コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

1997年のヤクルトスワローズ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
1997年のヤクルトスワローズ
成績
日本一
日本S 4勝1敗(対西武[1]
セントラル・リーグ優勝
83勝52敗2分 勝率.615[2]
本拠地
都市 東京都新宿区
球場 明治神宮野球場
球団組織
オーナー 桑原潤
経営母体 ヤクルト本社
« 1996
1998 »

テンプレートを表示

1997年のヤクルトスワローズ(1997ねんのヤクルトスワローズ)では、1997年のヤクルトスワローズにおける動向をまとめる。

この年のヤクルトスワローズは、野村克也監督の8年目のシーズンであり、2年ぶり5度目のリーグ優勝と2年ぶり4度目の日本シリーズ制覇を果たしたシーズンである(いずれも1995年以来)。

概要

[編集]

前年4位で終了したこともあり野村監督は「今年はもう一度覇権を取る」と意気込んでシーズンに臨んだが、退団したトーマス・オマリーヘンスリー・ミューレンに代わる新戦力が広島を自由契約になった小早川毅彦や、キャンプでの評価が低かった新外国人ドゥエイン・ホージー以外めぼしい戦力はなく「優勝はおろかAクラス入りは無理」と不安視する声が上がり、またベテランの小早川に至っては新天地での活躍を不安視された。

迎えた巨人との開幕戦で小早川が4年連続開幕戦完封勝利を狙った斎藤雅樹から3打席連続ホームランを放つ活躍を見せてKOして勝利。2戦目も競り勝って開幕カードを2勝1敗で勝ち越しに成功。勢いに乗り、4月を15勝8敗で首位に立つと5月、6月も大きく勝ち越して首位を独走。開幕当初は7番を打っていたホージーが前評判を覆し本塁打を量産したのをはじめ、古田敦也池山隆寛が打ちまくって巨人・広島・中日といった前年Aクラス球団などを寄せ付けず前半戦を終了。

後半戦に入ると好調マシンガン打線を擁する横浜が8月に月間21勝をあげる猛烈な追い上げを見せ、8月末にはゲーム差3.5に迫ってきた。迎えた9月2日からの直接対決天王山では、初戦に先発した石井一久ノーヒットノーランを記録すると翌日も勝利して連勝。9月は14勝5敗と走り、意気消沈の横浜とのゲーム差を広げ、最終的に9月28日の阪神戦に16対1で勝ち、2年ぶりのリーグ優勝を達成した。

日本シリーズは4年ぶりに西武との顔合わせとなった。世代交代が進み、松井稼頭央大友進など若手を中心にチーム200盗塁を記録した西武の機動力とヤクルトのバッテリーとの対決が注目を集めた。初戦で石井が西武先発・西口文也との投手戦を1-0で制すると、その後の試合でも川崎憲次郎テリー・ブロスらと古田のバッテリーが西武打線の機動力を徹底的に封じて4勝1敗で破り、日本一を奪回した。

チーム成績

[編集]

レギュラーシーズン

[編集]
開幕オーダー
選手名 年数 年齡
1 飯田哲也 11年目 28歳
2 辻発彦 14年目 38歳
3 稲葉篤紀 3年目 24歳
4 池山隆寛 14年目 31歳
5 小早川毅彦 14年目 35歳
6 古田敦也 8年目 31歳
7 ホージー 1年目 30歳
8 宮本慎也 3年目 26歳
9 ブロス 3年目 31歳

※年数はNPB所属通算年数、年齡は開幕時

1997年セントラル・リーグ順位変動
順位 4月終了時 5月終了時 6月終了時 7月終了時 8月終了時 最終成績
1位 ヤクルト -- ヤクルト -- ヤクルト -- ヤクルト -- ヤクルト -- ヤクルト --
2位 広島 2.0 広島 3.0 広島 8.0 広島 9.5 横浜 3.5 横浜 11.0
3位 阪神 3.5 中日 4.5 阪神 10.5 横浜 10.0 広島 8.0 広島 17.0
4位 中日 4.5 阪神 5.0 中日 12.5 中日 12.0 阪神 15.5 巨人 20.0
5位 巨人 横浜 6.0 横浜 14.0 阪神 12.0 中日 17.5 阪神 21.0
6位 横浜 6.5 巨人 8.5 巨人 15.0 巨人 16.5 巨人 18.5 中日 24.0


1997年セントラル・リーグ最終成績
順位 球団 勝率
1位 ヤクルトスワローズ 83 52 2 .615 優勝
2位 横浜ベイスターズ 72 63 0 .533 11.0
3位 広島東洋カープ 66 69 0 .489 17.0
4位 読売ジャイアンツ 63 72 0 .467 20.0
5位 阪神タイガース 62 73 1 .459 21.0
6位 中日ドラゴンズ 59 76 1 .437 24.0

日本シリーズ

[編集]
1997年 日本シリーズ
日付 試合 ビジター球団(先攻) スコア ホーム球団(後攻) 開催球場
10月18日(土) 第1戦 ヤクルトスワローズ 1 - 0 西武ライオンズ 西武ライオンズ球場
10月19日(日) 第2戦 ヤクルトスワローズ 5 - 6x 西武ライオンズ
10月20日(月) 移動日
10月21日(火) 第3戦 西武ライオンズ 3 - 5 ヤクルトスワローズ 明治神宮野球場
10月22日(水) 第4戦 西武ライオンズ 1 - 7 ヤクルトスワローズ
10月23日(木) 第5戦 西武ライオンズ 0 - 3 ヤクルトスワローズ
優勝:ヤクルトスワローズ(2年ぶり4回目)

オールスターゲーム1997

[編集]
  • 選出選手
ポジション 名前 選出回数
投手 吉井理人 4
田畑一也 2
捕手 古田敦也 8
外野手 ホージー
稲葉篤紀
  • 太字はファン投票による選出。

できごと

[編集]

選手・スタッフ

[編集]

[3]

表彰選手

[編集]
リーグ・リーダー
選手名 タイトル 成績 回数
古田敦也 最優秀選手 4年ぶり2度目
ホージー 本塁打王 38本 初受賞
その他
選手名 タイトル
伊藤智仁 カムバック賞
ベストナイン
選手名 ポジション 回数
古田敦也 捕手 2年ぶり5度目
ホージー 外野手 初受賞
ゴールデングラブ賞
選手名 ポジション 回数
古田敦也 捕手 2年ぶり6度目
宮本慎也 遊撃手 初受賞
飯田哲也 外野手 7年連続7度目

ドラフト

[編集]
順位 選手名 守備 所属 結果
1位 三上真司 投手 敦賀気比高 入団
2位 五十嵐亮太 投手 敬愛学園高 入団
3位 大脇浩二 内野手 北照高 入団
4位 大山貴広 内野手 大洲高 入団
5位 高橋郁雄 外野手 一光 入団

出典

[編集]
  1. ^ 1997年度日本シリーズ”. 日本野球機構. 2015年10月17日閲覧。
  2. ^ 年度別成績 1997年 セントラル・リーグ”. 日本野球機構. 2015年10月17日閲覧。
  3. ^ ベースボールマガジン 1998年夏季号