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トレイ・ターナー

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トレイ・ターナー
Trea Turner
フィラデルフィア・フィリーズ #7
ワシントン・ナショナルズ時代
(2021年6月30日)
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
出身地 フロリダ州パームビーチ郡レイクワース英語版
生年月日 (1993-06-30) 1993年6月30日(31歳)
身長
体重
6' 2" =約188 cm
185 lb =約83.9 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 遊撃手二塁手外野手
プロ入り 2014年 MLBドラフト1巡目
初出場 2015年8月21日
年俸 $27,272,727(2023年)[1]
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)
国際大会
代表チーム アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
WBC 2023年
獲得メダル
男子 野球
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
ワールド・ベースボール・クラシック
2023

トレイ・バンス・ターナーTrea Vance Turner, 1993年6月30日 - )は、アメリカ合衆国フロリダ州パームビーチ郡レイクワース英語版出身のプロ野球選手内野手)。右投右打。MLBフィラデルフィア・フィリーズ所属。愛称トリプルT[2]

MLB史上最多タイとなる3度のサイクル安打を達成している。

経歴

プロ入り前

2011年MLBドラフト20巡目(全体602位)でピッツバーグ・パイレーツから指名されたが、この時は入団せずにノースカロライナ州立大学へ進学した。この時のチームメイトにカルロス・ロドンがいる。

2013年には第39回日米大学野球選手権大会のメンバーとして来日している。

プロ入りとパドレス傘下時代

2014年MLBドラフト1巡目(全体13位)でサンディエゴ・パドレスから指名され、プロ入り[3]。この年は傘下のA-級ユージーン・エメラルズ英語版でプロデビューの後、A級フォートウェイン・ティンキャップス英語版でプレーし、2球団合計で69試合に出場して打率.323、5本塁打、24打点、23盗塁の成績を残した。

2014年12月19日にワシントン・ナショナルズタンパベイ・レイズ間との三角トレードで、ナショナルズへの移籍が決定した[4]。ただし、その年にドラフト指名を受けてプロ入りした選手は1年間移籍禁止という規約がある[5]ため、2015年シーズンはまずパドレス傘下のAA級サンアントニオ・ミッションズでプレーした。

ナショナルズ時代

2015年6月14日に正式にナショナルズへ移籍した[6]。移籍後は傘下のAA級ハリスバーグ・セネターズとAAA級シラキュース・チーフスでプレー。また、オールスター・フューチャーズゲームにも選出された[7]。8月21日にメジャー初昇格を果たし[8]、同日のミルウォーキー・ブルワーズ戦でメジャーデビュー[9]。9月3日のアトランタ・ブレーブス戦でメジャー初安打を放った[10]。この年メジャーでは27試合に出場して打率.225、1本塁打、1打点、2盗塁の成績を残した。

2016年は6月から中堅手及び二塁手で起用され、73試合に出場。打率.342、13本塁打、40打点、OPS.937というトップレベルの成績を記録。また、レギュラーシーズンの半分以下の出場試合数ながら、リーグ6位タイとなる33盗塁を決めた。これらの活躍ぶりが評価され、新人王の投票ではコーリー・シーガーに次ぐ2位にランクインした[11]。自身初めてのプレーオフでも、5試合で打率.318、1打点、2盗塁と結果を残したが、チームはナショナルリーグディビジョンシリーズ(NLDS)で敗退した。

2017年は本来の守備位置である遊撃手として起用された。4月25日のコロラド・ロッキーズ戦で自身初のサイクル安打を達成した。前身のエクスポズも含めて球団史上9人目の達成で、23歳300日での達成はMLB史上24番目に若かった[12]。また、この試合ではチームの15点のうち、7打点を記録した[13]。6月29日のシカゴ・カブス戦でペドロ・ストロップの投球を右手首に受けて骨折し[14]、長期離脱となった。8月29日に復帰し、ポストシーズンにも出場したが、打率.143、1盗塁と結果を残せず、チームもNLDSで敗退した。

2018年は正遊撃手として定着し、全162試合に出場した。7月5日のマイアミ・マーリンズ戦では自身初の満塁本塁打を放つなど8打点と活躍し、チームの9点差逆転勝利に貢献した[15]。7月8日、オールスターの最後の1人を選ぶオールスターゲーム最終投票の候補になった[注 1][16]。しかし、7月23日のアトランタ・ブレーブス戦では打席で怠慢な行動をとり、翌日の試合ではベンチスタートになった[17]。また、過去に人種差別的や同性愛者差別的なツイートをしていたことが発覚し、謝罪の声明を出すということもあった[18]。最終的に全162試合に出場し打率.271、19本塁打、73打点という成績を記録した。また43盗塁でナ・リーグの盗塁王のタイトルを獲得した。

2019年4月29日

2019年は、4月2日のフィラデルフィア・フィリーズ戦でバントを試みた際に右手の人差し指を骨折し、1ヶ月以上離脱した[19]。7月23日のコロラド・ロッキーズ戦で自身2度目のサイクル安打を達成した。同一球団を相手に2度記録したのは、フレッド・クラーククリスチャン・イエリッチに続いて史上3人目。複数回の達成はMLB通算で26人目となった[20][21]。最終的に122試合の出場で打率.298、19本塁打、57打点、35盗塁(リーグ2位)だった。ポストシーズンのワイルドカードゲームではPS自身初本塁打を放ち、チームも勝利。ワールドシリーズ第1戦では武器である脚で盗塁も記録し、球団史上初のワールドシリーズ制覇に貢献した[22][23]

2020年COVID-19の影響で60試合の短縮シーズンとなる中、打率.335(リーグ4位)、12本塁打、41打点、12盗塁(同2位)を記録し、安打数(78)と三塁打数(4)はリーグトップだった。

2021年は、28歳の誕生日である6月30日のタンパベイ・レイズ戦で自身3度目のサイクル安打を達成した。キャリア通算3回は史上最多タイにして史上4人目[注 2]の記録であり、誕生日のサイクル安打は史上初である[24]。前半戦を打率.318、10本塁打の好成績で折り返し、選手間投票で控え野手として自身初となるオールスターゲームに選出された[25]。試合では、7回表にジャイアンツのブランドン・クロフォードに変わって遊撃手の守備に入って途中出場し、オールスターゲーム初出場を果たした[26]

ドジャース時代

2021年7月30日にキーバート・ルイーズジョサイア・グレイヘラルド・カリーヨドノバン・ケイシー英語版とのトレードで、マックス・シャーザーと共にロサンゼルス・ドジャースへ移籍した[27]。背番号は「6」になった。ドジャースには正遊撃手としてコーリー・シーガーがいたため、移籍後は二塁手として起用された。9月12日のダイヤモンドバックス戦で通算100本塁打を達成した。148試合の出場でリーグ1位の打率.328、28本塁打、77打点、リーグ1位の32盗塁を記録し、首位打者と2度目の最多盗塁のタイトル獲得した。また、195安打はリーグ最多、28本塁打も自身最多で、チームの球団史上最多タイ106勝に貢献した。オフの11月23日に自身初となるオールMLBチームのセカンドチーム遊撃手に選出された[28]

2022年はシーガーの移籍に伴い、正遊撃手に戻った。前半戦は打率3割を記録してオールスターゲームに選出された[29]。2年連続の出場だが、ファン投票1位による選出は初で、先発出場して安打も記録した。8月29日のマイアミ・マーリンズ戦で通算1000本安打を達成した[30]。最終成績は、160試合出場で打率.298、21本塁打、100打点、27盗塁だった。20本塁打・20盗塁は、ドジャースの内野手史上3人目の記録だった[31]。また内野手として史上5人目の20本塁打、20盗塁、35二塁打、100打点を記録している[注 3]。 オフの11月6日にFAとなった[33]。ドジャースからはクオリファイング・オファーを提示されたが、これを拒否した[34]。また、シルバースラッガー賞を初受賞した。12月5日にはファーストチームの遊撃手として自身初、通算では2年連続2度目となるオールMLBチームに選出された[32]

フィリーズ時代

2022年12月8日にフィラデルフィア・フィリーズと11年総額3億ドルの契約を結んだ[35][36]。オプションとして全球団に対するトレード拒否権が含まれる[36]。プロ入り時の古巣であるパドレスからはこれを上回る総額3億4200万ドルのオファーを受けていたが、東海岸のチームでプレーしたいという意向から断った[37]

2023年は前半戦は不振で結果を残せなかったが[38]、後半戦は打率.292と復調を見せ、9月に週間MVPも獲得。最終成績を打率.266、26本塁打、76打点、30盗塁を記録した。盗塁に関しては盗塁死0を記録し、シーズンにおける盗塁死なしの盗塁数で史上最多記録を更新した[注 4][39]。一方、守備面は守備率.960、DRS-12と急激に悪化した。ポストシーズンでは、ワイルドカードシリーズ第1戦からリーグチャンピオンシップシリーズ第4戦まで10試合連続安打を記録したが、チームはリーグチャンピオンシップシリーズで敗退した。

2024年は4月を打率.346でスタートさせるも、4月25日のシンシナティ・レッズ戦で連続盗塁記録が途切れた。1・3塁の場面で三塁走者のターナーが三本間に挟まれてタッチアウトとなり、41連続盗塁はMLB史上3位の記録であった[40]。5月3日のジャイアンツ戦ではハムストリングスを負傷し離脱し、復帰まで7週間近くを要した[41]。それでも前半戦を打率.349で折り返し、オールスターゲームに先発メンバーに選出された[42]。後半戦は8月に週間MVPを獲得するも、打率.247に留まった。最終的に121試合出場で打率.295、21本塁打、62打点だった。守備面は守備率.962、DRS-14と低調が続いたが、本人は後半から改善されたと述べた[43]

代表経歴

2023年シーズン開幕前の2月10日に第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)アメリカ合衆国代表に選出された[44]。同大会では準々決勝のベネズエラ戦では2点ビバインドの8回に逆転満塁本塁打、準決勝のキューバ戦では2本塁打、決勝の日本戦でも先制本塁打を記録するなど、大会最多タイ記録の5本塁打を放ち、遊撃手部門でオールWBCチームに選出された。

選手としての特徴

MLBの中でも最も足の速い選手の1人とされ、最速は36.5 km/hにもなる。シュアな打撃も持ち味で、獲得したいタイトルは首位打者だと発言していた[45]。2021年に念願の首位打者を達成した。

人物

2013年に第39回日米大学野球選手権大会のメンバーとして来日しており、その影響もあるのか好きな食べ物は寿司である[46][47]

大学時代に出会ったクリステン・ハラベディアンと2018年10月に結婚した[48]。彼女はかつて体操選手で、高校時代には全米大会で優勝してスポーツ・イラストレイテッドに載ったことがある[49]

詳細情報

年度別打撃成績

















































O
P
S
2015 WSH 27 44 40 5 9 1 0 1 13 1 2 2 0 0 4 0 0 12 0 .225 .295 .325 .620
2016 73 324 307 53 105 14 8 13 174 40 33 6 0 2 14 0 1 59 1 .342 .370 .567 .937
2017 98 447 412 75 117 24 6 11 186 45 46 8 0 1 30 0 4 80 4 .284 .338 .451 .789
2018 162 740 664 103 180 27 6 19 276 73 43 9 2 0 69 3 5 132 7 .271 .344 .416 .760
2019 122 569 521 96 155 37 5 19 259 57 35 5 0 2 43 2 3 113 10 .298 .353 .497 .850
2020 59 259 233 46 78 15 4 12 137 41 12 4 0 2 22 0 2 36 5 .335 .394 .588 .982
2021 96 420 388 66 125 17 3 18 202 49 21 3 0 2 26 0 4 77 13 .322 .369 .521 .890
LAD 52 226 207 41 70 17 0 10 117 28 11 2 0 2 15 2 2 33 5 .338 .385 .565 .950
'21計 148 646 595 107 195 34 3 28 319 77 32 5 0 4 41 2 6 110 18 .328 .375 .536 .911
2022 160 708 652 101 194 39 4 21 304 100 27 3 0 6 45 1 3 131 9 .298 .343 .466 .809
2023 PHI 155 691 639 102 170 35 5 26 293 76 30 0 0 1 45 2 6 150 12 .266 .320 .459 .778
2024 121 539 505 88 149 25 0 21 237 62 19 4 0 1 27 0 6 98 10 .295 .338 .469 .807
MLB:10年 1125 4967 4568 776 1352 251 41 171 2198 572 279 46 2 19 340 10 36 921 76 .296 .348 .481 .829
  • 2024年度シーズン終了時
  • 各年度の太字はリーグ最高

WBCでの打撃成績















































2023[50] アメリカ合衆国 7 25 23 6 9 0 0 5 24 11 0 0 1 2 0 0 5 0 .391 .440 1.043
  • 太字は大会最高

年度別守備成績



二塁(2B) 遊撃(SS) 中堅(CF)




































2015 WSH 12 19 22 1 5 .976 6 3 4 1 2 .875 -
2016 30 52 71 1 19 .992 2 3 5 0 2 1.000 45 99 1 2 0 .980
2017 - 95 134 234 8 57 .979 -
2018 - 159 204 399 12 70 .980 -
2019 - 122 130 298 13 57 .971 -
2020 - 59 77 120 9 33 .956 -
2021 - 95 105 223 11 40 .968 -
LAD 49 70 110 5 20 .973 3 2 2 0 0 1.000 -
'21計 49 70 110 5 20 .973 98 107 225 11 40 .968 -
2022 - 160 174 334 16 54 .969 -
2023 PHI - 153 176 369 23 60 .960 -
2024 - 118 136 291 17 51 .962 -
MLB 91 141 203 7 44 .980 972 1144 2279 110 426 .969 45 99 1 2 0 .980
  • 2024年度シーズン終了時
  • 各年度の太字はリーグ最高

タイトル

表彰

MLB
国際大会
  • オールWBCチーム:1回(遊撃手部門:2023年

記録

MiLB
MLB

背番号

  • 7(2015年 - 2021年途中、2023年 - )
  • 6(2021年途中 - 2022年)

代表歴

脚注

注釈

出典

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  3. ^ Shortstop Turner goes to Padres at No. 13”. MLB.com (June 6, 2014). November 30, 2015閲覧。
  4. ^ Cwick, Chris (December 19, 2014). “Padres, Rays and Nationals complete Wil Myers trade”. CBS Sports. November 30, 2015閲覧。
  5. ^ Rosenthal, Ken (December 19, 2014). “Free Trea Turner: Age-old rule requires Nats' PTBN to stay with Padres till June”. Fox Sports. November 30, 2015閲覧。
  6. ^ Snyder, Matt (June 14, 2015). “Trea Turner finally heads to Nationals system”. cbssports.com. November 30, 2015閲覧。
  7. ^ James Wagner (June 25, 2015). “Lucas Giolito, Trea Turner selected to Futures Game”. Washington Post. November 30, 2015閲覧。
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  18. ^ “Trea Turner Old Racist and Homophobic Tweets Surface After Loss to Marlins”. (2018年7月30日) (2018-07-30発行). https://bleacherreport.com/articles/2788508-trea-turner-old-racist-and-homophobic-tweets-surface-after-loss-to-marlins 
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関連項目

外部リンク

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