1986年の広島東洋カープ
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1986年の広島東洋カープ | |
---|---|
成績 | |
日本シリーズ敗退 | |
日本S | 3勝4敗1分(対西武) |
セントラル・リーグ優勝 | |
73勝46敗11分 勝率.613[1] | |
本拠地 | |
都市 | 広島県広島市中区 |
球場 | 広島市民球場 |
球団組織 | |
オーナー | 松田耕平 |
経営母体 | 松田家(マツダ創業者一族) |
監督 | 阿南準郎 |
選手会長 | 北別府学 |
スローガン | |
CONSISTENT CONCENTRATION | |
« 1985 1987 » |
1986年の広島東洋カープ(1986ねんのひろしまとうようカープ)では、1986年の広島東洋カープにおける動向をまとめる。
このシーズンの広島東洋カープは、阿南準郎監督の1年目のシーズンであり、2年ぶり5度目のリーグ優勝に輝いたシーズンである。
概要
[編集]1975年の初優勝以来長く指揮を執った古葉竹識前監督の勇退を受け、阿南新監督が就任。阿南は古葉の「耐えて勝つ」野球を継承するべく、投手陣では1982年の新人王・津田恒実を抑えに配置転換したほかルーキーの長冨浩志を先発に起用し、古葉前監督が目をかけていた金石昭人を先発ローテーションに配置するなど大きく若返りを図った。打撃陣は長く4番を打った山本浩二や衣笠祥雄に衰えが見え始め、2年目の正田耕三が木下富雄に代わって二塁手のレギュラーに入るなど世代交代が進んだ。2年ぶりの優勝に燃えるチームは開幕から勝ち進んでスタートダッシュに成功するが、7月には巨人に首位の座を明け渡し、さらに前年優勝の阪神が巻き返したこともあり三つ巴の混戦となった。その後8月に阪神が死のロードで失速すると広島・巨人のマッチレースとなり、一度は巨人に5.5ゲーム差をつけられるものの負けじと勝ち進んで巨人をマーク。最後は神宮球場のヤクルト戦に勝って2年ぶりに優勝を決めた。日本シリーズは初戦引き分けのあと3連勝したものの、第5戦で西武の工藤公康にサヨナラ打を打たれると流れが西武に傾き、ここから4連敗し惜しくも日本一は逃した。シリーズ終了後、ミスター赤ヘル・山本が18年間の現役生活に別れを告げた。
- マジック点灯から優勝決定まで
順位 | 9/23終 | 9/24終 | 9/25終 | 9/26終 | 9/27終 | 9/28終 | 9/29終 | 9/30終 | 10/1終 | 10/2終 | 10/3終 | 10/4終 | 10/5終 | 10/6終 | 10/7終 | 10/9終 | 10/10終 | 10/12終 | ||||||||||||||||||
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1位 | 広 | M14 | 広 | M12 | 広 | M12 | 巨 | -- | 巨 | -- | 巨 | -- | 巨 | -- | 巨 | -- | 巨 | -- | 巨 | -- | 巨 | -- | 巨 | -- | 巨 | -- | 巨 | -- | 広 | M3 | 広 | M2 | 広 | M1 | 広 | 優勝 |
2位 | 巨 | -0.5 | 巨 | 0.5 | 巨 | -0.5 | 広 | 1.0 M12 |
広 | 1.0 M11 |
広 | 1.0 M10 |
広 | 1.5 M10 |
広 | 1.5 M9 |
広 | 2.0 M9 |
広 | 2.0 M8 |
広 | 2.5 M8 |
広 | 2.5 M7 |
広 | 2.0 M6 |
広 | 1.5 M5 |
巨 | -0.5 | 巨 | -0.5 | 巨 | 0.0 | 巨 | 0.5 |
試合 結果 |
広5-1巨 | 広4-1巨 | 巨6-2広 | 巨3-2中 | 巨4-1中 広2-0洋 |
巨6-1中 広4-2洋 |
洋5-2広 | 巨8-0ヤ 広3-2神 |
神4-0広 | 巨6-2ヤ 広6-1神 |
巨8-3ヤ | 巨6-2神 広3-0中 |
広4-0中 | 広5-1中 | ヤ3-2巨 広3-0中 |
広7-5神 巨10-4洋 |
広2-0神 | 広8-3ヤ |
チーム成績
[編集]レギュラーシーズン
[編集]1 | 遊 | 高橋慶彦 |
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2 | 右 | 山崎隆造 |
3 | 一 | 長内孝 |
4 | 左 | 山本浩二 |
5 | 三 | 衣笠祥雄 |
6 | 中 | 長嶋清幸 |
7 | 二 | 正田耕三 |
8 | 捕 | 達川光男 |
9 | 投 | 北別府学 |
順位 | 4月終了時 | 5月終了時 | 6月終了時 | 7月終了時 | 8月終了時 | 9月終了時 | 最終成績 | |||||||
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1位 | 広島 | -- | 広島 | -- | 広島 | -- | 広島 | -- | 巨人 | -- | 巨人 | -- | 広島 | -- |
2位 | 巨人 | 3.0 | 巨人 | 5.0 | 巨人 | 1.5 | 巨人 | 0.0 | 広島 | 2.5 | 広島 | 1.5 | 巨人 | 0.0 |
3位 | 大洋 | 3.5 | 大洋 | 阪神 | 6.0 | 阪神 | 3.5 | 阪神 | 7.5 | 阪神 | 10.5 | 阪神 | 13.5 | |
4位 | 阪神 | 4.5 | 阪神 | 6.0 | 大洋 | 9.5 | 中日 | 10.5 | 中日 | 13.5 | 中日 | 16.5 | 大洋 | 20.0 |
5位 | 中日 | 5.5 | 中日 | 6.5 | 中日 | 10.5 | 大洋 | 12.0 | 大洋 | 15.5 | 大洋 | 18.0 | 中日 | 20.0 |
6位 | ヤクルト | 7.5 | ヤクルト | 13.5 | ヤクルト | 17.5 | ヤクルト | 13.0 | ヤクルト | 18.0 | ヤクルト | 25.5 | ヤクルト | 27.5 |
順位 | 球団 | 勝 | 敗 | 分 | 勝率 | 差 |
1位 | 広島東洋カープ | 73 | 46 | 11 | .613 | 優勝 |
2位 | 読売ジャイアンツ | 75 | 48 | 7 | .610 | 0.0 |
3位 | 阪神タイガース | 60 | 60 | 10 | .500 | 13.5 |
4位 | 横浜大洋ホエールズ | 56 | 69 | 5 | .448 | 20.0 |
5位 | 中日ドラゴンズ | 54 | 67 | 9 | .446 | 20.0 |
6位 | ヤクルトスワローズ | 49 | 77 | 4 | .389 | 27.5 |
日本シリーズ
[編集]日付 | 試合 | ビジター球団(先攻) | スコア | ホーム球団(後攻) | 開催球場 |
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10月18日(土) | 第1戦 | 西武ライオンズ | 2 - 2 | 広島東洋カープ | 広島市民球場 |
10月19日(日) | 第2戦 | 西武ライオンズ | 1 - 2 | 広島東洋カープ | |
10月20日(月) | 移動日 | ||||
10月21日(火) | 第3戦 | 広島東洋カープ | 7 - 4 | 西武ライオンズ | 西武ライオンズ球場 |
10月22日(水) | 第4戦 | 広島東洋カープ | 3 - 1 | 西武ライオンズ | |
10月23日(木) | 第5戦 | 広島東洋カープ | 1 - 2x | 西武ライオンズ | |
10月24日(金) | 移動日 | ||||
10月25日(土) | 第6戦 | 西武ライオンズ | 3 - 1 | 広島東洋カープ | 広島市民球場 |
10月26日(日) | 第7戦 | 西武ライオンズ | 3 - 1 | 広島東洋カープ | |
10月27日(月) | 第8戦 | 西武ライオンズ | 3 - 2 | 広島東洋カープ | |
優勝:西武ライオンズ(3年ぶり6回目) |
オールスターゲーム1986
[編集]→詳細は「1986年のオールスターゲーム (日本プロ野球)」を参照
- 選出選手及びスタッフ
ポジション | 名前 | 選出回数 |
---|---|---|
コーチ | 阿南準郎 | |
投手 | 津田恒美 | 2 |
川口和久 | 2 | |
金石昭人 | 初 | |
捕手 | 達川光男 | 2 |
内野手 | 高橋慶彦 | 6 |
衣笠祥雄 | 12 | |
長内孝 | 初 | |
外野手 | 山本浩二 | 14 |
- 太字はファン投票で選ばれた選手。
できごと
[編集]この節の加筆が望まれています。 |
選手・スタッフ
[編集]表彰選手
[編集]リーグ・リーダー | |||
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選手名 | タイトル | 成績 | 回数 |
北別府学 | 最優秀選手 | 初受賞 | |
最優秀防御率 | 2.43 | 初受賞 | |
最多勝利 | 18勝 | 4年ぶり2度目 | |
最高勝率 | .818 | 2年連続2度目 | |
沢村賞 | 4年ぶり2度目 | ||
長冨浩志 | 新人王 | ||
その他 | |||
選手名 | タイトル | ||
津田恒実 | カムバック賞 |
ベストナイン | ||
---|---|---|
選手名 | ポジション | 回数 |
北別府学 | 投手 | 4年ぶり2度目 |
達川光男 | 捕手 | 2年ぶり2度目 |
高橋慶彦 | 遊撃手 | 3年ぶり5度目 |
山本浩二 | 外野手 | 2年ぶり10度目 |
ゴールデングラブ賞 | ||
選手名 | ポジション | 回数 |
北別府学 | 投手 | 初受賞 |
達川光男 | 捕手 | 2年ぶり2度目 |
衣笠祥雄 | 三塁手 | 2年ぶり3度目 |
長嶋清幸 | 外野手 | 2年ぶり3度目 |
ドラフト
[編集]→詳細は「1986年度新人選手選択会議 (日本プロ野球)」を参照
順位 | 選手名 | ポジション | 所属 | 結果 |
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1位 | 栗田聡 | 投手 | 三菱重工神戸 | 入団 |
2位 | 小野一也 | 投手 | 福岡・常磐高 | 入団 |
3位 | 緒方孝市 | 内野手 | 鳥栖高 | 入団 |
4位 | 望月一 | 投手 | 静岡高 | 入団 |
出典
[編集]- ^ a b “年度別成績 1986年 セントラル・リーグ”. 日本野球機構. 2016年5月27日閲覧。
- ^ 『読売新聞』1986年4月5日付朝刊、14版、17面
- ^ 『読売新聞』1986年5月1日付朝刊、14版、16面
- ^ 『読売新聞』1986年6月1日付朝刊、14版、16面
- ^ 『読売新聞』1986年6月30日付朝刊、14版、15面
- ^ 『読売新聞』1986年8月1日付朝刊、14版、17面
- ^ 『読売新聞』1986年9月1日付朝刊、14版、17面
- ^ 『日本プロ野球80年史 1934-2014』 【記録編】、ベースボール・マガジン社、2014年12月24日。ISBN 978-4-583-10668-7。
セントラル・リーグ | パシフィック・リーグ | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
優勝 | 広島東洋カープ | 2位 | 読売ジャイアンツ | 優勝 | 西武ライオンズ | 2位 | 近鉄バファローズ |
3位 | 阪神タイガース | 4位 | 横浜大洋ホエールズ | 3位 | 阪急ブレーブス | 4位 | ロッテオリオンズ |
5位 | 中日ドラゴンズ | 6位 | ヤクルトスワローズ | 5位 | 日本ハムファイターズ | 6位 | 南海ホークス |
:日本一 :日本シリーズ出場 | |||||||