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アメリカジョッキークラブカップ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
AJCCから転送)
アメリカジョッキークラブカップ
第34回アメリカジョッキークラブカップ
(1993年1月24日)
優勝馬:ホワイトストーン
開催国 日本の旗日本
主催者 日本中央競馬会
競馬場 中山競馬場
創設 1960年1月5日
2024年の情報
距離 芝2200m
格付け GII
賞金 1着賞金6200万円
出走条件 サラ系4歳以上(国際)(特指)
負担重量 別定(#競走条件を参照)
出典 [1][2]
テンプレートを表示

アメリカジョッキークラブカップAmerican Jockey Club Cup[3])は、日本中央競馬会(JRA)が中山競馬場で施行する中央競馬重賞競走GII)である。

新聞の紙面上などでは「AJCC[4]」や「AJC杯[5]」と略記されるほか、JRAでは「アメリカJCC[6]」の表記も用いられることがある。

正賞はアメリカジョッキークラブ賞[1][2]

概要

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1960年に日米友好の一環として、ニューヨークジョッキークラブから優勝杯の贈呈を受け創設された[7][8]

第1回は「新年を飾る競走」として1月5日に芝2000mのハンデキャップ競走で行われた[8]が、1961年には当時1月中旬に行われていた「金杯(現・中山金杯)」と施行時期を入れ替え、負担重量を別定、施行距離を芝2600mに変更[8]。その後、施行場や施行距離は幾度かの変遷を経て、1984年以降は中山競馬場の芝2200mで定着した(ただし、1984年は降雪のためダート1800mに変更)[8]

外国産馬は1972年から、外国馬は2006年から、地方競馬所属馬は2020年からそれぞれ出走可能になった[9][10]

競走条件

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以下の内容は、2024年[1][2][11]のもの。

出走資格:サラ系4歳以上

  • JRA所属馬
  • 地方競馬所属馬(認定馬のみ、2頭まで)
  • 外国調教馬(優先出走)

負担重量:別定

  • 4歳56kg、5歳以上57kg、牝馬2kg減
    • 2023年1月21日以降のGI競走(牝馬限定競走を除く)1着馬2kg増、牝馬限定GI競走またはGII競走(牝馬限定競走を除く)1着馬1kg増
    • 2023年1月20日以前のGI競走(牝馬限定競走を除く)1着馬1kg増(2歳時の成績を除く)

賞金

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2024年の1着賞金は6200万円で、以下2着2500万円、3着1600万円、4着930万円、5着620万円[1][2]

1960年代当初の賞金は非常に高額に設定され、このレースよりも賞金が高いのは有馬記念東京優駿天皇賞菊花賞のみという時期もあった。

歴史

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  • 1960年 - 5歳以上の馬による重賞競走として創設、中山競馬場の芝2000mで施行[12]
  • 1972年
  • 1984年 - グレード制の施行によりGII[注 1]に格付け。降雪の影響でダート1800mに変更されて施行。
  • 2001年 - 馬齢表示の国際基準への変更に伴い、競走条件を「4歳以上」に変更。
  • 2006年 - 国際競走に変更され、外国調教馬が4頭まで出走可能となる[12]
  • 2007年 - 日本のパートI国昇格に伴い、格付表記をJpnIIに変更[8][12]
  • 2009年
    • 外国調教馬の出走枠が8頭に拡大[12]
    • 格付表記をGII(国際格付)に変更[12]
  • 2015年
    • 出走可能頭数を17頭に拡大。
    • 外国馬の出走枠を9頭に変更[14]
  • 2020年 - 特別指定交流競走に指定され、地方競馬所属馬が2頭まで出走可能になる。
  • 2021年 - 新型コロナウイルス感染拡大防止のため「無観客競馬」として実施[15]
  • 2025年 - 出走可能頭数を18頭に拡大。

歴代優勝馬

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コース種別を記載していない距離は、芝コースを表す。

優勝馬の馬齢は、2000年以前も現行表記に揃えている。

回数 施行日 競馬場 距離 優勝馬 性齢 タイム 優勝騎手 管理調教師 馬主
第1回 1960年1月5日 中山 2000m オンワードベル 牡4 2:04.9 蛯名武五郎 二本柳俊夫 樫山純三
第2回 1961年1月22日 中山 2600m ヤシマフアースト 牡4 2:43.6 保田隆芳 尾形藤吉 小林庄平
第3回 1962年1月21日 中山 2600m タカマガハラ 牡5 2:43.3 加賀武見 小西喜蔵 平井太郎
第4回 1963年1月20日 中山 2600m コレヒサ 牡4 2:42.4 森安重勝 尾形藤吉 千明康
第5回 1964年1月19日 中山 2600m スズトツプラン 牡5 2:46.8 野平好男 森末之助 小紫芳夫
第6回 1965年1月17日 中山 2600m アサホコ 牡5 2:42.5 加賀武見 藤本冨良 手塚栄一
第7回 1966年1月16日 東京 2600m ハクズイコウ 牡5 2:42.0 保田隆芳 尾形藤吉 西博
第8回 1967年1月22日 中山 2500m スピードシンボリ 牡4 2:37.3 野平祐二 野平富久 和田共弘
第9回 1968年1月21日 中山 2500m ニウオンワード 牡4 2:39.0 森安重勝 尾形藤吉 樫山純三
第10回 1969年1月19日 中山 2500m アサカオー 牡4 2:38.9 加賀武見 中村広 浅香源二
第11回 1970年1月18日 東京 2500m スピードシンボリ 牡7 2:34.9 野平祐二 野平省三 和田共弘
第12回 1971年1月17日 東京 2500m アカネテンリュウ 牡5 2:36.2 丸目敏栄 橋本輝雄 関野栄一
第13回 1972年4月30日 東京 2400m メジロアサマ 牡6 2:28.4 池上昌弘 保田隆芳 北野豊吉
第14回 1973年1月21日 東京 2400m オンワードガイ 牡5 2:30.1 蓑田早人 森末之助 樫山純三
第15回 1974年1月20日 東京 2400m タケホープ 牡4 2:27.5 小島太 稲葉幸夫 近藤たけ
第16回 1975年1月19日 東京 2400m ストロングエイト 牡6 2:31.9 中島啓之 奥平真治 (有)ハイランド牧場
第17回 1976年1月25日 東京 2400m ホワイトフォンテン 牡6 2:28.7 高橋司 大久保勝之 吉橋計
第18回 1977年1月23日 東京 2400m グリーングラス 牡4 2:26.3 安田富男 中野隆良 半沢吉四郎
第19回 1978年1月22日 東京 2400m カシュウチカラ 牡5 2:28.9 出口明見 矢倉玉男 吉田権三郎
第20回 1979年1月21日 東京 2400m サクラショウリ 牡4 2:29.0 小島太 久保田彦之 (株)さくらコマース
第21回 1980年1月20日 中山 2500m カネミカサ 牡6 2:37.1 蛯沢誠治 成宮明光 畠山伊公子
第22回 1981年1月18日 中山 2500m ホウヨウボーイ 牡6 2:37.5 加藤和宏 二本柳俊夫 古川嘉治
第23回 1982年1月24日 中山 2500m アンバーシャダイ 牡5 2:34.3 加藤和宏 二本柳俊夫 吉田善哉
第24回 1983年1月23日 中山 2500m アンバーシャダイ 牡6 2:35.4 加藤和宏 二本柳俊夫 吉田善哉
第25回 1984年1月22日 中山 ダート1800m シュウザンキング 牡5 1:52.6 田村正光 梶与四松 平一男
第26回 1985年1月20日 中山 2200m サクラガイセン 牡5 2:14.4 小島太 久保田彦之 (株)さくらコマース
第27回 1986年1月19日 中山 2200m スダホーク 牡4 2:13.3 田原成貴 古山良司 須田松夫
第28回 1987年1月25日 中山 2200m ミホシンザン 牡5 2:15.4 柴田政人 田中朋次郎 堤勘時
第29回 1988年1月24日 中山 2200m カシマウイング 牡5 2:13.4 的場均 飯塚好次 松浦安雄
第30回 1989年1月22日 中山 2200m ランニングフリー 牡6 2:15.6 菅原泰夫 本郷一彦 藤島泰輔
第31回 1990年1月21日 中山 2200m サクラホクトオー 牡4 2:13.8 小島太 境勝太郎 (株)さくらコマース
第32回 1991年1月20日 中山 2200m メジロモントレー 牝5 2:13.8 横山典弘 奥平真治 (有)メジロ牧場
第33回 1992年1月26日 中山 2200m トウショウファルコ 牡6 2:12.8 柴田政人 新関力 トウショウ産業(株)
第34回 1993年1月24日 中山 2200m ホワイトストーン 牡6 2:15.0 柴田政人 高松邦男 安藤博
第35回 1994年1月23日 中山 2200m マチカネタンホイザ 牡5 2:14.1 柴田善臣 伊藤雄二 細川益男
第36回 1995年1月22日 中山 2200m サクラチトセオー 牡5 2:14.4 小島太 境勝太郎 (株)さくらコマース
第37回 1996年1月21日 東京 2200m カネツクロス 牡5 2:15.0 的場均 堀井雅広 カネツ競走馬(株)
第38回 1997年1月19日 中山 2200m ローゼンカバリー 牡4 2:14.9 横山典弘 鈴木康弘 (有)社台レースホース
第39回 1998年1月25日 中山 2200m メジロブライト 牡4 2:15.3 河内洋 浅見秀一 (有)メジロ牧場
第40回 1999年1月24日 中山 2200m スペシャルウィーク 牡4 2:16.8 O.ペリエ 白井寿昭 臼田浩義
第41回 2000年1月23日 中山 2200m マチカネキンノホシ 牡4 2:13.4 岡部幸雄 藤沢和雄 細川益男
第42回 2001年1月21日 中山 2200m アメリカンボス 牡6 2:13.8 江田照男 田子冬樹 (株)畔蒜不動産
第43回 2002年1月20日 東京 2200m フサイチランハート 牡5 2:13.7 江田照男 河野通文 関口房朗
第44回 2003年1月26日 中山 2200m マグナーテン 騸7 2:12.5 O.ペリエ 藤沢和雄 駒井孝男
第45回 2004年1月25日 中山 2200m ダンツジャッジ 牡5 2:15.5 藤田伸二 山内研二 山元哲二
第46回 2005年1月23日 中山 2200m クラフトワーク 牡5 2:11.4 横山典弘 後藤由之 (有)サンデーレーシング
第47回 2006年1月22日 中山 2200m シルクフェイマス 牡7 2:13.2 柴田善臣 鮫島一歩 (有)シルク
第48回 2007年1月21日 中山 2200m マツリダゴッホ 牡4 2:12.8 横山典弘 国枝栄 髙橋文枝
第49回 2008年1月27日 中山 2200m エアシェイディ 牡7 2:13.6 後藤浩輝 伊藤正徳 (株)ラッキーフィールド
第50回 2009年1月25日 中山 2200m ネヴァブション 牡6 2:13.9 横山典弘 伊藤正徳 (株)ティーエイチ
第51回 2010年1月24日 中山 2200m ネヴァブション 牡7 2:12.6 横山典弘 伊藤正徳 (株)ティーエイチ
第52回 2011年1月23日 中山 2200m トーセンジョーダン 牡5 2:14.2 内田博幸 池江泰寿 島川隆哉
第53回 2012年1月22日 中山 2200m ルーラーシップ 牡5 2:17.3 福永祐一 角居勝彦 (有)サンデーレーシング
第54回 2013年1月20日 中山 2200m ダノンバラード 牡5 2:13.1 F.ベリー 池江泰寿 (株)ダノックス
第55回 2014年1月26日 中山 2200m ヴェルデグリーン 牡6 2:14.0 田辺裕信 相沢郁 斎藤光政
第56回 2015年1月25日 中山 2200m クリールカイザー 牡6 2:13.6 田辺裕信 相沢郁 横山修二
第57回 2016年1月24日 中山 2200m ディサイファ 牡7 2:12.0 武豊 小島太 H.H.シェイク・モハメド
第58回 2017年1月22日 中山 2200m タンタアレグリア 牡5 2:11.9 蛯名正義 国枝栄 (株)G1レーシング
第59回 2018年1月21日 中山 2200m ダンビュライト 牡4 2:13.3 M.デムーロ 音無秀孝 (有)サンデーレーシング
第60回 2019年1月20日 中山 2200m シャケトラ 牡6 2:13.7 石橋脩 角居勝彦 金子真人ホールディングス(株)
第61回 2020年1月26日 中山 2200m ブラストワンピース 牡5 2:15.0 川田将雅 大竹正博 (有)シルクレーシング
第62回 2021年1月24日 中山 2200m アリストテレス 牡4 2:17.9 C.ルメール 音無秀孝 近藤英子
第63回 2022年1月23日 中山 2200m キングオブコージ 牡6 2:12.7 横山典弘 安田翔伍 増田和啓
第64回 2023年1月22日 中山 2200m ノースブリッジ 牡5 2:13.5 岩田康誠 奥村武 井山登
第65回 2024年1月21日 中山 2200m チャックネイト 騸6 2:16.6 R.キング 堀宣行 金子真人ホールディングス(株)

脚注

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注釈

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  1. ^ 当時の格付表記は、JRAの独自グレード。

出典

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  1. ^ a b c d 重賞競走一覧(レース別・関東)” (PDF). 日本中央競馬会. p. 2. 2024年1月8日閲覧。
  2. ^ a b c d 2024年第1回中山競馬番組” (PDF). 日本中央競馬会. 2024年1月8日閲覧。
  3. ^ AMERICAN JOCKEY CLUB CUP(G2)” (英語). Horse Racing in Japan. 日本中央競馬会 (2012年). 2022年1月4日閲覧。
  4. ^ 板津雄志 (2012年1月18日). “【最新リポート】ナカヤマナイト得意の中山GII獲り/AJCC”. Gallop Online. 産経デジタル. 2012年9月9日閲覧。
  5. ^ 【AJC杯】ルーラーシップ 強烈末脚で差し切り圧勝!”. スポーツニッポン (2012年1月22日). 2012年9月9日閲覧。
  6. ^ 平成29年開催日割” (PDF). 日本中央競馬会. 2017年8月31日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年1月13日閲覧。
  7. ^ 2024年度第1回中山競馬特別レース名解説(第7日)” (PDF). 日本中央競馬会. p. 4. 2024年1月8日閲覧。
  8. ^ a b c d e 歴史・コース:アメリカジョッキークラブカップ 今週の注目レース”. 日本中央競馬会. 2023年2月12日閲覧。
  9. ^ 中央競馬全重賞競走成績集
  10. ^ 2006年の結果
  11. ^ 中央競馬指定交流競走に出走する地方競馬所属馬の決定方法(2024年度春季競馬)” (PDF). 日本中央競馬会. 2024年1月8日閲覧。
  12. ^ a b c d e f アメリカJCCレースガイド”. netkeiba.com. 2014年6月28日閲覧。
  13. ^ 「サークルだより『一、二回東京競馬中止』」『優駿』、日本中央競馬会、1972年2月、72頁。 
  14. ^ 重賞競走一覧(レース別・関東)(2015年)” (PDF). 日本中央競馬会. p. 2. 2016年5月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年1月13日閲覧。
  15. ^ 1月16日(土曜)からの首都圏の競馬場とウインズ等の営業”. 日本中央競馬会 (2021年1月9日). 2021年1月9日閲覧。

各回競走結果の出典

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外部リンク

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