完結。
  • 1992年(平成4年)3月27日:
  1. 第1師団近代化改編に伴い、第1補給隊が第1後方支援連隊補給隊として練馬駐屯地において編成完結。
  2. 第3師団近代化改編に伴い、第3補給隊が第3後方支援連隊補給隊として千僧駐屯地において編成完結。
  • 1999年(平成11年)3月29日:第13師団の旅団化改編に伴い、第13後方支援隊補給隊第13後方支援隊補給中隊に縮小改編。

方面後方支援隊の編成

  • 2000年(平成12年)3月28日:
  1. 北部方面後方支援隊第101全般支援大隊補給中隊を島松駐屯地で新編。
  2. 北部方面後方支援隊第102全般支援大隊補給中隊を真駒内駐屯地で新編。
  3. 北部方面後方支援隊第103全般支援大隊補給中隊を上富良野駐屯地で新編。
  • 2001年平成13年)3月27日:第12師団旅団化改編に伴い、第12後方支援連隊補給隊第12後方支援隊補給中隊に縮小改編。
  • 2002年(平成14年)3月27日:
  1. 東部方面後方支援隊第104全般支援大隊補給中隊を朝霞駐屯地で新編。
  2. 東部方面後方支援隊第105全般支援大隊補給中隊を富士駐屯地で新編。
  3. 東部方面後方支援隊第101全般支援隊補給中隊を霞ヶ浦駐屯地で新編。
  4. 第1空挺団の管理中隊及び落下傘整備中隊を統合し、第1空挺団後方支援隊を新編。
  • 2003年(平成15年)3月27日:西部方面後方支援隊第106全般支援大隊補給中隊を目達原駐屯地で新編。
  • 2004年(平成16年)3月29日:
  1. 第5師団の旅団化改編に伴い、第5後方支援連隊補給隊第5後方支援隊補給中隊に縮小改編。
  2. 第10後方支援連隊補給隊が守山駐屯地から春日井駐屯地へ移駐。
  3. 中部方面後方支援隊第107全般支援大隊補給中隊を桂駐屯地で新編。
  • 2006年(平成18年)3月27日:
  1. 第14旅団新編に伴い、第14後方支援隊補給中隊が善通寺駐屯地で新編。
  2. 東北方面後方支援隊第108全般支援大隊補給中隊を仙台駐屯地で新編。
  • 2008年(平成20年)3月26日:第11師団の旅団化改編に伴い、第11後方支援連隊補給隊第11後方支援隊補給中隊に縮小改編。
  • 2010年(平成22年)3月26日:
  1. 第9後方支援連隊補給隊が青森駐屯地から八戸駐屯地へ移駐。
  2. 第15旅団新編に伴い、第15後方支援隊補給中隊が那覇駐屯地で編成完結。

補給大隊の編成

  • 2017年(平成29年)3月27日:第101補給大隊を桂駐屯地で新編。
  • 2018年(平成30年)3月27日:
  1. 第102補給大隊を仙台駐屯地で新編。
  2. 第103補給大隊を霞ヶ浦駐屯地で新編。
  3. 水陸機動団後方支援大隊補給中隊を相浦駐屯地で新編。
  • 2019年(平成31年)3月26日:
  1. 第104補給大隊を島松駐屯地で新編。
  2. 第105補給大隊を目達原駐屯地で新編。
  3. 奄美警備隊後方支援隊補給小隊が奄美駐屯地で編成完結。
  4. 宮古警備隊後方支援隊補給小隊が宮古島駐屯地で編成完結。
  • 2023年(令和5年)3月16日:奄美駐屯地業務隊が新編され、奄美警備隊後方支援隊から駐屯地管理業務を移管。

関連項目

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外部リンク

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  1. ^ 早来分屯地 生活情報 | 曹友連合会”. www.soyou.gr.jp. 2022年9月19日閲覧。