「遠野駅」の版間の差分
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|画像説明 = 駅舎(2007年8月) |
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|よみがな = とおの |
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2020年2月15日 (土) 05:18時点における版
遠野駅 | |
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駅舎(2007年8月) | |
とおの Tōno | |
◄綾織 (4.9 km) (4.3 km) 青笹► | |
所在地 | 岩手県遠野市新穀町5-7 |
所属事業者 | 東日本旅客鉄道(JR東日本) |
所属路線 | ■釜石線 |
キロ程 | 46.0 km(花巻起点) |
電報略号 | トノ |
駅構造 | 地上駅 |
ホーム | 2面3線 |
乗車人員 -統計年度- |
330人/日(降車客含まず) -2018年- |
開業年月日 | 1914年(大正3年)4月18日[1] |
備考 |
業務委託駅 みどりの窓口 有 |
遠野駅(とおのえき)は、岩手県遠野市新穀町(しんこくちょう)にある、東日本旅客鉄道(JR東日本)釜石線の駅。
概要
遠野市の中心駅として機能し、同市の中心市街地に位置している。
1914年(大正3年)、岩手軽便鉄道(現・釜石線)の開通と同時に開業。1950年(昭和25年)に建てられた駅舎は、他にあまり例のない硬質コンクリートブロック造りである。「ヨーロッパの建築様式を取り入れ、石積みを思わせる重厚なおもむきのある駅舎」として、2002年(平成14年)、東北の駅百選に選定された。
快速「はまゆり」の全列車が停車するほか、普通列車は下り釜石方面行の始発列車は当駅発、上り釜石方面発の最終列車は当駅止まりである。
歴史
花巻と釜石を鉄道連絡することを目指して建設された岩手軽便鉄道により1914年(大正3年)4月18日に遠野 - 仙人峠間開通と共に開業した。当初は762 mm特殊狭軌の軽便鉄道であった。中間部分の建設工事が遅れていたことから、初期に開業した花巻側の区間と分断された状態で東線として部分開業した。また、第1早瀬川橋梁の工事が遅れた関係で仮橋運行となり、当初は貨物営業のみであった。5月15日から旅客営業が開始されたが、これについては5月19日の説もある。12月15日に当駅より西側で鱒沢まで開通して中間駅となった[2]。
1936年(昭和11年)8月1日に国有化されて国鉄の駅となり、その後は国鉄標準の1,067 mm軌間への改軌工事が進められた。しかし第二次世界大戦の戦局悪化に伴い労働力や資材が不足して改軌工事は一旦中止となった。1948年(昭和23年)9月にアイオン台風によって山田線が大きな被害を受けると、三陸海岸方面への鉄道連絡を早期に回復させるために釜石線の工事が再開されることになり、12月に再着工して1949年(昭和24年)12月10日に遠野以西の1,067 mmへの改軌工事が完成した。引き続き以東の改軌工事が進められ、さらに仙人峠を越える区間の建設工事が行われ、1950年(昭和25年)10月10日に改軌工事と足ヶ瀬 - 陸中大橋間の建設工事が完成して釜石線が全通した[2]。
1950年に欧州様式を取り入れた硬質コンクリートブロック造り2階建ての駅舎が建設され、以降遠野観光の中心的な存在であった。1995年(平成7年)には、2階に宿泊施設「フォルクローロ遠野」が開業した。しかしJR東日本では、2015年(平成27年)に築65年を迎えて軽微な損傷が目立つようになり、老朽化してきたことから、人員や客数に合わせて小規模な駅舎に建て替える意向を示している[3]。それに伴い、フォルクローロ遠野も2015年(平成27年)3月14日で営業を終えた[4]。
年表
- 1914年(大正3年)
- 1936年(昭和11年)8月1日:岩手軽便鉄道の国有化により国鉄釜石線の駅となる[1]。
- 1944年(昭和19年)10月11日:国鉄釜石東線の開業に伴い、所属の路線名が釜石西線に変更となる[5]。
- 1949年(昭和24年)12月10日:遠野以西の1,067 mm軌間への改軌工事が完成、以東の軽便鉄道区間への乗換駅となる[5]。
- 1950年(昭和25年)10月10日:遠野以東の1,067 mm軌間への改軌工事が完成、国鉄釜石線の全通により、再び釜石線の駅となる[5]。
- 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化によりJR東日本の駅となる[5]。
- 1995年(平成7年):駅舎2階に宿泊施設「フォルクローロ遠野」がオープン。
- 2012年(平成24年)11月10日:遠野駅旅行センター廃止[6]。
- 2015年(平成27年)3月14日:この日限りで「フォルクローロ遠野」が営業終了[4]。
- 2018年(平成30年)6月1日:業務委託化。遠野駅長が廃止され、北上駅長管理下となる。
駅構造
単式ホーム1面1線、島式ホーム1面2線の、合計2面3線のホームを有する列車交換可能な地上駅。互いのホームは跨線橋で連絡している。
駅舎は1950年(昭和25年)に完成した硬質コンクリートブロック造2階建て、延べ床面積1,291平方メートルである[3]。駅舎1階にはみどりの窓口(営業時間:6時 - 22時)、タッチパネル式自動券売機、NEWDAYSがある。2階には保線区の事務所だったところを改造した、JR東日本ホテルズの「フォルクローロ遠野」がかつて入っていたが、2015年3月14日限りで営業を終了した[4]。
北上駅が管理し、JR東日本東北総合サービスが受託する業務委託駅。2018年5月31日までは駅長・総括助役が配置される管理駅として、岩根橋駅 - 足ヶ瀬駅間の各駅を管理していた。
のりば
番線 | 路線 | 方向 | 行先 |
---|---|---|---|
1 | ■釜石線 | 上り | 花巻方面[7] |
2・3 | 下り | 釜石方面[7] |
当駅始発・終着は3番線を使用する。
利用状況
JR東日本によると、2018年度(平成30年度)の1日平均乗車人員は330人である[利用客数 1]。
近年の推移は以下のとおりである。
乗車人員推移 | ||
---|---|---|
年度 | 1日平均 乗車人員 |
出典 |
2000年(平成12年) | 584 | [利用客数 2] |
2001年(平成13年) | 559 | [利用客数 3] |
2002年(平成14年) | 520 | [利用客数 4] |
2003年(平成15年) | 495 | [利用客数 5] |
2004年(平成16年) | 473 | [利用客数 6] |
2005年(平成17年) | 445 | [利用客数 7] |
2006年(平成18年) | 405 | [利用客数 8] |
2007年(平成19年) | 421 | [利用客数 9] |
2008年(平成20年) | 404 | [利用客数 10] |
2009年(平成21年) | 385 | [利用客数 11] |
2010年(平成22年) | 355 | [利用客数 12] |
2011年(平成23年) | 382 | [利用客数 13] |
2012年(平成24年) | 357 | [利用客数 14] |
2013年(平成25年) | 326 | [利用客数 15] |
2014年(平成26年) | 315 | [利用客数 16] |
2015年(平成27年) | 317 | [利用客数 17] |
2016年(平成28年) | 316 | [利用客数 18] |
2017年(平成29年) | 309 | [利用客数 19] |
2018年(平成30年) | 330 | [利用客数 1] |
駅周辺
- 遠野市観光協会
- 以前はJRバス遠野駅、早池峰バス遠野駅前案内所を兼ねていたが、現在は窓口業務はなく、時刻表配布のみ。
- 駅舎西隣の遠野物産センターにあったが、2014年4月1日に駅前ロータリー内の遠野市観光交流センターに移転した。
- 遠野駅前交番
- 建物がカッパを模している[8]
- 遠野市役所
- 遠野蔵の道ギャラリー
- 遠野城下町資料館
- とおの物語の館
- 遠野市立博物館・図書館
- 南部神社
- 鍋倉公園
- 遠野とぴあ
- 遠野郵便局
- 岩手県立遠野高等学校
- E46 釜石自動車道 遠野インターチェンジ
バス路線
その他
隣の駅
- 東日本旅客鉄道(JR東日本)
- ■釜石線
- 臨時快速「SL銀河」停車駅
脚注
記事本文
- ^ a b c d 『歴史でめぐる鉄道全路線 国鉄・JR』 通巻21号 釜石線・山田線・岩泉線・北上線・八戸線 10頁
- ^ a b 白土貞夫「岩手軽便鉄道 歴史拾遺」『鉄道ピクトリアル』第813号、電気車研究会、2009年1月、130 - 137頁。
- ^ a b “遠野駅舎、小規模に建て替えへ 2階ホテルも終了”. 岩手日報ウェブニュース (2015年1月24日). 2015年1月24日閲覧。
- ^ a b c 中田博維(2015年3月18日). “フォルクローロ遠野:JR遠野駅舎のホテル営業終了”. 毎日新聞 (毎日新聞社)
- ^ a b c d 『歴史でめぐる鉄道全路線 国鉄・JR』 通巻21号 釜石線・山田線・岩泉線・北上線・八戸線 11頁
- ^ “遠野駅旅行センターあすで営業終了”. 遠野テレビ (2012年11月8日). 2015年1月24日閲覧。
- ^ a b “時刻表 遠野駅”. 東日本旅客鉄道. 2019年8月22日閲覧。
- ^ 中川理のいう「ディズニーランダゼイション」(ディズニーランド化)の一例とされる。
利用状況
- ^ a b “各駅の乗車人員(2018年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年7月7日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2000年度)”. 東日本旅客鉄道. 2018年3月9日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2001年度)”. 東日本旅客鉄道. 2018年3月9日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2002年度)”. 東日本旅客鉄道. 2018年3月9日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2003年度)”. 東日本旅客鉄道. 2018年3月9日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2004年度)”. 東日本旅客鉄道. 2018年3月9日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2005年度)”. 東日本旅客鉄道. 2018年3月9日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2006年度)”. 東日本旅客鉄道. 2018年3月9日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2007年度)”. 東日本旅客鉄道. 2018年3月9日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2008年度)”. 東日本旅客鉄道. 2018年3月9日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2009年度)”. 東日本旅客鉄道. 2018年3月9日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2010年度)”. 東日本旅客鉄道. 2018年3月9日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2011年度)”. 東日本旅客鉄道. 2018年3月9日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2012年度)”. 東日本旅客鉄道. 2018年3月9日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2013年度)”. 東日本旅客鉄道. 2018年3月9日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2014年度)”. 東日本旅客鉄道. 2018年3月9日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2015年度)”. 東日本旅客鉄道. 2018年3月9日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2016年度)”. 東日本旅客鉄道. 2018年7月7日閲覧。
- ^ “各駅の乗車人員(2016年度)”. 東日本旅客鉄道. 2018年7月7日閲覧。
参考文献
- 曽根悟(監修) 著、朝日新聞出版分冊百科編集部(編集) 編『週刊 歴史でめぐる鉄道全路線 国鉄・JR』 21号 釜石線・山田線・岩泉線・北上線・八戸線、朝日新聞出版〈週刊朝日百科〉、2009年12月6日、5-11頁。