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利用者:Mjolnir/sandbox/陸上自衛隊

日本の旗 日本行政機関
陸上自衛隊
りくじょうじえいたい
陸上自衛隊東部方面総監部が 設置される朝霞駐屯地
陸上自衛隊東部方面総監部
設置される朝霞駐屯地
役職
陸上幕僚長 君塚栄治
陸上幕僚副長 番匠幸一郎
組織
上部機関 防衛省
内部組織 北部方面隊東北方面隊東部方面隊中部方面隊西部方面隊中央即応集団
概要
所在地 東京都新宿区市谷本村町5番1号
定員 陸上自衛官約15万9816名
(2011年3月)
年間予算 予算1兆7817億円
(2011年度)
設置 1954年7月1日
前身 保安隊
ウェブサイト
防衛省・陸上自衛隊
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陸上自衛隊(りくじょうじえいたい、英語Japan Ground Self-Defense Force)は、日本官公庁のひとつ。防衛省特別の機関の集合体である。略称はJGSDF

概要

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自衛隊で用いられている内閣総理大臣

陸上幕僚監部並びに統合幕僚長および陸上幕僚長の監督を受ける部隊および機関からなる。各部隊および各機関は防衛省特別の機関である。自衛隊法の規定によれば、主として陸において行動し、日本の平和と独立を保つため、直接及び間接の侵略に対する防衛を行うことを主任務とし、また必要に応じて公共の秩序の維持に当るものとされる。

主に陸上自衛官で構成され、その最上級者は幕僚機関である陸上幕僚監部を統括する陸上幕僚長である。他国からは陸軍とみなされている。

平成23年度以降に関わる防衛計画の大綱では、常備自衛官147,000人と即応予備自衛官7,000人の合計154,000人、戦車約400両、火砲約400門と定数が設定されている。2012年(平成24年)3月末時点での陸上自衛隊の各装備の保有数は、戦車760両、装甲車980両、高射機関砲50両、ロケット弾発射機など980両、野戦砲(各種榴弾砲)520門、迫撃砲1,900門、無反動砲2,710門である。駐屯地の数は158(駐屯地131・分屯地27)である。

予算は1兆7722億円で、人件・糧食費が1兆2002億円、歳出化経費4256億円、一般物件費1468億円、新規後年度負担額は3813億円である。人員は、常備自衛官15万1063名、即応予備自衛官は8175名で、年間平均人員は約14万110名である。

なお、略称で「陸自」と呼ばれることも多い。マークは“日本列島を守るように抱える緑色の両手”。

愛郷心を生かすため、出身地域に隊員を振り分ける傾向があるといわれている。

歴史

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防衛省陸上幕僚監部の入る市ヶ谷地区A棟(左端)
山林での戦闘訓練(米国カリフォルニア州フォートルイス訓練場)
雪原でのアメリカ海兵隊との合同訓練
米強襲揚陸艦ペリリュー航空機格納甲板で訓練中の西部方面普通科連隊第2中隊の小銃手

組織の沿革

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1945年(昭和20年)に日本はポツダム宣言を受諾。ポツダム宣言第9条に基き大日本帝国陸軍及び大日本帝国海軍は解体され、代わって日本の防衛は米軍を中心とする進駐軍が担っていた。1950年(昭和25年)に朝鮮戦争が勃発し、在日米軍の大半が朝鮮半島に出動したことで、日本防衛について空白が生まれたため、マッカーサー元帥の書簡により国内の治安維持を目的として、同年8月に「警察予備隊」が創設された。

1952年(昭和27年)に「保安庁」が発足した。警察予備隊は海上警備隊及び海上保安庁航路啓開隊とともに保安庁隷下に入り、それぞれ「保安隊」、「警備隊」に改組された。

その後、順次防衛力の整備が進み、1954年(昭和29年)7月1日に、保安庁は防衛庁に改組され、保安隊及び警備隊は、「陸上自衛隊」、「海上自衛隊」及び「航空自衛隊」に改組された。諸外国においては、自衛隊の他の部隊も「日本海軍」(Japanese Navy)「日本空軍」(Japanese Air Forces)と呼称するのと同様「日本陸軍」(Japanese Army)と呼称する向きもある。陸上自衛隊を所管する防衛庁は、2007年(平成19年)1月9日に防衛省へと昇格した。

防衛力の整備

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訓練中の陸上自衛隊とアメリカ海兵隊(仙台市)

陸上自衛隊は志願兵のみで構成され、諸職種兵科)を持ち、隊員の士気や技量、あるいは武器の性能は諸外国と比べても遜色がない。ただし、人件費が割高であることに加え、その装備は輸出しないために少量生産であることが多く、世界屈指の調達費がかかっていると言われる。

任務

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陸上における国土の防衛を主任務とする。1990年代以降、ソビエト連邦消滅による北方脅威の減少によって日本本土で大規模地上戦が起こる可能性は減少したものの、中国の台頭による先島諸島等での島嶼部防衛・北朝鮮のテロリズム対処やゲリラの遊撃、また阪神・淡路大震災以降に特に活発になった災害派遣、海外派遣など、陸自の任務は一層増えており、北方重視であったこれまでの配備を見直して全国的な変革が現在も行われている。

国土防衛

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富士総合火力演習で射撃をする90式戦車

日本は四方を海に囲まれた島国であり、海上交通路(シーレーン)を封鎖されては国家の存立も危うくなる。また日本の防衛基本方針は専守防衛であるために、外国からの侵攻を受けた場合は、まず海上自衛隊航空自衛隊が主体となって洋上での戦闘を行う事が想定されている。そのため陸上自衛隊は、その後にある「最終防衛力」と位置づけられている。標語である『Final Goalkeeper of Defense』はこれを表している。

部隊の編制と機関

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陸上自衛隊は大別して、陸上幕僚監部と大小様々な部隊および機関からなる。 陸上幕僚監部は防衛大臣の幕僚機関として、防衛警備計画の立案や部隊等の管理運営を調整し、大臣を補佐する。

主要部隊

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陸上自衛隊の組織図。
師団・旅団配置。

部隊とは、十分な兵器を装備し、戦闘に従事するかまたはそれを支援する能力を有する組織をさし、戦略単位として方面隊、作戦単位として師団旅団戦術単位として連隊大隊といった部隊編制を有する。これらの部隊は、それぞれに警備担任区域を有しており、平時の防衛警備を担任する。また、特定の警備担任区域をもたない機動運用部隊として中央即応集団が置かれている。陸上自衛隊の有する戦略単位・作戦単位は下記のとおりである。

部隊の単位

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師団の標準的な編制図。
旅団の標準的な編制図。
普通科連隊の標準的な編制図。
普通科小銃小隊の標準的な編制図。

陸上自衛隊における部隊の単位は、自衛隊法施行令及び陸上自衛隊の部隊の組織及び編成に関する訓令等によって、次のように規定されている。[1][2]

  • 方面隊:方面総監は陸将(指定職5号)。方面総監部、2~4個の師団または旅団、およびその他の直轄部隊からなる。
  • 中央即応集団:中央即応集団司令官は陸将(指定職3号)。中央即応集団司令部及び空挺団、ヘリコプター団、中央即応連隊特殊作戦群その他防衛大臣の定める部隊からなる。
  • 師団:師団長は陸将(指定職2号または1号)。師団司令部、普通科連隊、戦車連隊(大隊)、特科連隊(特科隊)、後方支援連隊などからなる。
  • 旅団:旅団長は陸将補(一)。構成は師団に準じており、旅団司令部、普通科連隊、後方支援隊などからなる。[3]
  • :団長は陸将補(二)または1等陸佐(一)。団本部及び数個の連隊、群、大隊又は隊等からなる。方面混成団、特科団、高射特科団施設団通信団富士教導団及び開発実験団がある。
  • 連隊:連隊長は1等陸佐(二)。連隊本部および数個の大隊または中隊からなる。
  • :群長は1等陸佐(二若しくは三)。群本部および数個の大隊または中隊からなる。
  • 大隊:大隊長は2等陸佐(大隊規模の部隊が複数駐屯する駐屯地の駐屯地司令を兼務する場合等に限り1佐(三)が充てられる)。大隊本部および数個の中隊からなる。
  • 中隊:中隊長は3等陸佐または1等陸尉。中隊本部および数個の小隊からなる。
  • 小隊:小隊長は1等陸尉から3等陸尉。小隊本部および数個の分隊または班からなる。
  • :班長は2等陸曹または3等陸曹。数個の組からなる。10名程度で構成される。
  • 分隊:分隊長は2等陸曹または3等陸曹。数個の組または4~8名程度の分隊員からなる。
  • 組:組長は3等陸曹、陸士長または1等陸士。2~4名程度の組員からなる。
  • :規模は様々であり、連隊よりも大規模だが団とするには小規模なもの(西部方面特科隊や北部方面施設隊)や連隊が縮小されて成立したもの(第1特科隊など)から中隊相当のものなど、多岐に亙っている。基本的には、師団・旅団内に置かれている隊(偵察隊、特科隊、航空隊、後方支援隊、化学防護隊及び音楽隊。但し司令部付隊及び後方支援連隊又は後方支援隊隷下の隊は冠称番号がない。)は師団又は旅団の番号を冠称している。他方、独立部隊の場合、部隊番号が1・2桁のものは連隊相当、100番台のものは大隊相当、300番台のものは中隊相当とされる。また「○○方面○○隊」のような命名もある。
  • コア部隊):基幹要員は常備自衛官で構成され、主力は訓練や災害派遣または防衛出動等で招集される即応予備自衛官からなる。

機関

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機関とは学校や病院等の部隊を維持運営するための業務を担う組織である。 陸上自衛隊では、職種別の学校や地域別の補給処等が置かれている。

正しくは学校及び研究本部、補給統制本部が防衛大臣直轄機関、補給処は方面直轄の機関である。(補給処が補給統制本部の統制に従うのは業務上の統制である。自衛隊法第26条第5項に明記)

以下は三自衛隊共同の機関である。

その他、陸海空自衛隊それぞれの機関として捕虜収容所を臨時に設置できることを定めている(自衛隊法第24条第3項)。


画像

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陸上自衛官

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装備

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その他

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出典

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  1. ^ 防衛庁 自衛隊法施行令 法令データ提供システム
  2. ^ 陸上自衛隊の部隊の組織及び編成に関する訓令 防衛省 情報検索サービス
  3. ^ 師(旅)団の規模・特性により異なる。

関連項目

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